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    Categories: 金融

東証時価総額が再び一千兆円突破

再び1000兆円台です。JPXグループが1日に公表したデータによると、2024年6月末時点における東証の時価総額は1004兆8373億円で、3月末と比べるとやや及ばなかったものの、再び1000兆円を突破しました。「時価総額1000兆円超え」は史上2回目のことです。もっとも、ドル建てで見たら時価総額は6.2兆ドルと、3月末の6.7兆ドルからは下落しています。

またしても、1000兆円を突破したようです。

日本取引所(JPX)グループは毎月、前月末の東京証券取引所の時価総額を公表しているのですが、2024年6月末時点の時価総額は1004兆8373億円。3月末の1007兆7050億円の水準には及びませんが、1000兆円の大台を突破するのは、史上2回目です(図表1)。

図表1 東証株式時価総額合計

(【出所】JPX『市場別時価総額』データをもとに作成)

ちなみにバブル期の最高値は1989年12月に記録した611兆1519億円でしたが、東証時価総額が再び600兆円を超えたのは、2015年5月(620兆3400億円)であり、その後は2017年12月に700兆9826億円、2023年6月に843兆4017億円と成長。

2024年1月に931兆2295億円と史上初の「900兆円台」に突入し、3月に1007兆7050億円と、これまた史上初の「1000兆円台」を記録したのは、『【速報】3月末時点で東証時価総額が「一千兆円」突破』などを含め、当ウェブサイトでもこれまでしばしば取り上げてきたとおりです。

もちろん、株価というものは上がったり下がったりするものですので、本来、株価で一喜一憂すべきものではありません。また、株価は(とくに災害や外国の戦争などの突発的イベントで)暴落することもありますので、注意は必要でしょう。

ただ、日本において株高が続いていることは間違いなく、日経平均株価は本日(7月2日)、再び40,000円の大台を突破しているようです(なお、日経平均と東証時価総額の比較は図表2のとおりです)、

図表2 日経平均vs東証時価総額

(【出所】JPXウェブサイト、WSJダウンロードデータ等を参考に作成)

日経平均と東証時価総額の動きについては、とりわけ今世紀以降、連動しなくなっているフシがあるのですが、ただ、東証時価総額1000兆円超(あるいはそれ以上)が定着してくれば、日本の株式市場はまたあらたな展開を迎えることになりそうです。

ただし、時価総額に関しては、上昇がちょっと急ピッチ過ぎるとの懸念を持つ人もいるでしょう。

なぜここまで株高が急激なのかに関し、そのヒントがあるとしたら、「ドル建ての時価総額」かもしれません(図表3)。

図表3 東証時価総額(円建てとドル建て)

(【出所】JPXデータおよび The Bank for International Settlements, Bilateral exchange rates time series  データをもとに作成)

ドル建てで見たら、時価総額は約6.2兆ドルで、3月末時点の約6.7兆ドルと比べれば5000億ドルほど下落した計算です。1ドル=160円台の円安となったことが影響した格好で、ドル建ての時価総額からもわかるとおり、外国人の目から見れば、日本の株価が割安に見えている可能性はあります。

(※もっとも、個人的に、円建てで見たときに割安とも思えないのですが、この点は脇に置きます)。

いずれにせよ、株式市場の動向は、ますます目が離せないものとなるのではないか、などと思う次第です。

新宿会計士:

View Comments (7)

  • 日本国内で使う限り円は円。安物買いを探す時代は終わった。
    値打ちを生み出し高くとも満足を買ってもらう三方よし精神を実践しましょう。

  • トランプ勝利が大きくニュースされるようになってきたが、大統領選挙後の経済はどうなるのか? 

      • 民主党に、有力な人材がいないから、バイデンが候補になっているんだから、そんな簡単なことではない。

  • ただ,チャートの形がいまひとつ(ダブルトップにも見える)なのと,ドルなどの量的引き締めの影響が心配で,ここから買い上げる勇気はないです。どちらかというと,空売りを考えたい心境。

  • お題とは方向性が違うのですが、、、

    財政強靭化は「喫緊の課題」、格下げなら多方面に影響=国際収支懇報告書

    財務官名入でロイター等に記事をあがってます。

    日本国債格下げに備えて今のうちに財政健全化を、だそうですが、、、そもそも韓国の国債の格付けのほうが日本より上とかなってる時点で格付けそのものに疑問なんですが、、、