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「情報支配力を喪失したテレビ」が流行語大賞で可視化

「ふてほど」なる用語が、昨日午後、急にトレンドに上がってきました。「ふてほど」とは「ふてきせつほうどう」のことなんだと思いますが(※テキトーです)、それよりもっと大事なことは、テレビ発の用語を「誰も知らない」こと、つまり「テレビを中心とするオールドメディアが、情報支配力をほぼ完全に喪失しつつあること」です。

流行語大賞は「ふてほど」

昨日はネット界隈でちょっとした話題となっていたのが「ふてほど」、です。

「ふてほど」?

いったい何を意味する単語でしょうか?

これは2日に発表された、『現代用語の基礎知識』を刊行している株式会社自由国民社が主催し、「生涯学習のユーキャン」で知られる株式会社ユーキャンが応援する『ユーキャン新語・流行語大賞』で、第41回・2024年の年間大賞を受賞したワードです。

正直、あくまでも個人的な感想を述べるならば、民間企業が勝手に実施している流行語大賞に、あまり反応しても仕方がないとは思いますし、当ウェブサイトでも過去に「日本死ね」や「悪い円安」が話題となったときに取り上げたくらいで、正直、例年この話題はほぼスルーしています。

トレンドに上がったのは昨日午後2時前後

ただ、さすがに今年に関しては、久しぶりに取り上げてみたいと思ってしまいました。

ネットの反応を見ていると、この「ふてほど」、「まったく聞いたこともない」と述べている人も多いからです。

じっさい、グーグルトレンドで調べた人もいたらしく、たとえば山手線の駅名を冠した、「会計士」を自称する怪しいXユーザーの情報によれば、この「ふてほど」は過去1年間、ほとんど検索されておらず、最も話題となったのが12月2日午後2時前後以降であることが説明されています。

なお、このトレンド検索はどなたにでもできます。検索ボックスに単語を入力するだけであり、検索期間を変えれば過去1時間、過去4時間、過去1日、過去7日、過去30日、過去90日、過去12ヵ月、過去5年、といった指定が可能であるとともに、期間指定もできます。

「2024年流行語大賞」、というほどですから、2024年1月1日から(大賞の発表日である)12月2日までの期間、2月から3月にかけての時期を除くと、ほぼ検索がゼロに近いものが「流行語大賞」を受賞するというのも、本当に興味深い時代になったものです。

個人的には、本当の意味の流行語はグーグルトレンドで年1回、12月31日に、「グーグル検索トレンド」を各人がチェックすればそれで良いような気がするのですが、いずれにせよ、主催者がいてスポンサーがいるのであれば、正直、「どうぞご自由に」、というだけの話でしょう。

トレンドで調べると、それまでほとんど検索されていないもよう

ちなみにこの「ふてほど」、多分「不適切報道(ふてきせつう)」のことなのだと思いますが(テキトーです、知らんけど)、それ以上にこのランキングを論じるうえで重要な点があるとしたら、それはこの「ふてほど」というワードそのものの意味ではありません。

それは、「これが大賞に選ばれたことに対する人々の反応」です。

やはり、X(旧ツイッター)などを眺めていると、この「ふてほど」に対して「どういう意味なんだ?」といった反応が、(著者自身が見た限りは)8割近くを占めており、残り2割が、この「ふてほど」の元ネタとなった(らしい)テレビ番組に関するものだったようです。

この点、テレビに噛り付き、毎日、舐めるようにテレビを見ている人たちにとっては、「ふてほど」という単語にピンと来たのかもしれません。

しかし、少なくともグーグルトレンドで見ても、Xで見ても、ネット上ではこの「ふてほど」を知っている人が極めて少なかった(らしい)、という点に照らすならば、やはり現代社会で生じているのは、テレビ層とそうでない層の大きな分断ではないでしょうか。

情報支配力を失いつつあるオールドメディア

かつてのようにテレビが社会の中心を占めていたような時代だと、多くの人が納得し得るトレンドが形成されやすかったのかもしれません。

しかし、テレビ番組発のワードが流行語大賞に選ばれ、それを多くのネット民が首をかしげながら眺めるという構図は、この社会の情報の在り方が根本的に変化したことを意味するのではないでしょうか。

あらかじめ予言しておきますが、おそらくこの「ふてほど」、遅くとも数日、早ければ流行語大賞発表から1日後の本日あたりには、もうトレンドから消え去るのではないかと思います。ネットの世界ではそれだけ関心が移ろうのも早いからです。

言い換えれば、テレビがもはや完全に、世論を支配する力を失ってしまっている、ということです。

その意味では、この流行語大賞は「テレビを筆頭とするオールドメディアが世論を支配する力を喪失したこと」を象徴的に物語っている、といえるのではないかと思う次第です。

新宿会計士:

View Comments (33)

  • 流行語大賞なら「裏金」の方が良かったんじゃないかと。
    「裏金」は衆院選と自民党総裁選でオールドメディアの勝利を収めたキーワードですからね。
    「ふてほど」はドラマの題名からだそうですが、「不適切報道」を「ふてほど」で流そうとする魂胆でしょうか。

    • >> 「不適切報道」を「ふてほど」で流そうとする魂胆
      A新聞の35に刻んだ「KY」も、意味を上書きしようとしていたような。旧メディア界隈が『不適切報道』と言い出さないか要警戒ですね。

      • 既に『誤報』『虚報』『偏向』といった言葉があるのに、わざわざ『不適切報道』と言い出したら、誤字脱字・てにおはの間違いと一緒くたにして捏造報道をも有耶無耶にする魂胆を疑います。

        • 既に広告売上も低迷、中身の無い記事で紙面を埋めるための文字数水増し…だったりシテ
          知らんけど

  • 「ふてほど」はひょっとして他の番組を示す業界用語じゃないですか?

  • お早うございます。

    >ちなみにこの「ふてほど」、多分「不適切報道(ふてきせつほうどう)」のことなのだと思いますが(テキトーです、知らんけど)、

    いえ、「ふてほど」は確か「不適切にもほどがある」というテレビドラマとその名前からの筈です。(但し、私自身はそのドラマを視聴していませんが)

    しかし、確かに放送当時は多少は話題になってたようです(Yahoo!トップのニュース欄でこのドラマ関連の記事が出ていたのは何度か見掛けたことはあります)が、流行語大賞を与えて大騒ぎするほど凄い高視聴率ではなかったので今回の大賞も奇妙な選択だと感じています。

    寧ろ、会計士様が書かれているような「(既存マスコミによる)不適切報道」のほうが、そんなドラマよりもずっと社会的にはインパクトがあった(何しろ不適切報道にうんざりした日本国民の多くがマスゴミ御推奨の石破新総理率いる自民党政権を嫌う投票行動に出た結果、自公連立政権は過半数を割り込み衆議院での少数与党という大変なインパクトを生じた)ので、「ふてほど」のフルスペルとしては遥かに適切だと私も同意します。

  • 「オールドメディア界隈での流行語」とすれば、よいのでは。
    蛇足ですが、今年の流行語は「SNS選挙」ではないでしょうか。
    さらに蛇足ですが、神戸大の大学教授らが、兵庫県斎藤知事を選挙法違反で提訴したそうですが、(独自の情報源をもっていれば別ですが)彼らの根拠はオールドメディア報道に限られます。ということは、オールドメディアの報道が間違っていれば、この提訴はお笑いになります。もしかして、流行語大賞として「神戸大教授」を狙っているのでしょうか。

    • 今年の流行語大賞として「兵庫県知事選」を選べば、面白いのではないでしょうか。

        • 今年清水寺で書かれる漢字はオールドメディア寄りなのか、ネット寄りなのか気になりますね。

          • もし清水寺がネット寄りなら、オールドメディアでは放送しないでしょう。

    • 神戸大ではなく神戸学院大で、偏差値がかなり違います。また、提訴ではなく告訴状を郵送した、です。

    • この人ですかねー。

      https://x.com/Nathankirinoha/status/1863496321497436560
      マスメディア御用達の何でもかんでも告発おじさん
      ※政治的な話題で無理筋な刑事告発を繰り返す上脇博之氏。なぜか告発をした段階で報道される。受理すらされないこともしばしば。メディアが無罪推定原則を無視するための道具として重宝されている。

      • もし私が、SNS情報をもとに、上脇博之氏を告発したら、マスゴミは報道してくれるのでしょうか。

        • 毎度、ばかばかしいお話しを。
          マスゴミ:「もし、上脇博之氏が告発しなかったら、兵庫知事ネタで引っ張るために、こちらで告発者を用意しなければならなかった」
          もしかして、上脇博之氏はマスゴミから依頼された?

  •  過去の受賞リストを見ると、スポーツ選手の名言やヒット商品以外は本当にTVコンテンツ発ばかり、前者にしてもTV等によって繰り返し流されたもの。今にして思えば、これほどまでに情報源が少ないというのは異常というか危険というか。TV関係者がこの世の支配者だと勘違いするのも頷けますし、さんざっぱら「独裁暴走戦争反対!」を叫んでいる連中こそがTVの情報支配を批判しなかったのは本当に不思議です。
     流行語大賞とその選者らの不誠実さに苛立ちや呆れを感じていましたが、いつのまにかオールドメディアの凋落の指標・象徴となったと思うと、むしろ死ぬまで踊っていてほしくなりました。おどれー。

     あと清水寺の今年の漢字ももうじきですか。去年もう"税"使っちゃってやんの。生臭い選定が楽しみです。

  • 不満だらけです
    テレビや新聞の内容
    本質を追求せずに
    どうでもいいことばっかり

  • 他にもいろいろ大事なことがあったろうに。

    元旦の能登半島地震。
    都知事選の石丸。
    総選挙での国民民主党玉木。
    大統領選でのトランプ圧勝。
    兵庫県知事選での斉藤失職&リターン。
    米不足その他のアオリ報道。

    どれもこれも、
    既存のメディアがポンコツで、調査分析予測実用の役に立たない。
    野党第一党や左翼系インテリゲンチャが、平時はともかく非常時には機能しない。

    ということが、よくわかりました。

    流行語大賞は、煙幕を張って目眩まししてるような感じがしますよ。
    個人的には、
    「解釈違いにも程がある」byマジヤベーゼ
    の方がインパクトありましたし。

    師走~なら手を叩こう。(パンパン)
    師走~なら態度で示そうよ。
    さあみんなで手を叩こう。(パンパン)

  • 「不適切にもほどがある!」の略である「ふてほど」が流行語大賞なんですね。

    そのドラマ、一部界隈で一時期盛り上がった記憶があります。
    特に出演キャスト「河合優実」さんが話題になっていました。
    同じように主題歌を歌っていた「Creepy Nuts」も同様ですね。
    (共にトレンド検索で確認可能)

    ただし、
    テレビに噛り付いていても
    テレビを舐めるように見ていても
    ドラマ好きでもなければ知らないでしょうし、ピンともこないと思います。
    テレビの主視聴者たる高齢者が、このドラマましてや「ふてほど」という言葉は知らないでしょう。

    個人的には流行語大賞に選んでほしかったのは
    「もうええでしょう」
    ですかね、いろんな意味で。

  • 県庁はシンクタンク、野菜売りとは違うんです。
    どっこいどっこい社民党
    蓮舫ダンス
    劣等民族ですから。

    今年はこの辺りに笑撃を受けました。

  • ふてほどってドラマがあったらしいですね。
    テレビドラマをもう20年以上見ていない者が言うのも何ですが・・・(笑)
    長く記憶に残るテレビドラマってほとんどなくなってて、底が浅い量産品の消費物化していた印象なんですよね。流行語大賞の土俵に乗ってマジメにツッコむならそんなドラマタイトルを流行語大賞に選ぶセンスの悪さでしょうかね。
    ふてほどはいいドラマだったのかも知れませんけど、でもネットの反応からはご多分に漏れずということだったのでしょう。

    ネット上では「不適切報道」ってことで上書きしてしまえばいいでしょう。(笑)

    今年の漢字はなんだろう。大穴狙いで「墜」。
    ちょっと清水寺に好意的に予想してみました。

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