当ウェブサイトでは、少し前から読者投稿を常設化しています。こうしたなか、読者投稿を創設するきっかけを作って下さった「りょうちん」というハンドルネームのコメント主様から、先日発生したロシア軍による竹島上空の領空侵犯に関する指摘を頂戴しました。投稿の本文中に「ミリオタ」という言葉が出て来ますが、なるほど、確かに具体的な証拠も多く、論考としては非常に説得力があります。(なお、文体については一部、当ウェブサイト風に整えている箇所がありますので、ご了承ください。)
目次
読者投稿を頂きました
『お知らせ:読者投稿を常設化します』で報告したとおり、当ウェブサイトでは読者の皆さまからの寄稿を受け付けております(投稿要領については『読者投稿募集につきまして(2019年6月24日版)』をご参照ください)。
こうしたなか、当ウェブサイトで読者投稿を常設化するきっかけを作って下さったのが、「りょうちん」というハンドルネームを使用するコメント主様です。記事のタイトルは当ウェブサイトにて勝手につけましたが、なかなか「読ませる文章」です。
(※これ以降がりょうちん様からの投稿です。)
竹島上空侵犯事件、ロシアの狙い
韓国がロシア機に火病!
時事ネタです。
今日は仕事が暇なので、1時間くらいでコメントしたのや集めた情報をまとめた軽い読み物にしました。
韓国機、竹島上空でロシア機に360発の警告射撃 日本は韓ロに抗議(2019年07月23日付 BBC日本版より)
この背景について少し解説します。
まず、防空識別圏(ADIZ)と領空についての解説です。
領空は自国の領土の上空の空間です。これは直感的に誰でも理解可能ですよね。
防空識別圏というのは軍オタでもなければ聞かない話ですので簡単にいいますと、ジェット機の時代になると(※)、領空侵犯しそうな外国機が接近するのを認知してから要撃機を発進(※これを「スクランブル出撃」といいます)させても、自国の領土内に侵入するのを防ぐことが不可能になっています。
(※ロシアの航空機は、だいたい燃費のいいレシプロ機なんですが…。)
したがって、自国の主権のある領空より、広範囲の空域を設定して、近づいてきた軍用機に対して通信で警告します。ちなみに民間機は、すべて事前に飛行計画(フライトプラン)を各管制に通告するのが義務づけられていますので、民間機には基本まったく関係ありません。
しかし、防空識別圏というのは先に述べたように、各国が設定しているもので、国際法的には、実はなんの根拠もありません。したがってできるのは、「警告の通信」だけです。領空侵犯をされてはじめて、「警告射撃」などの比例原則に従った行為の正当性が担保されます。
日本の航空自衛隊は今や年間1000件にも及ばんとするスクランブル出撃を行っていますが、丁寧に相手国の言語で警告の通信を行い綺麗な記念写真を撮るのがルーチン化しています。
唯一の例外は冷戦期の沖縄でソ連機が日本の領空侵犯を行った事件です。
この時は戦後日本の初めての軍事行動(トドや火災船への雷撃処分は別です)としての実弾射撃が行われています。
ソ連機も作戦としては玄関でのピンポンダッシュは命令されていても相手の敷地内の庭に入ることまでは命令されておらず、日本の抗議に対して謝罪まではしませんでしたが計器の故障であったという弁明を行い、当該機の機長を降格処分しています。
アジアの空のナワバリ
韓国・日本・中国の防空識別圏についてですが、それぞれ英語ではKADIZ・JADIZ・CADIZという名前になっています。
KADIZ・JADIZに関しては、第二次世界大戦後に米軍が両国の防衛を担っていたときの機械的な・幾何学的な線引きを引き継いでいます。在韓米軍が担当するか在日米軍が担当するか米軍内だけの問題だったのです。ウィキペディアに画像があります(※大容量注意)。
ここで問題になるのは竹島です。
距離的には韓国側の軍隊が担当するのが合理的であり、日韓の領土問題にたいして興味の無い米軍は自然に韓国側のKADIZに含めました。沖縄返還時にJADIZを改正したときにもけんもほろろに無視しました。それをよいことに韓国は増長しました。
これについては、以下のサイトで当時の記事が引用されています。
韓国側の動向(8/1):[KADIZに独島含み..日本 抗議なかった](2008-08-02 21:43:09付 『竹島研究室』より)
これによると、韓国は米国が竹島を韓国領土だと認識していたので、竹島をKADIZに含めたのだと主張していますが、私は単に無関心だっただけだと考えています。
(※今回はあまり関係ありませんが、中国の防空識別圏(CADIZ)設定に関しては、軍事的な常識を完全に無視した無理筋の広範囲を設定し、ありとあらゆる周辺国の反発を受けました。米軍に至っては挑発の為に、連日爆撃機をCADZI内を飛行させ、中国に対応能力が無いのを暴露したのも楽しい思い出です。)
つまり、現状、このKADIZには、「韓国の防空識別圏なのに日本の領土、領空が含まれる」という、いびつな構造が存在しています。
韓国はことあるごとに、竹島周囲での軍事演習や、当時最新鋭だったF-15Kを受領してすぐに竹島でデモフライトを行い、空間失調で墜落させるという、お金と人命のかかったボケを噛ましてくれました(※だから日本のF-35A墜落に韓国ネチズンが大喜びしたのは、あの恥さらしの事件を想起して、最高の憂さ晴らしだったのです)。
しかし、そうした挑発行動に対して、ちゃんと日本政府は、毎回毎回、抗議行動を行っています。
今回の事件に対しても竹島上空を飛んだロシアと韓国に抗議しています。
ロシアと韓国に厳重抗議=竹島領空侵犯と警告射撃に-日本政府(2019年07月23日18時27分付 時事通信より)
日本政府の行動に今回一切の瑕疵はありません。
ロシアと中国の防空識別圏への偵察行動についてですが、中国はともかく、ロシアに関しては非常に計画的です。常にJADIZの外周を巡行し、太平洋側から回って沖縄でターン、日本海を回っておうちに帰るという「お行儀のいい」ふるまいをしています。これを『東京急行』と呼んでいます。
ロシアの空軍高官の過去のインタビューで「あれ(東京急行)は、時候の挨拶みたいなモノで、ロシア・自衛隊の双方の練度維持にも役立っているだろう?」みたいな発言までしているほどです。
今回の韓国のふるまい
こんな背景を抑えたところで、今回の事件について細かいところを見ていきましょう。
今回の事件でもっとも信頼性の高いソースはやはり自衛隊の公式発表です。
中国機及びロシア機の東シナ海及び日本海における飛行について(※PDFファイル)
件名について、下記のとおりお知らせします。
- 期日 令和元年7月23日(火)
- 国籍等
中国 H-6爆撃機 2機
ロシア TU-95爆撃機 2機- 行動概要 別紙のとおり。
- 自衛隊の対応 戦闘機を緊急発進させる等して対応した。
- 上記の飛行と同時期に、ロシアA-50早期警戒管制機1機が竹島領空を侵犯したことを確認した。
(2019/07/23付 統合幕僚部報道発表資料より【※画像等省略】)
このコースをみると、今回は太平洋側には回っておらず、中国機とのランデブーがあったことから、ロシアの主張どおり、中国機との演習ないし共同の偵察が主目的であったのだと思います。
防衛省が強調して拡大している部分、ロシアA-50の竹島周囲の飛行コースを見ると、決して錯誤などではなくて、意図的に韓国の反応を見るためにちょっと挑発的な飛行をしたのが明白です。
韓国のニュースでの動画も見ましたが、KF-16、F-15Eの編隊を送ったようですが、どうみてもフェイク画像で実際にどれだけ送ったのかは不明です。
それはさておき、ロシア側の発表が振るっています。
- ①(竹島は韓国の領土でないので)領空侵犯には当たらない。
- ②韓国機からはなんの警告通信を受け取っていない。
- ③警告射撃やフレアでの警告というものは一切認知していない
というものでした。①の政治的な煽りもさることながら、②と③に関しては、まるで海自哨戒機レーダー照射時件を彷彿とさせるようなものですw。
また韓国軍からは、いまだ物証を提示されていません。
韓国のメディアは絵作りに難渋して、自衛隊発表の綺麗な写真を無断引用(これ自体は自衛隊は著作権を主張していないのでいいのですが)、フリー素材を使った記事に自分の著作権を主張しています。
ロシアが遺憾表明 「必要な措置取る」=軍用機の韓国領空侵犯(2019.07.24 11:56付 聯合ニュース日本語版より)
問題の写真のリンク
(新宿会計士注:問題の写真のすぐ下に「ロシアの爆撃機(日本防衛省のHPより、転載・転用禁止)=(聯合ニュース)」という注記が付されています。)
なんだかなあと思いますが、今後も韓国側からはまともな証拠は出てこないことでしょう。
今回の事件はなんだったのか。またそれからわかること。
さて、今回の事件、中国の方はどうということもない演習の趣のコースです。
しかし、なぜロシアは、竹島上空への侵入という挑発行為をわざわざ行ったのでしょうか?
これが最大の謎です。
ロシアは別に竹島関係で領土問題として関わっているわけでもないのでわざわざ嘴を突っ込む必然性がありません。時事的にも韓国ロシア間で政治問題となっている事案があるとも聞きません。それどころかG19では夜中の1時過ぎにプーチンが文大統領に会ってくれるくらいの仲の良さです(笑)。
じつのところ、深読みはまったくの無意味で、現場レベルで、「学校の火事の警報ボタンを押してみたかったから我慢できずに押してみた」レベルの話なのかもしれません。
そしてその結果わかったことは、相変わらずの韓国軍のレベルの低さです。
ロシアの言い分を信用するならば、スクランブル対象機に警告の通信を送らなかった(ロシア語はおろか英語にも自信が無かったのか?)というのはあり得ないです。もし反論があるなら、呼びかけた通信記録を公開すべきでしょう。
次に対象機に警告射撃もフレアでの合図もまったく気がつかなかったというロシアの主張。これは別にロシアに否定する意味がまったく存在しないので真実だと断定します。
たぶん技量に自信が無く、対象機の進行方向に火線を向けた場合、間違って撃墜する恐れがあったので、並行状態か何かでいろいろやったけどロシア機側からは見えなかったのが真相ではないのかと。
また些末な技術論になりますが、二回の領空侵犯時に、それぞれ80発、280発のバルカン砲を発射したという発表ですがKF-16もF-15Kも搭載している機関砲はM61 バルカンです。これは毎分6000発を撃ち出す能力がありますが、ウィキペディアによると、
砲身の加熱による影響から、1回の発射時間は2秒以内(おおむね100 -200発相当)に制限されている。
とあります。
280発は完全に運用規定違反です。
まあドッグファイトの真っ最中にもう少しで当たるって時につい超えるのはまだわかりますが、余裕のある警告射撃でこれは、韓国の戦闘機パイロットの練度不足の馬脚が現れた次第です。
韓国空軍の戦闘機パイロットの飛行時間は、韓国軍の無茶な装備購入のあおりを受けて悲惨の一言だというのが軍オタの間では常識になっています。
飛行時間が少ないのが問題になったので、対策するために飛行時間の方を水増し偽装するというなんというか斜め上の対応をしたことも暴露されました。
韓国はお大尽な買い物で、日本の防衛費にも匹敵する軍事費を計上していますが、運用や訓練に対してはお金をケチりまくります。
飛行時間当たりの運用費が膨大で、整備・補給システムがグローバルで管理されるF-35を韓国的に運用するのは非常に困難だと思うのですが、いったいどうなることやら…。(了)
読後感
りょうちん様からの投稿は以上です。
いかがでしょうか。
正直、韓国軍といえば「徴兵制」「厳しい訓練」といった印象で見る人が多いように思えるのですが、今回の一件だけで見ても、その練度や対応能力といった実情は、お寒い限りという気がします。また、低予算でありながら、自衛隊の練度が高く、仕事が丁寧だという点も、非常に参考になります。
私などは「日韓もし戦わば」、という妄想を抱きながら本稿を読んでみたのですが、彼我の戦力差については、ロシア軍の領空侵犯に対する対応を見ているだけでも、何となく予測がつくところです。
もちろん、日韓両国が近い将来、軍事衝突をするようなことはあってはなりませんし、外務省や防衛省には、それを避けるために全力で努力していただきたいと思いますが、先方が日本との友好関係を望んでいないように見える以上、こうした対応にも限界はあるでしょう。
いずれにせよ、タイムリーな論考をご寄稿頂いたりょうちん様には、心から感謝申し上げたいと思います。
View Comments (41)
会計士様並びにりょうちん様、記事更新ありがとうございます。防空識別圏、領空についてはまとめサイトでもなかなか理解されてないところなのでこうして正しくまとめていただき助かります。
軍事衝突……これは意図しなくても起きますからね。むしろ練度が低い軍が不相応な装備持ってる方が危ないのですが…GSOMIA関連でもですが随分鼻息が荒いようですので周りを巻き込んで自爆スイッチ押さないか楽し……心配しております。(或いはそういう国家戦略? ますます北の国と同じですね…)
ロシア「川原に浮浪者が家を作って住み着いてるみたいだぜ」
中国 「ちょっと見に行こうぜ!」
ロシア「お、あの段ボール小屋だな。ちょっと覗いてみようぜ!」
中国 「やめとけよう。危ないぞw」
韓国 「ゴラァアアア、このクソガキ共!!」←バールのようなモノをぶん回して追いかける。
こんな図式ですかね。
ヒドスwww
りょうちん 様
ご投稿、大変ありがとうございました。
また、御礼が遅くなり、大変恐縮です。
読者コメント、大盛況ですね!
「東京急行」だの「ピンポンダッシュ」だの、たとえが秀逸で面白すぎます。
ところで、個人的には、韓国が現在、自分で自分を追い込んでいることが気がかりですし、ロシアが入ってきたということは、いわば、この地域に「力の空白」をロシアが感じている、ということではないかと思うのです。
これについては近いうちに、小稿を掲載したいと思います。
引き続き当ウェブサイトのご愛読並びにお気軽なコメントを賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
りょうちん様。
分かり易い表現での記述を、ありがとうございます。
納得です!
特に「東京急行」件は「そうだよね、くふふ」と、笑ってしましました☆
因みに?私もライトなミリオタです。
道東の陸自駐屯地が存在する町で育ちました、拳銃やライフルの弾頭を拾いに行った事も(良い子は危険駄目絶対)
そして、現在は?
とある県の、県立射撃場にて勤務しております。
ビームライフル、エアライフル、小口径ライフル、大口径ライフル(スラッグ弾兼用)のライフル射場と、
トラップ3面、スキート2面のクレー射場が在ります。
リアルな銃声を聞きながら仕事中でありますw
どうもです。
最近は若者の猟銃離れが深刻なそうですね。
ハンター専業なんてのも成り立たないようで、難しい問題です。
うちの近所にもクマが出るようになりました。狸はまあよく出ていたんですが・・・。
りょうちん様。
早速の御返信、ありがとうございます。
当方が勤務する射撃場内でも、猟友会に所属しているお客様の意見ですが…
ハンター専業では生活が維持出来ないのです、との事。
先月あたりでしたか?
北海道で地域の要請に従い、害獣を(熊)駆除した事案に問題が発生しておりますね、
結果、公安委員会の裁定でライフル免許の剥奪…
因みに?
当方の勤務先では、猿、雉、猪、鹿 等を確認出来ますよーW
「燃費のいいレシプロ機」 レシプロの意味をご存じですか? レシプロケーティング=往復動ですよ。ガソリンエンジン等を搭載した航空機を指します。ターボプロップはレシプロではありません。
「280発は運用違反」 例えば、70発を4回に分けて発射したのでは? 70発発射して認識されなかったので、さらに70発・・・というように。
すみません。レシプロの件は誤りでした。
掲示板情報ですが、80発と280発だとの情報です。
いずれにせよ相手に気づかれない警告射撃に何の意味があったのか。
あと、間違いというわけではないんですが、日本周遊空の旅の場合、概ねTu-95なんですが、Tu-95も付き添ってはいたものの今回は短期旅行のためか純粋なジェット機のA-50が領空侵犯したのでしたよね。
自衛隊の撮影した、A-50の機体番号41、「Таганрог」のマーキングが、Таганрогがロシア連邦ロストフ州の都市であることから、ヨーロッパの部隊の機体が不慣れな日本海でミスしたと主張する方がいたようですが、「Таганрог」はA-50を開発したベリエフ設計局の存在するところで、単なるペットネームだと思います。
https://ru.wikipedia.org/wiki/%D0%90-50
> 7 марта 2017 года передан Российским ВКС четвёртый модернизированный самолёт с бортовым номером 41 и собственным названием «Таганрог».
自衛隊だとどの機番がどの部隊に配備されているまで周知なんですが、さすがにロシアはそこまでオープンではありませんね。
一回目の侵入で80発、二回目の侵入で280発のソースはこれでした。
https://twitter.com/joshjonsmith/status/1153537762093490177?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1153537762093490177&ref_url=https%3A%2F%2Fkaikore.blogspot.com%2F2019%2F07%2Fsouth-korea-fired-warning-shots.html
このスレッドでリンクされていた記事
https://www.reuters.com/article/us-southkorea-russia-aircraft/first-russian-chinese-air-patrol-in-asia-pacific-draws-shots-from-south-korea-idUSKCN1UI072
警告射撃を受けなかったのは、Tu-95の方の話で、A-50に関しては口を濁していたようです。
もしかすると認識はできていたのかもしれません。
しかし、韓国機からの警告通信がなかったのは事実のようで、黙って進路妨害などのあおり運転をしたと批難しており、ふだん日本のお上品なおもてなしに慣れていたロシア機にとっては少しストレスであったのかもしれません。
手ぐすね引いて待っている中国とロシアも 相当イライラしているのでしょうね
急いては事を仕損じる
慌てる乞食は貰いが少ない
わかっていても
日本政府の遅い対応には やっぱり・・・
興味深い考察、ありがとうございました。
ネットの一部では自衛隊機と誤認して威嚇射撃した、という意見も出ています。
ロシアに手を出すほど愚かなのでしょうか?(否定はしませんが...)
韓国空軍の敵味方識別装置は予算不足から更新されず、2020年には米軍、自衛隊の航空機の識別ができなくなる、という報道が以前ありました。
自衛隊機は2017年に更新を終えた様です。それならば韓国空軍は自衛隊機を識別できずにいる可能性があります。韓国空軍側もこの2年間で識別不能な状況を把握できているでしょう。
スクランブル発進するには事前に相手機をレーダーで確認する必要がありますが、速度、位置は判明しても機種、国籍までは把握できないと思われます。
対空レーダーの探知距離は200~300km?で地球の曲率を考えると竹島付近にいきなり機影が現れ、位置的に自衛隊機だと思い込んだのかも知れません。(継続して航路をモニタリングできていれば自衛隊機とは判断されないはず)
昨年のP-1哨戒機レーダー照射事件以降、韓国軍は「自衛的措置」を取ると明言している事から、韓国空軍機パイロットは警告もせずに威嚇射撃に至った、とも考えられます。
あくまで可能性の1つであり、韓国軍と言えどもそこまではしないと思っていますが、確信が持てない所が恐ろしいです。
こんな記事も出ています。
竹島周辺に戦闘機が30機も集結したらWW3がはじまるんでは
https://this.kiji.is/526585315926885473
韓国と日本の戦闘機30機近くが出動と報道
2019/7/24 11:20 (JST)7/24 11:25 (JST)updated
©一般社団法人共同通信社
【ソウル共同】ロシア、中国両軍の爆撃機計4機が23日に日本と韓国の防空識別圏に入ったことに対し、24日付の韓国紙、朝鮮日報は、韓国軍から18機、日本の航空自衛隊から10機程度の戦闘機が出動し、計30機近くがそれぞれの防空識別圏から離脱するよう対処に当たったと報じた。
>竹島周辺に戦闘機が30機も集結したらWW3がはじまるんでは
それはベアたんがものすごい長距離を飛ぶのでエスコートするジェット戦闘機は入れ替えないといけないからです。
https://jp.reuters.com/article/us-southkorea-russia-aircraft-idUSKCN1UI072
>Lieutenant-General Sergei Kobylash, commander of Russia's Long-Range Aviation, said in televised comments that the Russian planes had been airborne for 11 hours and covered around 9,000 km (5592 miles).
>Foreign fighter jets had escorted them on 11 separate occasions, he added.
2機編隊で入れ替えてたらあっというまにのべ30機にはなりますね。
しかし、韓国大統領府が「ロシア大使館の武官がこう言った」
ロシア国防相「そんなことは言っていない」
という様式美よ。
更新ありがとうございます。
りょうちん様 執筆ありがとうございます。
M-61バルカン砲なら1分間に6,000発射撃可能ですが、一回に280発は警告ではありえないですね。おそらくフレアも出してない。無我夢中でとにかく『当たらないように』狙ったんでしょう(笑)
日本が装備するとすぐ「ウリも欲しいニダ!」と言って米国にネダリます。無理やって(笑)。正面装備を最新型にしても、メンテナンス、通常の点検さえ満足に出来ません。それと後方支援は対策してんの?
だからつい最近、韓国が軽空母を作る(笑)という話が出る。「いずもが欲しいッ」と羨むからですね。海洋国家の日本と違い、半島ではまるで役に立ちません。どこを遊弋するの?
地勢的に対北、中なら陸軍、海兵隊、短距離ミサイルサイト、THADDでしょうに。まるで分かってませんね〜(笑)。アレッ日本向けか?
追伸
そう言えば「東京急行」って、第二次大戦で米軍がサイパン島やテニアン島から日本列島爆撃する時に使っていた言葉のような、、、。今はロシアですか。
導入予算の軽減に重きを置いて、以後の整備・運用のことまでは考慮してない。
当初にスペア部品を購入しないから、間に合わせに共食い整備をせざるを得ない。
製造元からの技術移転がないから、自力でのフルメンテナンスは不可能。
*米国がバックドアを発動するまでもなくセルフスクラップ態勢が確立している。
*****
国防政策のメインテーマは軍備の運用ではなくて「軍備の購入」にあるのか?
・・って、私でも思ってしまいます。
F-35に関しては、お馬鹿な話があり、もともと多国籍プロジェクトであったため、部品の生産を多国で分担するシステムにしました。
そのため、整備部品の流通システムはグローバルなものになり、そのサプライチェーンをあたかもAmazonの如く、簡単にするために人工知能も応用したALICEシステムというのが運用されています(Sガンダム禁止)。
しかし、このALICEちゃんがワガママなお嬢様で、発注してもモノが来ない、あるはずのモノが無い・・・と問題だらけで、F-35の稼働率を下げている要因のひとつと言われています。あと割と最近の話題ではコクピットの対電波シールドの部品不足。
そこで、現場で行われているのが、なんと共食い整備!
まあまだ数の少ない日本や韓国ではさすがにそこまで整備部品の備蓄が払底はしていないでしょうが、将来的には同じ問題に苦しむことになるかもしれません。
またトルコがロシアのミサイルシステムS-400を購入したことで、F-35の部品生産を担っていたトルコ企業が排除されると、代わりの企業の選定・部品の認証などでまた部品不足に苦しむことになるかもしれません。
F-35は素晴らしい性能の戦闘機ですが、プロジェクトとしては「既に失敗」しています。
まあ今後20年以上使い続ければ、初期のこうした問題は希釈されて、名機だったと言われるのかもしれませんが。
りょうちん様
知的かつ切れ味のあるコメントをいつも楽しく拝読しております。
ロシアのAEW&C機の領空侵犯と日本政府の「韓国」への行動に関しては今晩にでも駄文を書こうと思います。
以上です。失礼します。
ロシアは今回も計器の故障だとか言い始めましたw。芸が無いですね。
ていうか、"日本海"の公空しか飛んでいない設定だったんじゃ・・・。
ちょっとこの辺は韓国の報道ベースだったのでどこに嘘があったのかもう少し見てみます。
そういえば、ボーイング社以外のAEW&C機をAWACSって呼ぶなとも突っ込まれそうですね。
案の定、ロシア国防省の言い分と韓国の発表が食い違ってきましたが、もう世間の興味は北朝鮮の花火の方に移りつつあります・・・。
りょうちん様>ボーイング社以外のAEW&C機をAWACSって呼ぶなとも突っ込まれそうですね。
どう見ても言葉の普及度は・・・
AWACS>>>AEW&C
ですって(笑)
りょうちん様
知的かつウィットにとんだ記事の投稿ありがとうございます。
さて当方のコメントの前に「ヨーロッパ型の」主権国家と国際法に触れておきます。
19世紀から20世紀前半は世界中でブイブイ言わせたヨーロッパですがその前はどうかというと
自分たちと異なる周りからカモにされている歴史が長く、その上宗教改革以降は同じ姿でも宗派が異なる
「悪魔の手先」が周りにいる状況になりました。
そうなるとおちおち眠ることもできません。
「自分たちと違う連中はとりあえず殺しておこう」
この論理で回りの人間が殺しに来ます。自分たちが殺しに行って死んじゃいます。
自分たちが魔女といった連中から魔女指名されて殺されちゃいます。その時悔しいから適当な人間を魔女に指名します。
死の拡大再生産と領民の減少が発生します。
統治する側からすると自分が贅沢を伴って暮らせるのはある程度の領民が自分にいろんな物を貢いでくれるからです。
自分が貧乏になります。たまったものではありません。
こういった無駄死にを防ぐために実質ヤクザのシマを国境線という名の美名でもって囲い込み、その内部を主権という名でお互い自分の国の内部を自由にできる(勝手に領民を殺させない。国境線を超えて殺しに行かせない)建前のウェストファリア体制というシステムを作りました。
これが主権国家です。
この様に主権の範囲内は自分たちで自由にできるのですがその範囲外はというと・・・
国際法という名のヤクザの仁義がモノを言います。
ヤクザの仁義ですから自分が力がある、若しくは相手から傷など負わないと思えば守る必要などありません。
「力がないくせに囀るんじゃねえよ」とでも吐き捨てながら弱い連中を嘲り嬲りながら叩き潰せばよいのです。
力のあるもの同士の仁義とは相互主義と前例の積み重ねによる儀礼に基づく相手内部への相互不干渉が基本です。
ただ意図しない干渉が起きた場合は相互主義に基づいて何らかの「落とし前」をつけるのです。
さてロシアの「彼我の位置把握と管制がお仕事のAEW&C機」の竹島領空侵犯ですがロシアの意図は明らかではないでしょうか。
日韓の距離を広げるお手伝いでしょう。
日本には「彼我の位置把握と管制がお仕事のAEW&C機」で威嚇射撃見えなかったし往復時に一寸づつ位置把握できなかった。ゴメン(嘘)と言いながら
韓国に「ロシアは独島の管轄権を認めた!それも複数回!!イザとなればロシアはウリナラの味方ニダ!!
(無能な味方はロシアには不要のため実際は助けません。韓国の一方的幻想)」と受け取らすのが実態ではないでしょうか。
紛れのある有る手をうつ。軍事力を使った外交のお手本です。
日本は早急に韓国の幻想を打ち砕く必要があると思います。おイタをした犬を躾けるため叱るのと一緒です。
理想はその時に威嚇射撃した航空機を自衛隊機で拿捕するか韓国の領空に20mmバルカン砲弾を打ち込むのが理想ですが
韓国尊重の日本国憲法9条と自衛隊の人命優先の建前上無理でしょうから、せめて相互主義の観点で政府は以下の発表をすればよいのです。
「先日竹島上空で我が国の主権に対し看過できない事象を行ったり地域への「報復」としてホワイト国解除後サムソンへの輸出申請書類を不法に1月の間受け付けない。WTOへ提訴?どうぞ。」
優秀な政府や与党の皆さんが何もしないのは単に肝っ玉の問題ではないでしょうか。
以上です。駄文失礼しました。
そういえば、日本政府が、韓国空軍の機体のスクランブル自体は黙認し、威嚇射撃という主権行使には抗議したことを入れれば良かったと思ったところでした。
竹島は日本にとって「面子を潰された」という意味合いでの意義しかなく、韓国にとっては「日本から一本盗ってやったニダ」という思い出の意味しかありません。
もし技術的に可能ならば、自衛隊の特殊部隊を送り込んで竹島に不法占拠している老夫婦、日本に殺されるのが任務の警備隊を全員傷ひとつ無く無力化し、無人化したところで、竹島そのものを爆砕できれば、いろいろと捗ると思いますがさすがに現代の技術では核兵器でも使わない限り無理ですね。
ロシアの悪意に関しては、そこまでロシアが悪賢いかと評価するかどうかがポイントですね。
いや悪いやつだというのは同意なんですが、常に賢いかどうかまでは・・・。
毎々の執筆、ありがとうございます。
りょうちん様、ありがとうございます。
小生、今回のロシア機と中国機の非行について、実は半島情勢を鑑み、ロシアと中国が狙っていて、
存在を誇示するために飛行したのかな…と考えていました。
確かに今までもロシア機は日本周辺をぐるっと飛行したというニュースは何度か目にしていますし、その際は領空侵犯は無かった(沖縄事件は除く。スクランブルは毎回しているらしい。)と記憶していますが、
今この時期にやる意味は何だろうか。と考えると、長期的に見て米国が半島から撤収すると踏んでいるかと思うのです。
時候の挨拶とのコメントは本質を話していないでしょうから、繰り返し行うことで周辺国を慣れさせているのが目的だろうと思うのです(中国による尖閣諸島への艦船派遣と同じ)。
仕事中なので深い考察はできていませんが。
失礼いたしました。
ごめんなさい。変換ミスです。
× 非行
〇 飛行
失礼いたしました。