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小選挙区得票分析で見える与野党「際どい戦い」の実情

衆院選の小選挙区で2位の候補者との得票差が2万票以下だった当選者を「ボーダー議員」と定義すると、今回の選挙ではこのボーダー議員が121人いて、うち49人が立憲民主党に集中していたことが判明しました。立憲民主党が小選挙区で当選させた104人のうち、半数近くがギリギリの勝利だった格好です。ただ、ここで「ボーダー」の定義を引き下げると、当選が危うかった議員は、むしろ自民党の方に多いことがわかります。

各政党の獲得議席数(保守党につき修正)

昨日の『立憲民主党はじつは小選挙区で大幅に票を減らしていた』では、総務省の選挙速報データをもとに、各政党の小選挙区と比例代表における得票数と獲得議席数の概略をお伝えしました。

ただし、昨日の時点ではあくまでも総務省の発表をベースに各政党の得票などを集計したため、小選挙区において日本保守党が1議席を獲得していたにも関わらず、日本保守党の獲得議席と獲得票数をゼロと記載していました。

これについてはその時点で入手できた情報をもとに作成しているものであるため、昨日の記事については修正するつもりはありません。

ただ、その後、総務省が公表した詳細データ(※大変加工がし辛いもの)の加工と集計が終了したので、総務省の速報データについては手作業で修正できるようになりました。そこで、この点を修正したうえで、改めて各政党の獲得議席数と得票数を表示しておきたいと思います。

議席数は次の通りです。

衆院選・各党の獲得議席数(2021年→2024年)
  • 自民…259議席→191議席(▲68議席)
  • 立民…*96議席→148議席(+52議席)
  • 維新…*41議席→*38議席(▲*3議席)
  • 国民…*11議席→*28議席(+17議席)
  • 公明…*32議席→*24議席(▲*8議席)
  • 無所…*12議席→*12議席(±*0議席)
  • れ新…**3議席→**9議席(+*6議席)
  • 共産…*10議席→**8議席(▲*2議席)
  • 参政…**0議席→**3議席(+*3議席)
  • 保守…**0議席→**3議席(+*3議席)
  • 社民…**1議席→**1議席(±*0議席)
  • 諸派…**0議席→**0議席(±*0議席)

(【出所】総務省データ)

小選挙区・比例代表の議席と得票数

次に、小選挙区と比例代表についてはそれぞれ図表1図表2のとおりです。

図表1 衆院選・小選挙区の議席数と票数
党派 2024年 2021年 増減
自民 132議席
20,867,762票
187議席
27,626,235票
▲55議席
▲6,758,473票
立民 104議席
15,740,860票
57議席
17,215,621票
+47議席
▲1,474,761票
維新 23議席
6,048,104票
16議席
4,802,793票
+7議席
+1,245,311票
無所 12議席
2,534,571票
12議席
2,269,168票
±0議席
+265,403票
国民 11議席
2,349,584票
6議席
1,246,812票
+5議席
+1,102,772票
公明 4議席
730,401票
9議席
872,931票
▲5議席
▲142,530票
共産 1議席
3,695,807票
1議席
2,639,631票
±0議席
+1,056,176票
社民 1議席
283,287票
1議席
313,193票
±0議席
▲29,906票
保守 1議席
177,508票
0議席
0票
+1議席
+177,508票
れ新 0議席
425,445票
0議席
248,280票
±0議席
+177,165票
参政 0議席
1,357,189票
0議席
0票
±0議席
+1,357,189票
諸派 0議席
51,359票
0議席
222,368票
±0議席
▲171,009票
合計 289議席
54,261,878票
289議席
57,457,033票
±0議席
▲3,195,155票

(【出所】総務省データをもとに作成)

図表2 衆院選・比例代表の議席数と票数
党派 2024年 2021年 増減
自民 59議席
14,582,690票
72議席
19,914,883票
▲13議席
▲5,332,193票
立民 44議席
11,564,222票
39議席
11,492,095票
+5議席
+72,127票
公明 20議席
5,964,415票
23議席
7,114,282票
▲3議席
▲1,149,867票
国民 17議席
6,172,434票
5議席
2,593,396票
+12議席
+3,579,038票
維新 15議席
5,105,127票
25議席
8,050,830票
▲10議席
▲2,945,703票
れ新 9議席
3,805,060票
3議席
2,215,648票
+6議席
+1,589,412票
共産 7議席
3,362,966票
9議席
4,166,076票
▲2議席
▲803,110票
参政 3議席
1,870,347票
0議席
0票
+3議席
+1,870,347票
保守 2議席
1,145,622票
0議席
0票
+2議席
+1,145,622票
社民 0議席
934,598票
0議席
1,018,588票
±0議席
▲83,990票
無所 0議席
0票
0議席
0票
±0議席
±0票
諸派 0議席
42,239票
0議席
900,181票
±0議席
▲857,942票
合計 176議席
54,549,720票
176議席
57,465,979票
±0議席
▲2,916,259票

(【出所】総務省データをもとに作成)

小選挙区で立民はむしろ票を減らしていた

こうやって、改めて眺めてみると、自民党が今回、200議席を割り込む惨敗となった大きな要因のうち、小選挙区での敗北ぶりは気になるところです。

昨日の議論の繰り返しですが、やはり、今回の選挙も「小選挙区」特有のものだったといえます。

自民党は小選挙区で前回得票の約4分の1に相当する約676万票を失い、約2087万票しか獲得できなかったわけですが、それにより前回と比べて獲得議席は3割ほど落ちています。

その一方で、立憲民主党は小選挙区で104議席と、前回(57議席)と比べ倍近くの議席を得たわけですが、得票は前回の倍どころか、むしろ147万票減っているのです。減少率でいえば9%弱、といったところでしょうか。

ボーダー議員(ボーダー=2万票)の数は立民の方が多かった

さて、ここから本稿ではもうひとつ踏み込んで、289の小選挙区について、こんな仮定を置いてみました。

もしも現実の当選者が1万票を失い、その1万票が2位の候補者に移転したら、選挙結果はどう変わったか。

これは、知的なゲームとしては、なかなかに面白いものです。

すでに終わった選挙ですが、こうしたゲームをすると、次回総選挙で「風」が吹いたときに、どの政党がどのくらいの議席を獲得するかを簡易に予測することができます(※今回のように、自民党・石破執行部がズッコケて勝てたはずの選挙を落としてしまう、といった例外には対応できませんが…)。

この設例だと、いわば、2位の候補者との得票差が2万票以下だった議員を「ボーダー議員」と定義します。すると、図表3のとおり、今回の選挙ではボーダー議員が最も多かったのが立憲民主党で、ボーダー議員が当選者に占める割合も47.12%と半数近くだったことが判明しました。

図表3 ボーダー=2万票と定義した場合のボーダー議員とボーダー率
党派 当選者 ボーダー議員 ボーダー率
自民 132 46 34.85%
立民 104 49 47.12%
維新 23 9 39.13%
無所属 12 6 50.00%
国民 11 6 54.55%
公明 4 3 75.00%
保守 1 0 0%
共産 1 1 100.00%
社民 1 1 100.00%
合計 289 121 41.87%

(【出所】総務省データを加工)

あと少し、自民党に票が流れていれば…!?

これは、なかなかに面白いデータだと思います。

もしも次の選挙で自民党に「風」が吹き、すべての立憲民主党候補者が1万票ずつ票を減らし、その分が丸々自民党候補に移転したとしたら、自民党は何もしないでも次回選挙で49議席前後を獲得することができる(かもしれない)からです。

ただし、立憲民主党ほどではないにせよ、今回の選挙では自民党側にも「ボーダー議員」が46名発生していることに注意が必要です。ボーダー率は3分の1を超えています。次回選挙でさらに「風」が立憲民主党側に吹けば、今度こそ政権交代となる可能性がある、ということです。

もちろん、すべての選挙区で自民と立民の候補者がバッティングしているわけではなく、上記の試算はあくまでも概算に過ぎませんが、それでも立民は今回の選挙で前回と比べ147万票失っているため、日本共産党との選挙協力次第では、次回選挙で政権を取りに来るという可能性は十分にあるのです。

そして、自民党がまさか小選挙区で676万票も失うなど惨敗したわけですが、その流れで、さらに次回選挙でほんの100万票を失うだけで、立憲民主党がさらに大勝する可能性が残っている、という見方もできるでしょう。

ただし、上記議論は「ボーダー議員」の定義を2万票と置いた場合の話であり、この数値を変化させると、また違った姿が見えてきます。そして、この「ボーダー」の定義を、たとえば2万票ではなく1万票に変更すると、今度は際どいのは立憲民主党ではなく、自民党に変わります。

先ほどの図表3を次の通り書き換えてみましょう(図表4)。

図表4 ボーダー=1万票と定義した場合のボーダー議員とボーダー率
党派 当選者 ボーダー議員 ボーダー率
自民 132 26 19.70%
立民 104 21 20.19%
維新 23 6 26.09%
無所属 12 3 25.00%
国民 11 4 36.36%
公明 4 0 0%
保守 1 0 0%
共産 1 1 100.00%
社民 1 0 0%
合計 289 61 21.11%

(【出所】総務省データを加工)

すると、今度は自民党の方が、「ボーダー議員」の人数が増えるのです(ボーダー率については自民、立民でほとんど変わりません)。

今回、自民と立民の両党がいかに激しく争ったか、ということがよくわかりますし、もしかすると前回選挙で自民党に投票した有権者のうち、今回棄権した人が各選挙区で1万人(=全国で289万人)いたのだとして、彼らが自民党に投票していれば、それだけで自民党は過半数を確保していたかもしれません。

しかし、逆に風がほんの少し立民側にたなびいていれば、自民党は比較第1党の地位を喪失していた可能性もあるのです。

ボーダーを下げると自民党はさらに薄氷を踏む戦いだった

なお、当たり前ですが、このボーダー議員の定義を変更すれば、各政党の「際どさ」などが変わります。

たとえば「ボーダー」を3万票と定義すれば、ボーダー議員総数は289人中175人(うち自民党が68人、立憲民主党が71人)になりますし、逆に「ボーダー」を5,000票に引き下げれば、ボーダー議員総数は35人に減ります。

ただ、ここで「ボーダー」を5,000人に下げたときの35人の内訳は、自民党が17人と最も多く、これに立憲民主党12人、日本維新の会4人、国民民主党2人が続きます。

そして、「ボーダー」を1,000人にまで下げると、図表5のとおり、本当に数百票差で当落が決まっているという事例が9件もあり、うち自民党議員が6人を占めているのです。

図表5 ボーダー=1,000票と定義した場合のボーダー選挙区一覧
選挙区 当選者 次点 得票差
秋田県  第1区 自由民主党 立憲民主党 872
栃木県  第3区 自由民主党 (無所属) 178
群馬県  第3区 自由民主党 立憲民主党 214
東京都  第10区 自由民主党 立憲民主党 591
東京都  第28区 立憲民主党 自由民主党 336
神奈川県  第6区 立憲民主党 自由民主党 926
富山県  第1区 自由民主党 立憲民主党 738
愛知県  第10区 立憲民主党 自由民主党 162
和歌山県  第1区 自由民主党 日本維新の会 124

(【出所】総務省データを加工)

とりわけ和歌山1区では、自民党の山本大地氏が70,869票、維新の林ゆみ氏が70,745票で、両者の差はたった124票(!)というから驚きです。

どうする、石破首相!?

いずれにせよ、こうやって選挙結果を眺めていると、あとほんのちょっと、自民党が票を失い、立憲民主党が票を増やしていれば、今回の選挙で本当に立憲民主党が比較第1党となり、立憲民主党主体の内閣ができていたという可能性は十分にあったのです。

とりわけ、今回、立憲民主党が小選挙区で147万票減らした大きな理由のひとつは、前回の選挙と比べ、今回の選挙では立憲民主党が日本共産党との選挙協力を行わなかったためではないか、とするのが現時点の当ウェブサイトによる「有力説」のひとつです。

逆にいえば、今回、もしも立憲民主党と日本共産党が選挙協力をし、日本共産党の候補者数が前回並みに減っていたとしたら、立憲民主党がさらに約50議席上積みして(つまり自民党が約50議席を失って)いたかもしれません。

著者自身はあまり個別政党の運営に口出ししたいとは思いませんが、もしも自民党が政権を失いたくないと思っているのならば、前回・2021年に自民党候補者に投票し、今回は自民党候補者に投票しなかった6,758,473人の声に対し、きちんと耳を傾けることから始めるしかなさそうです。

もしそれができなければ、来夏の参院選でも自民党は勢力を後退させるかもしれません。

石破茂総裁(首相)やその執行部に、それができるのでしょうか?

今後の自民党の動向には、とりあえず注目する必要があることは間違いなさそうです。

新宿会計士:

View Comments (17)

  • 石破や岸田は自民党を負けさせてでも旧安倍派を減らしたかった。一国民としては自民党内左派にこそ減って欲しかった。今回の選挙が宏池会を初めとする岸田派にダメージを与えられたかどうか?コレに興味があるのですが、実際はどうだったのでしょうか?皆様は如何にお考えでしょう?

    • 私としては今回の結果は、自民党のより一層の退潮と保守系野党の拡大を促すと思います。
      石破首相はこれだけの敗北にも拘らず辞任しないようです。
      このまま来年の参議院選挙を戦うつもりでしょうか?
      玉木さんは、次の参議院選挙までに候補者の確保を急がないといけないともいます。

  • 重複公認を封じて比例票を減らしたことを重く受け止めるべきだと思います。
    おらが村の応援にならぬ決定は、地方の切り捨てと同義(自民に義理無し!)。
    ・・・・・
    (以下は内心の叫び)

    石にかじりつくような
    破れかぶれの開き直り
    はやく気づくべきだ!
    やましさに蓋するな!
    めをさまし猛省せよと
    ろんじる言が虚しい・・。

  • 石破さんね。
    衆議院の解散は総理の専管事項。ご自身で決断して、衆議院を解散し総選挙に打って出て大敗しても責任を取ろうとしないリーダーって一体何なんですかね?そんな卑怯者の人物をそのまま首班指名しようとしている根から腐った政党は信頼できません。恥を知れ‼️と言いたい。

  • 政治資金には監査が義務付けられている。その監査のマニュアルが総務省から出ているが、内容を見ると監査の対象は支出だけ。
    支出記録にたいして領収書等の書類が保存されているかを「全数調査」(サンプルではなく)というもの。収入は監査しないようだし、支出の元になる現預金も監査しない。
    「裏金」問題が起きたとき、最初の感想は「確か政治資金って監査があったはずだけど?」
    次に「収入を除外して支出だけ正しくて現預金が合うのかよ?」
    そこで「監査のマニュアル」にざっと目を通すと収入や現預金の監査がない。

    期首現金預金残高+政治資金の収入―政治資金の支出=期末現金預金残高のうち支出しか監査してないようだ。
    こういうのを何と呼ぶか知らないが、私なら「こどもだまし」「ザル」かな。

    https://www.soumu.go.jp/main_content/000767673.pdf

  • ダウジョーンズ・インデクスから Intel が外され Nvidia に交代
    日本の電機産業が高品質大容量メモリの市場でインテルを抜き去った時、当時の NEC 幹部たちは恍惚感を味わったという証言がありますが、トップ集団の入れ替わりが起きるのは勝負がすでについた後だとよく分かる経済劇です。

  • 自民党にはスター議員(客よせパンダ的)が少ない。小泉Jrぐらいしかいない。来年の7月に参院選と都議選があるからそれまでには育てないと

  • 「ボーダー率」はわかりやすくていいですよね。
    一方の自民執行部は・・・

    萩生田氏ら「党所属」扱いせず 自民、批判懸念で異例対応
    https://www.jiji.com/jc/article?k=2024103101356
    自民党執行部は31日、萩生田光一元政調会長と平沢勝栄元復興相を「党所属国会議員」の扱いとしないよう党内に指示した。・・・
    党執行部は非公認議員を公認議員と同様の位置付けにすれば世論の批判を浴びかねないと懸念し、異例の対応を取ることにしたとみられる。

    世論(特定野党+マスコミ)への迎合は相変わらず。ロバと老夫婦。このサイクル、いつまで続けるつもりなんだろう。支持低下を止めるきっかけは何だと思ってるんだろう。
    参院選までの道のりは厳しい気がします。

  • 比例区、自民公明で減らした浮動票650万票の行方は国民民主350万、保守と参政合わせて300万票でつじつまが合う。
    つまり自民の「裏金」問題には呆れつつ、保守系浮動票はリベラル勢力には行かず保守系に流れた。
    一方れいわの150万票増は共産に入っていた浮動票が流れたとも考えられる。
    共産党は俳優上がりの過激なことを言う男の作った政党に得票数、議席数で負けてさぞ情けない思いをしているだろう。
    社民は基礎票のみで生きている。それでも議席ゼロ。

  • て、事は
    自分の党の票を伸ばさずとも相手の足を引っ張れば十分に勝てるということだったのかな?
    その受け皿は他の野党に譲り政権交代をもくろむ。
    立民が裏金ガーばかりしか言わなかったのは十分に勝算がある、自民からの受け皿は国民民主へ流れるようにした。
    立民は批判を役、国民民主は批判は封印し政策重視で受け皿狙い。
    とのことなら諸葛孔明が野党側にいたという事ですね。
    考えすぎか、、、、

    • 仮にこの推測が正しければ
      玉木氏の野田さんには投票しない、は石破を油断させるためのブラフ?
      岸田が同じことをしましたからね、、、、

      • 自民党は崩れない。あたかも官僚が自民党を操っているように見える。
        野田政権の短命の理由は官僚を“うまく使いこなす”ことができなかった?
        自民党から見て、玉木健一郎はどう映っているかのようですね。

  • 大躍進の国民民主党について、考えてみました。

    まず、国民民主党は他の政党とつるまず、政策協議するとこと。ズルいという人もいるようですが、合理的な選択だと思います。与党になる代わりに余計なシガラミを引き受ける、のではなく、政策本位のために余計なシガラミを捨て組む相手を決める。企業でいえば、今風の受託生産でしょうか。

    コレで財務省やらのくびきから離れることができ、政策に集中できる環境になります。いままで絡みついた余計なシガラミが、日本の生産性を低下させてきたことを思うと、少なくとも今までどおりの手法ではないことが大事だと思います。

    次に、比例区の比重が大きいこと。残念ながら今の段階では比例区の都道府県別の政党別支持数がわかりませんでしたので、個人的な推測ですが、おそらく都市部の都道府県が多いものと思います。都市部では、人のつながりよりも、どの政党がその時代に正しい政策を掲げているか。これが選ばれた理由でしょう。社会的なモンダイの解決を掲げて比例区で勝負する。これも過去からのしがらみを断ち切りつつ、これからも生き残る戦略だと思います。

    3番目に、中道的な政策の限定列挙であること。もちろん、玉木代表は外交安全保障は重要課題だとおっしゃってますし、政策的な判断はこれから他にも具体的に増えていくものと思います。その時に、政策協議して成立した施策は、マニフェスト外だがこういうモンダイを解決した、と主張すればよいでしょう。つまり少々割り引いて胸を張る感じ。他の政党内の不祥事に首を突っ込む時間はないはずです。

    国民民主党の躍進は、大げさに言えば今後の政党のあり方を変えるのではとも思います。有権者が様々な媒体から得たモンダイを、どの政党が具体的に変えたのかが見える化されるでしょうし、その際AIで適切度を判定することもあるかもしれません。それが次の国政選挙につながっていくものと思います。私は、政治とは仕組みづくりだと勝手に解釈しているんですが、有権者がその仕組みづくりに参加(している感)が可能になりつつあるということでしょう。

    今後が非常に楽しみになって参りました。

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