本日の「速報」です。イラン革命防衛隊は日本時間の今朝、イラクの米軍施設に対し複数のミサイルを発射したと発表したようです。
ここでは米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の速報を紹介しておきましょう。
Iran Fires Missiles at Base With U.S. Troops in Iraq(米国時間2020/01/07(火) 19:05付=日本時間2020/01/08(水) 09:05付 WSJより)
リンク先記事は非常に長文ですが、これは今月3日の米軍によるソレイマニ司令官の殺害事件に対し、「イランが米国に対する報復攻撃を警告した」とする記事の冒頭に、「速報」部分が付け加えられたためであり、肝心の「イランが米軍基地にミサイルを発射した」とする記述は数行しかありません。
内容を要約すると、次のとおりです。
- イランイスラム革命防衛隊はカセム・ソレイマニ氏の殺害に対する報復として、米軍が駐留するイラクのアル・アサド基地に向けて複数のミサイルを発射したと述べた
- ホワイトハウスはイラクの米軍施設に対する攻撃がなされたという事実を把握していると述べた
- ホワイトハウスのステファニー・グリシャム報道官は「大統領は本件を知らされ、状況を緊密に監視するとともに国家安全保障会議(NSC)を招集している」と述べた
…。
もちろん、現時点でわかる情報はこれだけです。
ただ、米国による要人暗殺に対する報復であるとはいえ、「イランが先に手を出してきた」という事実は残りましたので、米国としてはイラン攻撃をやりやすい状況が生じたともいえます。
引き続き、中東情勢からは目が離せない展開が続きそうです。
View Comments (15)
まあここまでは、「角換わり」の定石の内ですね。
ここからどういう手に変化するのやら。
りょうちんさま
早い時は早いですよね。
りょうちん様
イランは穴熊、米国は地下鉄飛車というところですか。
平将門の乱に応じて藤原純友の乱が起こったように、北鮮が暴発するチャンスでもあります。逆にこのチャンスに何も行動を起こさなければ、瀬戸際外交の限界を露呈することにもなります。
ガソリンと灯油がまた値上がりするなぁ。
角換わりですか。
横歩取りの空中戦ですかね。
飛角桂の飛び道具と歩を使った小技の駆け引きだから、現代の戦争ってまさにそうかも
角=核だと洒落にならないけど。
りょうちん 様
「角換わり」ですから、飛車をひねって「升田式『空中戦』」になるかも知れません。
それとも「駅馬車定石」のように一気にかたが付くかも知れません。
駄文にて失礼します。
五七調にしてみました。
「ドローンは 掟破りの 打ち歩詰め」
あ、王将じゃないからいいのか・・。
りょうちん様
かつては中盤が無い戦型、といわれた角換りも、現代では押したり引いたり駆け引きが続く展開が多くなりました。
ジリジリしそうですね。
りょうちんさま、面白い比喩をどうも。もっとも、このアメリカvsイランのゲームは将棋と違って取った駒を自駒として打って再び活かすことはできませんがね。ということで、このゲームは駒が死なない将棋ではなくて駒を殺し合うチェスですね。
りょうちんさんの話で、コメントが詰んでしまいました(笑)
米軍基地の被害情報が、明らかにならないと、次の一手が分からない(どちらの手番かも)。
有る意味でパトリオットの性能が、分かるかも知れませんね。
独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
イランの米軍基地へのミサイル攻撃で、どこまで被害が出たかは分かり
ませんが、実際の被害よりも、アメリカ国内のトランプ大統領支持者がど
う考えるかが、問題ではないでしょうか。
また、イラン国内のイラン保守派、特に暗殺されたイラン革命防衛隊精
鋭部隊司令官の娘が、今回の攻撃をどう考えるのかも重要なのでは、ない
でしょうか。もしかしたら、イラン国内への宣伝のために、米兵の棺の列
の映像を流すかもしれません。(その映像が、実際の映像か、作られた映
像かは、分かりません)
蛇足ですが、イラン議会は、米軍をテロ組織として認定したので、今回
の攻撃は戦争ではなく、(イランの理屈では)テロ対策になるのではない
でしょうか。それにしても、テロ組織と軍隊の特殊部隊の差が、分かりに
くく、なったようです。
駄文にて失礼しました。
アルアサド基地はバグダットよりも西にあり、おそらくはホメイニー空港の空軍基地より発射された、スカッドよりも大型のタイプの弾道ミサイルが使われたんでしょう。
シャハーブなるノドンと類似したミサイルの試験が昨年よりされていましたが、もしそれが使われたとするとどうやらかなり実用的なレベルに達しているようですね。
イランとしてはソレイマニ司令官がいなくなってある意味スッキリしました。
今後の対米関係はやりやすくなったのでは。
今後革命防衛隊の扱いがこれからの課題になりますが。
今回の報復と称するミサイル発射は国内向けではないかと思うのです。
イランとの戦端を開くとなると、アメリカにとっては16年振りのイラク戦争以来の外国政体との戦争になります。
イラク軍が湾岸戦争で既に死に体になっていた点を考えると、ガッツリ系の戦争は20年振りです。
最近は、ゲリラに毛が生えた程度相手に非対称戦という格好を付けた弱い者イジメしかしてこなかった米軍は、本物の戦争をする能力が減退したとも言われていますが、実際のところはどうなんでしょうかねえ。
ただ確実に言えるのは、実戦をすると練度は上がるけど、戦費負担により装備更新は遅れます。
中国あたりは、戦争をしていないので戦力差を埋めるための新装備を整えられますし、ロシアは近所で演習替わりくらい程度の実戦しかしていないので、核兵器体系の更新や戦闘機・爆撃機の更新に余念がありません。
電子戦など、米軍が演習でロシアとの実戦経験豊富なウクライナ軍に、ノウハウを教えてもらったという笑い話もあります。
ぎゃくギャク
装備更新のために戦争するんですよ、アメリカもロシアも。
他
国で、爆弾ミサイル砲弾雨あられ→無料で武器兵器激減して更新予算たっぷりOK..ですね
自国(=米国内)で、爆弾やミサイル等の廃棄
は
莫大な予算がかかり、武器兵器更新予算激減。
(そもそも壊れもしないのに新兵器に更新は難しい)でしょ
大
統領選挙直前まで開戦しなけりゃ爆弾ミサイル雨あられ
で
武器兵器更新予算が必須になるよう開戦を促す莫大なお金(=寄付=選挙資金)と票が現大統領に...ですよね。
(まあ、選挙で大統領が代わったら新大統領は就任早々大々的な戦争など始めたくないでしょ)
今
現在他国=イランでの爆弾ミサイル雨あられは早すぎて、大統領選挙には逆効果なんじゃないかな、選挙前に武器兵器の更新が終わってしまうから。。
アメリカ軍に被害者が無かったということですね。おそらく事前に警告があっての「攻撃」でしょう。イラン国内向けの報復パフォーマンス。イランも戦争が怖いんですね。
「いいね じゃあ これから 撃つからね 」ドカーン
「大丈夫だった? ああ よかった。報復は無しよね」