社会のネット化が進めば、必然的に、ありとあらゆる権力者がネットで検証されるようになります。昨日は「赤飯大量廃棄事件」を取り上げましたが、これに加えて本稿でもうひとつ取り上げておきたいのが、「裁判官マップ」という話題です。裁判官は国民生活に大きな影響を受けるにも関わらず、直接選挙では選ばれていません。
目次
腐敗トライアングルの議論
当ウェブサイトでは以前から、こんな仮説を立てています。
「従来の日本では法令を官僚機構が、言論空間をオールドメディアが支配し、政治空間では特定野党が不当に大きな影響力を行使していた」。
これが、いわゆる「腐敗トライアングル」の議論です。
官僚機構
国民から選挙で選ばれていない。しかし、政府提出法案や、政省令を起草したりすることを通じて法令解釈権を握っているほか、財務省を筆頭に、何らかの強大な利権をしっかりと握り、下手な国会議員すら凌ぐ実質的権力を持っていることもある
マスコミ
国民から選挙金で選ばれていない。しかし、少数の企業で記者クラブなどを通じて情報流通を独占し、「報道の自由」または「報道しない自由」を悪用することで、自分たちにとって意にそわない政治家を落選させようとしたり、自分たちにとって好都合な政治家を当選させようとしたりする
特定議員
官僚、マスコミの両者にとって都合が良い議員。たいていの場合は特定野党の議員だが、まれに自民党非主流派議員のこともある。国民の意思で選ばれた与党などの足を引っ張ることが多い
腐敗トライアングルは「マスコミを中心とした共犯関係」
そして、この三者を当ウェブサイトが「腐敗トライアングル」と呼ぶ理由は、その「構造」にあります。これら三者がときにマスコミを中心に結託し、日本にとって必要なさまざまなせいさくが進むことを妨害して来たフシがあるのです。
官僚機構+マスコミ
官僚は記者クラブでマスコミを支配する。マスコミは官僚が喜ぶ話題を垂れ流す。官僚もマスコミも「強すぎる与党」を嫌う。
マスコミ+特定議員
マスコミは報道の力を悪用し、特定野党や自民党の非主流派の左派議員らを当選させる一方で、これらの議員はマスコミに好かれるために、敢えてくだらないスキャンダル追及で国会質疑を空費する。
すなわち、マスコミが絶対的な世論操作力を持っているという前提で、マスコミを中心とする腐敗構造が出来上がっていた―――とする仮説を置くと、さまざまなことが一本の線でつながるのです。それが、マスコミを中心とする三者構造です。
官僚機構+マスコミ+特定議員
官僚は記者クラブでマスコミを支配する。マスコミは官僚が喜ぶ話題を垂れ流す。官僚もマスコミも「強すぎる与党」を嫌う。その結果、マスコミは報道の力を使い、特定野党・自民左派など政権の足を引っ張る議員らを当選させてきたし、特定野党議員もマスコミに好かれるためにスキャンダル追及を続けてきた。
無茶で強引な増税、国を傾けるレベルにまで肥大化した社会保障、私学助成金制度に群がるかのように乱造された「Fラン」と揶揄される大学に天下る官僚や新聞記者ら―――。
そして、一部の大学教授や自称市民活動家などのように、官僚機構や新聞・テレビが好む話を世に喧伝している者達も、見方によっては特定野党議員らと同様、この腐敗利権構造における受益者の一角を占めている、という言い方もできるのかもしれません。
腐敗トライアングルを自力で排除し始めた日本国民
ただ、それ以上に注目したいのが、日本国民がこの「腐敗トライアングル」を、自力で排除し始めたことです。
『衆院選の左派惨敗をもたらしたマスコミ利権構造の崩壊』などでも指摘しましたが、先月の衆議院議員総選挙で自民党が圧勝し、野党(とくに左派政党)が惨敗したのは、単に「自民党が圧勝した」というよりも、どちらかというと「左派政党が自滅した」という方が実態に近いです。
| 日曜日の衆院選では自民党が単独で3分の2を超える圧倒的な議席を獲得しましたが、その反面、最大野党である中道改革連合のみならず、左派政党は軒並み議席を減らしました。ただ、その背景にあるのは、やはりSNSの社会的影響力の飛躍的な向上です。こうしたなかで本稿では少し大きな話をしておきたいと思います。それは、今回の衆院選というものが、マスコミを中心とした長年の利権構造の崩壊を意味する、という仮説です。事実と意見を分ける話題が偏る当ウェブサイト本稿では、少し大きな話をしておきたいと思います。当ウェブサ... 衆院選の左派惨敗をもたらしたマスコミ利権構造の崩壊 - 新宿会計士の政治経済評論 |
わかりやすいのが最大野党・中道改革連合の惨敗ぶりでしょう。
解散前の時点で172議席(うち公明24議席、立民148議席)の勢力を持っていたはずの中道改革連合自体、獲得議席がまさかの49議席に留まり、しかも6議席が自民の「おこぼれ」で、小選挙区当選者は7人に留まったからです。
中道改革連合 49議席の内訳
◆公明党出身者 24議席⇒28議席
┣小選挙区当選 0議席
┣比例代表当選 27議席
┗比例おこぼれ 1議席←チームみらいから
◆立民党出身者 148議席⇒21議席
┣小選挙区当選 7議席
┣比例代表当選 8議席
┗比例おこぼれ 6議席←自民党から(【出所】報道等)
(あくまでも報道ベースですが)中道改革連合自体、参院側、あるいは地方組織では、立憲民主党と公明党の合流のめどが立っていないようですし、それどころかこれらの政党が今後どういう道をたどるのかについても先は見通せません。
有権者の行動が大きく変わった!
ただ、それ以上に見過ごすべきではないのは、有権者の行動の変化です。「特定政党を不当に持ち上げ、そうでない政党は貶めるか無視する」といったマスコミの行動自体は大して変わっていないのに、得票状況が大きく変化したということは、有権者の側の行動が変わった可能性が非常に高いことを示唆しているからです。
著者自身は2009年8月、日本のメディアが公正中立な報道という役割をかなぐり捨てたという事実を未だに忘れていませんが、それと同時に、日本国民は、じつは多くのメディア関係者や官僚関係者、野党関係者が考えるよりも、遥かに賢かったという可能性があります。
わかりやすくいえば、日本国民がこの腐敗トライアングルを「自力で排除した」結果が、先日の選挙結果だった、という仮説です。
もちろん、「自力で排除する」にはネットの力を借りる必要があったのですが、ただ、ネットは別にそれ自体が意思を持った存在ではなく、ただの道具に過ぎません。
つまり、私たち日本国民はネットを使うことで、まずはメディアの虚報を見破り、続いて官僚・役所の隠蔽体質やおかしな意思決定を見破り、さらには特定野党や自称「市民団体」などの欺瞞を見破り始めているのだ―――、というのが、現在、日本全体で生じている変化なのでしょう。
裁判官マップが登場した!
さて、こうしたなかで最近気になるのが、「ネット発で火が付く事案」が増えていることかもしれません。
昨日の『赤飯廃棄騒動とネット世論の反応』では、1通の電話をもとに2100食分の調理済み赤飯が廃棄された「事件」を取り上げたのですが、これについてはその後もさまざまな反応が出ています(下記記事はその本の一例です)。
約2100食の赤飯廃棄に批判相次ぐ…「誰」が電話した? 「圧力的なものは全くない」と市教委の担当者
―――2026/03/16 13:57付 Yahoo!ニュースより【J-CASTニュース配信】
このように、ネット発で「火が付く」という事例が増えてくれば、社会もどんどんと変化していくでしょう。
これに加えて昨日報じられた中で、当ウェブサイトでは取り上げ辛い話題もあるのですが(若い人が亡くなる話題は取り上げたくありません)、その代わりに取り上げておきたいのが、『裁判官マップ』という話題です。
これは、全国各地の家裁、地裁、高裁などの裁判官についての口コミを投稿するというものです。
裁判官といえば、「法の番人」として私たち国民の生活に大きな影響を与えるのに、私たち国民は最高裁判事の国民審査など限られた機会を除いて、直接裁判官の任免に関わることができない、という特徴があります。
しかも仮に裁判を利用することになった場合も、現実の裁判手続は判事の当たり外れが大きく、その判決に不満があっても控訴・上告以外に異議の申し立て手段がない、という特徴があります(詳細は伏せますが、著者自身にもそのような経験があります)。
もちろん、日本国憲法の規定上は、裁判官を選ぶ(または罷免する)ための手続が最高裁判事の国民審査に限られているのは仕方がない話ではありますが、やはり司法という三権の一角を「国民から直接選ばれたわけでもない権力者」が握っていることが正しいのかについては、(個人的には)疑問です。
課題もあるが…時代は変化する!
このように考えていくと、裁判官に対する「口コミ」という牽制が働くかどうかは気になるところです。
とりわけ口コミ自体は完全に匿名で投稿が可能であり、口コミ自体の信頼性をどう担保するのか、単純な多数決で良いのか、といった点は疑問でもあります。
ただ、社会のネット化が進めば、ありとあらゆる権力者がネットで監視されるようになる、というのも、ある意味では避けられません。
ネットが出現する以前であれば「報道しない自由」で守られていたかもしれませんが、ネットの出現で「報道しない自由」が完全無効化されました。裁判官・官僚、新聞記者・テレビ関係者、あるいは特定野党や市民活動家らもネットで注目されるという時代が到来したのではないかと思う次第です。
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さて、こんな時勢の中で起きてしまった沖縄県プロ市民船沈没事故。もしも自分の親族だったら....。巻き込まれた生徒やご家族の方々は本当にお悔やみ申し上げます。
左派メディア、左派政党 、左派教育界、左派法曹界、左派活動家、左派諸々の方々はどの様に本件を位置付け、私ども一般国民に対して説明するのか注視したいと思います。
官僚も司法もメディアも全て、アカに浸透されるがままに放置していることが問題の根源ではないでしょうかね。手始めに学術会議を解散させ、共産党、解同、日教組を非合法化するところから始める必要が有ると思います。
立憲は、早く公明党から分離しないといけない。
公明党は、自民党と連立していた時から甘い汁を吸うがごとく立憲と合体して議席を増やしている。
これは、寄生虫と同じで日本の政治をむしばんでいるように思います。