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斎藤蓮舫氏「街頭演説」の問題点

東京都知事選への出馬を表明した齊藤蓮舫氏が、さっそく、「事前運動」を行ってしまった可能性があります。公選法では告示日前の選挙運動を禁止しているにも関わらず、齊藤が2日、街頭演説のようなものをしたのです。ただ、選挙違反云々もそうですが、齊藤氏の演説内容を聴くと、自身の公約のようなものもなく、基本的には「反自民」一色に見受けられます。

齊藤蓮舫氏の街頭演説は選挙違反ではないのか?

齊藤蓮舫氏といえば、つい先日、東京都知事選への出馬を表明した人物でもあります。

その齊藤氏が6月2日の日曜日、東京・有楽町で、街頭演説のようなものをしているようです。

はて。

東京都選管のウェブサイトによると、東京都知事選の選挙期日は7月7日、告示日は6月20日です。また、同じく東京都選管ウェブサイトの『選挙Q&A(選挙運動と政治活動)』によると、次の記載があります。

選挙運動は、公示日(告示日)に立候補の届け出をしてから投票日の前日までに限りすることができます。それ以外の期間、たとえば、立候補届出前にする選挙運動は事前運動として禁止されています」。

齊藤氏の今回の演説、この公選法の規定などに照らして、問題はないのでしょうか。

この点、東京都選管は「公選法では選挙運動と政治活動を理論的に明確に区別している」として、選挙運動を「特定の選挙に、特定の候補者の当選をはかることを目的に投票行為を勧めること」、政治活動を「政治上の目的をもって行われるいっさいの活動から、選挙運動にわたる行為を除いたもの」と説明しています。

ということは、齊藤氏の「街頭演説」が「自身が東京都知事になるための選挙運動」ではなく、「あくまでも政治活動である」といえるのかどうかがポイントとなりそうですが、これについて、どう考えれば良いのでしょうか。

「私は知事になりたい」「最後まで支えてほしい」

結論からいえば、齊藤氏の演説、公選法違反(事前運動の禁止)に該当する可能性が濃厚です。というのも、Xにポストされた動画を見る限り、齊藤氏は「私は知事になりたい」、「最後まで支えてほしい」などとする趣旨の発言があるからです。

これなど、「特定の選挙に、特定の候補者の当選をはかることを目的に投票行為を勧めること」そのものではないでしょうか。

動画について文字起こしをすると、こんな具合です。

蓮舫は挑戦をします

8年前は現職の知事はかっこよかった

自民党の代議士でありながら都議会自民党を伏魔殿だ、ブラックボックスを壊す、これはかっこいい、正直思いました

でもあれから8年どうでしょうか

八王子市長選挙で、政治とカネで逮捕をされた江東区長選挙で、都議会議員の補欠選挙で、小池さんは自民党の候補を応援した

どこから変わったんでしょうか

政治とカネの問題で厳しい声が国民から、都民から出て来る政党と近づくのか

7つのゼロどこ行ったんですか、8年経っても達成してないじゃないですか

堂々と問わせていただきたいと思いますがいかがでしょうか?(拍手)

(私は)行政改革に力を入れてきました

次の世代に未来を残したい

政官行の癒着 間違いがあるのであれば、おカネの使い方に間違いがあるのであれば

それをただす手段が唯一、行改だと私は確信をしています

ちゃんと点検をして作った財源を本当に今必要な人たちに振り分けていくのが、私は政治だと思っています

国が1年間で子供の貧困拡充対策をする予算、34億円です

プロジェクションマッピングに東京都は2年間で関連事業を含めて48億使っている

20万人の人が来てくれた、経済効果がある、否定しません

もっと効率的にもっと効果が出るありかたを私は模索をしたい

予算が縮減出来たら、それは財源が生まれるんです

予算に剰余が生まれるのであれば、福祉に廻そう、雇用に廻そう

この問題を根本から解決するために、(予算を)使うために、

私は知事になりたいと昨日強く思いました

東京から行財政、政治改革をしたいとその想いが強くなってます

どうか皆さん、最後の最後まで支えていただきたいということを心からお願い申し上げ

蓮舫からのお訴えにかえさせていただきます

ご清聴ありがとうございました

…。

「蓮舫」とは、齊藤氏の下の名前です。

齊藤氏は普段から、姓を頑なに名乗らないことでも知られています(酷い時には「蓮」と「舫」の間にスペースを開け「蓮   舫」などと表記させることもあるようです。「蓮」が姓、「舫」が名であると誤認させる意図でもあるのでしょうか?)。

また、Xのアカウント名は「renho_sha」ですが、これは齊藤氏の台湾名である「謝蓮舫」を意味しているのでしょうか?

それはともかくとして、演説の中に、明確に、「私は知事になりたいと思いました」、「最後の最後まで支えていただきたい」などの発言も出てきますので、正直、これは違法性の疑いが極めて濃厚ではないでしょうか。

どうして捜査当局は選挙違反の現場を摘発しようとしないのでしょうか?

不思議でなりません。

本人の公約なし、そこにあるのは「反自民」

ただ、この「公選法違反」という点もさることながら、齊藤氏の演説を聞いていて、おそらく多くの人が不思議に思うであろう論点は、「肝心のご本人の公約はいったい何なのか?」、ではないでしょうか。

というよりも、齊藤氏は「反自民」、「反小池」以外に、あまり中身が見当たりません。

齊藤氏は現職の東京都知事である小池百合子氏を巡り、「8年前は(反自民だから)かっこよかった」とする趣旨の発言をしたうえで、その小池氏が選挙で自民党の候補者を応援したことを強く批判していますのですが、この「自民党だからダメ」というという考え方は、なかなかに理解に苦しみます。

また、小池氏が「7つのゼロ」を8年間でひとつも達成していないという点については、個人的には同意できる部分ではありますが、だからといって齊藤氏が「行革に力を入れて来た」といわれても、いまひとつ、ピンときません(「悪夢の民主党政権」時代の理不尽な事業仕分けのことを「行革」とおっしゃっているのでしょうか?)。

さらに驚くのが、「予算の使い方」です。

  • ちゃんと点検をして作った財源を本当に今必要な人たちに振り分けて行くべき」。
  • もっと効率的にもっと効果が出るありかたを私は模索をしたい」。

それは良いのですが、そこに何ら具体的な提案が伴っていないというのも驚きます。齊藤氏も2004年の初当選以来、東京都を地元とする参議院議員を4期も続けているのですから、「模索する」との発言は、正直、ありえません。

「地元選出の国会議員」ならば、本来、東京都政のどこにどんな問題があるのかくらいは当然に把握しているべきだからです。

得票は2010年と比べ100万票以上減った

もっとも、少なくとも2010年、16年、22年の過去3回の参院選を見る限り、齊藤(旧・村田)氏の得票数は、1,710,734票から1,123,145票(▲587,589票)、670,339票(▲452,806票)、と、毎回順調に減って来ています。

2010年と比べると1,040,395票も減らした計算です。

しかも、あくまでも個人的な感想ではありますが、この2022年の670,339票についても齊藤氏を新聞やテレビなどが好意的に取り上げてくれているという効果も大きいと思われます。ということは、インターネットの社会的影響力が年々増しているという状況も踏まえると、2028年の選挙では落選も視野に入ってきます。

現時点で断言はできないにせよ、東京都知事選が政権公約もなしに当選できるほどに甘い選挙ではないとは思われるのですが、いかがでしょうか。

個人的に、齊藤氏が有権者に対しアピール(何を?)し、せめて2位くらいには入れるのかどうかについては注目したいと思っているのです次第です。

余談ですが、先日の『斎藤蓮舫氏に欠落する「東京都知事としてのビジョン」』に、「ベル」様というコメント主の方から、大変心ない、かつ、大変ケシカラン読者コメントが寄せられていました。

令和6年7月8日に東京都庁職員が登庁した。

職員は重要案件をレクするため、知事室のドアをノックして入室した。

すると次点で落選したはずの彼女がいるではないか。

何某R氏『二位じゃダメなんでしょうか?』

これは、口に含んでいたコーヒーを吹き出す程度には酷いコメントであり、したがって、謹んでXにおいて晒していますのでご了承ください。

https://twitter.com/shinjukuacc/status/1796441423161753849?ref_src=twsrc%5Etfw” rel=”nofollow ugc

新宿会計士:

View Comments (40)

  • 悲しいかなリベラル支持層は
    政権叩き
    自民党叩き
    日本叩き
    が出来ていれば満足して熱狂できるようです。

    日本の最大派閥である無党派層にはその行動をそっぽ向かれていますが。
    素晴らしい行動であれば支持率となって現れるようでしょうが
    野党支持率は横這いです。

    マスコミなどは野党が支持を増えていないことを切り込まないのは何故なのでしょうか?
    無党派層が好む政策がリベラル野党と相反するからでしょうか?

    雲仙普賢岳の問題も含めてマスメディア罪は大きいです

    • 「「政権叩き。自民党叩き。日本叩き」で熱狂できることが、日本のリベラルの証である」では、ないでしょうか。

    • リベラル政権ができると、政権叩きができなくなるリベラル支持層は、困るのでしょうか。

  • 毎度、ばかばかしいお話を。
    蓮舫:「もし東京都知事選に落選したら、次の総選挙に反自民候補として出馬しよう」
    つまり、東京都知事選の選挙運動と同時に次期総選挙の選挙運動なのですね。

  •  東京都知事選は、選挙権がありませんが関心はあります。
     候補者の多様性があって面白いですね。
     ただ自分が投票するとしたら、散々に迷ったあげく、どの候補も投票する水準に達しないという結論になりそう。
     他人事ですが東京都民様は頑張って良い知事をえらんでください。
     

    • 都民ですが、何の罰ゲームなのかと、あきれています。
      都職員も同感かと思います。

  • 選挙公約のない選挙活動は
    肉抜きの牛丼、ウナギのないうな重みたいなもの
    とあたる君も言ってました

    •  牛肉出汁の玉ねぎ丼、ウナダレ丼って美味しいよなぁとか考えちゃいました。料金とるだけとって肉などの最大コスト部分を省いて何らかのメリットを得るって、確かに民主党系の選挙運動で実行しているかもしれません。要するに詐欺ですけど。

       彼ら流では、"知事になってやりたい事"は、当選してから考えないと落選したら無駄になっちゃいますからね。当選したとしても考えなさそうなのが怖い所ですが。

      • >要するに詐欺ですけど。

        牛丼風玉葱丼、鰻丼風玉葱丼。
        風、を入れれば、詐欺にはならないでしょう。
        民主主義風、チャランポラン政治って新しい政治形態を目指してるのかもね。

  • アウトだと思いますね。

    靖国神社の放尿落書きと同様、些末なことだと放置してるとエスカレートします。
    初期にガツン!と取締まることが、コスパよろしい。

    公選法違反は親告罪ではなかったとおもうのですが、告示日「までに」家宅捜索でもして、警告を世の中&他のバカな候補者に知らしめるのが、安上がりかと思います。

    今の警察は人も金も無さそうなので。

    • 構図だけで言えば、昔の
      「豊田商事永野会長刺殺事件」
      を思い出しましたわ。

      マスメディアが集まってるマンションに
      「ハイハイごめんよ」
      記者たちをかき分けて最前列まで
      「ハイハイごめんよ」
      ギコギコと窓の鉄格子を切断して
      「ハイハイごめんよ」
      窓ガラスを割って解錠して住居に侵入。
      「ギャー」
      血の付いたナイフを持って犯人たちが出てくるまでメディアは何一つせず。

      情けない職種の人たち。

  • まー都政ソノモノの争点が不明朗なまま低投票率モノ好き勝ちでも発生しあやまれんほうさんが知事になったとして、都議会と相対しまた共歩しつつ都政を恙無く運営していけるのか…?
    都民にアラザル我が身なれどキョーミはツキナイところでごさんす

    ただなあ…ソモソモのポテンシャルがスーダラさんよりはるかに低いンじゃねーか?と思われるだけに、なったらなったでもっとグダグダにヤラカシそうではアルし、都職員のアシヒッパッタあげくタイミング悪く直下型地震きそうでコワイなあ()
    とは思ふ…

  • >どうして捜査当局は選挙違反の現場を摘発しようとしないのでしょうか?

    長年政治の現場を見てればわかりますが、こんなことで摘発などありえません。
    せいぜい「警告」があるかどうかで今回も何もなしに終わるでしょう。

    こんなことで何を騒いでいるのか、不思議でなりません。

    >「肝心のご本人の公約はいったい何なのか?」、ではないでしょうか。

    蓮舫は小池が公約を出すのに合わせて自分も公約を出す、と言っています。
    本人がそう言っているのだから、それまで待っていればよろしいかと。

    >齊藤氏は「反自民」、「反小池」以外に、あまり中身が見当たりません。

    2016年の東京都知事選で小池はいち早く自民との対決姿勢を作った。
    そして「崖から飛び降りる覚悟」として自民に勝利した。

    蓮舫もこの構図を狙っているんだろうね。

    >東京都知事選が政権公約もなしに当選できるほどに甘い選挙ではないとは思われるのですが、いかがでしょうか。

    今回は個人戦ではなく総力戦。

    蓮舫は立憲、共産、社民の組織票。
    小池は自民、公明、都ファ、連合東京の組織票。

    これだけ見ると小池が断然有利。

    だが今年の地方選挙では自公支持者の3割が対立候補に投票しているとされています。
    確たる事実はないが、投票数を分析するにこれしか説明できないとのこと。

    都知事選でもこれが起これば接戦はおろか蓮舫の勝利までありえます。
    というか、小池は出てこれないんじゃないですかね。

    いずれにせよ、蓮舫による「赤(紅)い東京」が楽しみな限りです。

    •  >こんなことで何を騒いでいるのか、不思議でなりません

       そう言う甘やかしが他の野党も増長させる結果となったのは言うまでも無し。事前運動でお咎めなしと判断すれば次は自ずと買収無罪へとエスカレートするのは自明の理。
       上記の考えを持つ者がいる事自体不思議を通り越して遺伝子レベルで正気を疑いたくなるのは当然。

  • 反とか非とかの言葉しか見えなかった。それも、特定政策に対するものでなく、個人や組織に対するもの。

    要するにあの人が嫌だから私が都知事になります。ということ。

    そついう主張で都知事になることで、そこから先なんだって出来てしまう。公約がないのだから、何やってもいい。都知事って自分の判断でやれることがものすごく多い。

    かなり危険ですね。

  • 赤いきつね は "人気ガタ落ち"  緑のたぬき は "もう限界"

    石丸さ~ん

    • 石丸が面白そうですけどね。
      情報公開&密室はしない、だけでもドブサライ効果があるかと。

      「Aが嫌だから、非Aを選ぶ」

      そういうのは、国政ならば悪夢の民主党政権誕生ですし、都政なら青島知事誕生でしょうかね。
      「なんちゃら博覧会を止めます!」
      だけが公約で、知名度を頼って選挙活動いっさい無し。
      当選後は、公約通り本当に博覧会を中止指示したあとは、なんにもせず。

      どちらも、もう懲りてますわ。

      田母神とかあのねのねとか迷惑系ユーチューバーとか、わらわら湧いてきてますが、
      「初めてのキノコを食べる」
      みたいな怖さがあります。

      石丸は、この3年10カ月の実績から
      「議会や会見の動画をノーカットで公式公開して、その場以外での密室協議をしない」
      という手法はそのまま維持されることが期待できます。

      これだとメディアは困るのですよね。
      ノーカット公開されていると、切り取り報道しようがないから。

      なにか積み重ねる仕事は期待してなくて、今あるヘドロを掃除してもらえれば、それだけで十分にありがたいです。
      少なくとも、実家の90才の母が石丸動画のファンなので、それだけでお推しますよ。

  • 蓮舫氏の行動について、自分が想像するに、自己顕示欲がすべてのベースでは無いかと感じています。日本の国を良くしたいために国会議員になったようには思えません。東京都を良くしたいために知事選に出るようにも思えません。かと言って、お金が欲しくて議員になったようにも思えません。芸能人だった過去から通じ、すべては自己顕示欲を満たすための行動なのではないでしょうか?そう考えれば、蓮舫氏の行動が良く理解できるように思います。

    • >蓮舫氏の行動

      後出しジャンケンで、「そんなんじゃダメだ!」と非難するだけの簡単なお仕事です。
      メディアからの転身組に多いタイプですね。政治家気どりの批評家は不要なのです。

      >自己顕示欲

      夢よもう一度!と、彼女が求めて已まぬスポットライト(脚光)。
      いつかサーチライト(捜索灯)に変わらなきゃいいんですけどね。
      ・・・・・

      ↓出涸らしの記事ですが、

      「自分は中国国籍」蓮舫氏、朝日新聞に語っていた(アゴラ)
      https://agora-web.jp/archives/2021382.html#google_vignette

      >その中で、蓮舫さんは「在日の中国国籍の者としてアジアからの視点にこだわりたい」とコメントしている。

      *不法な二重国籍者となった22歳以降での記事なんですよね。
      *騙るに落ちる・・ってか。

    • 蓮舫は安倍総理のような政治家としての信念が何もないんですよ。だから、その時々でテキトーなことを言っているだけだから中身もない。
      そもそも日本人として日本に忠誠を誓っているかも怪しい。だから平気で蓮舫と名乗り村田や齋藤は名乗らない。しかもタチが悪いのは北京に留学していることから分かるように本人はかつて自身を台湾人ではなく中国人だと認識してたわけです。そういう人は政治家をするべきではないでしょう。

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