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KRWじり下の一方、「4000億ドル外貨準備が安定基盤」

先ほどの『USDKRWの値動きの裏で、真のリスクは「外貨資金流出」』の続きです。韓国政府高官が本日午前の会合で、「4000億ドル以上の外貨準備と対外純債権などが(韓国の金融市場の)安定化基盤として作用するだろう」と述べたのだそうです。

先ほどの『USDKRWの値動きの裏で、真のリスクは「外貨資金流出」』の続きです。

韓国の通貨・ウォンの対米ドルレート(USDKRW)の下落がいっそう進んでおり、WSJのヒストリカル・プライスのページを見ると、日本時間の15:20時点で1ドル=1185.80ウォンと、数年来の最安値水準に差し掛かっています。

もっとも、中国の通貨・人民元(オフショア、USDCNH)もじりじりと売られており、WSJのヒストリカル・プライスのページによれば、日本時間の15:20時点では1ドル=6.8933元と、6.90元に王手をかけている状況です。

先ほどの議論の繰り返しですが、一般に為替市場では、その国からの資金流出が発生したときに、その国の通貨が暴落するという傾向があります。現時点ではUSDKRW、USDCNHともに「暴落」という状況ではありませんが、やはり、ジリジリと売られ続けるのはスッキリしません。

こうしたなか、韓国メディア『中央日報』(日本語版)に本日、こんな記事が掲載されました。

米中貿易摩擦、韓国は外貨準備高などが安定化基盤として作用(2019年05月13日10時57分付 中央日報日本語版より)

中央日報によると、韓国政府・企画財政部の李昊乗(り・こうじょう)第1次官は13日午前の会合で

米中貿易摩擦で韓国の金融市場も一部影響されるが4000億ドル以上の外貨準備高と純対外債権などが安定化基盤として作用するだろう

と述べたのだとか。

なるほど。

さすがにこの期に及んで「韓日通貨スワップ」とは発言しなかったようですね。

以前、『やっぱり出た!通貨スワップを結んでくれない日本への逆ギレ』で報告しましたが、韓国メディア(とくに保守系メディア)では、日本との「通貨スワップ待望論」が頻繁に出て来ます。しかし、政府高官が日本とのスワップに言及しなかったというのは、早い話が、自国で何とかする、ということでしょう。

もっとも、韓国の場合、外貨準備を管轄しているのは「企画財政部」(日本でいう財務省に相当)ではなく韓国銀行ですので、微妙に権限外、ということなのかもしれませんが…。

ま、お手並み拝見、といったところでしょうかね。

新宿会計士:

View Comments (8)

  • 更新ありがとうございます。

    今17:16現在で1ドル=1187.88ウォンです。それでも韓国政府の李次官は強気の姿勢を崩さないですね〜(棒読み)。『わが国には4,000億ドルの外貨準備がある』(嘲笑)。

    確かにセォウル号より耐えてますな。でも、今回は転覆したら、ドエライ事になるぞ。もう海外へ逃げ出す用意してる薄情者も居るのでは?

    韓国人の出国を政府が認めず、追い返すとか、ありそ〜。日本への影響もあるでしょう。しかし、僅か『2%』の仲なので大怪我は無いと見ています。

  •  独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。

     こうなれば、世界の投資家ないし資本家に、韓国政府高官の言葉が、ど
    こまで信用されるかに、かかってきているようです。(第一次官クラスの
    発言で効果がなければ、次は韓国銀行のトップが発言するか、世界から信
    頼されていると自称する、文大統領の出番ではないでしょうか)

     駄文にて失礼しました。

  • 「いざ鎌倉(1185)!」かと思っていましたが、もう逗子を通過中ですね…
    事態の重大さがずっしりと感じられます。

    しかも、李昊乗第1次官の「外貨準備があるので、大船に乗ったつもりで」の発言の時点で既に状況は「北鎌倉」であった上に、「乗った大船がセウォル号だった」と言うオチがついていました。

  • 最近のウォン相場、面白いですね。

    私はウォンには興味はなかったんですが、
    このブログのせいで、すっかりウォンウォッチャーになってしまいました(笑)

    いっそのこと、FXでウォンでも始めてやろうかと思ったのですが、
    調べてみると、ウォンでFXできる国内業者って、SBI証券しかないみたいですね(涙)

    残念ながら口座を持っていませんし、作る気もないんで、リアルじゃできません。

    それで、やった気になって、ちょっと調べてみたら、面白いことがわかりました。

    このSBI証券、酷いことに、売りスワップ▲80円、買いスワップ△30円、なんですよ。

    ボッタクリですね(笑)

    まあそれはさておき、ちょっとこの韓国ウォンFXのスワップポイントで、一つ疑問がわいたのですが・・・政策金利のことです。

    普通、通貨安に見舞われた国は、政策金利を上げて、通貨防衛に励むものなんですが、
    韓国ウォンの政策金利は1.75%、低すぎませんか?
    そのせいで、スワップポイントがたったの30円なんです。

    ウォン円レート0.0923、このSBI証券のウォンの取引単位は1,000万ウォンなので、
    923,000円投資して、利息が1日30円。

    こんな安い利息じゃ韓国ウォンを買う人なんかいないでしょ。

    ドルなら、ドル円レート109.64、取引単位1万ドルなので、
    1,096,400円投資で、利息が1日81円。

    ちなみにトルコリラなら、リラ円レート17.92、取引単位1万リラ、
    179,200円の投資で、利息が90円。

    トルコが、いかに通貨防衛を頑張ってるか、わかるってものです。

    レバレッジ25倍かけてちょっと計算してみると、
    わずか7,000円の投資で1ヶ月2,700円もらえるってことです。
    こんな美味しい投資はない(笑)
    「ミナミの帝王」萬田銀次郎のトイチ並みです(笑)
    でも、これぐらいのことやらないと、トルコは通貨防衛はできないわけです。
    そして、リラ投資した人は、今、リラ暴落で酷い目に遭ってます(笑)
    そんな甘い話はないってことです(笑)

    とにかく、韓国はちっとも通貨防衛を頑張っていないわけです。
    つまり、まだ本気じゃないって事でしょう、まだ余裕があるわけです。
    とまあ、こんな結論に達したんですが、間違ってますかねぇ?

    私は、ウォン暴落の可能性は低いんじゃないかなぁって思うんですけどねぇ(笑)

  • 確かに帳簿上の外貨準備高は4000億ドルあるのだろう。
    だけど、そのうち3100億ドルは、対外負債によるるもの。

    通貨防衛手段として、スワップの活用や米国債の売却に着手せし頃には、並行して借入分の返済期日がやってくる。〔1年内に1000億ドル超〕

    *借入れが更新されないとオテアゲ!
    *危機回避に、どんな錬金術が繰り出されるのか興味深い。

    ヒトは皆、瀕すれば悪あがきをするとしたものである。
    それでも北の地で輪転機がフル操業することだけは勘弁願いたい。

    たとえ、そこに「ホンモノを超えるクオリティ」が存在するのだとしても・・。

  • 5/14 5:45 USD/KRW=1189.14です。NY時間中、一時1190
    を超える場面もありました。

    昨日は中国による対抗措置の発表で警戒感が高まりました。
    ダウは25325ドル ▼617ドル(▼2.38%)の下落、ドル円は
    109円30銭台まで円高進行しました。

    これから、米国による対中制裁第4弾(3250億ドル 25%)の
    手続きの発表があります。東京時間には頼朝が征夷大将軍に
    就任してしまうかも。(1192)