数日前に話題になった、自民党杉並区議らによる「シール剥がし」を巡っては、続報がありました。シール剥がし活動に関わった区議のひとりであるわたなべ友貴氏が「まだ対岸(に)も(シールが)残っておりまして」、「日を改め(てシール剥がし活動を実施し)ます」と述べたのです。シール剥がしをじっくりと行うことで、結果的に立憲民主党にもじっくりと打撃が生じることになりそうです。
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そろそろ3週間なのに…いまだに話題が続く
東京都知事選が7月7日に行われてから、そろそろ3週間が経過するにも関わらず、ネット上ではいまだに、この話題が続いているフシがあります。
通常、選挙の話題というものは、選挙の投開票が終わってから1~2日、あるいはせいぜい数日で忘れ去られるものですが(著者私見)、今回の都知事選に関しては、様子がまったく異なります。選挙が終わってから20日近くが経過するなかで、いまだにネット上ではこの話題が燻(くすぶ)っているからです。
とりわけ話題の中心を占めているのは、当選できなかった候補者のうち、「蓮舫」こと齊藤蓮舫(または村田蓮舫、謝蓮舫)氏でしょう。
齊藤蓮舫氏は「積極的に負けた」
この点、齊藤蓮舫氏の支持者らの間では、今回の敗因について、「(齊藤)蓮舫氏の訴えが有権者に十分に届かなかった」、などと総括されることが多いようですが、これはおそらく違います。著者自身は今回の齊藤蓮舫氏の選挙戦について、こう評価しています。
「選挙告示日前から演説を行うなど、全力で選挙活動をした結果、斎藤蓮舫氏の主張や人となりが有権者に周知徹底された結果、有権者は齊藤蓮舫氏『以外の』候補を選ぶと判断した」。
つまり、齊藤蓮舫氏は「知名度が足りず、訴えが有権者に届かなかった結果負けた」のではなく、「知名度も十分で、訴えが有権者にたっぷり届いた結果、積極的に負けた」のです。
そもそも少なくとも客観的データで確認する限り、齊藤蓮舫氏が「知名度」で劣っていたとは考えられません。
なにせ、2004年の参議院議員通常選挙で東京選挙区で初当選して以来、4期連続して当選し、とりわけ2010年の選挙では改選5議席に対し、投票総数の28%に当たる170万票を超える圧倒的な得票で当選したわけですから、少なくとも東京都内で「知らない人」はいないというほどに知名度があるはずです。
そんな齊藤蓮舫氏が今以上に知名度を上げる必要などなく、あとは「都民に刺さる政策」を立案し、それらを公約として有権者に対し、粛々と訴えれば、本来ならば、十分に勝てたはずではないでしょうか。
オール左翼のマイナス百万票効果
ところがこの齊藤蓮舫氏、ふたを開けてみれば、「2位にすらなれずに」3位で落選しました。
それも、得票数では128.3万票に留まり、現職の小池百合子氏(291.8万票)どころか、広島県安芸高田市の前市長である石丸伸二氏(165.8万票)にすら大きく水を開けられてしまったのです。
日本共産党と選挙協力し、「オール左翼」(※当ウェブサイトの用語でいう立憲民主党、日本共産党、社民党、れいわ新選組など)系の候補者が齊藤蓮舫氏に一本化されたにも関わらず、2022年参院選におけるこれら4党の5候補者の得票数が100万票以上減った格好です。
これが、当ウェブサイトにおいて、「オール左翼のマイナス百万効果」と呼んでいる効果です(『都知事選挙で見えた「オール左翼」マイナス百万票効果』等参照)。
しかもいくつかのメディアの調査では、齊藤蓮舫氏は女性からも若年層からも忌避されたようであり、齊藤蓮舫氏に投票したメイン層は高齢者だったようですが、こうした調査が事実だとしたら、これも興味深い点です。
ではなぜ、齊藤蓮舫氏がここまでの惨敗を喫したのか―――。
その理由はいくつか考えられるのですが(たとえば▼明確な選挙戦略を欠いていたこと、▼立憲民主党の支持母体のひとつである連合などとうまく連携できなかったこと――など)、やはり決定打となったのは、あまりにも公序良俗に反する選挙戦が、一般有権者からは「ドン引き」されたからではないでしょうか?
事前運動、戸別訪問、ビラ配布…選挙違反の数々
齊藤蓮舫氏の陣営を巡っては、選挙の告示日前には選挙違反に関する報道が相次いでいました(たとえば『「びしょ濡れ聴衆」が象徴する政治家としての立ち位置』などでも触れた、6月2日・有楽町の「土砂降り選挙演説」大会などが有名です)が、それだけではありません。
齊藤蓮舫氏の陣営からは、法定ビラなのかどうかよくわからないビラが配布された疑いが濃厚であること、齊藤蓮舫氏を応援していると思しき国会議員が明らかに戸別訪問(※もちろん公選法違反)を行い、その様子をX(旧ツイッター)に投稿していたことなど、さまざまな点において異例な選挙活動が展開されました。
正直、上述の通り、齊藤蓮舫氏は「知名度」という点では抜群だったわけですから、果たしてここまで強引な選挙違反を伴った選挙戦を展開する必要があったのかについては、よくわかりません。
しかし、メディアによる投票行動調査、あるいは今回の投票率の上昇にもかかわらず齊藤蓮舫氏の得票が低迷した事実を踏まえると、少なくとも「無党派層」、「若者」、「女性」という、恐らくは齊藤蓮舫氏の陣営がメイン・ターゲットとしていた有権者層がそっぽを向いたであろうことは明らかです。
だからこそ、齊藤蓮舫氏の敗因は、「齊藤蓮舫氏の主張が有権者に届かなかったから」ではなく、「齊藤蓮舫氏の主張が(その主張方法も含め)有権者に届き過ぎ、有権者が齊藤蓮舫氏を忌避したから」だと考えるのが妥当なのです。
選挙後に大炎上した「Rシール」問題
そして、こうした強引な選挙戦を象徴する出来事のひとつが、「Rシール問題」です。
これは、都内の繁華街や公共の交通標識などに、齊藤蓮舫氏を象徴する「R」をかたどったシールが何者かによってベタベタ貼られたというもので、最初はネットで火が付いたのですが、後追いで大手テレビ局なども大々的に報じたこともあり、かなり有名になったのではないでしょうか。
齊藤蓮舫氏は当初、この問題を巡り、「知らぬ存ぜぬ」を決め込んでいたフシがあります。
たとえば選挙当日の夜、記者会見の場で産経新聞の記者(奥原慎平記者と思われます)からこの「Rシール問題」について尋ねられたところ、齊藤蓮舫氏は2度にわたり、「まったく意味がわかりません」と言い放ったものです(『Rステッカー問題から徹底的に逃げる齊藤蓮舫氏が話題』等参照)。
ただ、ネットだけでなく大手テレビ局などもこの問題を報じ始めたことで、逃げ切れなくなったと思ったのか、齊藤蓮舫氏(※正しくはその秘書)は選挙から数日経過した段階で、シールを貼った人たちに向けて「原状回復」を呼び掛けています(『齊藤蓮舫氏の都知事選出馬は立憲民主党に「大打撃」?』等参照)。
(※なお、当ウェブサイトにいつもシャープかつ無慈悲で心無いコメントを残す「元雑用係」様というコメント主は、本件について「機を見るに鈍」という、あまりにも心無い、そして無慈悲かつ適切な表現をコメントに残しています。)
つまり、この「Rシール問題」は、選挙後にむしろ爆発・炎上した格好なのです。
杉並区議らが「汚いシール」を剥がす(ただしRシールとは言っていない)
もっとも、齊藤蓮舫氏、あるいは立憲民主党の「危機管理」がなっていない、と思われる理由はいくつかあるのですが、その典型例が、「もし相手から政治利用されたらどうするのか」、という論点です。
『都民の税金でシールを剥がすと齊藤蓮舫氏はどうなるか』でも指摘したとおり、齊藤蓮舫氏の陣営がベタベタ貼ったと思しきシールなどを都民の税金で剥がすことになれば、それこそ齊藤蓮舫氏は政治家として再起不能になりかねないからですし、立憲民主党にも少なからぬ打撃が生じるからです。
(※齊藤蓮舫氏自身はすでに立憲民主党を離党済みですが、立憲民主党が都知事選で齊藤蓮舫氏を応援していた以上、「この人は離党済みだから、この人が都知事選でなにをやろうが、ウチの政党とは無関係ですよ」、という言い訳は通じません。)
だからこそ、齊藤蓮舫氏、立憲民主党の国会議員や地方議員らは、率先して、このシールを剥がすべきでした。
しかし、現実にシールを剥がし始めた人を見て驚きます。
なんと、シールを剥がす活動を始めたのは、自民党の区議らだったからです。
『「街中シール問題」で自民党に後れを取った立憲民主党』でも取り上げたとおり、自民党の杉並区議であるわたなべ友貴氏(※漢字不詳)や門寛子氏が炎天下、一緒にシールを剥がす活動を行い、それをXにポストしたのです。
ポストには「汚いシール」、とあります。
都内にはまだまだシールが残っている:ってことは…!?
もちろん、彼らが剥がす作業を行ったのが齊藤蓮舫氏の「Rシール」なのか、それ以外のシールなのかについては、よくわかりません(というよりも、わざと曖昧にしているようです)。実際のところ、東京都内の繁華街などでは、道路標識のポールなどにシールがベタベタ貼られており(図表)、落書きなどもなされているからです。
図表 東京都内の繁華街で見かけるシール
(【出所】著者撮影/出所を示したうえでの引用・転載は自由)
ただ、ここでもっと気になるのが、わたなべ区議の23日付の、こんな内容のポストです。
これ、考え様によっては、なかなかに恐ろしいことが述べられています。
わたなべ区議らが行ったのはあくまでも「汚いシール」を剥がす活動であり、「誰の」、とは言っていないという点に注意が必要です。極端な話、「Rシール」を貼った者たちが、シールをすべて剥がし終えたとしても、もう問題は解決しなくなってしまったからです。
つまり、地方議員や国会議員、あるいはボランティアらが「シールを剥がしています」と称して、定期的にシールを剥がす活動を行い、その様子をXなどにアップロードするだけで、これを見た有権者は、あたかも「立憲民主党関係者が汚した街を自民党関係者がきれいにしている」という印象を持つ可能性があるのです。
もちろん、先ほど紹介したとおり、都心部でよく見られるシールや落書きのたぐいは、基本的に、齊藤蓮舫氏の関係者がやったものとは限りません(というよりも、それ以前からそこにあった者が多いと思われます)。
しかし、そもそもわたなべ区議や門区議らは、自分たちが剥がしているシールが「Rシール」だとは一言も述べていませんが、とにかくシールを剥がして回ることで、効率よく、立憲民主党関係者にダメージが与えられる、というわけです。
もちろん、公正さのために付言しておくと、このRシール問題が最初に話題になり始めたころ、自発的にシールを剥がしていた立憲民主党関係者もいました。東京第7区から出馬を予定している松尾明弘・前衆議院議員がその典型例です。
しかし、残念ながら、齊藤蓮舫氏ご本人の「まったく意味がわかりません」発言のインパクトが強烈過ぎたためか、やはり、「街の美観を汚すシール」イコール「立憲民主党」というイメージが付いてしまう可能性はあるでしょう。
いずれにせよ、各地で「シール剥がし活動」がじっくりと行われることで、立憲民主党へのダメージもじっくりと発生し続けるというのは、なかなかに興味深い現象ではないか、などと思う次第です。
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悪手に悪手を重ねるとはこの事です。
岩盤支持層以外がこの対応を見てどのような反応を示すでしょうか?
結局の所リベラル野党に権力は渡せないという結論にしかならないです。
>正直、上述の通り、齊藤蓮舫氏は「知名度」という点では抜群だったわけですから、果たしてここまで強引な選挙違反を伴った選挙戦を展開する必要があったのかについては、よくわかりません。
知名度
しかない
致命度
が蓮舫の敗因、と...φ(^ω^ )
座布団一枚!支持者以外にはむしろ「悪名高い」と言って良かったでしょうから、
正に致命的だったでしょうね。
“Rシール” どこの印刷屋に外注したのだろうか? それとも自家製だろうか?
外注だったら「うちで作りました」というのが名乗り出てもいいような気がするが。
Twitter情報だと、都内のラーメン屋が作った“R”acistシールのようですね。
これまでの齊藤蓮舫氏の発言や、やり口が有権者に深く刺さり過ぎ、抜こうとしてもモドシ迄付いていた。「徹底的に嫌われ」、「この人だけは絶対に駄目」と思わせたのでしょう。残念です( 一一)。
なんとなくだけど、「」に選挙に勝つ」てのが目的になって、勝って何するのかってのがなかったのかなって感じがするのです♪
選挙はその一歩でしかないと思うのだけど・・・・
勝って何するかを考えなくてもよい「勝てない選挙」をしてきたからですかね?
どうせ勝てないのだから
勝った後のことを考えても仕方ない
これだと堂々巡りですね
1.どうせ勝てないのだから
2.勝った後のことを考えても仕方ない
3.だから勝てない
4.従って勝った後のことを考えても仕方ない
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民主党が政権獲った時の選挙も、そんな風でしたよね。
毎度、ばかばかしいお話を。
蓮舫東京知事選(元)候補:「Rシールを剥がすのは、東京知事選に当選した者の仕事であって、落選した私の仕事ではない」
この話は、2024年7月26日時点では、笑い話である。
過去に話題になった焼肉屋の件も店員からすればまったく意味がわからないことでしたでしょうし、後始末の出来なさ、悪さで定評があります。さらに公然と指摘し改善を促すと怒って刑事告訴してくるので恐怖の政党でしかないと思います。
夏休み中の子どもたちが、課外活動(社会奉仕活動)として汚い蓮舫シールの除去(除染かしら?)を始めだしたら、立憲民主党と齋藤蓮舫氏の政治生命は終わるでしょう。
冷房の効いた部屋で優雅にくつろぐ齋藤蓮舫氏の姿と並べて報道されるかもしれませんね。
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最終更新日:2023年9月4日
https://www.city.shinjuku.lg.jp/whatsnew/pub/2023/0904-01.html
新宿区が去年こんなイベントを広報してましたが、各区でこんな感じでイベントが始まればOKって事ですね!
課題は、ニワカ蓮舫支持者らによるカウンターデモや、ニワカ蓮舫支持者らが帰宅途中の参加者らを襲撃する可能性があるところ?
特定市民及び特定弁護士で構成される反社会的暴力組織の存在がネックですが、それらを合法的に排除する為の過程として果敢に行動すべきところかも。
170万票以来、鮮度切れでずっと減り続けてきたんですから、選挙違反とかシールとかはただ墓穴を掘っただけで、多くの有権者にとって関心事ではなく、ただ相変わらずだなという確認作業にしかならなかったと思いますね。ヒステリーチャンネルの熱心な視聴者と墓穴に蹴り落としたい人以外には、料理がマズ高の誹謗中傷定食屋でしかないのではないかと。鮮度部分は今回は石丸方面に行ったわけですし、次はどこに向かうやらですが、オール左翼でなくオール民主に戻ればそれが蓮舫に戻ってくるかと言えばそれはないでしょう。