AIIBの最新財務諸表が公表されています。現時点で入手可能なデータは2024年6月末時点以降のものですが、考えてみればAIIBの出資約束額は、資金量で見て、メガバンクである三菱UJF銀行の20分の1であり、日本の上位地銀よりも少ないのが実情です。また、コロナ関連でAIIBはプロジェクトが増えたものの、コロナ特需も落ち着きが見られるなかで、AIIBが今後どうなるのかは気になるところです。
目次
AIIB、何者ぞ
AIIBで日本はアジアから「除け者」に!?
当ウェブサイトにて「定点観測」しているテーマはいくつかあるのですが、そのひとつが「アジアインフラ投資銀行(AIIB)の現状」です。
AIIBは2015年12月に発足した国際開発銀行で、中国・北京に本部を置き、中国が単独で拒否権を握る組織でもありますが、それと同時に日本では当時、日本政府がAIIBに参加しないことを巡って、一部界隈からはかなりの批判が出ていたこともまた事実です。
いわく、「AIIBができることで、日本はアジアのインフラ金融から排除されてしまう」。
いわく、「AIIBにもしも米国が参加したら、日本は米国にハシゴを外されてしまう」。
とくに、AIIBには一部専門家らの当初の予想を大きく超える国が参加したため、こうした懸念が(一部界隈では)かなり広まっていたことも事実でしょう。というのも、G7諸国では(事後的に)日米を除くすべての国が参加しているからです。
出資国上位にはドイツ、フランス、英国なども!
図表1は、現時点でのAIIBの出資国上位10ヵ国をリストアップしたものです。
図表1 AIIBの出資国一覧(2024年10月29日時点、上位10ヵ国)
出資国(出資年月) | 出資約束額 | 議決権 |
1位:中国(15/12) | 297.80億ドル | 26.54% |
2位:インド(16/1) | 83.67億ドル | 7.58% |
3位:ロシア(15/12) | 65.36億ドル | 5.96% |
4位:ドイツ(15/12) | 44.84億ドル | 4.15% |
5位:韓国(15/12) | 37.39億ドル | 3.49% |
6位:豪州(15/12) | 36.91億ドル | 3.44% |
7位:フランス(16/6) | 33.76億ドル | 3.16% |
8位:インドネシア(16/1) | 33.61億ドル | 3.15% |
9位:英国(15/12) | 30.55億ドル | 2.88% |
10位:トルコ(16/1) | 26.10億ドル | 2.49% |
その他(88ヵ国) | 280.39億ドル | 37.16% |
合計(98ヵ国) | 970.38億ドル | 100.00% |
(【出所】Asian Infrastructure Investment Bank, MEMBERS AND PROSPECTIVE MEMBERS OF THE BANK をもとに作成)
ちなみに図表でわかるとおり、上位10ヵ国にはG7のうちドイツ(4位)、フランス(7位)、英国(9位)の3ヵ国が含まれますし、ランク外の11位にはイタリア(加盟は2016年7月、出資約束額は25.72億ドル)、カナダ(加盟は2018年3月、出資約束額は9.95億ドル)が入っています。
したがって、AIIBには日米両国を除くすべてのG7諸国が参加していることになり、とりわけ同じアジア諸国であり、かつ、世界3番目の経済大国でもある日本がAIIBに参加していないこと自体、かなり目立つことは間違いありません。
なぜ日本はAIIBに参加しなかったのか
この点、著者自身は日本がAIIBに参加しなかった理由が、少なくとも3つあると考えています。
1つ目は、ADBの存在です。
日本は米国とともに、国際開発銀行としての先駆者であるアジア開発銀行(ADB、本部はフィリピン・マニラ)の最大の出資国であり、日本政府のJICAなどを通じた国際支援戦略が、世銀やADBなどと有機的に連携している、という事情です。
ADBはAIIBよりも49年前の1966年12月に発足し、というインフラ金融の世界でかなりの実績をあげてきた組織であり、また、日本の円債市場などでも活発な起債活動を行っているなど、日本にとっては非常に重要な銀行です。
このような組織がありながら、わざわざADBのライバルとなりかねない金融機関に日本政府が出資するのは、たしかに不合理です。
2つ目は、AIIBの組織の不透明さです。
当時、安倍政権下で副総理兼財相を務めていた麻生太郎総理大臣は、AIIBに参加しない理由をしばしば説明しているのですが、簡単にいえば、そもそもAIIB自体に国際開発銀行としてのガバナンスが欠如していることを問題視しています。
「借りた金は返すのが当たり前。こっちは税金を預かっている」麻生財務相、AIIB不参加理由を激白
―――2015/04/09 20:03付 産経ニュースより
麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要
―――2017/06/16付 金融庁ウェブサイトより
日本はAIIBに参加しなくても実害がない
ただ、ここから先は完全な邪推ですが、本当はここにもうひとつの理由があったのではないでしょうか。
それが3つ目の理由、すなわち「AIIBに参加しなくても、日本にとってはまったく問題ないし、日本が参加しないアジアのインフラ金融組織がひとつくらいあっても良い」と当時の日本政府が判断したからだ、というものではないでしょうか?
表向きの言葉でいえば「AIIBを協調融資に引き込むことで、世銀やADB、JICAなどにとってはリスクの分散になる」、ちょっとホンネベースで言い換えれば「引き受けたくない案件をAIIBに押し付ける」、といったところです。
今だから言いますが、著者自身、日本政府がAIIBに参加しなかったと聞いて、この3つ目を真っ先に思いついたのですが、このあたりはあくまでも邪推ということで留めておきたいと思います。
そんなAIIBの現在の姿
本業融資は少しずつ伸びているが…
いずれにせよ、当時、日本の一部著名人や「有識者(?)」らは、AIIBに英国をはじめとするG7諸国も参加すると知り、「日本はアジアで除け者にされる」、「日本の金融機関はどはアジアのインフラ金融で市場を失ってしまう」、などと大騒ぎしていました。
これが、当ウェブサイトでAIIBを定期的に取り上げる理由でもあります。
現実問題として、AIIBも国際金融組織なわけですから、その事業が上手くいっているのかどうかに関しては、融資残高を見るのが手っ取り早いです。
ここで、AIIBの財務諸表は四半期に1度出てくるのですが、昨日時点で確認すると、2024年6月末時点のデータがすでに出て来ていました。
これで見ると、AIIBの「本業融資」と思われる財務諸表項目は、おそらく次の2項目です。
- Loan investments, at amortized cost
- Debt securities, at amortized cost
日本の金融商品会計基準・移管指針ベースで意訳すれば、それぞれ「(償却原価法が適用される)貸付金」、「満期保有目的の債券」が近いと思いますが、要するにプロジェクトに対する投融資のことを意味しているものと考えられます。
この2項目を「本業融資と思しき項目」と置き、また、日本基準でいう売買目的有価証券(原文では “Investments at fair value through profit or loss” )と流動性預金、定期預金を「余資」と置くと、財務諸表項目は図表2のとおりです。
図表2 AIIBの主な資産構成
(【出所】Asian Infrastructure Investment Bank, Financial Statements をもとに作成)
この「本業融資と思しき項目」は、2020年6月頃までずっと横ばいで、いわば、AIIBのビジネスは「鳴かず飛ばず」状態が続いていたわけですが、2020年9月期頃から融資が急増しはじめ、現在では350億ドルを超えました。
AIIBの融資が伸びた要因はコロナ
AIIBの出資約束額が1000億ドル弱ですので(図表1参照)、ここにきてようやく、出資約束額の3分の1以上の本業融資が積み上がった格好です。
そして、「2020年」でピンと来た人も多いと思いますが、ちょうどコロナ禍の時期です。
AIIBのウェブサイトで承認されたプロジェクト一覧を見ることができるのですが、「承認済み」(Approved)のステータスになっている案件は昨日時点で270件あります(融資予定額はトータルで522億ドル)。
これらについて、それぞれいつ承認されたのかをグラフ化したものが図表3です。
図表3 AIIBのプロジェクト承認件数・金額
(【出所】Asian Infrastructure Investment Bank, Approved Projects をもとに作成。ただし、2024年に関しては1月から10月までの累計であり、1年分ではない)
図表からもわかるとおり、2020年から23年にかけての4年間は、コロナ関連の「特需」で金額、件数ともに大きく押し上げられていた、ということであり、いわばADBなどが捌ききれない案件を、AIIBが拾ったのではないか、といった仮説が浮かぶところです。
実際、AIIBの270件・522億ドル分のプロジェクト一覧を分類してみると、コロナ支援関連が63件・166億ドルと圧倒的に多いことがわかります(図表4)。
図表4 承認済みプロジェクトの分野別一覧(件数・金額)
分野 | 金額 | 割合 |
コロナ支援(63件) | 166億ドル | 31.75% |
エネルギー(59件) | 87億ドル | 16.78% |
交通(48件) | 94億ドル | 18.11% |
水資源(15件) | 39億ドル | 7.57% |
都市開発(15件) | 24億ドル | 4.63% |
マルチ・セクター(47件) | 70億ドル | 13.50% |
その他(23件) | 40億ドル | 7.67% |
合計(270件) | 522億ドル | 100.00% |
(【出所】Asian Infrastructure Investment Bank, Approved Projects をもとに作成)
インドが最大の受益国に!
では、これらの承認済みプロジェクトの融資、いったいどこの国に向けられているのでしょうか。
これを上位10ヵ国でランキング形式にしたものが、図表5です。
図表5 承認済みプロジェクトの受信国(上位10ヵ国)
受信国 | 金額 | 割合 | ※出資約束額 |
1位:インド | 105.3億ドル | 20.19% | 83.7億ドル |
2位:インドネシア | 51.3億ドル | 9.83% | 33.6億ドル |
3位:トルコ | 47.6億ドル | 9.14% | 26.1億ドル |
4位:バングラデシュ | 44.3億ドル | 8.50% | 6.6億ドル |
5位:中国 | 42.2億ドル | 8.08% | 297.8億ドル |
6位:多国籍 | 40.9億ドル | 7.83% | |
7位:フィリピン | 36.6億ドル | 7.01% | 9.8億ドル |
8位:ウズベキスタン | 29.1億ドル | 5.59% | 2.2億ドル |
9位:パキスタン | 24.6億ドル | 4.72% | 10.3億ドル |
10位:エジプト | 15.7億ドル | 3.01% | 6.5億ドル |
その他 | 83.9億ドル | 16.09% | |
合計 | 521.5億ドル | 100.00% |
(【出所】Asian Infrastructure Investment Bank, Approved Projects をもとに作成)
意外なことに、中国と「仲が悪い(?)」とされているインドが受信国の圧倒的なトップで、受信総額は105.3億ドルと、全体の2割を占めています。インドのAIIBに対する出資約束額が83.7億ドルであるため、インドは自分が出資した以上に融資を受けている格好でもあります。
ちなみに上位10ヵ国のなかで、融資予定額が出資約束額を超えているのはインドだけで、中国の場合は297.8億ドルも出資していながら、AIIBから受ける予定の融資額は42.2億ドルに過ぎません。
ウクライナ戦争でAIIBはロシア向け案件を凍結していた!
そして、ここで気になる論点をあと2つほど紹介しましょう。
ひとつは、ロシアが「リージョナル(地域)」のカテゴリーで出資国となっているにも関わらず、AIIBのプロジェクト一覧の “Approved” ステータスに、ロシアに対する融資案件がひとつもない、という事実です。
じつは、意外な話かもしれませんが、AIIBはウクライナ戦争勃発後、かなり早いタイミングでひとつのステートメントを公表しています。
AIIB Statement on war in Ukraine
―――2022/03/03付 AIIBウェブサイトより
このなかでAIIBは、次のように宣言しています。
Management has decided that all activities relating to Russia and Belarus are on hold and under review.
意訳すれば、「AIIBはロシアとベラルーシに関連するすべての活動を一時中止し、検討するという経営上の判断を下した」、といったところですが、現実問題としてAIIBの承認済みステータスにロシアとベラルーシの国名が出てこない以上、この決定は現在でも拘束力を持っている可能性があります。
たしか、一部の人によると、中国やインドなど「BRICS」や「グローバル・サウス」諸国は、ウクライナ戦争でロシアの味方である、という設定だったはずですが、少なくともAIIBのビジネス上は、ロシアとベラルーシに対する与信は(少なくとも表向きは)ゼロです。
もちろん、マルチ・セクターや多国籍などのジャンルに紛れている可能性はないわけではありませんが、ただ、明示的にロシアを与信先とした案件が見当たらないという事実は、なかなかに興味深いところでもあります。
AIIBの融資はドルが圧倒的…人民元は「ゼロ件」
続いて2点目は、AIIBの融資通貨です。
たしか、これも一部の方の主張によれば、BRICS諸国は相互の貿易決済通貨の9割近くが自国通貨となり、「非ドル化(De-dollarization)が進んでいる」はずだったのですが、それではAIIBの融資に占める自国通貨の割合は、何%でしょうか?
これについては図表6のとおり、件数では270件のうち、米ドルが259件と圧倒的なシェアを占め、ユーロが9件、残り2件は未定とされ、人民元その他のBRICS通貨に至ってはゼロ件(!)です。
図表6 AIIBの融資通貨
通貨 | 件数 | 金額 |
米ドル | 259件 | 50,726 |
ユーロ | 9件 | 1,425 |
人民元 | 0件 | ― |
未定 | 2件 | 未定 |
合計 | 270件 | 52,151 |
(【出所】Asian Infrastructure Investment Bank, Approved Projects をもとに作成)
これも、一部の人がしきりに主張する「脱ドル化」が、少なくとも「中国が主導し」、「ロシアやインドなどが加盟し」、「本部が北京に置かれている」組織であるAIIBにおいて、まったく進んでいないという事実を、いったいどう考えれば良いのでしょうか?
あれでしょうか?
待っていれば自動的に、人民元建てやインドルピー建てなどの融資が出てくるとでもいうのでしょうか?
謎です。
上位地銀の方が資金量で上
いずれにせよ、現在までのところで述べるならば、AIIBの本業融資が急伸するきっかけを作ったのはコロナ禍であるものの、そのコロナ禍を契機にAIIBの本業融資が急激に増えたことは間違いありません。
出資約束額1000億ドルのうち、現時点までに実行済みの本業融資額が352億ドル、未実行を含めた承認済みプロジェクト総額が522億ドルであることを踏まえると、AIIBはようやく軌道に乗ってきた、といったところが実情に近いでしょうか。
ちなみにAIIBの出資約束額(970.38億ドル)を1ドル≒150円で換算すれば、14兆5557億円程度ですが、これは邦銀最大手の三菱UFJ銀行の負債総額と比べ、ざっと20分の1程度の水準です。
貸借対照表の負債の部に計上された金額(2024年3月期)
- 238兆8308億80百万円(みずほ銀行)
- 290兆1043億73百万円(三菱UFJ銀行)
- 241兆6805億68百万円(三井住友銀行)
(【出所】一般社団法人全国銀行協会『全国銀行財務諸表分析』2023年度個別決算データより)
AIIBの出現によって邦銀勢がアジアのインフラビジネスから排除されたという事実は、今のところ確認することができませんし、
というよりも、AIIBの融資承認件数は、トータルでもたかだか270件に過ぎませんが、これは件数、金額のいずれで見ても、本邦メガバンクの足元にも及びません。プロジェクトファイナンス、ノンリコース、証券化、LP出資など、メガバンクは数万件を優に超える投資案件を抱えていると考えられるからです。
正直、現在のAIIBは「中国の一帯一路金融をファイナンス面から支えている」といった大それたものではありません。AIIBは資金量で見て、日本の地銀上位行にも及ばないからです。
現状、AIIBはADBや世銀の「良き下請け機関」として、ADBなどが捌ききれない案件を引き受けてくれているフシもありますし、なにより日本やADBなどにとってはさほどの実害も生じておらず、また、日本がAIIBに出資しなかったことによる不都合も特に生じていません。
その意味では、AIIBは(今のところは)善き隣人として、このまま日本は出資せず、放置しておいても構わないような気がするのですが、いかがでしょうか?
View Comments (34)
管理人様はもう少し謙虚になさってはいかがか?
>当ウェブサイトでは昨日の『「自民苦戦と立民躍進」は本当か』などを含め、繰り返し、「自民惨敗の可能性は高くないのではないか」と主張してきましたので、当ウェブサイトの主張については完全に誤っていたことになります。
完全に誤っていたんでしょ?
管理人様はAIIBについて完全に正しく把握なさっているのですか?
AIIBについて万が一誤って認識しているいる可能性はないのですか?
いい加減、自分が恥ずかしいとは思わないのですか?
まったく不思議な限りです(^_-)-☆
ついこないだ日露の穀物貿易額が十倍になったってスプートニクの記事ドヤ顔で引用して読者やブログ主からコテンパンに論破されて誤りも認めてないアオキさん。
記事の予測誤りを率直に認めるブログ主さん。
信頼できるのはどっちですかね?
鏡、置いときますね。
いい加減、自分が恥ずかしいとは思わないのですか?
まったく不思議な限りです(^_-)-☆
AIIBの職員数がADBの10分の一だって。
こんな体制でちゃんとした調査、審査ができるのか。
(新宿会計士注:このコメントは誹謗中傷、公序良俗違反その他の事情に相当すると判断したため、削除しました。)
管理人としてサイトを立ち上げ運営している方が
ご自身のサイト内で自身の見解を披露するのは自由と思います。
アオキさまの住んでいる世界では違うのでしょうか。
それとも
アオキさまはAIIBの関係者であって、新宿会計士さまの認識が明確に違うというエビデンスでもお持ちの上での発言なのでしょうか。
まったく不思議な限りです。
管理人さんも皆さんも理性的すぎるからだと思います。
普通の人は、『裏金問題』のイメージで止まってしまっていて、
例えば私の場合「あぁ、不実記載?そういえば、朝日新聞と日経新聞も10年ぐらい前に国税庁から追及されてた時は「意見の相違」で逃げてたけど、政治家と対応が違うんだぁ。今度から不実記載はすべて裏金問題で統一の認識で良いんだよね?」という情報が出てくる/出てこないだけの違いだと思います。
近い将来 googleGlassチックなモノでコミュニティノートチックな情報が簡単に引き出せて、モリカケ や 今回の裏金問題の経緯が誰にでも分かるようになると、世間の認識も一段変わってくるのかぁ。と夢想しています。
衆議院選挙の判断を間違うならばAIIBの判断を間違うという命題は真かね?
人は、自分が信じてきたこと、言ってきたことを否定されると、感情的に批判を受け入れることができない生き物です。そして、その批判を受け入れるには体力(?)がいります。そして、その体力の余力がなかったら、最期まで批判する人を批判し続けます。(もちろん、今後、AIIBが発展する可能性もゼロではありません)
蛇足ですが、北朝鮮が日本人拉致を認めるまで、「北朝鮮は拉致などしていない」と言っていた人のことを考えると、習近平国家主席が「AIIBは失敗だった」と認めるまで、AIIBは失敗していないことになるのでしょう。
誤りを認めると、精神的苦痛で死ぬ病。
アキオさん。
このブログにコメント打つの、マジで控えた方がいいですよ。
ブログ主に悪意があればアクセスログなどから貴方のIPアドレスを収集して公安に提出することもできますし、IPなどが解れば貴方の身元を割り出すことだって簡単にできると思いますよ。個々のブログ主に悪意があればね。
単純に貴方を泳がせてるだけかもしれないし。
AIIBに関する具体的な反論はない、と言う解釈でよろしいでしょうか?
図5融資相手国トップ10、しびれます。インドの存在感すごい。額が少なかったら、いったいなんなんだということになり、AIIB のメンツ丸つぶれ。実利を追い続ける国インドのつらの皮の厚さがちょうどいい感じだと思います。
モディが選挙で勝ったのはもう10年も前のことで、当方はちょうどそのころ現地駐在をやっていたのですが、日本語が達者なインド人はこう解説しました。
共和国体制インドでは政治に熱中するのは貧民か下層産業人のやることと思われて来た。政党も政治家も票数工作にしか熱意がなかった。
だから、国全体で意見がまとまった掛かる総選挙の結果には、国民のほうが驚いたのだ。この瞬間インド首相は世界のほかのどの国よりも多い票数を集めた最強の政治家である。そう言ってました。
ちなロシアは多額の出資金を出しておきながら融資を全く受けれてない辺りが面白い。
アオキさんによると中国はロシアの友好国の筈なんだけどな。
アオキサン、いい加減、自分が恥ずかしいとは思わないのですか?
まったく不思議な限りです(^_-)-☆
現状は、脱ドル化が進まない金融機関に一方的に毟り取られているわけですね。ロシア人やロシアンフレンズの皆さんは、バラ蒔きだ!脱退しろ!と批判しないのでしょうか。
そのロシアなんですが、ついに国民の貯金に手をつけようとしている。
以前は新興財閥が(不正に)蓄財した財産を没収し続けていた(それは正当でも正義でもあった)が、とうとう戦時国債を刷って国民に押し付け、代わりに預金を巻き上げるつもりらしいのです。
どこかの国で昔起きたことに似ています。これで戦争に勝てなかったら? 紙くずを貰った国民がどう反応するか。
預金没収と公債発行のやつ、ソースをIgor氏のツイートしか見つけてないのですがちょっとプロパガンダ臭がしてます。
あれ、噂だけでも効果出ますしね。
あ、露国インフルエンサーの発言なんですね。
世話無いわ。(笑)
インドの公定歩合、今は 6.5% だとの由。金利は金持ちに味方する。
にわかに信じられない、無金利に慣れ過ぎてしまった日本人には。
目をこすって再確認しましたが、やはり 6.5% です。
初訪問した 2012 年は年初 8.5%、その年後半には 8.0% へ調整されています。
ロシアと違って戦争してないし、経済崩壊してしまっている中国とは違うし。
知ってましたか、インドには相続税はありません。ええ本当です、中国もそうですが。
今後それを改めていくのか、共和国体制インドの国家構想問題なのですが、先は長いだろうなあ、どうするんだろうなあ(他人事)
中国なら、大量に資金をAIIBに入れたことにすれば、いくらでもAIIBの資金量を増やせるのでは。(そのためには、AIIBに参加している外国を黙らせる必要がありますが)
1.AIIBの追跡記事の場で、2.ロシア絡みでついた粘着者から、 3.選挙をネタに
4.「テロリストに報酬を与えるな」を考えさせられるとは、朝から摩訶不思議な体験をさせてもらいました。
>一部の人がしきりに主張する「脱ドル化」が、少なくとも「中国が主導し」、「ロシアやインドなどが加盟し」、「本部が北京に置かれている」組織であるAIIBにおいて、まったく進んでいない
脱ドル化できないからロシア案件も即座にストップさせたわけですよね。
制裁食らっちゃさすがに日常業務すら影響受けそうです。
そういやAIIB職員って日常は何してるんでしょうね。
ADBは毎年130-160件の起債をおこない円換算で5兆円以上の資金を調達してプロジェクトをまわしている。過去に起債で調達した通貨は48種類だそうだ。
中国はADBのような国際開発金融機関の業務について、過小評価していたんじゃないか。実はノウハウのかたまりで、金を集めたからすぐにできるようなものじゃない。
AIIBには400人程度の職員しかいないようだが、そんな信用組合のようなレベルでできる仕事じゃないとおもう。
AIIBは、運転手(日本)とエンジン(米国)のないバス(箱?)ですね。
いまだに、大きな燃料タンク(出資約束額)が満たされぬ所以なのかと。
【独りごと】
まぁ、あれやな。プロレスにも悪役が必要やからな。
ヒドスw
うふふ。そうでしたっけ?
(あらすじ)
プロレス界に新星のごとく現れマットの上で大暴れする覆面悪役レスラー・タイガーマスク。誰も知らないその正体は、幼い頃に悪役レスラー養成所「虎の穴」に拾われれ、壮絶な鍛錬の末に悪役レスラーとしてデビューした「伊達直人」青年であった。
(ピクシブ百科事典より抜粋)
「えさを与えないでください」が正解かと思いましたが、そういうのもアリなんですね。
SHOWの悪役は、正しく成敗されるカタルシスを期待されて置かれるものです。勝手に生えてきて成敗せず踊らせてるんじゃそれヒールじゃなくピエロですよ……
うふふ。
プロレスの悪役すら務まらん道化がいてもええんやでwww
そこはやっぱりこうでないと収まりがつかないですので
♪ 行け 行け タイガー(ご一緒に)タイガーマスク ♪
まさにピエロ
>>一部の人によると、中国やインドなど「BRICS」や「グローバル・サウス」諸国は、ウクライナ戦争でロシアの味方である、という設定だったはずですが、
こういう現状分析はさすがだなあと感心します。
BRICSは一枚岩の反西側同盟ではないし、脱ドル化同盟でもない。
脱ドル化に積極的なのは、ドル決済から排除されたロシアとイラン及び将来的に排除される危険を感じている中国、アメリカに貿易を邪魔されたくないUAEも多分協力的。
それ以外、特に最近パートナーになった国々は単に経済効果を考えて参加してるだけであって、脱ドル化については「システム完成したら貿易増えそうだから採用する」という程度で、別にドル使うの止めたいとは思ってないはず。
私は「脱ドル化に努力してる経済大国があって、ドル決済の拡大に努力してる国はない。であれば将来的にドル需要は減る方向だろう」と考えているけど、(僭越ですけど)新宿会計士さんはハッキリとは書いてないものの「現状ドル決済は減ってないし、BRICSのシステムは上手くいくはずがないから将来的にもドル需要が減るという心配は無用」と考えている。
将来の予想の面では一致してませんが、現状認識に関しては私は共感してます。
前置き長くなりましたが、私は日本がAIIBに不参加を決めたのは、一帯一路に協力したくなかったからだと思います。
『発展途上国の交通・物流インフラを整備して貿易を活発化させる』という目的は発展途上国にとって【良いこと】なので、表立って反対するわけにはいかない。
しかし、協力しても最も感謝されるのは中国なので、結局中国の勢力伸長に手を貸すことになってしまう。
胡錦濤政権末期から米中関係が悪化してたところに更に対決姿勢の習近平政権になったので、これ以上中国の勢力を拡大させたくない。
だから一帯一路そのものには協力姿勢を見せて、資金面で妨害(というほどでもないけど)しようとした。
ヨーロッパの国々は中国への対抗意識が弱かったので、単純に投資の利益を考えて続々と参加したけど、日米は利益よりも中国の封じ込めを選んだ。
というふうに理解してます。
投資先を中国が恣意的に選定する可能性が高いし、設立の趣旨からしてADBが融資しない案件(採算の取れない案件)にも投資するはずなので、透明性が低いという不参加を表明するにちょうど良い理由もあるので。
ついでに言うと先日の記事の「中国はロシアの支援はしていない」というのもさすがだと思ってました。
世間的には中国はロシアの仲間だとしか思ってない人が多いと思います。
でも開戦前と同様に貿易を継続してるだけ。
貿易増えてるのは取引先が減ったロシアからの注文が増えて、ロシア産の資源が安く買えるようになったから、という商売上の理由からでしょう。
私にはウクライナ戦争に関しては中国はインドと同じ立ち位置にあるように見えます。
中国もインドもロシアを支援してるつもりは全然ないんじゃないかと思います。
世界には国際開発金融機関がいくつか存在する。世界銀行、欧州復興開発銀行、米州開発銀行、アジア開発銀行、アフリカ開発銀行だ。
欧州とアフリカはアメリカの出資比率は2位だがそれ以外はアメリカが筆頭出資者。
持ちつけない金を手にした中国はそれを見て、俺だってできると思ってAIIBの設立を思いついたのだろう。残念ながらそんな簡単なものではなかった。
当時飛ぶ鳥落とす勢いだった中国のことを見て、さぞでっかい仕事がもらえると思って参加国が増えたのだろうが実際は閑古鳥状態。
そろそろ「いちぬけた」という国が出てくるかもしれない。一帯一路からイタリアが抜けたように。
これが私の考えてる構図。