これまでの事前調査に基づけば、自民党苦戦、などと報じられていますが、これははたして正しいのでしょうか。著者自身は立憲民主党が日本共産党との選挙協力に失敗したという点をもって、立憲民主党の苦戦を予測している人間のひとりです。当ウェブサイトの予測が盛大に外れている可能性ももちろんありますが、さて、答えはどうなのでしょうか?
衆院選の投票が、締め切られました。
各メディアによる事前の調査によると、自民党と公明党の与党は苦戦し、過半数(233議席)の確保が焦点となっている一方で、立憲民主党が大幅に伸びるなどの見通しが一般的のようです。
とりわけ毎日新聞は「自民が200議席を割り込む可能性もある」などと言及しており、また、FNNに関しては「200議席は確保するも単独過半数割れ」との予測を出していたりもします。
与党過半数の攻防、自民苦戦し小選挙区130超で接戦・立民大幅増へ・国民も躍進…読売終盤情勢調査
―――2024/10/24 22:00付 読売新聞オンラインより
自公過半数、微妙な情勢 自民は単独過半数割れの公算 朝日情勢調査
―――2024年10月20日 21時51分付 朝日新聞デジタル日本語版より
自民200議席下回る可能性 選挙区40超で競り合い 終盤情勢調査
―――2024/10/23 21:12(最終更新 10/24 11:40)付 毎日新聞デジタル日本語版より
自公が接戦区でも苦戦、立民に勢い…約60小選挙区で際どい攻防 衆院選最終盤情勢
―――2024/10/25 17:13付 産経ニュースより
自公過半数巡り攻防、接戦区増え半数 衆院選・終盤情勢
―――2024年10月24日 22:00付 日本経済新聞電子版より
自民党200議席超確保も単独過半数に届かない見通し…与党の過半数維持を巡るギリギリの攻防 立憲・国民は大幅増【総選挙後半戦情勢調査】
―――204/10/25 11:32付 Yahoo!ニュースより【FNNプライムオンライン配信】
これらの報道、「今後の情勢次第では結果は変わる可能性もある」としつつも、おおむね傾向としては似たようなものです。
ただ、改めて説明しておきますが、著者自身は果たして自民党が200議席を割り込むほどの惨敗を喫するのか、あるいは立憲民主党が数十議席も上積みするのか、疑問です。
というのも、少なくとも2005年以降の6回の衆院選について、得票状況と議席獲得数を調べてみると、だいたい次のような傾向が見られるからです。
最大政党(2009年は民主党、それ以外は自民党)は2位以下の政党の、少なくとも2倍以上の議席を獲得するなど、圧勝に終わっているからです。各選挙で1位だった政党と2位だった政党の議席倍率を比べてみると、次の通りです。
各選挙における議席1位・2位とその倍率
- 2005年:1位…自民(296議席)/2位…民主(113議席)(2.62倍)
- 2009年:1位…民主(308議席)/2位…自民(119議席)(2.59倍)
- 2012年:1位…自民(294議席)/2位…民主(*57議席)(5.16倍)
- 2014年:1位…自民(290議席)/2位…民主(*73議席)(3.97倍)
- 2017年:1位…自民(281議席)/2位…立民(*54議席)(5.20倍)
- 2021年:1位…自民(259議席)/2位…立民(*96議席)(2.70倍)
(【出所】総務省『衆議院議員総選挙・最高裁判所裁判官国民審査 速報結果』を参考に作成。ただし、2021年に関しては自民党の事後公認2議席を含まない)
2005年は郵政解散で小泉政権下の自民党が圧勝し、第2政党となった民主党の2.6倍の議席を獲得し、2009年は逆に「政権交代選挙」で民主党が自民党の2.6倍の議席を獲得しています。
また、2012年以降、2017年までの3回の選挙では、自民党が最大野党の約4~5倍の議席を獲得しており、主要マスメディアが「自民党の苦戦」を予想した2021年においてすら、自民党が立憲民主党の2.7倍という議席を確保しているのです。
こうした事実から見えてくるのは、小選挙区という選挙制度の特質です。
小選挙区では常に1つの選挙区で1人しか当選しませんので、一般には現職に有利とされ、「民主党旋風」が吹き荒れた2009年や「自民党旋風」が吹き荒れた2005年、2012年を別とすれば、だいたい最大政党が最も有利であるという事実がわかるでしょう。
また、最大政党の獲得議席数は、「有力な第三勢力」が存在するかどうかにも依存します。
たとえば2005年や2009年は、大政党はほぼ自民党と民主党の2党に限られていましたが、2012年は野党票が民主党(57議席)と「日本維新の会」(54議席)に分断されたこともあってか、民主党が惨敗する結果となりました。
2014年もやはり、民主党は73議席と前回より伸ばしたものの、「維新の党」が41議席を確保していますし、2017年は当時の民進党が「希望の党」と「立憲民主党」に分裂し、前者は50議席、後者は54議席と、やはり議席が分かれてしまいました。
このように考えたら、2021年は立憲民主党が96議席を確保したのも、(公示前勢力と比べれば減っているにせよ)「最大野党に当選者を集める」という戦略的には、2012年以降の選挙では最もうまくいった事例でしょう(ちなみに日本維新の会は2021年で41議席を確保しています)。
また、2021年に関していえば、立憲民主党が日本共産党との選挙協力にかなり成功した選挙だったともいえます。というのも、日本共産党が全国の小選挙区で擁立した候補者は、全国289選挙区のうち105人に留まり、獲得した票数も264万票と、2017年の500万票の約半分に留まったのです。
ということは、合理的に考えて、共産党の支持層から立憲民主党など「野党連合」候補者に流れた票がざっと250万票前後あったと考えられ、立憲民主党はこの共産党との選挙協力のおかげで議席を笠間資することができたのではないか、といった可能性が出て来るからです。
ちなみに一般に日本共産党は各選挙区で(最近減りつつあるとはいえ)おおむね2~3万票を持っていると考えられ、共産党が選挙に出ないことで、立憲民主党の候補は2~3万票を積み増し、これにより自民党候補に競り勝ったという事例もかなりあったのではないかと推察されます。
著者自身、立憲民主党について、「共産党との選挙協力で勝てた選挙区」が40議席前後はあったと考えており、逆に言えば、日本共産党が今回の選挙で200人を超える候補者を立てたことで、立憲民主党は少なくとも20~40選挙区で「落とす」可能背が出てくるはずなのです。
もちろん、日本維新の会や国民民主党が前回と比べてより多くの候補を立てており、これにより自民党側も選挙区によっては票が維新や国民に流れるなどの苦戦も予想されるのですが、「他党が候補を立てたこと」による苦戦が予想されるという意味では、立憲民主党も事情は同じか、むしろ深刻な気がします。
いずれにせよ、個人的に今回の選挙で問われている隠れたテーマとは、もしかしたら各メディアの世論調査力ではないか、などと思う次第です(当ウェブサイトの予測が盛大に外れる可能性だってもちろんありますが…)。
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まだ確定していないのでなんとも言えませんが
①自民党の不記載は裏金、野党の不記載は記載ミス
マスコミの報道は如何なものでしょうか?
②投票率が高いと野党に有利
別にそんなことも無かったぜ。
岩盤支持層は予想より薄いことを示しているのではないでしょうか?
③自公で過半数を取れない予測ですが、無所属の取り込み、維新や国民などと連立となるのでしょうか?
野党大連立をするのでしょうか?
>③自公で過半数を取れない予測ですが、無所属の取り込み、維新や国民などと連立となるのでしょうか?
石破退陣を拒んで自社大連立を模して「自立大連立」なんて。
いやいやいや・・・
年代別の比例の出口調査がテレビで出ていました。
①20代、30代の国民民主党支持率が高いな、と。
若い世代の支持率の割に議席が取れないのはなんだかなぁ、と。
②20代のれいわ支持が多く、大丈夫か?と不安になります。
立民より投票数が多い可能性があります。
③高齢者層の立民の圧倒的支持率
強烈なシルバー民主主義を見せつけられているなぁ、との感想です。
議席予測は幅が大きいし局ごとの差も大きいですね。
もはやまともに予測ができなくなったんでしょう。この点はマスコミの退潮を感じます。
国民の躍進がありそうです。第三局への票も流れが起こりそう。
その中で立憲はどこまで集票できるか。
まあ、翌朝にならないとわかんねーって感じなので、今夜は粘らず早めに寝ます。(笑)
国民民主がキャスティングボート、なんて結果かもですね。
比例は自民と立憲が同レベル。
選挙区は接戦区で立憲がかっさらいそうですね。
自民にとっては厳しい結果になりそうです。
立憲は裏金しか言ってなかったのに躍進。減点法で評価した人が多かったってことですかね。
自民の連立相手は過去の経緯から国民が相性がよさそうですが、立憲が対象に入ってくると安保、経済安保はかなり影響を受けそうで心配です。
与党協議も強気でゴネそうです。物事がすすまなさそう。
これが民意というわけですか。
本当にスリリングな夜ですね。ここはえじゃないかを踊ってみるほかなさそう。
自分のとこの田舎では自民が強く
現職も裏金議員なる恣意的報道の影響を受けてます(非公認ではない)のですが、直前で苦戦が伝えられ(は?じゃ誰に入れんの?)、今しがたの報道では出口調査で6対4で民主党候補に劣勢です
多分ですが、うちの選挙区の民主党候補に入れた人の大半は誰かもよう知らんでいれてるんじゃないか
そんくらいの知名度です本来は
ありえんことが起こってて正直目を丸くしてます
うーん、残念ながら立民が大躍進ですね。
新宿会計士さんの推測を読んでなるほどと納得してたので、大丈夫かなと思ってたのですが。
立民と共産の分裂による不利を吹き飛ばすぐらい自民党が信を失ってしまっていたということでしょうか。
こうなると次の興味は、連立相手が国民か維新か。
個人的には自公のみより連立の方が期待できる気がしないでもないです。
出口調査を見ていると
自民党は自党支持者の票を取りまとめに失敗しているようです。
比例だと自民支持層が10%+10%立民と国民に流れてるようです。
議席推測で自民内部で支持を得られない可能性が想定されていなかった可能性があります。
決められない男たるチワワ文雄の尻拭いを石破茂がする羽目になったみたいですね。
立民が躍進したところで、所詮は敵失によるごっつぁん躍進でしかない事に対してどれだけ謙虚になれるかがポイントだと考えますが、まぁ謙虚とは無縁な政局争いに注力するんでしょうね。
鳩山さんが大勝利した時は国民からの期待が確かにあったんですが、今回は単なる自公への批判票ですよね。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1fc99077d3a95d588d1f0e4f6d2ec2b405b9868a
↑これを見ると野田さんはある程度分かってるみたいですが、周りがダメだから支持は続かないでしょう。
めたぼん さん
それなりに有能な指揮官に率いられた無能の集団、ってところですかねぇ…。
是々非々での政策単位での協力とか対案を如何に出せるかとか、自民党の足を引っ張るのではなく己の有能さを示す事に注力すれば「変わったな」って思えるのですが、まぁ選挙であれだけ裏金裏金と連呼したし、国会でも「時間があったら復興予算とかします」ってスタンスだろなって。
論外政党であっても、野党第一党であれば敵失で飛躍してしまうことがあるんですよね(一見対抗勢力に見えるので、反発票が集中しやすい)。
しかもそれで、下手に自党が支持されてると思い込んで、今まで以上に、やることなすこと何でも反対に走る恐れがある。
なので、個人的には論外政党を野党第一党の座から引きずり下ろすのが優先事項の一つだと思っているのですが・・・。
小選挙区の候補者が自民、立憲、共産ってケースは多いのでは?って思います。
なので、自民がやらかすと自民党以外の投票先が立憲になりやすいんでしょうね。
今回、国民民主は比例名簿の人数不足で他党に三枠流れちゃったとの事。
何処の党が国民民主の枠を受け取ったのか知りませんが、論外政党に流れていない事を祈ってます。
今回の選挙で、立憲共産党の勘違いは強まりそうですね。
今回の選挙は、
特定親党と偏向マスコミの画策が
今でもどこまでうまく影響できるか?
の効果測定の貴重な場だと考えています
ここのサイトを見ている人は
日本を覆うオールドメディア偏向マスコミの
懸命なトロンプルイユな世界観押し付けは
すでにあほくさと相手にしてないのですが
鬱憤層やGランクなどをお得意様とする
オールドメディア偏向マスコミさんの頑張りが
はてさて通用するかが興味ふかいです。
びっくりしてます
偏向マスコミの自民にだけへの
『裏金議員レッテル貼り』を
消滅必死のオールドマスコミですが
さすがそのせこさの総力をあげて
不実な報道に頑張った効果が
国民の選択に影響を与えてしまっていることに
驚いています。
うおおおぉぉ!萩生田さん!
不死鳥やんけ!フェニックス萩生田や!
世耕さんも強かったですね。
・・・・・
国民民主党が大躍進ですね。(最近はまともですし)
石破氏に責任を負わせたい保守層の受け皿となり得たのですね。
・・・・・
現実的には、自国公での三党連立で政権維持。
「総裁・幹事長・選対」は引責辞任するのが筋。
・・・・・
準備不足が否めない「行き当たりばったりのグダグダぶり」は、
セクシー・・もとい、「シェイク(かき混ぜ)恣意」の為せるわざ。
*発揮されたのは、未熟さ故の「実-”無力”(じつにむりょく)」・・。
今回はマスコミ各社による各党の議席獲得予想も、だいたい合っていましたね。自公惨敗、立民躍進。ただ、この結果も小選挙区制なのが大きいんでしょうね。民主党が政権を取った2009年の総選挙も、自民党が大勝した安倍政権時代も、得票率の差はそれほどではなかったわけですし。今回の結果について、新宿会計士さんの数字を使った解説を楽しみにして、今夜は寝ます。おやすみなさい。