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「韓国への旅行が日本で大人気」は統計的に事実なのか

先般より、日本を訪問した外国人が4ヵ月連続で300万人を超えたことが話題となっています。こうしたなか、観光産業の多国比較という観点から著者自身が注目している韓国の観光統計が本日までに公表されたのですが、これによると直近・2024年6月の訪韓外国人は1,417,274人を記録しました。訪日外国人と比べれば半分以下ではありますが、正直、韓国をそこまで多くの外国人が訪問しているという事実には驚きます。ただ、もっと驚くのは、「日韓の相互往来の実情」かもしれません。

日本は間違いなく「インバウンド大国」

もしも「外国に旅行に出かける自国人よりも自国に旅行にやってくる外国人の方が多い国」を「インバウンド大国」と定義するなら、最近の日本は間違いなく、「インバウンド大国」です。

コロナ前だとコンスタントに毎月150~200万人を数えていた「日本を出国する日本人」は、コロナ禍後も100万人を超えるか超えないか、という水準にある一方、日本にやってくる外国人は今年3月以降、4ヵ月連続で300万人を記録するなど、インバウンドは好調だからです。

ここで、「インバウンド(B)vsアウトバウンド(A)」をグラフ化しておくと、図表1のとおり、最近だと恒常的に「インバウンド」が「アウトバウンド」を上回っていて、直近・2024年6月だと、その差はなんと過去最大の221万人にまで達していることがわかります。

図表1 インバウンドvsアウトバウンド

(【出所】入国外国人は日本政府観光局、出国日本人は法務省データをもとに作成)

このグラフと入国者数「だけ」を見ると、日本はいまや立派な「インバウンド大国」、というわけです。

もちろん、最近の日本のように、働き手不足が常態化しているなかで、観光業という「労働集約産業」を振興することが、経済的に見て正しいのかどうかは議論があるところでしょう。

ただ、2024年3月期(23年4月~24年3月)における日本の経常収支は、旅行収支が4兆2295億円という巨額の黒字を計上するなど、観光産業は日本経済に多くの収入をもたらしていることは間違いありません。

(※ただし、経常収支への貢献という意味では、第一次所得収支、つまり受取利息配当金を中心とする黒字が35兆5313億円という巨額に達していることは見過ごせませんが…。)

訪日外国人の7割弱は近隣4ヵ国・地域からやって来ている

では、こんな日本にやって来ているのは、いったいどこの国の人たちなのか。

これについては2024年6月の数値(速報値)で確認すると、図表2のような具合です。

図表2 訪日外国人・国籍別内訳(2024年6月)
人数 構成割合
1位:韓国 703,300 22.43%
2位:中国 660,900 21.08%
3位:台湾 574,500 18.32%
4位:米国 296,400 9.45%
5位:香港 250,600 7.99%
6位:フィリピン 65,000 2.07%
7位:豪州 61,800 1.97%
8位:シンガポール 58,900 1.88%
9位:タイ 54,600 1.74%
10位:ベトナム 47,400 1.51%
その他 362,200 11.55%
総数 3,135,600 100.00%

(【出所】日本政府観光局データをもとに作成)

「毎月300万人」と聞くと驚いてしまいますが、実際のところは韓国人が70万人を超え、全体の5分の1あまりを占めており、これに66万人の中国人、57万人の台湾人が続く、というわけであり、これに香港をあわせた4ヵ国・地域だけで2,189,300人―――、すなわち200万人を超えているのです。

何のことはない、「300万人が押し寄せる国」というのも、結局は近隣諸国からの旺盛な観光需要でもっているようなものであり、とりわけほんの5年前に猛烈な「ノージャパン」運動が吹き荒れた韓国からの入国者がトップを占めているというのも、何とも印象的なところです。

「韓国人は日本を好む」!?

ただし、「なぜ韓国人が日本に大挙して押し寄せて来るのか」については、さまざまな考察があり得ますが、テーマとしては興味深いところでもあります。

韓国人が国内旅行を嫌う理由…7割が「休暇シーズンのぼったくり価格」

―――2024/07/29 06:03付 Yahoo!ニュースより【KOREA WAVE配信】

韓国系メディアと思われる『KOREA WAVE』というサイトが配信した記事によると、韓国の時事調査サービスが韓国の成人男女6311人を対象に「夏休みの国内旅行が敬遠される理由」を調べたところ、回答者の72%(4561人)が「突然値段が上がるぼったくり宿泊料金」と答えたのだそうです。、

ほかにも17%が「繁忙期に特に高くなる飲食代」を挙げるなど、「オンシーズンを狙った宿泊料金や食べ物の値上げ」が(韓国人が)「国内旅行を避ける大きな要因」となっている、とするものですが、注目したいのは、記事中の、こんな記述です。

アンケートのコメントでは『安くて近い日本や中国に行った方が良い』『お金がないなら逆に海外へ』『済州島(チェジュド)より東南アジアのほうが安くて満足感が大きい』などの反応があった」。

(※なお、「済州島(チェジュド)」とあるのは「済州島(さいしゅうとう)」の誤記ですが、ここでは原文のまま引用しています。)

あくまでも想像ですが、ここでいう「安い」とは、おそらくは私たち一般人の感覚でいう「コスパ」(コスト・パフォーマンス)のことを述べているのではないでしょうか。同じおカネを払うなら、より満足度が高い旅行を選ぶのは当然の話だからです。

日本の観光庁などの調査によれば、韓国人観光客が日本で消費する金額は、コロナ前は10万円を割り込んでいましたが、最近だと軒並み10万円を超えており、一概に、韓国人が「貧乏旅行」をしているとは言い難いからです。

意外とたくさんの外国人が韓国を訪れている

では実際のところ、韓国旅行というものは、いったいどういう状況にあるのでしょうか。

じつは、著者自身は「観光産業の近隣国との比較」という観点から、韓国観光公社が公表する統計をしばしば観察しているのですが、韓国には(こう申し上げては失礼ですが)意外とたくさんの外国人が訪問していることがわかります。

本日までに公表された2024年6月分の観光統計を見てみると、訪韓外国人は1,417,274人と、日本ほどではないにせよ、日本の半分近くには達しているのです(図表3)。

図表3 訪韓外国人(2024年6月)
人数 構成割合
1位:中国 379,557 26.78%
2位:日本 258,431 18.23%
3位:米国 151,721 10.71%
4位:台湾 144,255 10.18%
5位:香港 53,770 3.79%
6位:ベトナム 47,323 3.34%
7位:フィリピン 44,891 3.17%
8位:シンガポール 34,134 2.41%
9位:インドネシア 29,137 2.06%
10位:カナダ 20,378 1.44%
その他 253,677 17.90%
合計 1,417,274 100.00%

(【出所】韓国観光公社『訪韓外来観光客』データをもとに作成)

また、韓国を訪れる外国人は、興味深いことに、トップは379,557人の中国、2番目は258,431人の日本ですが、3番目に多いのが151,721人の米国人あり、近隣国であるはずの台湾、香港はそれぞれ144,255人、53,770人に留まります。

つまり、韓国にとっての「近隣4ヵ国・地域」からの入国者は全体の6割に満たず、これは日本で近隣4ヵ国・地域からの入国者数だけで全体の7割近くを占めていることを考えると、韓国の外国人観光の特徴といえるかもしれません。

近隣国の割合は日本より少ない

実際、近隣国からの入国者が日本と比べて少なく、とりわけ香港、台湾に関しては、訪日客は訪韓客の4~5倍近くに達しているのに対し、フィリピン、ベトナムなどに関しては、訪日者と訪韓者の倍率はほとんど変わりません(図表4)。

図表4 外国人入国者数・日韓比較(2024年6月)
国・地域 訪日者(A) 訪韓者(B) A÷B
合計 3,135,600 1,417,274 2.21
韓国/日本 703,300 258,431 2.72
中国 660,900 379,557 1.74
米国 296,400 151,721 1.95
台湾 574,500 144,255 3.98
香港 250,600 53,770 4.66
ベトナム 47,400 47,323 1.00
フィリピン 65,000 44,891 1.45
シンガポール 58,900 34,134 1.73
インドネシア 43,000 29,137 1.48
カナダ 41,000 20,378 2.01
豪州 61,800 19,348 3.19
英国 28,800 11,417 2.52
フランス 23,100 10,989 2.10
ドイツ 16,600 10,066 1.65

(【出所】日本政府観光局、韓国観光公社データをもとに作成)

ただし、とくに日韓双方から離れた国(米国、カナダ、豪州、英国、フランス、ドイツなど)については、だいたい日韓の入国比率は(国によってやや濃淡はあるにせよ)だいたい「2対1」であり、これは多くの国について成り立っているように見受けられます。

たとえば米国の場合、日本を訪問した米国人が296,400人であるのに対し、韓国を訪問した米国人が151,721人であり、両者の比率はだいたい2対1ですし、同様の比率はカナダ、フランスなどについても成り立ちます(ただし、英国人や豪州人には日本の方が人気、ドイツ人には韓国の方が人気です)。

もちろん、(大変失礼ながら)「あんな小さい国になぜ毎月140万人もの外国人が訪れるのか」、といった疑問を持つ人もいるかもしれません(とくに一部の外国人に関しては、いわゆる「トランジット・ツアー」で入国者が大幅に水増しされている可能性を疑う人もいるかもしれません)。

日韓の「相互往来」のお寒い現状

このあたり、さまざまな仮説が成り立つ余地がありますが(たとえば「欧米人が韓国軽油の格安航空券で日本を訪れ、そのついでに韓国の仁川国際空港のトランジット・ツアーに参加している」、など)、これらはどこまで行っても仮説に過ぎません。

なにより、個人的に最も興味深いと思うのは、やはり日韓の相互往来状況でしょう。

日本を訪問した韓国人が703,300人であるのに対し、韓国を訪問した日本人は258,431人に過ぎず、両者の倍率は、じつに2.72倍に達しています。日韓相互往来の、何ともお寒い実情といえるかもしれません。

新聞、テレビなどでは「いま、日本人に韓国旅行が大人気」、などと報じられることもありますが、現実には(日本の人口が韓国の約2.4倍であるにも関わらず)「韓国を訪問する日本人」よりも韓国人の方が2.7倍も多い」というのは、なかなかに興味深い統計的事実ではないかと思う次第です。

新宿会計士:

View Comments (26)

  • 韓国人は日本の良い所を絶対に褒めない。褒めると「親日」になるから。
    それでも彼らが繰り返し日本にやって来るのは値段の割に清潔で快適な宿、うまい飯、客あしらいに満足しているからだろう。

    ソウルのビジネスホテルに1度だけ泊ったことあるが、感想は:値段の割に「安っぽい」街の雰囲気は:大阪新世界

    •  いわゆる、「親日認定を避けているから」というやつですね。

       そういえば、なんで韓国人が、外国人訪日者の中で一番お金を落とさないグループなのか、分析している記事も見ませんね。彼らは一体、何しに日本に来ているんでしょう。

       有名スポットを行くだけであまり高額な買い物はしないとか。

  • 私の周りで(それがそもそも怪しい判断基準ですが)韓国と中国に、ツアーやビジネスで行ったと言う人を、10年以上聞いたことがありません。無論、直接の知己でない人、友達の友達とかは分からないですが。
    トランジットツアーは韓国では十分カウントされて水増しされています。昔、被害に遭いました。そんな事してでも日本には勝ちたい(^.^)わけです。

  • > 「トランジット・ツアー」で入国者が大幅に水増しされている可能性
    私もそう思います。
    金額ベースの統計は出てないんでしょうかね。

    • Masuo 様

      サイト主さんが、さしたる根拠もなしに、何度もトランジットツアー客算入の疑いを匂わすはずがない。

      ということで、何か証拠とまでは言えなくとも、それらしいデータがないかなと、探してみました。

      これは、昨年上半期の旅行収支。
      訪韓客数443万1千人で、観光収入69億1000万ドル
      一人当り1560ドルで 当時のレートを140円/ドルとして21.8万円

      それに対して、出国者数は993万人で、観光支出115億6000万ドル
      一人当り 1160ドル、16.2万円
      亜州日報 https://japan.ajunews.com/view/20230814152337125

      昨年の訪日客数は 2507万人で、インバウンド収入は推定6兆2478億円、ひとりあたりにすれば24.9万円。

      21.8万円 vs. 24.9万円。ウ~ン、微妙。
      だけど、日本の24.9万円の数字には、吝い韓国観光客による下押しが、相当の影響を与えているはず。韓国の21.8万円にはそれがない。

      それこれ考え合わせると、
      「トランジット客からぼったくった分を、だいぶ混ぜてんじゃね?」
      との疑いも、故なしとはしないかも(笑)。

      • 訂正です。

        「トランジット客からぼったくった分を」
        こう書くと文意がおかしくなってしまいますね。

        「トランジット客の水増し分を」
        に訂正します。

      • 伊江太 様
        お調べ頂きありがとうございます。調査能力さすがです。
        ご紹介リンク先、早速見てみました。

        > 訪韓客数443万1千人で、観光収入69億1000万ドル
        > 21.8万円 vs. 24.9万円。ウ~ン、微妙。
        > 韓国観光客による下押しが、相当の影響を与えているはず。韓国の21.8万円にはそれがない。
        仰る通り、韓国旅行に韓国人は含まれませんので、押し下げる可能性はありそうですねw

        私もちょっと、日本の収支の金額を韓国人を除いて調べてみました。

        ・観光庁(訪日外国人消費動向調査2024年1-3月期)
        https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001738293.pdf
        1次速報:1兆7,505億円(うち韓国:2,379億円)

        ・日本政府観光局(JNTO)訪日外客統計
        https://www.jnto.go.jp/statistics/data/visitors-statistics/
        訪日外国人総数1-3月:8,558,483人(うち韓国人:2,338,703人)

        2024年1-3月の1人当たりの訪日消費額は20万4千円
        韓国人を除いた訪日消費額は24万3千円

        韓国人を除くと、平均が2割ほど押し上げられるようです。ただ、集計期間が3か月しかないので、データとしては信頼度はいまいちかもしれません。
        まぁでも、この範囲だと一概に「トランジット・ツアー」の水増しだとは断定できそうにない、と思いました。

        それでも、もともと韓国や中国は自国有利に統計を捏造する国なので、むしろこの根拠となったデータ自体が「ウソ」である可能性が高いかもしれません(笑)

      • 中国人観光客38万人のうち、整形ツアー客の割合はいかほどなのでしょうかねぇ?
        ちょい古い情報ですが、整形専門のツアコン(中国語と朝鮮語が喋れる)もいると聞いたことがあります。
        おそらく滞在期間も長め、ぼったくり料金もあると考えると平均的な旅費を上回るグループを形成することは間違いないかと。

  • 韓国でのトランジットツアーってのは、例えば、関空からインチョン経由バンコクに行く時、乗り継ぎ時間を使って、インチョン付近を観光する事、ですよね。と云う事は、コリアエアかアシアナエアに乗る事ですよね。

    そんな事なら、私には一生エンの無い事です。コリアエア、アシアナエアには搭乗する事は無いからです。

    •  ええっバンコク行くのにわざわざインチョンに行く便なんてのもあるんですね、すっごい無駄というか。よっぽど、旅行費減らしたいバックパッカーさんとかが利用するんでしょうか。

       韓国の飛行機、確かに乗りたくないですねー。

      • オーストラリア人の同僚は大韓航空(KAL)には絶対乗らないと言っていた。
        Killer Air Line だと。

      • 年金生活に入ってから、マレーシア、タイにはそれぞれ70回以上行きました。最初は関空からの直行便。で、コロナ前はJALで伊丹〜羽田〜バンコクでした。経由便は直行便に無い楽しみが有ります。今はJALは高くなったのでマレーシアエアかキャセイで旅行を楽しんでいます。

  • 歴代K-POPアイドルユニット
    歴代チーズタッカルビなどのK-フード
    歴代韓流ドラマ

    どれも歴代が
    「いま世界中で大人気!」
    と言い張りました。

    今、当時の流行りモノのことなんか誰も覚えてません。
    (主張してた韓国人を含めて)

    なのになんで今回の
    「今、世界中で大人気!」
    という売り言葉を信じられましょうか。

    それなりに韓国&韓国人をウォッチングしてきた身としましては、嫌いというより飽きてきた、というのが実際ですわ。

  • 韓国旅行へ行った人へ(私は知らなかった)
    韓国料理は一杯漬物(キムチ?)が出るけど使いまわしが多いそう。
    と言ったら
    「え! 本当なの?」
    と大きな声を上げられてしまった。
    悪いことをした。
    韓国を知らない人は意外と多いことを知ってしまった

  • サムライアベンジャー(「匿名」というHNを使うことは在日の通名を使うのと同じ行為) says:

    フィリピン嫌いの私がやってきましたー。

     会計士さんのサイトでは、「旅行者動向」ネタはあんまり人気がないんじゃないか、と思ってしまう私ですが、話題を別ベクトルに広げてみます。

     私の情報ネットワークでは、「日本語を勉強しているフィリピン人学生」、「日本に留学しているフィリピン人学生」、「日本の飲食店で働くフィリピン人」をはじめ、フィリピン人のうわさを聞くことも会うことも、まともなフィリピン人をネット上で見かけることも皆無です。

     フィリピン人と話すと、自己紹介の初めのほうに約90%の確率で、「フィリピンでは日本語学習派は特に流行っていません」のような話をされます。ODA援助では、日本はアメリカの上を行くトップの援助国ですが、彼らがありがたがっている感じもしません。いつも、アメリカやオーストラリアといった英語国のほうを向いて、チャンスとあらばそういった国に出稼ぎに行きたがるフィリピン像が透けて見えます(まあ、出稼ぎ国なんですが)。

     英語Webで、アニメやその他日本文化に張り付いているのがフィリピン人だったりします、かなり高い確率で。私もWebページを運営していた時、訪問者の1位がフィリピン人でした。スペイン語っぽい名前を見つけたら、ほぼ間違いなくフィリピン人でしょう。

     Webを使い込んだ私の雑感では、英語Webでは香港人と並んで、日本の情報を世界にばらまいているのがフィリピン人です。

     日本のTV番組がほぼそのまま流され、日本への親近感が強く、日本語学習者も多い香港人ならまだ許せますが、日本とは文化的に遠い距離にあるフィリピン人ごときに、日本の話をしてもらいたくありません。日本の文化の理解度が低いので、情報発信した時点でどこか情報が「ゆがんで」いるからです。しかし、それに喰いついてしまうのが英語国のアメリカ人や英語を使っている外国人です。

     イギリス人のトーマス・ロックリーの問題が騒がれる昨今ですが、それ以上に「ゆがんだ日本像が伝えられる」下地ができてしまっていると思います。

     アメリカ人(おそらく英語圏の人間は)は、「英語を話す人間の言うことを信用する」という欠点を持っています。本来は「より詳しい人間」のほうを重宝すべきですが、英語で話される情報のほうに喰いついてしまいます、正確かどうかも考えずに。ま、それを言ったら日本人も日本語を話す外国人を重宝してしまうでしょうからお互いさまではあるんですが。

     長文ですみません、一言で言えば、「フィリピンは文化的に、日本がかかわるべきじゃない国の上位に入る」と言いたいだけです。

     経済にしても文化にしても、フィリピンで検索してもほとんど具体的な情報が引っ掛かりません。おっと、愚か者発見!

    「訪日フィリピン市場のポテンシャル」
    https://honichi.com/news/2021/11/24/philippines/

     自分で紹介しておいて、あまりに未来がない国の情報なので退屈で、詳しく読みませんでした。経済成長をしているのはわかる、でも元データが小さすぎるので分析する価値が見出せません。

     中小企業の海外進出を助ける会社を経営なさっている社長さんのお話で、「治安の悪い国や反日国を紹介したりしない。むしろタイやベトナムといった親日国でポテンシャルの高い国を勧めている」というような話がありました。やっぱりここでもフィリピンなんて国の話は出てきません。

     というわけで、みなさんに「フィリピン」という国の情報どころか、フィリピンという国の文字さえ目にしてほしくない一心で、長文を書いてしまいました。それくらい、日本人が関わるべきではない国だと思っているからです。

     私の友人でも、車の部品製造で有名な日本特殊陶業に勤めていて若くからフィリピン勤務させられた者がいます。ここにくる来訪者の皆さんの中にも、フィリピン人やフィリピンにかかわった経験のある人はゼロではないと思いますが。

     最後に、ここに来るビジターの皆さんなら、韓国程度の国の分析はとっくに済んでいる人がほとんどなのではと思われます。韓国と日本の旅行者がどうのこうのとか、もうどうでもいい話の部類に入るはずです。せっかく話題を提供するなら、台湾周りの情報だとか米国関係とか、まだ実りのあるほうに話題を振ったほうが生産的かと思います。

  • 日本には ハブ空港になるまともな国際空港がないのが 難点。
    福岡、成田は時間制限。羽田は夜間は一部滑走路使用不可。
    北九州、関空、中部は 24時間開港だけど 滑走路が1本か2本。
    一方 仁川は 沖合にあり24時間開港で滑走路4本。
    発着容量があるから各国からの多数の航空機受け入れも可能、乗り継ぎにも便利なのだと思います。
    我が町、我が町で中途半端な国際空港を作ったことが 日本が国際ハブ空港になれない要因とおもいます。
    残念です。

    • まー関空については伊丹と神戸も在る関係で滑走路増えても夜しか使えん可能性も高そうでっけど
      航空路がもちっと日本の自由にならんと…
      国交省が神戸空港に当時難色示したのも過去の遺恨だけやないっしょ

  • 「韓国への旅行が日本で大人気」というのが事実かどうかは、絶対数を見るだけではわからない。海外旅行そのものがいまだに回復していない中で、全体の旅行者の内どのくらいの割合で韓国旅行をしているのか見なければならないでしょう。その比率が以前より増えているか減っているか、そこが肝心ではないだろうか。
    ついでに言えば、これは裏付けがあるわけではないけれど、韓国へ向かう外国人が、その前後に日本を訪れている可能性はそれなりにあると思うけれど、韓国へ向かう日本人がその前後にそのほかの国を訪れる可能性はどうなのだろうか。少ないのではないだろうか。

    • >海外旅行そのものがいまだに回復していない中で、全体の旅行者の内どのくらいの割合で韓国旅行をしているのか見なければならない

      大変良いご指摘です。

      実際、訪韓日本人を出国日本人で割った比率は、コロナ直前の2019年1月~12月の平均値が16.30%であるのに対し、2023年7月~2024年6月に関しては24.36%に跳ね上がっています。その意味では、「出国日本人総数」に対して韓国に出掛ける日本人が増えていることは間違いありません。

      ただし、数値的な詳細を検討してみると、また違った姿が見えてきます。

      2019年1月~12月
      出国日本人:累計18,368,350人・平均1,504,236人
      訪韓日本人:累計*3,016,350人・平均**274,214人
      出国日本人全体に占める訪韓日本人の割合…16.30%

      2023年7月~2024年6月…
      出国日本人:累計8,710,695人・平均**967,855人
      訪韓日本人:累計2,161,282人・平均**240,142人
      出国日本人全体に占める訪韓日本人の割合…24.36%

      すなわち「出国者に占める訪韓者の割合が増えた」ということは事実ですが、それは訪韓日本人数はコロナ前後であまり変わっていないのに対し、コロナ前に150万人だった出国日本人数がコロナ後に100万人前後に減少したままであることを踏まえると、単純に「出国者という母数が減った」という事実に照らすと、やはり「『日本人に韓国旅行が大人気』とは言い難い」という当初の結論は、(結果的には)あまり変わらないでしょう。

      ただし、「絶対数だけでなく比率でも見るべき」というご指摘は非常に正しい者であり、こうしたご指摘には深く感謝申し上げる次第です。

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