数字はウソをつかないが、ウソツキは数字を使う―――。「絶対値ではなく割合を使う」、「割合ではなく絶対値を使う」などは、印象操作の常套手段です。私たち一般人がネットで簡単に公的な統計データを取ってくることができ、しかもPCの性能向上により、複雑な分析も簡単にできるようになったことで、ひとつのテーマに就き継続的に追いかけることが可能になったこと、印象操作を簡単に見破れるようになったことの効果については指摘しておきたいと思う次第です。
目次
やってもほとんど意味がない「新聞スクラップ」
著者自身、このウェブ評論サイトを2016年7月以降、かれこれ8年少々運営し続けていますが、こうしたなかで気付くことがあるとすれば、同じテーマを時系列で追いかけることの興味深さです。
インターネットがなかった時代だと、同じ話題を継続的に追いかけ続けるのは難しかったことは間違いありません。たとえば新聞でみかけた話題が気になったとしても、よっぽどマメな人でなければ、それを丹念に追いかけようとは思わないでしょう。
著者自身も就職したばかりのころ、代表社員の先生から「気になったことがあればスクラップするためのノートを作れ」、などといわれた記憶があるのですが、残念ながら、こうしたスクラップブック、作ろうとしたことはあれど、まともに運用できたことはありません。
考えてみれば、当然でしょう。
ただでさえ忙しい日常生活、読み終えた新聞から気になった記事をわざわざハサミで切り抜き、糊でスクラップブックに貼り付けるなんて、大変な手間だからです。
それに、スクラップをしたところで、それをわざわざ後から読み返すなんてことも考え辛いところです。
結局のところ、情報というものは整理・分類されて初めて役立つものであり、羅列されていてもそれ自体にまったく価値はありません。著者自身のようにズボラで不真面目な人間からすれば、わざわざ手間をかけて新聞記事をスクラップしたところで、それを後日活用するなんてありえない話なのです。
同じテーマを継続的に追いかけることができる時代
ただ、こうした状況が大きく変わったのは、やはり、業務上も私生活でも、インターネットをフル活用するようになって以降の話です。
そもそも新聞に掲載されている情報は多くの場合、新聞記者が加工した二次情報・二次データだったりもします。自分自身で直接、一次データを取得したうえで、グラフ化したり、比重を計算したり、増減率を算出したりすることで、新聞が報じていない実態が見えてきたりすることだってあります。
この点、PCが普及する以前であれば、あるいはインターネットが出現する前であれば、役所などが発表する一次データを取得してそれらを加工するというのは、一般人にとっては大変な手間だったことは間違いありません。
しかし近年、PCの性能が著しく向上するとともに、ネットの発達で自宅や職場に居ながらにして大量のデータを一気にダウンロードできるようになったことで、ひと昔前の新聞記事などと比べても、はるかにレベルが高い分析が簡単に実施できるようになったのです。
ちなみにちょっとした余談です。
以前、新聞が掲載する「インチキグラフ」について取り上げたことがありましたが(『マスメディアグラフのインチキ史』等参照)、これも一般人のPCスキルなどが急上昇したことで、新聞が掲載したグラフのインチキぶりが瞬時に見抜かれ、証拠付きでネットに拡散するようになったことで生じた変化ではないでしょうか。
そして、こうした変化に気付いていないのは、新聞社の「中の人」だけだったりするのかもしれません。
人民元の外貨準備高という事例
余談はともかくとして、「継続的に追いかけ続ける」という観点から、本稿ではひとつ、重要な事例を取り上げておきます。
ここで取り上げるのは、世界の外貨準備の通貨別構成に関するデータで、国際通貨基金(IMF)が四半期に1度公表する、『COFER』と呼ばれる統計がそれです。
『COFER』は英語の “Currency Composition of Official Foreign Exchange Reserves” を略したもので、意訳すれば『外貨準備通貨構成統計』とでも称すべきでしょうが、財務省や日銀などによる公式訳は見当たらないため、当ウェブサイトではそのまま『COFER』と呼ぶことが多いです。
これについては『外貨準備の世界で進むのは脱ドル化よりも脱人民元化か』でも取り上げたとおり、2024年6月末時点の統計データで見る限り、中国の通貨・人民元が世界の外貨準備に占める割合は伸びておらず、最近だとむしろ減少傾向にあります。
『COFER』データの最新版、つまり2024年6月末時点のものを、その前四半期(2024年3月末)時点と対比させてみると、図表1の通り、人民元が世界の外貨準備に占める割合は2%少々に過ぎず、しかも前四半期比で減少しています。
図表1 世界各国の外貨準備通貨別構成(2024年6月時点)
通貨 | 金額(前四半期比) | 割合(前四半期比) |
内訳判明分 | 11兆4983億ドル→11兆4655億ドル | |
うち米ドル | 6兆7748億ドル→6兆6754億ドル | 58.92%→58.22% |
うちユーロ | 2兆2538億ドル→2兆2653億ドル | 19.60%→19.76% |
うち日本円 | 6545億ドル→6411億ドル | 5.69%→5.59% |
うち英ポンド | 5625億ドル→5659億ドル | 4.89%→4.94% |
うち加ドル | 2956億ドル→3068億ドル | 2.57%→2.68% |
うち人民元 | 2471億ドル→2452億ドル | 2.15%→2.14% |
うち豪ドル | 2484億ドル→2564億ドル | 2.16%→2.24% |
うちスイスフラン | 219億ドル→224億ドル | 0.19%→0.20% |
うちその他通貨 | 4396億ドル→4869億ドル | 3.82%→4.25% |
内訳不明分 | 8854億ドル→8819億ドル | |
合計 | 12兆3836億ドル→12兆3474億ドル |
(【出所】International Monetary Fund, Currency Composition of Official Foreign Exchange Reserves データをもとに作成。なお、「割合」は「内訳判明分」に対するその通貨のシェアを示している)
人民元建て外貨準備から見える中露関係…「ロシアは韓国以下」?
また、図表1は2024年6月末時点で区切ったものですが、IMFのデータは1999年以降のものがありますので、人民元建ての外貨準備高と、それが外貨準備全体に占めるシェアをグラフ化してみると、図表2のとおり、人民元はシェア、金額ともに最盛期と比べて低迷していることがわかります。
図表2 世界の外貨準備に占める人民元建ての資産とその割合
(【出所】International Monetary Fund, Currency Composition of Official Foreign Exchange Reserves データをもとに作成)
ちなみに2016年12月以前のデータがゼロになっているのは、それ以前のデータが存在しないからです。
また、人民元建ての外貨準備高が過去最高になったのは2021年12月のことであり、その後に関しては、金額もシェアも減少基調にあることがわかります。
これについてはおそらく「ロシア要因」に基づくものと考えられます。
西側諸国からの金融・経済制裁により外貨準備の凍結措置を喰らったロシアが、支払い手段として(西側諸国通貨ではなく)人民元に依存せざるを得なくなり、しかもその人民元建ての外貨準備ですら枯渇しかけているのだ―――、などと考えると、動きとしては大変に辻褄が合います。
ちなみに中国は米国や欧州連合(EU)、日本など西側諸国が行う対ロシア制裁には参加していませんが(だからこそロシアが人民元を貿易決済などに使うことができているのでしょう)、それと同時に人民元建ての外貨準備の急減は、もうひとつ、重要な点を示唆しています。
それは、中国は対露制裁に積極的に参加していないというだけの話であって、べつにウクライナ戦争を積極的に支援しているわけではない、という点です。
もしも中国がロシアを積極支援しているならば、ご自慢(?)の人民元建ての通貨スワップとやらを積極的にガンガン引き出させるでしょうし、スワップ枠も増額しているはずです。
ところが、(少なくとも昨年8月時点の情報だと)中露通貨スワップの金額の上限は1500億元(1ドル≒7.1元≒150円とすればせいぜい約211億ドル≒3兆1690億円)に過ぎず、しかも中韓通貨スワップ(4000億元)の半額以下でもあります。
まことに申し上げ辛いのですが、中国にとってロシアは、(少なくとも通貨スワップに関していえば)「韓国以下」という軽い扱いであり、しかも最近だと、米国の「二次的制裁」を回避するためにロシア企業の人民元決済中断事例が相次いでいます(『米国がロシア「二次的制裁」で中国の銀行を締め上げか』等参照)。
こうした実態が見えて来るという意味では、やはり政府や国際組織などの公的な情報源から直接、情報を入手して好きに加工することができるというのは、本当に良い時代になったものだと思わざるを得ません。
割合が出てきたら絶対値を、絶対値が出てきたら割合を!
こうしたなかで、もうひとつ、議論をインチキなものに陥らせないうえで大切な考えがあるとしたら、「割合が出てきたら絶対値を、絶対値が出てきたら割合を調べる」、というものかもしれません。
数字はウソをつかないが、ウソツキは数字を使う―――。
こうした観点から、こんな話題を取り上げておきます。
X(旧ツイッター)のポストですが、太字で「日本、ロシアからの穀物輸入を10倍近く増やす 自動車輸出も2倍以上」、とあります。日本がロシアからの穀物輸入を10倍近くに増やした、というのは、非常に印象的な話題です。
これをもって「日露貿易がさらに深化している」、といった言い分が成り立ちそうにも見えます。
数字自体は事実、しかし…
結論的にいえば、「日本がロシアからの穀物輸入を10倍近くに増やした」、「日本がろしあ向け自動車輸出を2倍以上に増やした」、というのは事実です。財務省が17日に発表した『令和6年9月分貿易統計』【※PDFファイル】を読むと、こんな数値が出てきます。
自動車…数量21,821台、伸率132.2%(P12)
穀物類…数量3,085トン、伸率997.9%(P20)
これによって、日露の貿易関係がさらに深化・発展しているとみて良いのか。
結論的にいえば、「NO」です。
2024年9月における自動車の輸出台数は484,805台で、このうちロシア向け輸出台数はわずか4.5%に過ぎません。また、同じく2024年9月における穀物類の輸入数量は1,947,218トンで、ロシアからの輸入数量は、なんと0.16%(!)です。
何のことはない、元の数値があまりにも小さくて、結果的にちょっとしたブレなのに前年同月比10倍(!)のような極端な増減率が出てきてしまっているだけのことなのです。
また、ロシアご自慢のLNGについては43.2万トン(金額にして401億28百万円)であり、決して少ないとはいえませんが、これは日本が世界から輸入している数量は543万トン(金額にして4901億18百万円)に対して、数量・金額ベースのいずれでもだいたい8%程度です。
そのLNGがロシアからの輸入総額(653億33百万円)に占める割合は61.4%であり、逆にいえば、LNG以外の輸入品目については、日本の貿易総額に占める割合は極めて微々たるものでもあるため、こうした「微々たる品目」で日露貿易が深まっているなどと結論付けるのは、議論としても極めて不誠実でしょう。
ネット時代のメディアとの付き合い方
いずれにせよ、私たち一般人はインターネットというツールを手に入れたことで、国内外のメディアが発する情報の信憑性を、その気になれば自分たちで直接検証することができるようになりました。
新聞の部数が急落し、テレビの視聴時間も急減するなど、マスメディアが社会的な信頼を失い凋落していくのは、彼らが垂れ流す情報の質が、ときとして極めて低いという点に、多くの人が気付くようになったからではないかと思う次第です。
ただ、あれやこれや好き勝手なことを書き散らしてしまいましたが、新聞、テレビなどのマスメディアが完全にその社会的役割を終えたとまでは、現時点では断言できません。いまだに一定の社会的影響力を保持し続けているからです。
もちおrん、新聞、テレビなどのメディアは過去と比べて社会的影響力を喪失しつつあることは事実ですが、それと同時に「記者クラブ」などの利権組織は依然として残っているため、わたしたち一般人が知り得ない情報を優先的に入手し得るという特権を保持し続けていることにも留意が必要です。
また、記者クラブに加えて、たとえば政治家や政党が敢えて、懇意にしているメディア記者に対して意図的に情報をリークして反応を見る、といったことも、普通に行われています。
このため、当ウェブサイトにおいても、メディアが報じた内容を議論の出発点にすることは、ままある話でもあります。
(※もっとも、当ウェブサイトで新聞などのメディア報道を議論の出発点とするときには、可能な限り、「こうした報道が事実ならば」、という断り文句を敢えて入れるようにしています。入れ忘れてしまうこともありますが…。)
いずれにせよ、当ウェブサイトを運営しているなかで、新聞、テレビ、雑誌といったメディア報道を議論の出発点としたり、自説を補強する目的で引用したりしている記事は、全体の2~3割程度、といったところでしょうか(ちゃんと調べたわけではなく、著者自身の主観的印象です)。
いずれにせよ、著者自身は今後も当ウェブサイトについて、「できるだけ多くの客観的証拠資料などをもとに、可能な限り、数字とロジックに従って考察を加える」というスタンスを維持したいと思う次第です。
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https://news.yahoo.co.jp/articles/79620e04c65d07a3b2247f87b8dd6b61a8597a27
>「ゼレンスキー氏はロシアとの戦争を始めさせるべきではなかった。この戦争は負け戦だ」
>「ゼレンスキー氏は今まで見た中で最も偉大なセールスマンだ。彼がアメリカに来るたびに我々は1000億ドルを与えている」
>「自分が大統領だったらあの戦争は決して起こらなかった」
完全にその通り。
この戦争はゼレンスキーが起こしたもの。
米国は高金利、インフレ、債務残高増大で疲弊した。
米国民主党だからこそこの戦争が起こった。
これはもはや世界の常識。
欧米のNAFOや日本のウクライナ応援団はパラレルワールドに存在している。
もう西側の負けは確定している。
ウクライナ応援団はあまりに惨めで哀れであり、救いようがない(*´Д`)
ツッコミどころは多々ですがそちらには付き合いません。
ご自身の都合に合わせて選んだ"信頼できる1次メディア"の醜態を指摘されたのを弁解どころか完全に無視し、場の空気も読まず所も選ばずまた違う話題に転進して自身の主張のみを繰り広げる、完全なる詭弁です。
貴方が熱弁すればするほどに親ロシア派の信用度を損ねているのです。
しつこく繰り返しますが、私(達)が愚鈍なウクライナ応援団でも一向に構いませんし、ロシアに正義と栄光と輝く未来が待っているのかもしれません。どうでも良いです。
そうだと言うのであればこそ、誠実な議論をおねがいします。
>新宿会計士様
前記事で「母数ゼロに近いからだ」と指摘したものの数字がとれていませんでしたが、貿易統計のご提示ありがとうございます。
> これはもはや世界の常識。
①世界ではアメリカが大統領選中で当選のためならどんな事でも言う状況である事②トランプ陣営はQアノン勢を支持者の一部として抱え込んで居る事③トランプは妙に個人的に親プーチンである事④ウクライナ全面侵攻はバイデン時代に始まったのでトランプは何もかもバイデンの失政と際立たせたい事⑤ウクライナ核放棄と引換にウクライナ防衛を約した合意があるがトランプは無視して喋っている事⑥ウクライナ向け砲弾などの供与だけでもアメリカは結構繁盛していて雇用に結びついて居る点を意図的に隠蔽して居る事⑦「アメリカガー」の事大主義
偉大さが大好きなトランプは、習近平にもプーチンにもそっくりである。
それは彼らのせいではなくて、そもそもこれらのどの国も同じ穴の狢だから。
前から思ってたけどこの人からはドゥーマーを感じる。
「ドゥーマー (doomer)」とは?
「間もなく文明は崩壊し、人類は破滅する(すればよい)」と信じてあるいは絶望し、あるいは歓喜する、無気力で抑鬱的な若年層です。非社交的な非モテ層「インセル」とも多少重複がある模様。このスレには、彼らが近年欧米で増加しているらしいとの指摘と、その原因の考察や批判、同情論などが集まっています。
(ドゥーマーによくあるが必ずしも当てはまらない特徴:20~30代前半、貧困、孤独、気候変動への強い恐怖(特に欧州)、ヴィーガン、反出生主義者、強迫性障害・鬱病・不安障害などメンタルヘルスの問題、無政府共産主義への傾倒と富裕な資本主義国への憎悪等)。
まさにって感じじゃないですか?w
平和で安定した日本社会でぬくぬくと生きながら日本社会に対して敵意を抱く小僧っ子。
斜に構えて真面目に考える人々を茶化すのは心の満足を得るため。他人から反応があればそれが養分。
精神年齢が低いだけで実際はそれなりの年齢。
何者にもなれなかった者。
素朴な疑問ですが……
今後、あなたの予想に反してウクライナが勝ち、ロシアが負けたとしたら、
あなたはどうなさるのですか?
尋常ではないメンタルダメージを受けそうで、あなたの事が心配になるのですが。
「そんな事はあり得ない」と断言できても、もしもの事は考えておいた方が良いですよ。
最初はウクライナがこれだけ長持ちするなんて、誰も予想しなかったんですから。
「ロシアは敗北したが西側は相当なダメージを受けたのでこれは実質我々の狙い通りだ。わたしはとてもゴキゲンだ#^^#」
あたりでしょうから、ノーダメかと。(蓮舫敗北時に実績有り)
農民 氏
>太平洋戦争中、日本はどこから資金を得ていたのか?
ネットで調べると「臨時軍事費特別会計」というのが出てくる。
要するに国内の資金で戦争やってたようだ。
私はこのコメントに対してロシアは貿易で資金を得ていると指摘した。
>9月の日本からロシアへの輸出総額は約333億円、ロシアからの日本への輸入総額は約653億円だった。
ロシアはこうやって資金を獲得している。
ウ応援団はなぜやたらパーセントにこだわっているのか?
元日本共産党員名無し 氏
大統領選挙の大事なこの時期に正々堂々とこの発言。
有権者の支持を得ることが出来ると確定しているからの発言です。
はにわファクトリー 氏
トランプはプーチンにも習近平にも金正恩にもそっくりです。
また彼らとそっくりなのがアベに他なりません。
雪だんご 氏
ロシアはキンジャール、イスカンデル、カリブルで核武装している。
ロシアと欧米で核の応酬で共倒れ。
中国とイランが勝者となる。
ゲーム理論からロシアを倒すことはできないのです。
農民氏の考察には恐れ入ります(>_<)
>私はこのコメントに対してロシアは貿易で資金を得ていると指摘した。
>>9月の日本からロシアへの輸出総額は約333億円、ロシアからの日本への輸入総額は約653億円だった。
>ロシアはこうやって資金を獲得している。
>ウ応援団はなぜやたらパーセントにこだわっているのか?
ウ応援団がパーセントにこだわってるのでなくて貴方の主張をツッコミしているだけだと思います。
因みに日→露の333億円と露→日の653億円の差額って高が320億円でドル換算で月額2億ドルちょい。これってウクライナ全線で活躍する兵隊さん62万人に対する給料にも全然足りないでしょ。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR102CF0Q3A211C2000000/
数字が苦手な子なのかな?このアキオさんってのは。
日本経済新聞社は経済を扱う専門紙を名乗っておきながら数値や図表の扱いが稚拙です。
当方はそれは恥ずべきことと考えて来ました。
現代ニッポン職業人は学生自体からパワポプレゼンテーション技術の腕を磨いて来ているのであって、新聞記者が書き著す経済や政治のアウトプットが実質において貧相なことは周回遅れのそしりを免れ得ない。
新聞社が「インタラクティブ・コンテンツ」を拵えて悦に入っているようですが、博物館の出しものじゃないんだし、TVゲームで育った世代が社会人の主力になっているのに、絵が動いて今更うれしいんですかね。報道の値打ちの意味をはき違えている新聞協会はどうかしています。
毎度、ばかばかしいお話を。
マスゴミ:「正しいことをするためには、数字の印象操作は許される」
まあ、マスゴミに限りませんが。
減らず口で生き延びて来たような人材の吹き溜まり
だれもが知っていることです。
毎度、ばかばかしいお話を。
新聞社:「デジタル新聞で新聞スクラップをしよう。ただし、見直すな」
ありそうだな。
毎度、ばかばかしいお話を。
マスゴミ:「某会計士。我々の数字のトリックをばらすんじゃない」
ありそうだな。
吸血鬼ウイルスに感染した人間が人間に噛みつくと、噛まれた人間は吸血鬼になり、全世界で加速度的に吸血鬼が増えていく、という藤子F先生の短編漫画がありました。
その漫画の主人公の男子は徹底的に大多数の吸血鬼と戦い、自身の人間としての尊厳を守ろうとします。
しかし最後は元女友達の吸血鬼に首筋を噛まれ、吸血鬼と化してしまいました。
その彼が漫画のラストにこう言いました。「なんで自分はバカみたいに吸血鬼化を頑なに拒んでいたんだろう?確かに太陽はもはや拝めないが、太陽よりも美しい月光の本当の美しさに気付くことができた。」
新宿先生や他の方々の意見に触れて、なんとか自身の吸血鬼化を防いでいるが、あまりに世間に吸血鬼が多い。油断すると首筋をかまれ、あっという間に左傾化してしまいそう。
いや本当は月光の如く、左傾化した日本は素晴らしいのではなかろうか。自分が浅学で無能だから、石破政権や立憲や共産が唱える素晴らしい理論を理解できないだけではなかろうか?
私どもは、先人の犠牲のもと平穏を甘受して参りました。
その方たちが願ったのは、近しい人を、そして日本を守りたいという思いからではないでしょうか。
翻って、エゴのぶつかり合いにしか見えない戦争(宗教にしろ領土にしろ、最終的には太平洋戦争も)に、日本人、一人一人が何を見出すべきかを深く考えるべきだと思います。
ロシアが勝てばどうなるのか、ウクライナが勝てばどうなるのか。
そんな単純なことではないと思います。
スプートニク。(笑)
恥ずかしい。
【変動率×構成割合=重要度】と当てはめれば、
とても、「どうこう言うような動向」ではない。
・・ですね。
興味深い話題の提供と適切な解説ありがとうございます。それにしてもサイト主殿のアンテナには、さほど目立たなさそうなこんなニュースでも。敏感に引っかかってしまうのですね。そこのところにも感心してしまいます。
安全保障の面で考えれば、対露関係は、対米関係に劣らぬ重要性を逆の意味で持っていることは間違いないところでしょう。しかし、経済的結びつきとなったら、日米間でそのときそのときに起きる変動と比較すれば、日露経済に大きな変化が起きたとしても、日本経済全体の中ではその影響など微々たるスケールのはなしということにはなるでしょう。米国の対日経済攻勢を、はるばる沖合から寄せてくるうねりに例えれば、ロシアのそれは、それに重なって沿岸を吹く風で立つさざ波程度のものとでも言えば良さそうです。
その辺のニュアンスまで含んだ解説が、流行のAIに出来るものなのか、ちょっと試してみました。試したAIはChatGPT、問い合わせに使ったのは、本編記事から抜き出したものです。
(問い合わせ文)
2024年9月分の貿易統計を発表した。日本からロシアへの輸出は前年同月比98.5%増加、ロシアから日本への輸入は前年同月比2.8%増加した。これは経済面での日露関係の深化を意味しているのだろうか。
(ChatGPTの回答)
「2024年9月の貿易統計によると、日本からロシアへの輸出が前年同月比で98.5%増加し、ロシアから日本への輸入は2.8%増加しました。この大幅な輸出増加は、日露経済関係の強化や、双方にとっての特定産品の需要増加が背景にあると考えられます。
特に、日本からの輸出の増加は、特定の機械や工業製品、技術関連の需要拡大が影響している可能性があり、ロシア側の国内生産能力や技術の補完を目的とした輸入の依存度が高まっていることを示唆しているかもしれません。
ロシアからの輸入の緩やかな増加は、エネルギー資源(原油や天然ガス)や農産物など、従来から日本がロシアから調達してきた商品に対する依存が続いていることを反映している可能性があります。こうした貿易動向は、経済制裁や国際情勢の影響を受けつつも、両国間の経済関係が拡大している兆候と捉えることができます。」
(以上)
まあ常識的回答と言っていいでしょうが、母数が小さければ絶対値としての変動幅はたいしたことなくても、割合で言えばものすごく増加したように見えるなんて観点は、全くないようです。
ついでに、同じ問い合わせ文を「陰謀論チェッカー」にもかけてみました。以下はその結果。
「検出された陰謀要素
- 特になし
陰謀度
★☆☆☆☆
判定理由
この文章は、単に日露間の貿易統計を発表し、その結果としての経済関係の深化を議論しています。具体的な数値データに基づいており、客観的な情報を提供しているため、陰謀論やその要素は含まれていません。関連情報として示された内容は、中国政府の行動への批判を含んでいますが、この投稿自体は特定の主張や陰謀論の示唆を行っていないため、陰謀度は非常に低いと評価されます。」
(以上)
この回答で面白いところは、問い合わせ文に含まれてもいない「中国政府の行動への批判」なんてフレーズが出てきたところ。何のことかと思ったら、回答とともに提示される種々の関連情報の中に、こんなのが含まれているからでしょう。
『中国の対ロシア輸出、9月は前年比+15.7% 9カ月ぶり高い伸び』 ロイター
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/XTPITTBDTBLARIQTDW52K3SXNQ-2024-10-15/
そして更に面白いのが、この関連情報リストのトップツーが次の記事だったこと。
一位 『日本、ロシアからの穀物輸入を10倍近く増やす 自動車輸出も2倍以上』SPUTNIK日本
https://sputniknews.jp/20241017/102-19213103.html
二位 『日本は9月にロシアへの輸出をほぼ倍増させた』 PURAVDA JP
https://jp.news-pravda.com/world/2024/10/17/11863.html
ウ~ン、陰謀論への親和性は十分に高そうですね(笑)。
わたしもスクラップブックは作りませんでしたね。
新聞の切り抜きはよくやりましたが、面白そうな記事を箱の中に放り込んでいくだけです。
後に必要になったら、箱の中をガサゴソ漁って取り出していました。
そんなわたしを「生き字引」なんて言う人もいましたが、何のことはない、たくさんモノを読んでいただけのことです。
家にいても入手できる情報源が新聞やテレビしかなかった時代は終焉を迎え、どこからでも情報を入手できる自由競争の時代が到来いたしました。
オールドメディアは、質の悪い製品は売れなくなり、それを製造販売する会社は倒産してしまうという市場の掟を思い知ることになるでしょうね。
私も物理的に切り貼りすることはしませんが、ネット記事をブックマークしたり、ネット上のおもしろいコメントをコピペで保存したりすることはあります。
スクラップは、思い出作り?の側面なら否定はしませんが、後で検索困難な情報群というのは、やはり非効率で活用が難しいですね。一部のメディアは、検索されにくいような対策をわざわざしていることもある。
>数字自体は事実、しかし…
「ヒュンダイ爆売れ、売上台数倍増、日本の消費者の心をわしずかみ」
こんなニュース。実は:
先月の売上は20台、今月は40台だったりして