「#国民民主党に騙された」という不思議なハッシュタグが、Xで広まっています。これについて調べていくと、どうやら「野党たるもの、常に与党に反対するものだ」、といった決めつけがその前提にあるようなのですが、そもそもこうした前提が正しいのかは疑問です。そして、国民民主党の玉木雄一郎代表はテレビ番組で、さっそく、例の「103万円の壁」問題を巡って自民党側がゼロ回答なら「自民党に協力しない」と述べたそうです。
目次
Xアカウントが好調
著者自身は自民党総裁選前後から、当ウェブサイト『新宿会計士の政治経済評論』とSNS『X(旧ツイッター)をリンクした情報発信という、一種の思考実験を開始していますが、さっそくにその成果が出始めているようです。
10月14日付の『根拠なき情報発信は「収益化剥奪」で排除される時代へ』でも少し触れたとおり、著者自身がXに保有しているアカウント(@shinjukuacc)については当時、「フォロワーがもうすぐ6,000人に到達する」、という状況にありました。
ところが、その後さらに状況が変化し、毎日多いときには100~200人規模で新規フォロワーが増えているという状況が続いており、昨晩時点でXアカウントのフォロワー数を確認したところ、あっけなく8,000人の大台を突破していました。
ちょっと驚きです。
また、非常にうれしいことに、同アカウントについては複数名の国会議員をはじめ、政党の総支部長(≒衆院選の候補者)や都道府県議会・市区町村議会議員の皆さまにもフォローをしていただいているようです。当ウェブサイトの愛読者の皆さま、Xのフォロワーの皆さまには、改めて深く感謝申し上げたいと思います。
是々非々の議論
ウェブ評論は是々非々で
ただ、それと同時にお断りさせていただきますと、著者自身はどなたからフォローしていただいてもとくに問題はないというスタンスですが、それと同時に政治、経済に関しては是々非々というスタンスを維持していきたいと思っており、特定の政党、政治団体などに深入りするつもりはありません。
当ウェブサイトないしXにおいて、特定の政治勢力について肯定的または否定的に取り上げることはあるかもしれませんが、それはあくまでも「結果論」に過ぎません。
たとえば、著者自身は立憲民主党の近藤和也衆議院議員(石川県3区選出)を高く評価しているクチですが、それはあくまでも近藤氏の能登半島地震からの復興に向けた仕事を評価しているだけであって、立憲民主党という政党を評価しているわけではないのです。
是々非々は有権者にとっても大事なスタンス
こうした「是々非々のスタンス」、じつは私たち一般有権者にとって、非常に大事な視点ではないかと思います。
もちろん、現代の日本は政党政治の仕組みが受け入れられており、私たち有権者も選挙で投票する際には、どうしても政党を見て判断しなければなりません。したがって、「この人は▲▲党(の公認候補)だから投票する」、といった投票行動が出てくるのは当然の話でもあります。
しかし、「●●党だから絶対に正しい」、「XX党だから絶対に間違っている」、といった決めつけは、ときとして正しい選択の妨げになるかもしれません。
「ナントカ党の公認候補だからその候補に投票する」、「今回はお灸を据えるために対立政党の候補に投票する」、といった行動も良いのですが、全体的な投票の結果、だれも望んでいないような状況が実現するのだとしたら、これは何とも由々しき問題でしょう。
こうしたなかで、昨日の『小選挙区得票分析で見える与野党「際どい戦い」の実情』では、今回の衆議院議員総選挙における小選挙区、比例代表におけるそれぞれの得票数に関するデータを紹介したのですが、その趣旨は、なぜ今回の選挙で立憲民主党が躍進したのかを考察することにありました。
結論的に言えば、小選挙区で自民党が票を減らし過ぎたことが原因です。
比例代表の確認
昨日の図表は少し数値が細かすぎてわかり辛かったと思われるため、改めて1万票未満四捨五入で各政党の獲得票数、獲得議席を並べておきましょう。まずは比例代表です。
比例代表
自民
1991万票→1458万票(▲533万票/▲26.77%)
**72議席→**59議席(▲*13議席/▲18.06%)
立民
1149万票→1156万票(+**7万票/+0.63%)
**39議席→**44議席(+**5議席/+12.82%)
国民
*259万票→*617万票(+358万票/+138.01%)
***5議席→**17議席(+*12議席/+240.00%)
公明
*711万票→*596万票(▲115万票/▲16.16%)
**23議席→**20議席(▲**3議席/▲13.04%)
維新
*805万票→*511万票(▲295万票/▲36.59%)
**25議席→**15議席(▲*10議席/▲40.00%)
れ新
*222万票→*381万票(+159万票/+71.74%)
***3議席→***9議席(+**6議席/+200.00%)
共産
*417万票→*336万票(▲*80万票/▲19.28%)
***9議席→***7議席(▲**2議席/▲22.22%)
参政
***0万票→*187万票(+187万票/+0.00%)
***0議席→***3議席(+**3議席/+0.00%)
保守
***0万票→*115万票(+115万票/+0.00%)
***0議席→***2議席(+**2議席/+0.00%)
社民
*102万票→**93万票(▲**8万票/▲8.25%)
***0議席→***0議席(±**0議席/±0.00%)
合計
5736万票→5455万票(▲281万票/▲4.90%)
比例では自民が533万票、つまり前回比で約4分の1ほど票を失い、そのことで13議席減りました。また、維新も295万票ほど減っているのですが、これに対し国民が358万票、参政が187万票、保守が115万票、れ新が159万票、それぞれ票を積み増しているため、おおむねこれで均衡します。
また、前回比で投票総数自体が281万票減っているのですが、これについては公明と共産と諸派の減少であらかた説明が付きます。とくに公明、共産両党に関しては、支持層の高齢化が進んだことで、これらの政党に投票する方々が少しずつこの世を去られている、という可能性もありそうです(邪推ですが)。
小選挙区では立民はむしろ得票を減らしていた
つまり、比例では立憲民主党の得票はほとんど伸びていないわけですが、注目点はこれに留まりません。
小選挙区がやはり印象的なのです。
小選挙区
自民
2763万票→2087万票(▲676万票/▲24.46%)
*187議席→*132議席(▲*55議席/▲29.41%)
立民
1722万票→1574万票(▲147万票/▲8.57%)
**57議席→*104議席(+*47議席/+82.46%)
維新
*480万票→*605万票(+125万票/+25.93%)
**16議席→**23議席(+**7議席/+43.75%)
共産
*264万票→*370万票(+106万票/+40.01%)
***1議席→***1議席(±**0議席/±0.00%)
無所
*227万票→*253万票(+*27万票/+11.70%)
**12議席→**12議席(±**0議席/±0.00%)
国民
*125万票→*235万票(+110万票/+88.45%)
***6議席→**11議席(+**5議席/+83.33%)
参政
***0万票→*136万票(+136万票/+0.00%)
***0議席→***0議席(±**0議席/±0.00%)
公明
**87万票→**73万票(▲*14万票/▲16.33%)
***9議席→***4議席(▲**5議席/▲55.56%)
れ新
**25万票→**43万票(+*18万票/+71.36%
***0議席→***0議席(±**0議席/±0.00%))
社民
**31万票→**28万票(▲**3万票/▲9.55%)
***1議席→***1議席(±**0議席/±0.00%)
保守
***0万票→**18万票(+*18万票/+0.00%)
***0議席→***1議席(+**1議席/+0.00%)
合計
5746万票→5426万票(▲320万票/▲5.56%)
つまり、自民党は小選挙区で676万票も失い、このことが小選挙区での獲得議席数を前回比一気に55議席も減らすことにつながった可能性がある、ということです。一方、立民については獲得議席が47議席増えましたが、得票についてはむしろ147票減らしていたわけです。
国民民主党の動きが興味深い
石破体制のズッコケ+立民、共産のズッコケ
これが、小選挙区の恐ろしいところです。
比例代表と異なり、小選挙区の場合は全国で満遍なく候補を立てることができる政党同士の戦いとならざるを得ず、また、第2党(今回は立憲民主党)が票を伸ばしていない(むしろ減らしている)なかで、自民党がズッコケたことで、タナボタ式に立民に議席が言った、という構図が見えてきます。
これでもし、2021年のときのような野党共闘が成り立っていたならば、立憲民主党は今回の選挙で下手をすると200を超える議席を確保し、これにより再度、政権交代が生じていた可能性があります。
つまり、自民党が過半数を割りつつも、辛うじて第1党の地位に留まれたのは、野田佳彦代表率いる立憲民主党、あるいは田村智子委員長率いる日本共産党の「敵失」という側面が強かった、という点を認識しておく必要はあるでしょう。
余談ですが、自民党が石破茂氏を総裁にしたままで来年夏の参院選を戦うのかどうかについては、個人的には興味深く見させていただくつもりです。
国民民主党に騙されるな
さて、それはともかくとして、Xで情報の受発信をしていると気付くのが、「#国民民主党に騙された」、などとするハッシュタグが異常発生している、という事実です。
このタグ、なかなかに印象的です。
国民民主党が誰かを「騙していた」のだとすれば、それはそれで大いに問題ですが、では誰がいったいどうやって騙されていたというのでしょうか。
これについてはくどくど説明する前に、まずは榛葉賀津也・国民民主党幹事長の記者会見を見ていただくのが早いでしょう。
動画の25分48秒以下でフリーの記者がこの「#国民民主党に騙された」を巡り、国民民主党が国会の首班指名投票で1回目も2回目も「玉木雄一郎」と投票する方針であることを巡り、「石破政権を延命させることになる」と主張したのです。
いや、主張したというよりも、「石破政権を延命させることに等し…」と言いかけ、新橋が即座に「全然違います」と上からかぶせて否定したわけですが、このやり取りでフリーの記者はそれでも強引に、こう述べました。
「なんで野田政権が…、首班指名で野田と書いて政権交代を果たさないのか…」。
榛葉氏はこの質問を遮るように、「もしも衆院が野田氏を首班に指名し、野田政権が誕生したとしても、参議院側では(現在の)与党が過半数を持っている」としたうえで、「野田さんに総理やらせて(法案は)1本も通んないよ」、などと否定したのですが、それでもこのやり取りに、ハッシュタグの正体が見え隠れします。
その前提は正しいのですか?
要は、このフリーランス記者の方にとっては、野党というものはすべて、与党政権を倒すことを目的にしていて、有権者が野党に票を投じる動機は政権交代しかありえない、と認識しているのです。
こうした前提に立てば、たしかに国民民主党が野党でありながら自民党政権の延命に加担するかのような行動をとれば、それは「有権者に対する裏切り」に見えることは間違いありません。
しかし、そもそもこうした前提、いくつもの誤りがありますが、その最たるものは、国民民主党が「政権交代」を公約に掲げていないという事実でしょう。『国民民主党の政策2024』を読むと、同党の主張の要旨は「手取りを増やし、インフレに勝つ」であって、「政権交代」や「野党連合政権の樹立」といった文言は確認できません。
勿論、同党が「政権交代」などを謳っていたのであれば、「公約違反」で「#国民民主党に騙されたな」は指摘として成り立つ可能性はあるのですが、現実にはそうなっていないのです。
こうした観点からは、同党の行動が仮に結果として自公政権の延命に加担するものであったとしても、同党が自党の政策を実現するための交渉の一環として自公政権の存続を前提に協議を行うことは当然に公約上も想定されていると考えて良いでしょう。
関連してもう1点指摘しておくならば、そもそも「野党の役割は何でもかんでも与党に反対することだ」、とする認識自体が適切ではありません。
議会政治においては政権を担うことは一般に政策を実現する最も有効な手段であることは間違いありませんが、それと同時に少数政党が閣外から是々非々で協力してはならない、という話にはなりません。そうした事例は諸外国を見ても幾らでもあります。
こうした観点からは、「#国民民主党に騙された」などとXにポストしている人たちは、じつは初歩的な事実関係を把握する能力のみならず、現代民主主義政治に対する理解が根本的に欠落しているのではないか―――、といった仮説が出てくるゆえんです。
玉木氏「年収の壁」ゼロ回答なら「自民に協力せず」
このあたり、くどいようですが著者自身としては特定政党を積極的にXや当ウェブサイトにて応援するというつもりはありませんし、国民民主党についてもこれはまったく同様です。
同政党が2009年以来の「悪夢の3年3ヶ月」を担った旧民主党の流れを汲んでいて、また、常に信頼できる人ばかりで構成されているというわけでもありません。その意味では、公約が素晴らしいという理由で全面的に信頼するわけにはいかないのです。
ただ、この「全面的に信頼するわけにはいかない」というのは、自民党に対してもまったく同じ命題が成り立ち得ますし、先ほどから述べている通り、そもそもありとあらゆる政党は、結局のところ、全面的な信頼に足りないのが普通でしょう。
したがって、今回の国民民主党のような「対決よりも政策」というパターンの政党が出現し、そこそこの勢力を国会で得たという事実は、なかなかに興味深いものでもありますし、同党がどこまで政策を実現させることができるかは見ものです。
その最初の試金石は、例の「103万円の壁」でしょう。玉木氏はこれについて、1日の会見で、この論点に自民党側がゼロ回答ならば「協力しない」と明言したとも伝えられているからです。
その意味では、国民民主党が当面の「台風の目」状態となり得る点については間違いないでしょう。
View Comments (67)
「103万円の壁」
について、なんとなく連想したのは
「ママチャリの三人乗り」
幼児との二人乗り専用設計されてるママチャリに、さらに幼児をあと一人乗せてるケースですね。
警察が規制しようと動きかけたことがありましたが、外野席の野次馬の目には、全方位から反対が湧き出して静かに速やかに「無かった事」にされてました。
思うに、与野党および警察も含めて
「奥様たちが大反対」
したのではなかったのか?あなたアレなんとかしてよ、と。
103万円の壁についても、霞ヶ関の役人の奥様たちが後押ししてたりせんのかなあ。あなたアレなんとかしてよ、と。
役人の奥様だってパートタイムで壁に直面している人は多いと思うのですね。
衆議院での首班使命まで時間がないとはいえ、やけにスムースに103万円の壁がマナイタの上に乗せられているのを見ると、なんとなくそんな風におもえました。
>103万円の壁についても、霞ヶ関の役人の奥様たちが後押ししてたりせんのかなあ。あなたアレなんとかしてよ、と。
>役人の奥様だってパートタイムで壁に直面している人は多いと思うのですね。
上級国民達の奥様方は、大抵は専業主婦か正社員として働いている気がします。
取り締まっている警察官の奥さまがたは専業主婦が多いように感じます。もちろん共働きもあるでしょうが、ママチャリは夫婦共に使いますから『下の層』からの広範囲の批判圧力は意外と効果があるのかも。
警察官の配偶者を「上級国民の配偶者」と言ってる訳ではないです。
権威ある自民党税制調査会がぶち壊されるのなら。
座布団が宙を舞い、拍手喝さい、えじゃないかが街頭に繰り出すのが間違いなしの趨勢。
>「なんで野田政権が…、首班指名で野田と書いて政権交代を果たさないのか…」。
政権交代をすれば何もかもが良くなる、って勘違いが日本で民主党政権を生み、韓国で文在寅政権を生み、米国でロリペド痴呆老人政権を生んだのだと考えますが。
「若者のためにリソースを割け(相対的に年配者へのリソースを減らせ)」という国民民主党は、(年配者の)有権者を裏切った、ではないでしょうか。
そういう人たちは国民民主党に投票してないと思いますよ。
まさか「自民党に投票しなかった」というだけで仲間扱いされてるのですかね?
一緒にせんといてくれ。(笑)
「我々の仲間にならないのは愚民である」と思っていたりして。
アメリカでは「トランプ前大統領に投票するのは愚民である」もあるかも。(言っているのはアメリカのメディアか、日本のマスゴミかは分かりませんが)
すみません。米バイデン大統領が、「愚民ではなく、ごみである」と既に言ってました。
国民が望むのは政権交代ではなくて、政策実現なのですものね。
・・・・・
結果、石破氏は「”にっくき(安倍派)” を切りすぎて、ホネを断たれた」衆院選でした。
「政策に優先される政局」の展開に自民支持層も嫌気が指したのは当然のことですね。
言行不一致・他責志向を存分に見せつけた石破政権。
彼には外交ができません。相手にされないから・・。
・・・・・
「石破氏がふさわしい!」としたマスコミの実態は、反自民応援団。
その評価は「自民党を破壊し得る ”痛材”」としてのものです・・。
・・・・・
おめでとうございます!
カウント5000を超えてから、あっと云う間の8000でしたね。
今後の更なる活躍(臨界点の到来)を期待いたします。
どうしても【新宿ゾロ目進数?】の節目に爪痕を残したくて、カウント7775時点で「ファンクション(5)大魔王」と化したのはここだけのお話しです。(もっぱら読み専です)
マスゴミにとって、「自民党を破壊した以上、石破は用済み」ということでしょうか。
蛇足ですが、もし石破総理続投になったとしても、参議院選挙を心配する自民党議員で、石破首相は解任(?)されるでしょう。
103万円から178万円にしたら税収が7.6兆円減るという試算。
所得税の総額が18兆なのにこんなに(42%)減るのか?
僕も不思議だったのですが、どういう理屈かわかりませんが、ここを変更すると基礎控除が連動して変わるので、累進税率全体が下にスライドするのだ、そうです。
うーん、教えてエライ人。
でも、ピンフなのにドラ3乗ってる状況かと。
その試算根拠も玉木氏は聞いてみると言ってますから「はいそうですか」とは成らないと思われます。
高所得者程恩恵が~って話も、率で表せば違った景色が見えて来るわけで、官僚(特に財務省)に対する所謂「civilian control」が出来て居ないですね国会議員は。
私は、本音を言えば、「103万円の壁引上げ」に反対です。これから「夫婦が共に働き、ともに家事・育児を分担する」家庭が標準化していく時代に、「旦那がメインで出稼ぎ、奥様がパートで働き小遣いを補填する」家庭を優遇しようとするのか、さっぱり意味が判らないからです。減税するなら、配偶者控除を廃止して、その増収分の2倍を減税すれば良いのに(その方法はいろいろある)と思います。
ただ、それは私の考えで、世間一般は、おおむね好意的な反応のように、見えます。
であれば、今後の政局安定、国民党の将来の連立入りを展望して、”ある程度”の妥協はやむをえないか、と考えます。103→178万円は7-8兆円の税収減とのことですから、その間のどこかで決着がつくでしょう。
国民民主党の対応を云々する人たちは、いわゆる左巻きの方々ですから、放っておけばよろしい(韓国と同じ、議論してもすれ違うだけ)
配偶者控除をなくすと老夫婦世帯で妻の年金が低く夫の年金が200万円くらいでも所得税が発生してしまうのではないか。
私は、この政策が日本の景気や持続的な物価・賃金上昇に良い影響を与えるのか悪い影響を与えるのか、両方のシナリオが考えられるので賛成すべきか反対すべきか迷ってる状態です。
先日、職場の後輩がネットの記事を見て「良い政策なのに何故批判的な記事書く人がいるのか」と憤っており、そのことについて少し話してみました。
私:国保の人にはメリット少ないし、単身者や共働きには何のメリットもないからじゃないの?
後:逆に言うと国保でも少しはメリットあるし、単身者や共働きでもデメリットは無いということでしょ?
私:相対的に自分の負担が大きくなっちゃうじゃん
後:結婚して子作りしやすい環境になるなら、メリット出て来るんじゃないの?
私:そりゃそうだけど、だからと言って今まで結婚しなかった人がすぐ結婚できるわけじゃないでしょ
後:全ての人に均等にメリットがある政策なんてあるわけないんだから、今回はこの政策で良いんじゃないの?
私:金持ちが先に得する政策は批判されると思うよ
後:俺らはどう見ても金持ちじゃない(私も後輩も嫁がパートです)でしょ。奥さんがパートに出てる人にはカツカツな人の方が多いでしょ
私:庶民だけど、その中では比較的マシな方なんだよ。自宅のローンと子供の学習塾でカツカツになってる人は、本当にカツカツの人から見たら金持ちに見えてるんだよ
国民民主党の支持基盤である連合や自治労などは、労働者としては比較的恵まれた人達の組合です。
この政策の恩恵を受ける人が多いでしょう。
しかし、納税者全体からすると少数派であって、恩恵の少ない非正規や自営業や職人、社保でも比較的収入が少ない中小企業の従業員の方が多数派。
その人達には国民民主党の政策は刺さらないはず。
だからこそ、れいわの『ぼくのかんがえたさいきょうのせいさく』みたいなどう見ても実現できそうもない政策が刺さった人が増えた。
もちろん、自分の支持層の利益のための政策を実現しようとする国民民主党の姿勢は正しいです。
民主主義とはそういうものだから。
しかし、日本全体を考える政党ではないので、今後も自民党に取って代わるのは難しいかなと思います。
ネットで政治談義する人はある程度生活に余裕がある人が多いと思うので、ネット上では実際の支持率より過大に評価されてると予想。
基礎控除が拡大されるなら単身者にも減税効果あるのではないですか?
より働く事に対する身近なペナルティを無くす事だと考えれば、賛成するところだと考えます。
正社員になると会社は結果責任を課すし。サビ残や休日祝日労働、持ち帰りへの道が開きますし。
<<正社員になると会社は結果責任を課すし。サビ残や休日祝日労働、持ち帰りへの道が開きますし>>
確かに今まではそうでした
今の状況は「働き方改革」が常に言われ「人手不足」が常に言われています
労働者として声に出す時が来ているのではないでしょうか
もっと「給料上げろ」。もっと「サビ残やめろ、etc]と
我々労働者はそうして権利の獲得に動いてきたはずです
きれいごとを言ってしまいましたが行動する時が来たと思っています
こんな記事が先日有りました
新人国会議員向けに役人から「質問の提出時間を守ろう」でしたよね
国会も働き方改革に乗り出しています。
国民民主党の政策を見ますと、3号年金と扶養控除の廃止を訴えています。
「夫婦が共に働き、ともに家事・育児を分担する」家族の方を向いているかと。
税収や国庫を自分の財布・自分のカネだと考えている。だから憎まれ続ける。簡単な話です。
記者というのは「騒ぎが大きい」ほうが新聞が売れて仕事になる。
典型的なのが朝日の「沖縄サンゴ事件」
サンゴを傷つける奴がいるという記事を書きたかったが傷ついてなかった。そこで自分でやっちゃった。
「野田政権ができて法案が1本も通らない」ことは新聞記者にとって嘆かわしいことではなく騒ぎが大きくて歓迎すべきこと。
>じつは初歩的な事実関係を把握する能力のみならず、現代民主主義政治に対する理解が根本的に欠落しているのではないか―――、といった仮説が出てくるゆえんです。
以前にも同様のコメントは書き、ブログ主の主張とは異なっていることは承知で言いますが。
自分は、誰でも何でも投票に行き、投票率を上げるというのはあまり賛同出来ません。
何故なら、この手の人達も投票権を持って、国政に参加しているというのは、正直なところ国政の足を引っ張っているだけとしか思えないからです。
「馬鹿に選挙権を与えるな」が、自分の主張となります。
一部の特権階級のみが選挙権を持つのも反対ですが。同時に、多数の衆愚が選挙権を持つのも反対です。
何故なら、それは彼らの己の利益だけを追い求める方向に傾きやすく。最大多数の最大幸福、国家全体の効率化といったものを妨害し。結果として亡国への道を歩ませるリスクが高いと考えるからです。
これは、過去の歴史が証明していると思います。
義務教育レベルのテストを選挙の度に国民に受けさせて。
そのテストに合格した人だけが、選挙権を獲得出来るようにすればいいのではないかとも思います。
選挙権を身分で絞るのは反対ですが。知的レベルでは絞るべきかと思います。
選挙権というのは、先人が努力で勝ち取ったものです。それをタダだと思い、選挙に興味ないし、何なら気に入った立候補者がいないから行かない。
そんな、選挙権の重みやありがたみが分からない人達も、この方法なら最初から弾くことが出来るかと思います。
あと、こういうテストは立候補者に対しても行って欲しかったりします。
一部、不合格になりそうな議員もいるような気がしているので。義務教育レベル程度は越えているという、最低限の保障はして欲しい。
それで、本当にテスト不合格になる人が出てきたら。もう赤っ恥でしかないと思いますが。
「民主主義は最悪の政治形態らしい。ただし、これまでに試されたすべての形態を別にすればの話であるが」(チャーチル)
ということかな。
割と、そんな感じです。
現代の民主主義にも課題が多いです。その上で、民主主義は今のところ、過去の方法に比べたらまだマシな方法です。
そんな現代民主主義の課題の一つが、衆愚政治に向かうリスクだと思います。
>当ウェブサイトで平素より「民主主義のコストは高く付く」と申し上げているのはそういうことです。
以前、ブログ主は自分に対する返信で、このようなことを書かれていましたが。
このコストやリスクも、あるよりはなるべく無い方がいい。自分にはブログ主の主張は、一種の諦観でしかないと思います。高く付くコストを許容すべしというように聞こえるので。
今あるものが最高のものだと考えるなら、そこで進歩は止まってしまいます。
常に、より良いものを追い求めていくべきだと考えます。
現実的にどうかというのは、人によって判断が分かれるでしょうが。自分では気付いていない課題もあるでしょうし。
民主主義をベースに、衆愚政治へと向かうリスクを減らす改良案として、選挙権の獲得試験みたいなものを考えてみました。
選挙権の試験制は私も考えたことはあります。
でも共産党あたりが勉強会をしまくって"仲間の有権者"を増やそうとするのが目に見えているのですよ。また、全く政治に関心が無い層は現状で投票をしておらず、ある程度の知的レベルを持つ方は投票をしている事が多いのでは、とも感じますし。
誰もが投票をするのが結局は公平で(教育を受けられなかった人には教育を受けられなかった人なりの視点とニーズがあり、理想的で高度な人間の水準のみを採用する事もまた国家運営の破綻に繋がる。当然、逆(御説)はさらにひどいが。)、それが悪い方向に作用したのが民主党政権ですが、小細工をせずに政治への理解関心を歪めずに広めるという、地道で徒労とも思える作業で対処するしか無いのではないかと思います。
論旨のためには言葉を選ばず言うしかありませんが、"馬鹿でも生きられる"、"馬鹿でも賢者でも同等の人権がある"、"一定の思想に優先を与えない"のを理想に据えている社会である以上、覚悟をしなければならないのではと。
>でも共産党あたりが勉強会をしまくって”仲間の有権者”を増やそうとするのが目に見えているのですよ。
実は、似たような課題を自分も考えているのです。
独裁的な為政者が出てきた場合、彼らの主張に沿った回答のみを正解にするような問題出さないかとか。
特権階級に絞るために、問題を難しくしないかとか。
なので、そういう試験制に伴う問題をクリアする方法として。運転免許の筆記試験みたいなものを問題にすればいいと思っています。
それこそマークシート形式で、主義主張が全然入らないような代物です。
そこまで特別な勉強しなくても、小中学校の教科書を復習するとか。その程度で身に付けられる難易度です。
こうすれば、思想に左右されることなく。義務教育で習う、一般常識レベルの知識さえあれば、誰でも選挙権を獲得出来るようになると思うのですが。いかがでしょうか。
義務教育で習ったはずなのに、それがすっぽりと抜け落ちているかのような人達が投票しているのが問題だと考えているので。
運転免許の筆記試験はバカバカしいひっかけが多いとも感じるのですが、あれを公選法に置き換えたら有意義かもですね。酒を配ったとかウチワを配ったとか、そんな程度の問題が現実に起きていますし。
民主制と衆愚制は紙一重です。
独裁制と暴政も同様に紙一重。
民主主義には明らかな欠点があります。
それは、少数派への差別を解消できないこと。
多数派、つまり差別する側が支持した人しか当選できない以上、必ずそうなってしまう。
人種差別が激しいと言われる国が軒並み民主主義国なのは偶然ではありません。
民族間の対立は国力にマイナスにしかならないので、強権的な全体主義国家は差別を許しません。
国民が国全体の利益を考える人に投票するレベルになって、ようやく民主主義の真価が発揮される。
かと言って独裁が優れているわけではないのは言うまでもない。
国民が低レベルであれば有能で公正な独裁の方が良いが、いかんせん有能で公正な独裁者というのが滅多にいない。
結局のところ、アフガニスタンを見れば腐敗してたら民主主義でもダメだし、ポルポトを見れば真面目なだけではダメ。
フィリピンとシンガポールを見れば、民主主義は発展の必要条件でも十分条件でもないのは明らかです。
独裁なら失政を弾圧で誤魔化して政権を延命できるけど、失政を挽回できなければ革命で倒される。
国民の支持が無いと政権を取れないのはどちらも同じこと。
民主制でも独裁制でも、主権者がダメだとダメですね。
変な為政者が現れても数年に一度は引きずり下ろすことができる民主主義は、失敗をリカバリーしやすくて当たり外れの少ない体制であるというのは言えると思います。
仰ることはよく分かります。私も同じようなことを考えたことがあります。
しかし、そのテストを誰が作成するのか、公平で平等なテストというものが出来るのか、恣意的に特定の勢力を有利にするようなテストが行われる可能性を排除できるのか、などと考えて、危険性が高いという結論に達しました。あと、全国民にテストを受けさせると費用や時間的なコストも多そうです。
有権者の知的レベルを引き上げるのなら、古い選挙制度である納税額で選挙権を与える方法のほうが危険性が少ないように思います。それなりの知的レベルにある人であれば、ある程度の所得は得ているはずですから。