もし自民党が高市早苗氏ではない人(とくに「禁忌肢」)を自民党総裁に選んでしまえば、その「禁忌肢」自民党最後の首相となる可能性が高いそうです。自民党総裁選は自民党の選択だから非自民党員である一般国民にはどうすることもできません。ただ、その代わり一般国民は別の政党を選ぶことができることを忘れてはなりません。
目次
自民党総裁選…今回は5人が立候補
石破茂首相の辞任表明に伴う自民党総裁選が、いよいよ始まりました。
今回の総裁選では、届け出順で小林鷹之・茂木敏充・林芳正・高市早苗・小泉進次郎の各氏が立候補しており、投開票は10月4日(土)に予定されています。
自民党総裁選(2025年10月)立候補者(敬称略)
- 小林鷹之
- 茂木敏充
- 林芳正
- 高市早苗
- 小泉進次郎
公的選挙ではないが話題として取り上げるのは少し控えめに
この点、自民党総裁選はあくまでも「自由民主党」という政党の私的な選挙に過ぎず、公職選挙法の規定などが適用されるものではありません。
ただ、今回の選挙は極めて公的な性格が強いものでもあります。自民党総裁はそのまま内閣総理大臣となる可能性が高いからです。
自民党は衆参両院で(公明党と合わせても)過半数を割り込んでいるとはいえ、依然、「比較第1党」の地位にあります。これに加えて最大野党である立憲民主党は、他の有力野党(たとえば国民民主党、参政党、日本維新の会など)を束ねることができていません。
こうした事情を踏まえれば、衆参ともに立憲民主党の野田佳彦代表などではなく、自民党の新総裁を新たな総理に選び出す可能性が非常に高いです(ただし、与党が衆参両院で過半数割れしているなかで、実際に政権が始まれば、政権運営のためには野党との協力などが必須となりますが…)。
こうした事情も踏まえ、当ウェブサイトでは、今回の自民党総裁選についても、とくに選挙期間中は、あまり積極的に各候補に関する話題を取り上げることは控えたいと考えています(※ただし国政選挙や地方選挙と比べれば、そこまで頑なにこの話題を避けるというつもりもありませんが…)。
党員票トップだった高市氏を落とした自民党
ただし、今のうちに申し上げておきたい内容がひとつあるとしたら、それは高市早苗氏に関する問題です。
当ウェブサイトでは先日の『今回も高市早苗氏立候補演説を全文文字起こししてみた』でも紹介したとおり、高市早苗氏の立候補に関する表明について、質疑応答セッション以外の部分を(やや不正確ではありますが)全文文字起こししています。
これをやった理由は、高市氏が昨年9月の総裁選で、党員票で1位となっていながら、決選投票で石破茂氏という「明らかな禁忌肢」を選んだ愚かな国会議員189人のおかげで総理の座を逃した、という経緯があるからです。
いや、もちろん、総裁選は自民党という「私的組織」の内部選挙に過ぎず、非自民党員がその総裁の選定に関わることはできませんが、最大政党・自民党の総裁がそのまま内閣総理大臣に就任する可能性が高いことを思い出しておくと、自民党国会議員189人に苦情を言いたくなっても不思議ではありません。
また、当ウェブサイトとしては、高市氏がすべてにおいて百点満点の総理候補者だとは考えていません。
しかし、少なくとも自民党内の一部勢力が画策している(らしい)「高市潰し」の動きが成功し、決選投票で再び高市早苗氏が落とされ、そして本来は首相にふさわしくない人物が首相に選ばれようものなら、それは間違いなく、自民党が終焉を迎えるときです。
その意味では、自民党が結党以来、最大の危機にあることは間違いありません。
もし「禁忌肢」を選んでしまったら…それは自民最後の首相に
もっとも、逆の発想で考えることも、思考実験としては興味深いです。
ここでいう「逆の発想」とは、「禁忌肢を自民党がもう1回選んでしまったらどうなるか」、です。
この場合は、短期的におそらく、自民党政権は大いに迷走するなどの大混乱を迎えるでしょう。多くの国民が期待している減税などは当然実施されず、それどころか社会保険料の負担増など、官僚機構の思惑に沿った政策が次々と実現していく可能性が高そうです。
しかし、遅くとも3年後に迎える国政選挙(2028年7月頃の参院通常選、同年10月頃までに実施される衆院総選挙)で自民党は大敗し、場合によっては、比較第1党の地位を喪失することになるかもしれません。国民民主党や参政党などの政党が、各選挙区で候補者をバンバン擁立する時間を稼げるからです。
つまり、自民党があと1回、「禁忌肢」を選んでしまえば、その「禁忌肢」が自民党最後の首相となり、そのまま自民党が惨敗・下野するという未来が現実のものとなって来るのです。
自民党が次期総裁に高市早苗氏を選ぼうが、高市早苗氏ではない人を選ぼうが、それは結局自民党の判断であり、選択であるため、非自民党員である一般国民にどうすることもできませんが、その代わり一般国民は別の政党を選ぶことができるのです。
まずは自民党の選択を見守ろう
いや、「選ぶことができる」と言いながらも、それが日本国民にとって最善の結果をもたらすとは限りません。
民主党を選んだ2009年当時のように、国民が自分たちに対し、みずからお灸を据えてしまう結果になるかもしれませんし、あるいはそれよりもっと酷い状況―――たとえば、自民党分裂―――などが生じる可能性すらあります。
ただ、もし自民党が再び「禁忌肢」を選んでしまうならば、国民の側もそれに唯々諾々と従う必要などなく、自民党を政権与党の座から(おそらく今回は)半永久的に放逐してしまうという権利を持っていることは間違いありません。
こうした観点からも、「崖っぷちの自民党」がどういう判断を下すか、10月4日の結果を見守りたいと思う次第です。
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1 2 3 次へ »左傾化させた自民党の議員数を過半数割れさせて、中国や韓国の息のかかった野党の協力がないと政権運営が出来ない不安定状態に誘導しておく方が財務省がハンドリングしやすいのですよ。
>https://www.youtube.com/watch?v=er56vWodbhY
「(高橋)洋一の部屋」という動画で、「自民党が選挙に負けた原因は、「政治と金」ではなく、自民党が左寄りになったからだ」とありました。同じことでも、某会計士が言うのと、高橋洋一氏が言うのでは説得力(?)が違うのではないでしょうか。
蛇足ですが、同じく「オールドメディアが世論調査をする時代ではない」とも言ってました。
もし、今度の自民党総裁選でも、高市早苗候補が負けた場合、(朝日新聞などの)フェミニストは「女性軽視だ」と言わないのでしょうか。
言わないでしょう。所詮彼等は自称フェミニストでしかなく、好き嫌いで人を選ぶ差別主義者に過ぎません。ダブスタが最も嫌われ、支持されないのに都合良く忘れる人達です。
どこかの(売れない)お笑い芸人が、ネタにしそうですね。
差別だ!と声高に叫ぶ被害者意識過剰な皆さんって、差別と区別を混同しているケースが多いんですよね。もっとも、意図的に混同しているのかもしれませんけどね。
人の上に立つ者は「人間性も含め、仕事ができるか否か」で選ばれるべきであって、そこに性別は関係ありません。上場会社の役員の何割かを女性にする、女性の管理職登用を推進する、、、とか言ってる経済団体がありますが、これは明らかな性別による差別です。仕事ができない上司の下に配属された部下は悲惨ですし、企業として生産性を落とすことになります。日本社会にアファーマティブアクションは無用です。
あっち方面では、高市氏は『名誉男性』のカテゴリに入れられているのでは。
今から石破総理を「名誉女性」にすれば、日本初の女性総理が誕生するのではないでしょうか。(「名誉男性」が初の女性総理にならなくてもすみますし、石破総理も歴史に名を残せて、喜ぶでしょう)
小泉パパ「自民党をぶっつぶす!」
しんちゃん「とうちゃん!かっこいい」
まさかね
しあわせなら 目をとじよう チャッチャッ
しあわせなら 耳ふさごう チャッチャッ
しあわせなら 態度でしめそうよ
そら みんなで 口つぐもう チャッチャッ
選択的夫婦別姓は国民にも議会にもあまり人気がありませんでした
そこで強制的夫婦別姓を導入したいと考えます
仮にたまたま夫婦となる二人が同姓だった場合は
どちらかの姓を変更します
例えば「林」さん同士のカップルの場合、片方は「大林」などに変更します
そして子供が生まれた場合には、両親の姓から1字ずつもらった新しい姓を与えます
「大林」では片親と被ってしまいますから「林林」などとするのがよいでしょう
「菅」さんの場合には「菅菅」などとなるわけです
なんだかパンダみたいでかわいらしいでしょう
続きまして、脱炭素社会構築に向けて
国立公園を太陽光パネルで覆いつくします
ゼネコンやパネル製造企業が大いに潤うこと間違いありません
なお送電線は盗難の恐れがありますので
設置しない方がよろしいでしょう
森林を伐採し続け、パネルを設置し続ければ
再エネ賦課金と森林税の両者をガッポリ得ることができます
労働市場の自由化によって、窓際席やお荷物社員を一掃しましょう
3K職は外国の労働者やボランティアに任せればよろしい
なお失業者対策としては、政府機関で高額報酬バイトの窓口を設けるので
問題ありません
外交に関しましては、小生の専門外でありますのでパスいたします
>「禁忌肢を自民党がもう1回選んでしまったら…
>多くの国民が期待している減税などは当然実施されず、それどころか社会保険料の負担増など、官僚機構の思惑に沿った政策が次々と実現していく可能性が高そうです。
10月1日から、飲料・酒類、ヨーグルト、チルド食品等約3,000品目が値上げされます。もう家計は四苦八苦です。これ以上苦しめるのなら、市政のおばちゃんたちだって黙ってはいません。「◯泉やめろ!」と、国会に押しかけますよ。
https://neage.hateblo.jp/entry/2025/07/27/133236
きんきし→近畿肢:近畿地方からの候補の選択肢、ということなら高市さんが該当ですが、彼女を選ぶべきではない…ということですかねw
>禁忌肢を自民党がもう1回選んでしまったら…
>多くの国民が期待している減税などは当然実施されず、それどころか社会保険料の負担増など、官僚機構の思惑に沿った政策が次々と実現していく可能性が高そうです。
10月1日から、飲料・酒類、ヨーグルト、チルド食品など約3,000品目が値上げされます。もう家計は四苦八苦です。これ以上苦しめるのなら、市井のおばちゃんたちだって黙ってはいません。「◯泉やめろ!」と、国会に押しかけますよ。
ないない。(笑)
日本ではデモに参加するのは、左系のおっちょこちょいだと実績的に見て取れますから。
安保闘争で殆どの人は気が済んだんじゃないですかねえ。
流行りに乗ってみたけど
「ダメだこりゃ」
そもそも論として、デモしたら伝わるのか?
伝わったためしは無いですよね。
昔の岸や池田は、デモ隊を見ても鼻で笑って聞き入れる気は無かったようです。
今の議員は、デモ隊を見てませんね。
メディアの活字がすべて。
安倍晋三への献花に何万人が行列しようとも、
「そんなもの無かった」
と無視されるので届かない。
与党と野党第一党は、そう。
打っても響かない。
インプットしてもアウトプットしない。
比較的に打てば響く(=SNSを読んでるし反応するし)政党に、投票するほうがタイパよろしいですからね。
選択的夫婦部性については「触れない」とした進次郎候補。でも「考えは変わっていない」と。
でも8月の会期末時に選択的夫婦別姓の野党三案の扱いについて、継続審査に自民党は同意をし、国会でそう決まっているそうです。
新政権成立後の国会で、いきなり世論が割れる(?)選択的夫婦別姓の議論に直面するそうです。無難に乗り切れるとはとても思えない。(という産経記者氏の指摘を見かけました)
弥縫策でどこまで持つか。それで持たなかったのが石破政権だったという反省はなきままでは、「石破政権までは自民にチャンスをやろう」としていた人々の中には、次はチャンスを与えないという人も現れるでしょうね。自民党は今後も下り坂を転がり落ちるのでしょうか。
そうなることがわからない議員などいないと思いますが、その上で覚悟を持って選ぶ新総裁。その責任は自民党が負うだけですね。
自民党がそれを選ぶなら、いっそ下野して割れて国民が選びやすい新しい政党が出来る方がかえって良いのかも知れませんね。
「俺らだから出来る安倍でなくても出来る」と前首相界隈が息巻いている段階で、そこはどうもならないでしょうし。
誰がなっても戦後最悪の石破君よりもましでしょう。地味で安定感のある林官房長官は、中選挙区制度復活を主張しています。以前にも何度も申し上げてますが、(大前研一氏も再三主張しています)日本の経済的な落ち込みが始まったのは小選挙区制度を衆議院の選挙制度に導入して、地元の選挙区に利益誘導する政治家ばかり誕生したのが、諸悪の根源なのかもしれません。
小選挙区制度では、ALL ROUND PLAYERや金太郎飴みたいな政治家ばかりでてきて専門的な知識をもった政治家や長期的な視野や政策をもちあわせた議員が減ってしまったようなきがします。
AIやデジタル、英語教育、朝鮮半島の詳しい人をもっと国政の場に送りましょう。
中選挙区制では第1党と第2党で連立を組むことができてしまいます。実際に、末期には自民党と社会党が連立を組みました。
石破政権が、立憲民主党と増税大連立を組まなかったのは、衆議院が小選挙区制で、候補者の調整がつかなかったからと言われます。
現行の小選挙区制は、比例復活できてしまうところだけがダメなのであって、中選挙区制よりはマシです。
鳩さんは?