高市早苗内閣に対する支持率が高止まりしています。メディアが実施する世論調査に全幅の信頼を置くかどうかという問題はあるにせよ、少なくとも一部メディアの高市総理に対する「支持率下げてやる」式の報道が横行している現状に照らせば、少なくない国民が高市総理を支持していることは間違いなさそうです。そして、中国問題が支持率を下げるのにまったく寄与していないことも大きなポイントでしょう。もし高市総理が衆院解散を仕掛け、自民党が圧勝した場合、皮肉なことに、それに寄与したのはメディアと中国政府だった、ということになるのでしょうか?
メディアが実施する世論調査とその特徴
これまで何度となく当ウェブサイトにて取り上げて来たとおり、著者はメディアが実施する内閣支持率などの世論調査を、国民世論を知るための手段として、全面的に盲信すべきではないにせよ、無視するわけにもいかないとも考えています。
支持率調査は多くの場合、ネットを活用しておらず、電話のみの調査ですし、しかもつい数年前まで携帯電話が対象に含まれておらず、固定電話のみでの調査が主流だったようです(ということは、世論調査に応じているのは「その時間帯に在宅している人たち」に限られていた、ということでしょうか)。
このあたり、世論調査にはどうしても回答者属性の偏りが生じているのではないか、といった疑念が払拭できないポイントでもあります。
ただ、こうした疑念は、べつに当ウェブサイトのオリジナルではありません。わかりやすいのが、石破茂・前首相が「辞任すべきかどうか」に関する、今年夏ごろの各社の世論調査です。
弁護士で日本公共利益研究所主任研究員でもある楊井人文氏が今年8月に寄稿した『Yahoo!ニュース』オリジナル記事では、楊井氏がNHKの公表データをもとに、現実の有権者の年齢構成で補正を掛ければ、賛否が完全に逆転することが、きちんとした計算式で示されています。
「石破首相続投 賛成多数」 年齢補正で賛否逆転 高齢者に偏った世論調査にNHK「課題と認識」
―――2025/08/18 18:27付 Yahoo!ニュースより
また、同じく8月に横浜商科大学商学部の田中辰雄教授が執筆・公開した『note』記事に示されている分析でも、18歳から79歳を対象に実施したウェブモニター調査で年齢・投票率補正を行ったところ、「辞任すべき」が46%で「辞任すべきと思わない」の42%を上回っていることが示されています。
2025年8月臨界点―石破政権はなぜ支持率が下がらないのか
―――2025年8月24日 12:42付 noteより
さらに、『週刊フジ』が8月末に配信した次の記事では、当時の石破首相が辞職すべきかどうかという設問に対し、携帯電話と固定電話で明らかに違いがあったことが明らかにされています。携帯の方が、石破氏に対する支持が明らかに低かった、というのです。
石破首相の辞職「固定電話」と「携帯電話」で調査結果大違い、世代間の意識乖離 有元隆志
―――2025/8/31 15:00付 産経ニュースより【週刊フジ配信】
このあたりは、ネットなどで指摘されている、「固定電話の世論調査に応じるのは高齢者が中心ではないか」、などとする仮説とも整合していますし、また、「インターネット利用時間よりテレビの視聴時間の方が長い」のが60歳以上であるという総務省の委託調査結果とも整合しています。
いずれにせよ、支持率調査を読むときには、その結果を妄信するのではなく、やはりデータの特性を踏まえて慎重に検討することが必要です(あるいは、データをデータとして素直に見られないというのは、なんとも複雑なところというべきでしょうか)。
高市内閣への支持率は高止まり
ただ、世論調査が本当の意味で世の中の意見を代弁していると見て良いのか、という問題はあるにせよ、やはりRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)方式と呼ばれる手法は統計学的なサンプリングという観点から一定の信頼を置くことができるものでもあります。
また、最近では多くのメディアが携帯電話も調査対象に加えているようであり、こうした観点からは、「世論調査はすべてウソだ」と決めつけるのは逆に不適切です。
こうした文脈で取り上げておきたいのが、2025年11月時点の内閣支持率です(図表)。
図表 内閣支持率(2025年11月)
| メディアと調査日 | 支持率(前回比) | 不支持率(前回比) |
| JNN(11/1~2) | 82.0% | 14.3% |
| 朝日新聞(11/15~16) | 69.0%(+1.0) | 17.0%(▲2.0) |
| 共同通信(11/15~16) | 69.9%(+5.5) | 16.5%(▲6.7) |
| 時事通信(11/7~10) | 63.8% | 10.8% |
| 読売・NNN(11/21~23) | 72.0%(+1.0) | 17.0%(▲1.0) |
| 産経・FNN(11/22~23) | 75.2%(▲0.2) | 19.6%(+0.5) |
| 日経・テレ東(11/29~30) | 75.0%(+1.0) | 18.0%(▲1.0) |
(【出所】各社報道)
「支持率下げてやる」+「中国問題」でこの高支持率
支持率は、朝日新聞、共同通信、時事通信の3つの調査で60%台、読売・NNN、産経・FNN、日経・テレ東の3つの調査で70%台、そしてJNN調査で80%台です。これに対し不支持率はすべての調査で10%以上20%未満です。
とりわけ一部メディアが高市早苗総理大臣や高市内閣に対し、ネガティブな報道に終始しているフシがある(『「支持率下げてやる」発言を業界はどう考えているのか』等参照)なかで、そのメディアが実施した世論調査でここまで高い支持率を叩き出しているのは、なんとも印象的です。
また、図表に挙げた7つの調査のうち、読売・NNN(11/21~23)、産経・FNN(11/22~23)、日経・テレ東(11/29~30)の3つは、いずれもいわゆる「中国問題」が発生して以降に実施されているにも関わらず、前回調査と比べて支持率はほとんど下がっていない(かむしろ上がっている)のです。
よって、少なくとも「中国問題」が内閣支持率にほとんど影響を与えていないことがわかります。
いちおう付記しておきますが、著者自身は高市早苗内閣の政策のすべてに無条件に賛同しているつもりはありません。
たとえば「給付付き税額控除」などのように、個人的に警戒している項目もありますし、また、当ウェブサイト的に関心が高い社会保険料引き下げ問題などについても高市総理自身から強いメッセージが出ているわけでもありません。
気になるのは衆院解散総選挙の有無
ただ、それでも少なくとも7~8割の有権者が高市内閣について、とりあえずは何らかの形で支持している、というのがこれらの世論調査の結果であり、この点については非常に重要だといえるでしょう。
一部メディアや一部野党による「支持率下げてやる」式の動き自体、むしろ国民からはまったくといって良いほど支持されず、それどころかむしろ「支持率が下がっている」のはこうした一部メディアや一部野党の方ではないか、といった疑念も浮かぶからです。
ついでにいえば、日中関係に関し、打つ手がなくなり進退窮まっているのは中国政府の方でしょう。
Xの脅しも通じない、訪日自粛も通じない、米国直訴も通じない、国連直訴も通じない、虚偽報道も通じない、公演中止も通じない―――。
ここまでくると、日本がどうしても譲歩してくれなければ本当に困る側が中国であることは明らかです(日本が絶対に譲歩してくれなかった場合の政策オプション、あるんでしょうか?)。
そして、支持率が高止まりしていることを踏まえると、やはり気になるのは選挙の有無です
とりあえず、高市総理が衆院解散総選挙を決断するのかどうかについては、(少なくとも著者自身が見たところ)高市総理やその周辺、あるいは小林鷹之・自民党政調会長らを含め、自民党関係者らからの明確なコメントはありません(当たり前の話ですが)。
もちろん、私たち一般人が高市総理の頭の中を覗くことなどできませんが、それでも一般論として言えば、総理大臣たるもの、就任したら常に解散総選挙を念頭に置いているはずであり(※著者私見)、それは高市総理についてもおそらく同様でしょう。
高市総理のこれまでの発言から判断するに、議員定数削減など、日本維新の会との「約束」を果たすことが念頭にあると思われる反面、経済対策については(まだ完全ではないかもしれないにせよ)ある程度形が見えてきたわけです。
自然に考えて、ここまで支持率が高止まりしている状況が続いているならば、やはりベストのタイミングで解散総選挙を仕掛けるのが自然な話でもあります。
そして、もし「年初すぐの解散総選挙」となり、自民党が圧勝でもした場合は、「その最大の功労者はメディアと中国政府だった」、などと後年から振り返られることになるとすれば、これは本当に皮肉なものだったといえるのではないか―――などと思う今日この頃です。
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1 2 次へ »「マスゴミの「支持率下げてやる」発言で、支持率が上がるのなら、我が党にも言ってくれ」と思っている野党も、いるのでは。
令和8年新聞産業の死を悼む墓標が建立された。追悼碑文は「支持率下げてやる」であった。
おかしいですよね、支持率は下がるだけたったはずなのにむしろ上がる傾向まであるなんて。
思うに私のように御手並み拝見で様子見していた層が、高市政権支持に回ったのでしょう。非自民(反自民までありうる)なのに高市政権支持という比率が増えたら間違いないでしょう。
騒げば騒ぐほど敵の敵は味方で結集してしまうので大変困っているでしょう。いい気味です。
惜しむらくは敵方に韓国がいないことです。大変期待した大統領だったのに今のところ残念です。
ちょうど昼休みにポータルサイトのニュース欄に、流行語大賞2025のサムネイルが見えてます。
「支持率下げてやる」
は、見当たらないですね。
「働いて働いて」
は入ってるのだそうです。
PV増やすのも悔しいからクリックはしません。
お察しですなー。
流行語大賞○○:「流行語大賞は、本当の国民の間で流行っているのか」
「覚悟はあるのか」はノミネートされていませんか。
或いは「大喜利」はいかがでしょうか。
「首斬ってやる」は無理でしょうね。
さすがに殺害予告を流行語にするわけにはいかんでしょうね
ネットサイトでインフルエンサーが「真」流行語大賞を企画したらよいのではないでしょうか
MLBやサッカーでは、○○が選ぶMVPやら○○の選ぶベストプレーやらありますから
総裁選で高市氏に入れなかった議員、つまり石破継承派が自民党に半数いるわけで、高市内閣の支持率が高いということは彼らにとっては逆風になる可能性がある。
自民党が選挙に勝てるのではなく、高市総理の味方が選挙に勝てるということではないだろうか。
恐らく総裁選の投票先が不明であっても立候補者個人の経歴、政策、政治信条等から個別に判断されて高市内閣支持者が落としたいと考える自民党議員が多数出てくるだろう。
それでどうなるか予想してもあまり意味が無いため自分の投票行動以外気にしないことにするが、次の総選挙の結果どうなるのかはなかなか興味深い。
広島 鳥取 兵庫 辺りが特に注目されていくんでしょうな
他県民からの視線が該当県民に注がれる すごい時代になったものです
今は、SNS時代で、前々回の総裁選で石破さんに投じた自民党議員の名前は、皆さんの知るところとなり、落選運動になるでしょうね。立候補者をリプレイスできるかどうか。できない場合でも今の勢いで当選してしまうかもです。高市さんには、公認を出す段階で、誓約させて当選後、誓約に違反した場合は、除名という感じで立候補者の調整をしていただきたいと思います。
国益よりもC国利益を説くマスゴミ、
空(むな)しからずや、虚を説く君!
高市支持≠自民党支持
ハキチガエテ早期の解散総選挙なんぞ打った日にゃ自民党はおろか高市支持者にとっても碌でもないコトになりそう…
知らんけど
ちなみにうちの地元で前回落選した自民党代議士は、馬鹿ではないですが、気性が荒くパワハラ全開な人です。二世議員で実績を積むために頭を下げないといけないのに何もしてないくせにふんぞり帰ってるような人でそれが知れ渡るにいたっての落選ですので、たぶん高市効果はないと思ってます。
広島 鳥取 兵庫の次は 和歌山ですな。
報道産業人に共通しているのは、自らの『正しさ』に固執し、指摘批判されたら逆上する傾向です。
彼らが気が付いていない、あるいは認めたくないことがある。
1.読者視聴者はオールドメディアに満足できなくなった
2.高解像度・高精度情報が簡単に手に入るようになり、ゴミはゴミ、優良は優良と見分ける処世術を生活術の一部として身につけた
この状態をして、オールドメディアに同意しない勢力をネトウヨとか、ポピュリズムの台頭と断じるのは、社会の今のありようが見えていない、ただそれだけ。それは P2P 形情報伝搬モデル時代(=SNS時代)の新たな様相(そしてマーケット)なんですが。
個人的な考えですが、宗教信仰に傾倒する人って不確かなものへの畏れから、正しいことを求めてるんだと思うんですよね。
何が正しいか分からない、正しいとも言えるしこの際それはNGみたいなカオスの世の中で絶対的真理はほとんどない。なんとなく人としてこうあるべきじゃないかと各人が思いながら暮らす。それでいいんじゃね?と思えない人もいるのではと。
それなのに、何かしらをこれが正しい、と定義してしまうことは、その時点でどんなに真っ当なものであっても宗教的な意味合いを帯びてしまって科学や論理的な思考を排除せざるを得なくなる。
つまり、マスコミは信徒以外は相手にできない立場でありながら、いまだ万人に受け入れられると勘違いをしてるんだと思います。ご新規さんを拡張しないと商売あがったりなので困ってはいるが、今となってはできることは歯軋りばかり、外からはそんな風に見えます。
中の人が本当のところどう考えてるのかは気になりますが。
共産党は、リベラルの皮を被った価値のない骨董品では…。