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SNSと選挙…SNSは物事をありのまま伝えるツール

オールドメディアが選挙に影響力を行使できた時代は終わりました。これからはネット(当面はSNS)の時代です。ただ、勘違いしないでいただきたいのは、重要なのはSNS「で」発信することそのものではなく、SNSで「何を」発信するか、です。SNSは「物事をありのまま伝えるツール」だからです。こうしたなか、日経が配信した記事によると、先の参院選で投稿が最も拡散された政党は社民党だったことが明らかになったそうです。実際、社民党はSNSで注目されたのかもしれませんが、躍進しませんでした。

オールドメディアの退勢

人々がオールドメディアを見なくなってきた

当ウェブサイトではこれまで、「新聞、テレビを中心としたオールドメディアが社会的影響力を持っていた時代が終わりを迎えつつある」とする議論を展開してきました。

その根拠はいくつかあるのですが、その最たるものが、新聞業界やテレビ業界の退勢です。

一番わかりやすいデータのひとつが、メディアの利用時間に関する総務省の委託調査でしょう。

「令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」の公表

―――2025/06/27付 総務省ウェブサイトより

今年版に関しては東京経済大学コミュニケーション学部の北村智教授、東京大学の橋元良明名誉教授、青山学院大学総合文化政策学部の河井大介助教との共同研究形式ですが、これと同種の調査は(著者が確認した限りは)少なくとも2013年以降毎年公表されています。

(※ただし、今年の調査からは集計される年齢グループに「70代」が加わり、全年代の平均値の定義が変更されているのですが、本稿ではとりあえず、変更される前のフォーマットをベースにデータを整理・紹介します。)

非常にわかりやすいのが、平日におけるテレビ(リアルタイム)視聴時間とネット利用時間の比較です(図表1、【出所】『情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書』や『情報通信白書』等をもとに作成)。

まずは10代から60代までの平均値が次の図表1-1ですが、2013年はテレビ168.3分に対しネット77.9分で、少なくともこの時点ではテレビがネットに圧勝していました。しかし、これが2020年に一気に逆転され(コロナ禍のテレワーク影響もあったのでしょうか?)、2024年においては倍近い差がついています。

図表1-1 メディアの平均利用時間(平日、10~60代までの平均)
TV(リアルタイム) ネット
2013年 168.3分 77.9分
2014年 170.6分 83.6分
2015年 174.3分 90.4分
2016年 168.0分 99.8分
2017年 159.4分 100.4分
2018年 156.7分 112.4分
2019年 161.2分 126.2分
2020年 163.2分 168.4分
2021年 146.0分 176.8分
2022年 135.5分 175.2分
2023年 135.0分 194.2分
2024年 123.8分 203.5分

若年層だと2014年前後でTV<ネットの逆転が生じた事例も!

一方で、年代別にみると、もっと早い段階で、ネットとテレビの逆転が生じていたことがわかります。

最も極端な例でいえば、10代は2014年の時点でテレビ91.8分に対しネット109.3分と両者が逆転しており、その差は開くばかりで、直近の2024年においてはネットが243.4分に対し、テレビは39.7分と、ネットの6分の1弱に過ぎません。

図表1-2 メディアの平均利用時間(平日、10代)
TV(リアルタイム) ネット
2013年 102.5分 99.1分
2014年 91.8分 109.3分
2015年 95.8分 112.2分
2016年 89.0分 130.2分
2017年 73.3分 128.8分
2018年 71.8分 167.5分
2019年 69.0分 167.9分
2020年 73.1分 224.2分
2021年 57.3分 191.5分
2022年 46.0分 195.0分
2023年 39.2分 257.8分
2024年 39.7分 243.4分

高齢層においてもネットがTVを追いかける!

ただし、年齢があるほどにテレビの視聴時間が増えるという傾向にあり、60代だと2013年のネット利用時間は36.7分に対し、テレビ視聴時間は257.0分と7倍以上に達していました。

しかし、その60代においてすら、2024年はテレビ226.7分に対しネット151.3分と、ネット利用時間が猛烈に追い上げている状況です。

図表1-3 メディアの平均利用時間(平日、60代)
TV(リアルタイム) ネット
2013年 257.0分 36.7分
2014年 256.4分 32.2分
2015年 257.6分 35.7分
2016年 259.2分 46.6分
2017年 252.9分 38.1分
2018年 248.7分 60.9分
2019年 260.3分 69.4分
2020年 278.4分 105.5分
2021年 254.6分 107.4分
2022年 244.2分 103.2分
2023年 257.0分 133.7分
2024年 226.7分 151.3分

これらの図表から判明することは、若年層ほどネット化が急速に進む反面、高齢層ほどテレビの視聴時間は長く、ただ、その高齢層においてすら、近年はネット利用時間が急速に伸びていて、テレビ視聴時間をネット利用時間が逆転するのは時間の問題となっている、という点でしょう。

広告費の世界では2020年が分水嶺に

こうした「オールドメディアの退潮とネットメディアの台頭」という傾向を示すデータはほかにもいくつか存在するのですが、わかりやすいものが、株式会社電通が毎年公表している『日本の広告費』というレポートでしょう。

当ウェブサイトの読者でもある「埼玉県民」様というコメント主の方からご提供いただいた過去データなどと合わせると、ネット広告費が2020年において、マスコミ4媒体(新聞、テレビ、雑誌、ラジオ)の合計広告費とほぼ肩を並べ、その後は逆転し、2024年においては1.5倍程度の差がついていることがわかります(図表2)。

図表2 広告費(ネットvsマスコミ4媒体)

(【出所】株式会社電通『日本の広告費』レポートおよび当ウェブサイト読者「埼玉県民」様提供のデータをもとに作成)

ネット広告費の伸び方はなかなかに急激ですが、とくに2020年以降躍進していることがよくわかります。たった4年で1.5倍にも伸びたからです。

これに対しマスコミ4媒体広告費は(コロナ後に少し回復した2021年あたりを除いて)マイナスないし横ばい傾向が続いています。おそらく来年公表される2025年版だと、例の「フジテレビ騒動」の影響もあり、テレビ広告費はさらに落ち込む可能性もあります。

新聞部数は落ち込む一方

さらに興味深いのは、一般社団法人日本新聞協会が公表する新聞部数です。

新聞部数は朝夕刊セット部数を1部とカウントする方法と、セット部数は朝刊・夕刊1部ずつ、合計2部とカウントする方法がありますが、いずれの方法によったとしても、新聞部数が猛烈に落ち込んでいることは明らかです(図表3

図表3-1 新聞部数の推移(セット部数を1部とカウントした場合)

図表3-2 新聞部数の推移(セット部数を2部とカウントした場合)

(【出所】一般社団法人日本新聞協会データをもとに作成【※1999年以前に関しては『日本新聞年鑑2024年』、2000年以降に関しては『新聞の発行部数と世帯数の推移』】。「合計部数」は朝夕刊セット部数を1部とカウントした場合、2部とカウントした場合の両方のパターンで示している)

このまま直線的に部数が減り続けて行けば、早ければ10年前後で、新聞はこの日本から消滅してしまうという計算です(※ただし、この場合は「このまま直線的に部数が減り続けて行けば」、という前提がつきますが…)。

ネット時代に崩れた独占

デジタル戦略でもうまくいっている形跡がない

ところで、新聞社は最近、デジタル版を軒並み発行していますが、これもなかなか振るわないという噂は耳にします。実際、株式会社朝日新聞社がほぼ半期に1度公表している朝刊部数とデジタル版有料会員数のデータでも、やはり部数の落ち込みは大きく、しかもデジタル版有料会員数もほぼ横ばいなのです(図表4)。

図表4 朝日新聞朝刊部数とデジタル版有料会員数
時点 朝刊部数 有料会員数 合計
2022年12月末 383.8万 30.5万 414.3万
2023年3月末 376.1万(▲7.7万) 30.5万(±0.0万) 406.6万(▲7.7万)
2023年9月末 357.3万(▲18.8万) 30.3万(▲0.2万) 387.6万(▲19.0万)
2024年3月末 343.7万(▲13.6万) 30.6万(+0.3万) 374.3万(▲13.3万)
2024年9月末 334.9万(▲8.8万) 30.3万(▲0.3万) 365.2万(▲9.1万)
2025年3月末 326.7万(▲8.2万) 30.2万(▲0.1万) 356.2万(▲9.0万)

(【出所】株式会社朝日新聞社ウェブサイト『「朝日新聞メディア指標」を更新』および同社の過年度発表値をもとに作成)

しかも、朝日新聞以外の他紙は電子版契約数をほとんど開示していません。

ただ、読売新聞に次ぐ2番目の部数を誇る大新聞である朝日新聞ですら、部数は最盛期の半分以下に低迷しているとされ、しかもデジタル版有料会員数も増えていないわけですから、他紙の状況も推して知るべし、です。

しかも、株式会社朝日新聞社の場合は、まだマシです。新聞事業以外に収益堅調な不動産事業を持ち、グループに大手放送2社(テレビ朝日グループ、朝日放送グループ)を抱え、単体で受取利息、連結で持分法投資利益が生じるなど、優良資産の蓄積は十分だからです。

しかし、こうした優良資産の蓄積がないほかの多くの新聞社の場合、はたしてどうなるのでしょうか?

著者個人的には、最大手の読売・朝日・日経あたりは、まだしばらく経営的にも余裕があるのだと思いますが、多くのメディア、とりわけ地方紙や地域紙などのなかには部数減に加え、コスト上昇などもあいまって、そのうち新聞発行断念に追い込まれる事例も出てくるのではないかと予想されます。

オールドメディア退勢の2つの理由

ではなぜ、新聞、テレビを中心とするオールドメディアが軒並み苦境に陥っているのでしょうか。

これに関してはさまざまな解釈が成り立つところだと思いますが、あえて著者自身の主観に基づくならば、その要因は大きく2つあります。

ひとつはオールドメディアそのものの「媒体としての」限界(または寿命)。そしてもうひとつは、とくに日本のオールドメディアのクオリティがあまりにも低かったことです。

このうち前者についてはわかりやすいでしょう。

新聞は文字情報で世の中の出来事を詳しく伝えてくれますが、物理的に新聞紙という「紙」に情報を刷り込んでいるため、読み手は文字や画像を拡大することができませんし、いったん印刷された情報は、あとから訂正することもできません。

また、「新」聞といいながら掲載される情報が「新」しくない、という特徴があります。紙媒体の宿命として、記事が執筆されてから読者の目に入るまで、記事入稿、印刷、配送、配達などのプロセスを辿るため、事件が起きてからそれを読者が知るまでに、どんなに早くとも数時間、場合によってはそれ以上の時間がかかります。

こうした新聞の短所をカバーするのがテレビです。

とくにテレビの報道番組は、その日の出来事などをわかりやすく速報してくれるため、事件が起きてからそれを読者に知らせるまでに時間がかかるという新聞の最大の端緒をうまく補っており、テレビの速報で足りない情報を翌日の新聞で補完する、といった役割分担が成り立っていたのです。

ネットのおかげで参入障壁が崩れた

ただ、ネットが登場したことで、こうした役割分担自体が崩壊しました。

ネットはテレビと違って文字情報、映像、写真など圧倒的に多くの情報を伝達することができ、新聞と違って速報性にも優れ、ニューズ・サイトによっては動画やポッドキャストなどのさまざまな形態で世の中の出来事を伝えてくれます。

これに加えて大きいのが、参入障壁のなさです。

先ほどの論点のふたつ目に挙げた「日本のオールドメディアのクオリティがあまりにも低かったこと」という項目とも密接にかかわっているのですが、とくに日本の場合、新聞やテレビの新規参入は非常に難しく、したがって、「報道」は一種の既得権益と化していたフシがあるのです。

たとえば新聞だと全国紙が5つあり(読売、朝日、毎日、産経、日経)、民放テレビの5大報道ネット(NNN、ANN、JNN、FNN、TXN)はそれら全国紙と事実上のクロスオーナーシップ関係にあります(厳密にすべてが同一資本というわけではありませんが、緊密な協力関係が認められます)。

そして、この5大グループ以外に「公共放送」(?)のNHK、全国の地方紙などに記事を配信している共同通信、時事通信をあわせた8つの社が、わが国における報道記事の圧倒的多数を独占的に配信してきたのです(これら以外にも地方では地方紙などが報道を独占してきました)。

その結果、記者クラブなどを通じてオールドメディアによる情報の独占が生じ、記者クラブに加盟していない外国メディアやフリーランス記者などのなかには、取材網から完全に排除されているのではないかとの疑念も提起されています(※最近ではすいぶんとマシになったようですが…)。

専門知識のないオールドメディア

しかし、ネット上では、こうした大メディアとは無関係に活躍するジャーナリスト(あるいは新興メディアや個人など)が多数出現しており、動画サイト(YouTubeやニコニコ動画など)ではネット討論番組などを配信する個人・組織なども存在します。

また、当ウェブサイトもそうですが、大メディアと無関係な個人・組織などが運営するウェブ評論サイトやブログサイトなども無数に存在していますし、それらのなかには、政治家などが愛読していると噂されるようなサイトもあります。

ちなみに当ウェブサイトのケースでいえば、「誰にでも簡単に手に入れることができる情報」に加工を加え、それに金融・経済・法令といった専門知識で「味付け」をすることがひとつの「ウリ」です。

2016年7月に当ウェブサイトを立ち上げたときは、まさかこんなレベルのウェブ評論サイトで新聞業界やテレビ業界に太刀打ちができるとは思っていなかったフシがありますが、蓋を開けてみたら、当ウェブサイトの読者層にはオールドメディア報道のレベルの低さに辟易しているという人が多く、驚いてしまった次第です。

つまり、新聞社やテレビ局には、非常に残念ながら、専門知識を持っている人が極端に少ない、という特徴があるのです。

新聞記者の出身でありながらも、韓国語などを操り、内外にさまざまな人脈を持っている韓国問題の専門家である鈴置高史氏のような事例もあります(※また、新聞記者などの出身で非常に優れた知見を持つ人は、鈴置氏以外にもいらっしゃいます)。

ただ、鈴置氏らのケースは残念ながら「例外」に近く、新聞記者、テレビ関係者、あるいはそれらの経歴を持つ人たちは多くの場合、専門知識も持たず、思い込みで世の中の事象を決めつけてかかることが多いようです。

古くは「もりかけ、さくら」、最近だと「統一教会」「裏金議員」などがその典型例でしょうか。

選挙にも影響を与える時代になった

いずれにせよ、時代はSNS全盛であり、ネット全盛です。

ネットが登場する以前であれば、オールドメディア関係者らは、「新聞」、「テレビ」といった自分たちのプラットフォーム上で仕事をしていればよかったのですが、現代社会ではそういうわけにはいきません。

『Yahoo!ニュース』などのニューズ・プラットフォームであったり、X(旧ツイッター)などのSNSであったり、『YouTube』や『ニコニコ動画』といった動画サイトであったり、と、その場はさまざまですが、いずれにせよそれらのプラットフォーム上で、オールドメディアは個人や新興組織と対等に戦わねばなりません。

そして、このことは、政党などにとっても戦い方が変わったことを意味します。

かつてインターネットが出現する以前、あるいはネットの影響力が現在ほど強くなかった時代だと、政治家はとにかく新聞やテレビに出て注目されることを好んできました。国会で与党の足を引っ張るばかりの野党議員などはその典型例でしょう。

しかし、この戦略が崩れたのです。

昨年の衆院選では「手取りを増やす」をSNSで訴えた国民民主党が大躍進しましたし、今年の参院選では同党に加えて「日本人ファースト」を掲げてSNSを中心に支持を伸ばした参政党もまた大躍進しました。

石破茂首相率いる自民党が猛烈な逆風で惨敗を喫したなかで、最大野党である立憲民主党ではなく、「ネット政党」である国民民主党や参政党が大躍進を遂げたというのは、じつに象徴的です。これは自民、立民の敗北というよりも「オールドメディアの敗北」と見るのが正解でしょう。

SNS活用選挙の虚実

自民党の総括文でも「SNS活用」…だが?

そして、こうした流れを受け、自民党など既存政党にとっても、SNSの活用は大きな課題として認識されているようであり、これについては自民党が2日に公表した「参院選大敗の総括文書」でも、自民党が党としてSNSを活用し切れていなかったことなどが示されています。

解党的出直しで再生誓う 参院選結果の総括文書を報告

―――2025/09/02付 自由民主党ウェブサイトより

ただ、とても当たり前のことを申し上げておくと、SNSは「物事をありのままに伝える手段」に過ぎず、自分たちにとって都合が良い情報をピックアップして流せる場ではありません。

オールドメディアだと、うまく癒着できれば、かつての「万年野党」のように、自分たちにとって都合が悪い情報が流されることについては回避しつつ、都合が良い情報ばかり流すことができていたかもしれませんが、SNSだとそういうわけにはいきません。

そして、そのことがとてもよくわかる記事を発見しました。

日経電子版が6日付で配信した記事ですが、米メルトウォーターの分析ツールで選挙期間中の党と党首による公式Xの投稿数を調べてみたところ、トップは(SNS戦略で成功したとされる)参政党や国民民主党ではなく、社民党だったことが判明したのだそうです。

日経によると社民党は参院選でSNSを使い、「差別排外主義ではなく共生の社会を」といった投稿に加え、候補者の選挙運動の紹介に注力し、「その推定拡散数も首位だった」にもかかわらず、比例代表での得票数が政党要件を満たした政党の中で最も少なかった、としています。

拡散が良い理由によるものとは限らない

その原因については日経記事には見当たらないのですが、これはおそらく、「推定拡散数」には、相当数、「炎上案件」が含まれていたからではないでしょうか?

実際、日経記事に掲載された図表によると、「推定拡散数」のトップは社民党、つづいてれいわ新選組、自民党、日本保守党、日本共産党、日本維新の会と続き、国民民主党は7位、そして数が大幅に減って8番目に立憲民主党がランクインし、大躍進した参政党に至っては9位に過ぎませんでした。

これは、SNSで注目される事例に、「良い話題」とそうでない場合が混在しているからでしょう。

このように考えていくと、「SNSを使えば選挙で勝てる」という考えがいかに浅はかであるかがわかります。

SNSは物事をありのままに伝えるツールであり、党首や各候補者の思いが有権者にダイレクトに伝わります。

重税感に苦しむ一般国民にとって、「財源を示さなければ減税はしない」と言っておきながら、財源も示さずに「一律2万円バラマキをやります」、だと、「ふざけるな自民党」というのが率直な感想となることは当たり前の話です(もっとも、これは自民党が悪いというよりも、「石破茂体制に」責任がありそうですが…)。

政治家よ認識を改めよ

いずれにせよ、SNS時代になったことで、民意を無視する政党、政治家としての誠意を欠く候補者らが生き延びられる時代は終焉を迎えます。これからの政治家にとって、「SNSを使う」のは当たり前の話であり、問題はそのSNSを使って「何を」発信するか、なのです。

その意味では、ちょうど良い機会なので、政治家の諸氏におかれましても認識をアップデートし、SNSは「不特定多数の有権者とコミュニケーションをとるツール」に過ぎず、当選するためには自身の信念と政治家としての実務能力がSNS空間で問われているのだと知るべきではないかと思う次第です。

新宿会計士:

View Comments (21)

  • タダで使い放題、発信力という妄想
    問われているのは会話力であって、発信力のほうは機械が実現している
    新聞記者や TV 記者を相手にしている場合ではないのです

  • マスコミが今まであまり報じなかった
    外国人問題(クルド人、中国人の外免切り替え・経営管理ビザ、オーバーツーリズムなど)
    メガソーラー問題
    アフリカホームタウン
    新浪さんの家宅捜査
    などなど
    あらゆることが、SNSによって顕在化しましたよね

    利害関係のないSNSの情報は無敵ですよね

  • SNS時代の政治家は、SNSで一方的に発信するだけでなく、SNSの応答に(更に)どう応答するかが重要であるという風に、意識革命が出来るかが重要になるのではないでしょうか。
    蛇足ですが、政治家は、ワイドショーだけでなく、SNSでも、今、国民は、どんなことを問題だと思っているかを掴む能力が必要になるのではないでしょうか。

    • >https://www.afpbb.com/articles/-/3597263?cx_part=top_topstory&cx_position=3
      外国メディアによると、日本維新の会の石平議員に中国が制裁しました。この件で、日本政府だけでなく、社民党を含む日本の政党、オールドメディアがどう反応するかを、国内外から見られているのではないでしょうか。

    • 李老師が X 投稿して 17 時間経っています。
      https://x.com/whyyoutouzhele/status/1964945862099952089
      全世界の中国観察者が注目する李老師投稿、インプレス数で 64 万、コメント投稿者は 320 と表示になっています。
      コメントこそ絶大なる情報源、中国担当の新聞記者たちはきっと目を凝らしている。そしてそれは取材だろうか。時間潰しにネットを逍遥している報道記者以外の大多数とどれだけ違っているのか、記事文章の値打ちを差別化できる取材コストはかかっているのでしょうか。

  • twitterでは貴重な情報を発信する人ばかりではなく、妙な界隈の妙な人達もフォローしています。作られているトレンドの解像度が上がりますのでね。
    私のタイムラインは流し読みしていているだけで不愉快になることもままあります。(笑)

    社民党といえば、参院選前から副党首氏の露出量がものすごいです。参院選が終わった後も。結果は参院比例で落選でした。
    ですがね、この人はこんなツイートもしちゃう人なんですよ。

    これに山ほど「クソリプ」が付いていて、この社会の荒廃ぶりを再確認する思い。 https://t.co/XBb37ThZGo— 🌺大椿ゆうこ 社民党副党首 /前参議院議員(全国比例)🌺 (@ohtsubakiyuko) March 14, 2025

    有権者の返信に対して「クソリプ」と言ってしまうんですよね。「すげーなー」という感想とともに記憶に残り続けてます。氏と言葉を交わしたことはありません。

    SNSを使う自民党のほとんどの議員や、国民も参政ですらも幹部クラスになると、厳しい批判やどんなに口汚い罵詈雑言を投げられても「クソリプ」呼ばわりはしません。「批判をありがとう」という姿勢で応じます。恐らくですが、全てのリプライは有権者(お客様)のものとの心得があったり、そのやりとりを見ている「第三者の目」を意識してのものと思います。

    直接言葉を交わす相手以外に、回りの聴衆は耳ダンボでその人が場面に際してどう対応するか観察している。
    リアルの世間一般と同じなんですよね。知人同士の言い争いが始まれば聞こえないふりをしながらも耳だけ傾けて、互いに何を言ってるか周りの人はよく聞いている。そして人物評価の材料として蓄積している。
    SNSで起こっていることってリアルの社会生活と何も変わらない、とても簡単なことだと思うんですが。耳元でスピーカーでがなり立てられても主張がおかしけりゃ賛同することはなく、「うるせー」まである。
    (例の良し悪しは別として)玉木ん氏などがSNS上での政策の疑義の指摘に対して言葉を尽くして説明する、その応答を傍から見ていてその政策を理解が深まることもある。「なるほど、パンフ見ただけじゃわからんかった」と。

    件の副党首氏は「クソリプ」に対してはブロックも多用する人ですし、リアルの社会でもいろいろありそうな、元々そんな品性の人物だとして。
    自民党の総括案に「発信の強化」と何かの一つ覚えを書いてしまう人達。なんでそんな簡単なこともわからないのか不思議でならないのですが、「使ってないからわからない」人が多すぎる、に尽きるんじゃないのと言う気がしてます。
    SNSは単なる拡声器じゃないですよー。

    • >総括案に「発信の強化」と何かの一つ覚えを書いてしまう人達

      「ポピュリズムとの闘い!? ぷくくくくく」

      笑われているのに気が付かないのは、新聞 TV と政治家だけ。お客を喜ばせる術に長けている広告代理店は、政党本部に本当のことを告げていないですね、きっと。

      • >お客を喜ばせる術に長けている広告代理店

        ○通「情弱様、ごっちゃんです!」

    • >妙な界隈の妙な人達もフォローしています。
      そういう人も含めて、日本国民、日本市民ではないでしょうか。

      • 国民じゃない人がたくさんいそうです。
        人ではない、隣国のボットも加勢しているのではと。

        • 「日本は日本国民だけのものではない。隣国のポットを無視するな」と言い出す(意識高い系の)人や某政党が出てきそうですね。

        • 非国民、非人間が口をきいている。文字にすると、なんとおどろおどろしい語感でしょうか。
          早くにんげんになりたい(ベム、ベラ、ベロ♪)

    •  恐らくですが、異論を唱えるものを「クソリプ」呼ばわりするほうが、道徳的で評価が上がる事になるのではないですかね、氏や周囲の文化、世界観では。そんな相手には耳元に爆音スピーカーで「矯正」してやり、相手はそれを一言も反論せずにそうだったのかと感涙を流して受け入れるのが正しく美しい世界。そして自分が正しければ正しい(規定済)ほど歯向かうやつは間違いまくっている腐ったやつなので、人間扱いしない。 例:安倍晋三

       純粋に意見が合わないだけの相手よりもよほど議論にならないし、民主主義向いてないってことになるので、致命的なんですけども。

       実際には、「美しく」医療費を際限なく上げてきたのが現実的には間違いで、「美しく」戦争から逃げ続けてきたツケもまわってきている、そんな時代です。雑に禁忌にされてきた諸問題に躊躇なく切り込める政党・議員を望みます。件のポスト主は、まさにその逆の典型です。

  • かつてデジタル化で地上波の解像度が向上してアナウンサーの化粧の粗が見えるようになったという話題を思い出すが、SNSの情報が得られるようになって受け手の情報の解像度が向上したというのもある。
    テレビ放送が揃いも揃って同じ角度から同じ面だけ映して、しかも脚色して放送することを繰り返してきたのに対して、SNSは切り口が多様で嘘も本当のことも質もなにもかも多様で、情報の補完をうまくしたときに色々見えなかった部分に目が行くしオールドメディアの情報が特異だということも普通に気付く。
    そうなれば、便利さやリアルタイム性に劣るだけでなく、情報のほんの一面しか見せないオールドメディアがただ単にひどくつまらなく見えることだろう。
    SNSは今後も質の良いものは残り悪いものは無視され洗練されるだろうが、オールドメディアはSNSを敵対視するだけで泥沼から抜け出すでもなく完全に沈むまで騒がしくわめく装置にしかなれない、というのは言い過ぎかな。

  • TV 産業がネットに負けた日
    2026 年 WBC の国内放映権はネットフリックスが独占することに決まりました。驚愕感を漂わせる文体で読売新聞が直ちに記事にしました。無料で視れないのは社会問題であると放送産業界協会?の合同声明がその後出たりもしています。日ごろからタダ読み・タダ視聴を論難し、気に入らない情報を抹殺することに余念ないオールドメディアの断末魔、ここに極まれり。
    料金が理にかなっているなら、読者視聴者は払うつもりでいる。タダ読み、タダ視聴だけを望んでいるのでない。問題は、カネを払い続ける値打ちがない、タダでも時間を使う値打ちがないと結論づけてしまったことなんですね(なーむ)

  • 一見派手に見えるのですが、マスコミ・メディアの事業規模って小さい。
    泡銭稼業なのだなぁと思わせます。但し国民からの浄財注入を法で認められた日本放送協会を除きます。
    WBCの権利は日本の年金生活者以外の顧客不在のマスコミ・メディアには高額過ぎるのでしょう。
    2027年にはNHKと通販1社以外の民法各社はBS4Kから撤退するそうです。
    中波AMラジオからの撤退も相次いでいます。
    残る地デジ地上波にいつまでスポンサーがついてくれるのかどうか。
    腰下の配信系を全て手放して身軽になり、インターネット番組配信用コンテンツ制作会社として生き残れるかもしれませんが、その辺の業態ノウハウはコンテンツを海外に輸出しまくっているK国が先行していそうです。まぁ日本のマスコミ・メディア人の中にはK国人或いはC国人つながりが多い気がするので、業態移行はスムーズに進むのかもしれません。

  • 「千葉県野田市で小倉良夫さんの応援です今起こり猿馬見れんだろ大会なの小倉の日のお風呂中日本中4代目の枕にメールお願い泊なっている心も離れてない練習ご紹介私の命の言葉としての勉強」

     「何言ってんだ農民、暑さでバカになったか?」と思った貴方、これは社民党党首の過去のツイートです。よく読んで内容を胸に刻んでください。
     ハイ無理ですね。こんな方々が発信一位になったところでっていう。そういえば先日触れた国会質問数上位なんてのもロクでもないのが……あ、あれも社民か……

     さて、記者や編集部がいちいち森羅万象に通じ専門家並の知識を全部揃えておけなどというのは無理だというのは承知ですから、専門知識が無いこと自体は問題視しません。無いくせにいっぱしの知識人ぶってモノを言う芸人やキャスターは有害で不快ですが。それでも他に発信手段が乏しい時代では、[発信力10点:専門知識1点]であっても通用しました。なんなら[10:0]でも。誤認誤解をそのまま放送したりしてたら[10:-1]とかもあるか……コロナ禍初期報道は本当に酷かった。
     でもSNSって、[発信力10点:専門知識10点]ができちゃうんですよね。比の話ではないので[5:5]の誤りではありません。[10:10]です。そして片や視聴者が減っていくメディアで、片やその逆。今後は前者が[5:1]に低下し、後者は[15:10]にだってなり得る。
     だから個人的にはオールドメディアには「[5:15]になるように頑張ればまだ先はある」と、割と真面目にしばしば"応援"しているのですが。今もしがみついている人たちにそんなこた無理ですわね。

  • ゲリラ行動隊?による Youtube ネット中継を垣間見たことがあります。ちょっと長い話です。

    ウクライナが要望していた穀物輸出貨物船の黒海安全航行を担保する国際協定がトルコの仲介で成立したときにあったできごとです。第一陣として出航した船が途中ロシアの妨害を受けることなく安全に目的地まで航行できるのかどうかに国際的な注目が集まった。船名は記事になっており AIS 信号を出しておりますので、Marine Traffic で現在位置が誰にでも分かる。
    その貨物船がトルコの地峡を抜けて地中海へ抜けていく様子を捉える Youtube ライブが立ち上がりました。カメラの前を通り過ぎていくと、次の地点に設置されたカメラへとリレーされていく。このライブ中継は、エジプト行きとされるその貨物船が地中海へ到達する前に止まってしまいました。
    理由はその船の目的地がエジプトでなくなったせいではないか、と今では当方はそう判断しています。行き先は取り消しになり隠ぺいされ、航跡はキプロス島北東の岬付近で不明になりました。のちにその貨物船は(政権崩壊以前の)シリアに入港したことがイスラエルのメディアにより暴露されましたが、当方が驚いたのは正体の怪しい食糧貨物船ではなかった。
     ゲリラ的 Youtube ライブ中継を実行したグループは一体なにものだったんでしょう?
    三脚を立てカメラを置き、携帯電話通信を使えば、どこでだって Youtube ライブが始めれる。カメラソースが切り替わって行くので、まるで放送局スタジオがスイッチ切り替えするようなことが組織的に行われている。道理で国際時事報道でかつては一世風靡した CNN や BBC が流行らなくなるはずです。
    昨日月曜日、自民党党本部前に誰かが三脚を立てて Youtube ライブ中継を始めてたら、AP なり Reuters が、決定的映像を獲得できることを期待して、コメントなし解説なしで全世界再配信してくれたかも知れない。低コストで一次情報に到達するもっとも有効な手段は Youtube だったり、それにつくコメントだったり、SNS 投稿だったりしているのですね。

  • おそらく、オールドメディアが世論調査で「自民党新総裁には誰がいいか」と尋ねると思いますが、(少なくても自民党内部では)石破続投を出した世論調査の結果を信じるでしょうか。それにしても、この調査で石破茂と出たら、どうなるでしょうか。
    蛇足ですが、本日の朝日新聞に、石破辞めるなデモに毎回参加していた共産党支持の女性のインタビューがのってましたが、ということは、朝日新聞は、辞めるなデモに共産党支持者が(最低でも1人は)参加していたことを認めたことになります。

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