文在寅氏が韓国大統領に選出される可能性が極めて濃厚です。「文在寅大統領」下で、韓国はどこに行くのでしょうか?そして、日韓関係はどのように変質するのでしょうか?
目次
やはり極左政治家…?
文在寅(ぶん・ざいいん)氏が韓国の大統領に選出される可能性が、極めて高くなりました。
本日は時間の関係もあり、この文章を執筆している時点では、まだ韓国大統領選の結果は確定していません。ただ、皆様が本稿を読む頃には、おそらく結果は判明していることでしょう。
私は本稿を、「文在寅氏が大統領に選出された」という前提で、議論を進めたいと思います(※なお、文氏以外が大統領に選出された場合であっても、この記事は取り消さず、後日、「訂正記事」にて対応したいと思います)。
韓国民主主義の敗北の歴史
民政移管前の大統領は、事実上3人
韓国とは、正式名称は「大韓民国」ですが、英語では “South Korea” すなわち「南朝鮮」、中国語では「南韓」と呼ぶのが一般的です。韓国は1948年8月15日に成立。38度線の南側で正式政府が成立したことを受けて、翌月1948年9月9日には、38度線の北側で「朝鮮民主主義人民共和国」(つまり北朝鮮)政府が成立しました。
ところで、韓国自身が「ひた隠し」にしている事実があります。それは、韓国が「我々は日本から独立した」と言い張っているのは事実に反するものであり、現実には「アメリカ合衆国の軍政から独立させてもらった」、という事実です。初代大統領は李承晩(り・しょうばん)ですが、韓国独立から2年後の1950年6月25日に朝鮮戦争が勃発した時には、李承晩は首都・京城(現ソウル市)を捨てて真っ先に逃げ出したのは「ご愛嬌」でしょうか?
ただ、李承晩以降、韓国では事実上、独裁政権が続きます(図表1)。
図表1 民政移管前の韓国大統領一覧
大統領(敬称略) | 在任期間 | 顛末 |
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李承晩(り・しょうばん) | 1948年7月~1960年4月 | 建国時の大統領であり、事実上の独裁者として君臨するも、選挙を巡る不正で抗議行動が発生し、ハワイへ亡命 |
許政(きょ・せい) | 1960年4月~8月 | 最初の「大統領権限代行」で、事実上、実権なし |
尹潽善(いん・ふぜん) | 1960年8月~1962年3月 | 間接選挙により選出されるも、軍事クーデターにより退任 |
朴正煕(ぼく・せいき) | 1962年3月~1979年10月 | 軍事クーデターにより実権を握り、事実上の独裁者として君臨するも、在任中に暗殺される |
崔圭夏(さい・けいか) | 1979年12月~1980年8月 | 大統領権限代行、のちに間接選挙により選出されるも、軍事クーデターにより退任 |
朴忠勲(ぼく・ちゅうくん) | 1980年8月~9月 | 大統領権限代行 |
全斗煥(ぜん・とかん) | 1980年9月~1988年2月 | 軍事クーデターにより実権を握り、事実上の独裁者として君臨後、憲法改正により退任 |
図表1に列挙した7人のうち、李承晩、朴正煕、全斗煥の3名は、時として非合法的手段も使いながら、独裁者として君臨しました。また、それ以外の4人は、いずれも「大統領権限代行」であったり、間接選挙で選出された「つなぎ政権」であったりしたため、存在感はありません。
つまり、民政移管前の韓国は、事実上、「李承晩時代」、「朴正煕時代」、「全斗煥時代」の3つに分けられるといっても良いでしょう。
民政移管後は5年ごとに政権交代
一方、1988年に「民政移管」したあとは、韓国では5年ごとに選挙が行われ(弾劾・罷免された朴槿恵政権を除く)、一見すると「平和裏に」政権交代が行われています。しかし、よくみると、どの大統領も、在任中の不正などを巡り、在任中、あるいは退任後に、本人や親族などが刑事訴追を受けるなど、「不幸な末路」を辿っています(図表2)。
図表2 民政移管後の韓国大統領
大統領(敬称略) | 在任期間 | 顛末 |
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盧泰愚(ろ・たいぐ) | 1988年2月~1993年2月 | 大統領退任後に政治資金隠匿やクーデターなどを追及され懲役刑を受ける(のちに特赦) |
金泳三(きん・えいさん) | 1993年2月~1998年2月 | 次男が斡旋収賄で拘束される |
金大中(きん・だいちゅう) | 1998年2月~2003年2月 | 北朝鮮への不正送金を巡り政権下の幹部らが有罪判決を受ける |
盧武鉉(ろ・ぶげん) | 2003年2月~2008年2月 | 側近・親族が相次いで贈賄容疑で逮捕され、本人はその後、投身自殺 |
李明博(り・めいはく) | 2008年2月~2013年2月 | 退任後、実兄が斡旋収賄容疑で逮捕される |
朴槿恵(ぼく・きんけい) | 2013年2月~2016年12月 | 2017年3月に憲法裁判所から罷免判決を受け、その後、本人が収監される |
黄教安(こう・きょうあん) | 2016年12月~2017年5月 | 大統領権限代行 |
余談ですが、とくに最後の朴槿恵大統領については、韓国国内のメディアは、自分たちで選んだ大統領を自分たちで引きずりおろしたことを、
「平和的なろうそくデモで国家元首をクビにし、世界に手本を示した」
などと自画自賛しているようですが、私は個人的に、これも不可解な話だと思ってしまいます。
戦後日韓関係を巡る「3つの時期」
ところで、「どのような大統領が在任し、どのような末路を辿ったか」という経緯については、韓国の政治について議論する際の「韓国国内の事情」に関する基本事項として押さえておく必要があります。
一方、私たち日本にとって重要なことは、戦後の日韓関係です。私は、大きく分けて3つの時期に分けることができると思います(図表3)。
図表3 日韓関係を巡る「3つの時期」
時期 | 概要 | 主な出来事 |
---|---|---|
日韓断交期(1945年~1965年) | 日韓に正式な国交がなく、日韓往来を含めて極めて不安定な時期 | 戦後のドサクサに紛れ、韓国は日本領の竹島を不法に軍事占拠した |
日米韓三角関係(1965年~1992年) | 朴正煕政権下で日韓基本条約が締結され、日米同盟と米韓同盟とあわせて「日米韓三角関係」が成立。日韓関係は極めて濃密になる。ただし、「韓国の国民感情に配慮して、日本政府が韓国に対し、謝罪を行う」という不健全な慣行が定着したのもこの時期 | 日韓基本条約、日韓請求権協定等に基づき、戦前の関係は「全て清算」し、日本から韓国に対し、有価証券・無償の莫大な経済支援・技術移転が行われた |
中韓国交正常化以降(1992年~2015年) | 韓国が1992年、中国と国交を正常化。ことあるごとに「歴史問題」を持ち出しては日本に理不尽な要求を突き付ける韓国外交が、中国の後ろ盾を得て、さらに複雑化した | 日韓W杯共催や日本における「韓流ブーム」の半面、朝日新聞社が捏造した「従軍慰安婦問題」などが日韓関係のトゲとなって突き刺さる |
最後の「中韓国交正常化以降」期が2015年で終了しているのには理由がありますが、これについては後述します。
民政移管後に急速に劣化した韓国
そして、上に示した図表3は、韓国から見ると、
- 米韓同盟のみの時期(1948年~1965年)
- 日韓基本条約が加わった時期(1965年~1992年)
- 中韓蜜月期(1992年~2016年)
の3つに分解できます。韓国は38度線を挟み、北朝鮮と厳しく敵対してきました。どの国であっても「軍事的安全」と「経済的発展」が必要ですが、1965年までの期間は、米韓同盟が「軍事的安全」を担保する一方、韓国を経済面から支えてくれる国はありませんでした。
ところが、1965年に日韓の国交が正常化して以降、日本から莫大な有償・無償の経済支援や技術移転が行われ、韓国は瞬く間にOECD加盟国に肩を並べるほどの経済成長を見せました(ただし、韓国では法治主義が期待できないなどの事情もあるためか、金融産業に関しては1965年のままで止まってしまっているようですが…)。つまり、
- 軍事面では1948年の独立以降、米国に守ってもらい、
- 経済面では1965年の日韓基本条約以降、日本に支援してもらった
ことで、ようやく韓国も国として自立できた格好です。
そして、朝鮮民族にとっては長年の「宗主国」でもあった中国と関係を正常化した1992年以降、韓国は恩義のある米国や日本に対し、公然と咬み付くようになったのです。
そして、私の仮説は、中国との国交が正常化されたのも、日米両国に対して公然と牙をむくようになったのも、民政移管に大きな原因がある、というものです。
民主主義は民度に縛られる
韓国の「独裁政権」の功績
韓国の初代大統領である李承晩は、日本を敵視し、日本海に一方的に「李承晩ライン」を引き、竹島を軍事占領するなどの狼藉を行いました。ただ、その後の2人の大統領は、いずれも日本との関係を極めて重視した大統領でした。
とくに朴正煕は、長年の懸案であった日韓国交正常化を成し遂げます。大きな問題となったのは1945年の終戦時以前の請求権などでしたが、名目はともかく、1965年の日韓基本条約などでは、日本が有償・無償で5億ドルの支援を行うなどの決着がなされました。そして、日本は官民挙げて、韓国に対して投資や技術移転を行ったことも事実です。
韓国国民は、口を開けば「過去に対する謝罪・賠償」と主張しますが、独裁政権、とりわけ朴正煕政権が行ったことは、結果的にその後の韓国にとって、経済的に発展させるために大きく貢献したのです。
民政期、あるいは中韓正常化後の日韓関係
一方、日韓関係は、民政期に入ってから、むしろ悪化しています。もちろん、1980年代にも「教科書問題」などの歴史問題はありましたが、日韓摩擦が加速するのは、民政移管後、あるいは中韓国交正常化後のことです。
朝日新聞社と植村隆が捏造した「慰安婦問題」がその最たるものですが、ありもしない「徴用工問題」や国際法に反した「戦犯企業に対する損害賠償訴訟」、さらに外国公館である日本大使館・日本総領事館前に日本を侮辱する構築物を公然と設置するなどの国際法違反の数々は、民政移管後、あるいは1992年の中韓国交正常化前後に表面化しているのです。
その意味で私は、韓国が国を挙げて日本を侮辱するようになった大きな理由が2つあると考えています。1つは「民政移管」により、韓国政府が民意を無視できなくなったこと。そしてもう1つは、中韓国交正常化により、中国の後ろ盾を得たことで、「歴史問題」などで日本に対し高圧的に接することができるようになったことです。
事実、1992年以降、中韓関係は急速に深化していきます。2015年のデータですが、韓国の輸出額がGDPに占める割合(輸出依存度)は40%にも達しており、さらに輸出先の25%は中国です。簡単に言えば、韓国経済の10%(=40%×25%)は中国に依存している格好であり、多少、日本を敵に回したところで、韓国経済にとっては大した影響がない、と韓国人が思っている節があるのです。
対日侮辱も韓国の「民意」だ
1998年以降、韓国では(一見すると)民主主義が機能しており、少なくとも5年に1度は選挙による政権交代が行われています。そして、政権交代するたびに、韓国の反日は激化しているように思えるのです(以下、韓国歴代大統領については敬称略)。
あくまでも私の記憶ベースですが、例えば盧泰愚政権下では、政権幹部が外国に出掛けて、公然と日本を批判するということは、それほど一般的に行われていませんでした。しかし、金泳三は中国の江沢民(こう・たくみん)国家主席との会談の中で、「日本の腐った根性を叩き直してやる」などと発言。さらに、金大中と盧武鉉の両政権下では、「太陽政策」と称して北朝鮮に対し融和的な政策を取る一方、日本に対しては公然と侮辱する発言が、明らかに増えました。
その後、日本生まれで「保守政治家」を自称する李明博が政権を担い、私個人としても、韓国の反日にも修正が掛かるかと期待しましたが、実際には2011年10月に、日本の野田佳彦(のだ・よしひこ)首相(当時)から700億ドルもの日韓スワップを獲得すると、翌2012年8月には日本領竹島に不法上陸。あわせて天皇陛下を侮辱する発言を行うなどの狼藉を働きました。
さらに、李明博の次に政権を取った朴槿恵は、大統領就任後、最初の訪問先こそ米国を選んだものの、韓国大統領としての慣例を無視し、次の訪問先は日本でなく中国を選択。さらに、行く先々で日本の悪口を言い触らす「告げ口外交」を行い、世界中を呆れさせました。
あきらかに極左系・反日系である金大中、盧武鉉の両大統領がこのような行動を取るならばまだ理解できますが、李明博、朴槿恵はいずれも「保守派」であったはずです。そして、「保守であるはずの李明博と朴槿恵」が反日的な行動を取ったことについて、私たちはもっと深く受け止めるべきでしょう。
つまり、韓国では「反日こそが民意」なのです。
慰安婦合意破棄後の日韓関係
私が考える「韓国の6つの未来」
以下の議論に移る前に、昨日も示した「韓国の6つの未来」について、再提示しておきたいと思います(図表4)。
図表4 韓国を待ち受ける「6つの未来」
区分 | パターン | シナリオ詳細 |
---|---|---|
北朝鮮との統一シナリオ | ①北朝鮮主導での赤化統一 | 北朝鮮の体制が存続し、韓国で親北派大統領が誕生し、朝鮮半島は北朝鮮主導で統一される |
②米国主導での南北統一 | 米軍の攻撃により北朝鮮が消滅し、米国の後ろ盾を得て、なし崩し的に韓国が北朝鮮を統一する | |
③中国主導での南北統一 | 中国が北朝鮮に介入し、北朝鮮で平和裏に政権交代が実現し、中国の後ろ盾を得て南北統一国家が樹立される | |
南北分断継続シナリオ | ④韓国の中華属国化 | 北朝鮮という国家が残ったままで、米韓同盟が破棄され、中韓同盟が成立し、韓国が事実上、中国の属国と化す |
⑤韓国で軍事クーデター発生 | 韓国で軍事クーデターが発生し、軍事独裁政権が民政を停止して、韓国の赤化統一や中華属国化を防ぐ | |
⑥南北朝鮮の「クロス承認」 | 韓国が中華属国化する一方、北朝鮮については日本と米国が国家承認する |
そして、「文大統領」の誕生により、①のリスク、次いで④のリスクが高まっていると考えます。
日韓慰安婦合意により日韓関係は変質した
ところで、上に示した「図表3」では、「中韓国交正常化以降」を1992年から「2015年」としました。この理由は、2015年12月28日に、いわゆる「日韓慰安婦合意」が成立したからです。そして、この「合意」以降、日韓関係は明らかに変質しました。
「日韓慰安婦合意」は、私のような「保守派」の個人的感情からすれば、日本軍が「やってもいない犯罪」を日本政府が認めたということであり、日本人として到底許せません。ただ、あくまでも冷静に分析すると、この「日韓慰安婦合意」により、朴槿恵政権の反日外交は封じられ、少なくとも表向き、朴槿恵政権やその関係者が諸外国で反日を喧伝することはなくなりました。
さらに、2016年に入り、7月には米韓で高高度ミサイル防衛システム(THAAD)の配備で合意。11月には、それまで「店晒し」状態だった日韓包括軍事情報保護協定(GSOMIA)にも署名がなされ、日米韓3ヵ国の軍事協力体制が整いました。つまり、1992年以降、中国に引き寄せられてきた韓国が、いったんは日米陣営に戻された格好となったのです。
ただ、安倍晋三総理や岸田文雄外相自身が認識しているかどうかはともかく、韓国は間違いなく、次期政権でこの「日韓慰安婦合意」をひっくり返すでしょう。場合によっては米国に対し、今年4月に配備が完了したTHAADについても撤去を要求するかもしれませんし、さらにせっかく発効したGSOMIAについても有名無実化する可能性すらあります。
私はこの「日韓慰安婦合意」を「一種の毒まんじゅうだ」と例えていますが、韓国がこの合意を破棄すれば、こんどこそ間違いなく、日本政府は韓国との交渉に応じないでしょう。
それだけではありません。「日韓慰安婦合意」に対しては、当時のバラク・オバマ米政権が後ろ盾となっていたのに加え、ドイツのアンゲラ・メルケル首相を筆頭に、主要国首脳が「歓迎」の意を表しています。ということは、韓国がこの慰安婦合意をひっくり返せば、国際社会に対しても、「間違った行いをしている国は韓国である」と堂々と主張することができます。
文在寅大統領の最初の仕事は日韓関係の破壊
冒頭に申し上げたとおり、私がこの記事を執筆している時点では、韓国大統領選の開票は終わっていません。このため、「ウルトラC」で文在寅氏以外の候補者が次期大統領に当選する可能性はゼロではありません。ただ、現在の情勢から判断する限り、私は「文在寅大統領で確定」だと考えています。
では、文氏はいったいどのような主張をしているのでしょうか?私が注目するのは、次の3点です。
- 日韓慰安婦合意については破棄し、再交渉をすると明言している
- THAADについては一応、配備を容認したものの、撤回を匂わす発言を行っている
- 北朝鮮との開城(かいじょう)工業団地・金剛山観光事業の再開を明言している
つまり、同氏の主張は、明らかに「北朝鮮・中国寄り」、「反日・反米」です。
特に「日韓慰安婦合意」については、安倍政権としても、保守層の反発というリスクを覚悟のうえで行ったものであり、これを韓国側から破棄されたならば、再交渉に応じるとは思えません。
いまのところ安倍政権は慰安婦合意について「両国が誠実に合意を実施すべきだ」と述べるにとどめ、「合意の破棄と再交渉」については沈黙を守っています。
私などからすれば、「ちょうど良い機会だから、慰安婦問題そのものが朝日新聞社と植村隆と韓国国民と歴代韓国政府による、日本に対する誣告(ぶこく)だと主張すべきだ」と思ってしまいます。安倍政権がどこまでの対抗策を取るのかはわかりませんが、安倍政権としてもおいそれと「再交渉」に応じることはないという点については、ほぼ間違いないでしょう。
「赤化統一後に中華属国化」?
一方、文氏は大統領選挙期間中に、THAADを巡ってはそれまでの主張を変え、「北朝鮮が核挑発を続けるならば、THAAD配備を容認する」という姿勢に転じています。
ただ、文氏の言動から判断する限り、同氏が米軍による北朝鮮攻撃に前向きであるとは思えません。現在の米国は、北朝鮮攻撃に踏み切るとしても、「一気に制圧する」ことを前提としたシミュレーションを行っている状態であると考えられ、韓国の協力が得られない場合には北朝鮮攻撃が見送られるかもしれません。
そのように考えていくならば、「文政権下」では北朝鮮の金正恩(きん・しょうおん)体制が維持され、やがて韓国が北朝鮮に「赤化統一」されるという可能性も、決して低くはありません。つまり、図表4に示す①のシナリオです。
正直、私としては、韓国国民が文氏を韓国大統領に選んだということは、「北朝鮮主導で赤化統一を容認する」という民意だと思います。そうであるならば、私たち日本国民も、韓国が名実ともに「日本の敵対国」となる選択肢を選んだことを尊重すべきでしょう。
ただ、「赤化統一朝鮮」のもとでは、日韓関係だけでなく、米韓同盟も持ちません。必然的に「赤化統一朝鮮」は、日米中露に対して独立を保つのか、それとも「中華属国化」の道を選ぶのかについて、私たちは関心を払わざるを得ないのです。
拉致問題の解決と朝鮮半島の非核化は必須
そして、私たち日本人にとって、絶対に忘れてはならないのが、拉致問題の解決と、朝鮮半島の非核化です。とくに、「赤化統一」を許せば、北朝鮮は「南朝鮮」という豊かな国を手に入れることができてしまうため、核開発はさらに加速することになります。
朝鮮半島の非核化という観点からは、少なくとも韓国が北朝鮮との「赤化統一」を選ぶのであれば、「OECD加盟国」としての地位を返上させ、核開発ができない程度に韓国の国力を削ぐ必要があります。幸いなことに、韓国は金融産業が稚拙であり、韓国の通貨・ウォンは世界で全く通用しません。
したがって、仮に韓国が「赤化統一」を選択した場合、日米両国は直ちに韓国に対し金融制裁を実施し、韓国が保有する外貨建て資産などをすべて凍結し、同国を締め上げなければなりません。
さらに、拉致問題の解決には、朝鮮半島だけでなく、日本側の意思も必要です。具体的には、相手国の同意がなくても、日本人の救出のために、自衛隊を朝鮮半島に派遣することができるように法制度を作り替えることが急務でしょう。
いずれにせよ、これから朝鮮半島情勢は大きく動くことが想定されます。何より私たちには、「日韓新時代」に備える覚悟が求められるのです。
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いつも記事を楽しみに読ませていただいております。私自身、日本は韓国と断行しろとの思いが強いのですが、新宿会計士氏の韓国関連の記事はバイアスが強すぎて、分析というよりは、ただの嫌韓記事になってるような気がします。
私個人の考えでは、思慮深くなく近視眼的ですぐにデモに訴えるめんどくさい韓国国民でも①のシナリオは受け入れないと思いますね
日韓断行に賛成。でも日本から言い出すんじゃなくて韓国から言わせるのがミソだなw
>Takahiro71
これのどこが嫌韓記事なの?
いつも楽しみにしています。最近だと青山繁晴さんのブログとか日経の鈴置さんの文章と併せて読んでいます。「ムンジェインの最初の仕事は日韓関係の破壊」だというのは事実でしょうね。慰安婦合意の破棄を最初から主張していますから。ところで本日のブログでは触れられていませんがムンジェインは6か国協議をやめてロシアと日本を外して4か国協議をすると公言しているようですね。そうなると日本外しの意図は明らかでしょう。
いつも拝読しております。慰安婦問題をまた持ち出して、文在寅が白紙撤回を言うでしょう。その時は日韓断交にすべきです。日本を蔑み騙し他国に告げ口日本を上から目線で物言う嘘つき国は、良き隣人ではありません。「新宿会計士」様の意見がどうして嫌韓なのかな、と思います。至極真っ当、日韓関係に興味のない方もぜひ読んで欲しいです。私は④が有力で、米韓関係はTHAAD再交渉を持ち出したら破談、またそんな国を守る在韓米軍も米国は防御ラインを下げても不用とみなすと思います。本当にややこしい国、チョウセン民族。いずれ統一朝鮮となり、中華の属国に、ふりだしに戻るでしょう。日本は今より強い防御力、打撃力を持つ必要があります。
いつも参考になりますね。ムンジェイン、ついに大統領になっちゃいましたね。会計士さんの言う通り、これからは韓国側が慰安婦の白紙撤回を言い出すでしょうから、むしろ重要なのは日本側の(日本国民側の)態度・姿勢だという会計士さんの主張は真っ当です。ところで、以前のコメントで「日経の鈴木さん」と書かれている方がいらっしゃいましたが、正しくは「日経の鈴置さん」では?と思います。それからTakahiro71さん、「新宿会計士氏の韓国関連の記事はバイアスが強すぎて、分析というよりは、ただの嫌韓記事になってる」って、もっと具体的に指摘してもらわないと他の読者も困りますよ。会計士さんは少なくとも韓国を好きではないと思いますが、事実の列挙が中心で、別にバイアスはないと思いますよ。
この金田さんという人、願望か予測かよくわかりませんが
「第三次世界大戦は飛躍しすぎですが、
クーデターの危険性は高まっています」
http://blog.livedoor.jp/kanedashoji70/archives/2017-05.html
「朴槿恵逮捕とクーデターの可能性」
http://blog.livedoor.jp/kanedashoji70/archives/2017-03.html
う~んと、唸っちゃいますね
とりあえず外しちゃってますしね