すでにいくつかのメディアでも「速報」されていますが、英国時間の12日に実施された総選挙で、欧州連合(EU)離脱を目指す保守党が過半数を制する勢いだそうです。
ここでは米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の記事のリンクを紹介しておきましょう。
Exit Poll Projects Strong Majority for Boris Johnson(米国時間2019/12/12(木) 17:56付=日本時間2019/12/13(金) 07:56付 WSJより)
WSJの獲得議席予想によると、保守党は改選前の298議席から一気に359議席へと躍進し、議席総数(650議席)の過半を得ると見られる反面、最大野党の労働党は現行の243議席を211議席前後に減らす見通しだとか。
こうした選挙情勢が速報されたためでしょうか、外為市場では
- ポンド・日本円…+2.4%
- ポンド・米ドル…+2.2%
- ポンド・豪ドル…+1.8%
- ユーロ・ポンド…▲1.7%
と、主要通貨に対し、ポンドが大きく買われる展開となっています。
また、主要通貨のなかではとくに円が弱く、その反面、新興市場諸国通貨(たとえば人民元や韓国ウォン)が大きく上昇している状況です。
- 米ドル・人民元(オフショア)…▲1.19%
- 米ドル・韓国ウォン…▲1.41%
それにしても、人民元にしては大きな値動きですね。
また、株価もダウ30(DJIA)が+0.79%、日経平均が先ほどの時点で前日比500円以上(つまり2%以上)の上昇となっています。
(本稿は「速報」であり、なにか興味深い話題があれば、本稿に追記するか、別稿にて紹介します。)
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市場は「EUなんぞ沈みかけた船」「ドイツ第四帝国からの独立」という評価なんですかね>ポンドが大きく買われる展開
為替レートの反応も「あーやっぱり」てなところなんじゃないですか。芸能スキャンダル風に言えば「46年目の破局!やはり大物スター同士の結婚は無理だった」。市場も宙ぶらりんのBrexitが不安要因と考えていたということでしょう。独立した英国は善かれ悪しかれ安定するという見方もあると思います。
私は英保守党の勝利を予想していましたが、これほどの圧勝になるとは考えていませんでした。英国民もBrexitのグダグダ具合にいい加減キレかけていたのかもしれません。もともと英国は大陸と隔意があります。英国において「ヨーロッパ人」に相当する代名詞は「彼ら」で「我々」ではないですから。栄光ある孤立再び、でしょうか。
英国亡き後のがEUはいよいよ拡大独仏同盟の性格が強くなりますが、スト多発・移民問題など社会不安を抱え込んだ現在のフランスがドイツにどれだけ抗えるか疑問です。この後、りょうちん様の記載されたような「ドイツ第四帝国」へ向かうのか、あるいは巨大な社会実験の失敗例となるのか、足抜けした英国より残された大陸EUの行く末に興味を惹かれています。なんとなく「ローマ帝国の興亡」の衰亡期の様相に似てきている気がするのです。
合意なき離脱の可能性が市場としては一番不安材料でしょうから、それがほぼ払拭される結果は好材料でしょうね。
離脱自体への市場の賛否はともかく、直前の流れからも残留派大勝利でブレグジット中止!なんて展開は期待薄。離脱するなら安定政権でしっかり離脱してもらえる方が良い展開、ということでしょう。
Brexitがこんなところにまで影響しているのではないかという記事です。
https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-12-12
NATO司令官:90日間ロシア軍機の危険接近飛行がない [安全保障全般]
>また、英国のEU離脱問題で総選挙もあり、欧州全体が「不安定化」するチャンスに、ロシア軍機が西側を刺激して、欧州やNATOの結束を固める手助けをしてはならない・・・との判断が働いた可能性もあるでしょう
なるほど。
ただ、EU側はロシアへの制裁を延長するなど、毅然とした姿勢を崩してないようですけどね。当たり前ですが。
現在孤立気味の英国に日本が手を差し伸べてるように、制裁が継続して行き詰まったロシアが英国に手を伸ばす展開もあるんじゃないかとも思いました。
英国は北朝鮮の瀬取り監視に参加したり 日本と協同でミサイル開発、軍事訓練に参加など自衛隊との関係を深めています。 そんな中、「空自のF2後継機、英国が共同開発の有力候補に浮上」だそうです。
https://jp.reuters.com/article/airforce-f2-uk-idJPKBN1YG2T9
「関係者によると、英国は日本に対し、戦闘機の中身であるシステムや電子機器の共同開発を提案。開発した技術の知的財産権を活用するのに制限を設けず、機体やエンジンも日本が自由に設計できる。」
とあります。 英国は既に基本設計はほぼ完了していると思いますが、日本は設計の自由度も確保できるようです。 自衛隊機のエンジンはIHIだな。
福岡在住者様
日英のコラボによる兵器となると、英国面に堕ちたアイデアを日本の変態力で現実化する「ニンテンドーラボパンジャンドラム」を連想してしまいました。大丈夫なのかこの組合せ。
また政治的に腰が定まらず、英国と組むミラクルになるのか、いつもの通り、米国企業の紐付きになるのかはわかりませんが、いずれにせよ、日本の国情だと、共通プラットフォームの姉妹機を実戦にバンバン投入する国と組まないことには、まともな戦闘機のソフトウェアは組めないと言うことでしょう。
要素技術だけは持ってても、全体は部分の集合ではないのです。兵器の場合。
哨戒機P-1を作ったり、ステルス機の実験機を作ったり、F35の国内組立て継続とか少しだけ本気度が見られます(笑)
まあ 米国は介入してくると思いますが、、、。 今回は90機ですし、F-2の二の舞は避けて欲しいですね。
F-2は当時としては成功例だったと思うのですが、もしかして米国のライセンスが無ければもっと高性能の期待になっていたなんて幻想をお持ちですか?
まともなエンジンも持っていなかったんですよ。
ゲルの言い分とか真に受けていませんか?
ここで、当時のコンフリクトに関する文献を配布しています。
https://www.rand.org/pubs/monograph_reports/MR612z2.html
試作機の図版なんかたくさんあって眺めるだけでも面白いですよ。
りょうちん様
Troubled Partnership(笑)ですか。
当時、エンジンは米国からの供給とかお寒い状況ですね。F-2はそれなりの戦闘機と思うのですが、米国の技術にはブラックボックス化があり このままではずっと米国からの100%輸入(しかもF22はダメでした)になってしまうと思うのです。 今は最後の踏ん張り時かと。
英国のテンペストは面白そうですよ。同型の無人機も視野に入れているようです。
個人的には英国と組むならクイーンエリザベスの艦載機と支援システム一式を自衛隊でも利用する前提で協力するべきと思います。
戦争を戦闘システムのぶつかり合いとそれらの継続的自己アップデートと認識するのはアメリカと英国だけと思います。
初期開発費用と最初の戦闘機一式の費用を全部日本が出しても良いので防諜やシステム運用に関するノウハウを日本は学ぶべきですね。
地理的に離れているからこそ思いきって組めると思いますよ。
ん~ 空母は次の世代の選択肢と思います。
刺激(笑)が大きいですし、作るなら1艘では足りません、、、。 直近の敵国は中国ですから日米同盟+軽空母が現実的かと思います。
オスプレイを一日も早く導入し 日本独自の運用を展開するのが国策かと個人的には思っています。
英国から学ぶべき教訓は、英国程度の軍事費で核戦力や空母を持つとどういう悲惨なことになるかということでしょうw。
ちなみに金額的には、日本と英国は似たようなレベルですが、GDPが違うので、日本が英国並みのGDP2%を負担するなら話は別ですが・・・・。