関西国際空港の案内板の韓国語表示が盛大に誤っていた、などとする話題を発見しました。「工事中のためこの先行き止まり」という趣旨の看板の韓国語訳が「未来は行き詰っている」、などと表記されていたのだそうです。正直、多言語表記は施設管理者にも大きな負担をもたらします。この際、日本国内の多言語表記が本当に必要か、考え直してみてはどうでしょうか。
良いか悪いかは別として、インバウンド観光は現在の日本にとって、大きく伸びている産業分野であることは間違いありません。今朝の『訪日外国人が2ヵ月連続3百万人台も…観光業の「穴」』でも取り上げたとおり、先月の訪日外国人が2ヵ月連続で300万人を超えるなど、インバウンドは活況を呈しているからです。
ただ、外国人観光客が増え過ぎると、オーバーツーリズム・観光公害を中心に、さまざまな問題が生じることも事実でしょう。
こうしたなかで、個人的に最近気になっているのが、とりわけ首都圏などを中心に増えている、外国語の表示です。
以前、とある鉄道の車内で、「あんなシーン」(図表1)や「こんなシーン」(図表2)を目撃したことがあります。
図表1 「あんなシーン」
(【出所】都営地下鉄大江戸線車内で著者撮影)
図表2 「こんなシーン」
(【出所】都営地下鉄大江戸線車内で著者撮影)
これは、正直、困ります。
日本国内の電車なのに、日本語の表記がないのですから。
正直、日本国内の公共交通機関、案内表示は日本語と英語だけで十分ではないか、という気もしますし、また、こうした表示がその外国人のためになっているのかという観点からは、やや疑問でもあります。
というのも、韓国紙『朝鮮日報』(日本語版)が15日、こんな記事を配信したからです。
「未来は行き詰まってます」 関西国際空港のでたらめハングル案内が話題に
―――2024/05/15 11:05付 Yahoo!ニュースより【朝鮮日報日本語版】
朝鮮日報によると、関西国際空港で工事中であることを知らせる「この先は行き止まりです」とする案内板の韓国語訳が「未来は行き詰っています」と記載されていたのだとか。
これについては、当然にあり得る話でしょう。
一般に街の案内板等を多言語で表示するには、大変な負担がかかるからです。
たとえば、かつては多くの日本人が訪れていた観光都市・香港でも、夜の華やかな場面で見かける看板は怪しい限りだったりします(図表3)。
図表3 怪しい看板
(【出所】香港佐敦道で2013年頃撮影)
いずれにせよ、そもそも日本の施設管理者にとっても多言語表示は大きな負担がかかりますし、また、東京都営地下鉄の事例だと、多くの日本人利用客にとって、車内や駅の電光掲示がわかり辛い状態は、大変な不便でもあります。
そのうえ、肝心のその相手国の国民に対し、正しいメッセージが伝わらないのであれば、正直、多言語表示を行う意味があるのか、よくわかりません。
いずれにせよ、個人的には、言語表示は日本語を主体としつつ、必要に応じて英語(ないしローマ字)を併記する、くらいで良いのではないか、などと思う次第です(※異論は認めますが…)。
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1 2 次へ »写真撮影してGoogle翻訳でいいんじゃない?とは思うなー
ハングルでの「未来は行き詰っています」とは、もしや、翻訳ソフトによる厳しいシャレなのでは?と思ってしまいました(短い文を表音文字であるハングルへ翻訳する性能の限界なのでしょうけど)。
「この先の道が通れません」という言葉を、「未来が行き詰っている」という意味で使うようになり
いつしか主に派生した意味で使うようになり、道路の意味で使うのが稀になった
旧い韓和辞典だと、文法的には間違ってなかった表現だったりするかも
ドラちゃんさん
小生の駄文への返信、ありがとうございます。
日本語でも、「この先」は、3次元空間に用いる場合もあれば、時間軸について用いる場合もあれば、近い話もあれば、抽象的で遠い話もありますので、また、皆さんのコメントを見て、言葉とは奥深いものであると再認識させられました。
>言語表示は日本語を主体としつつ、必要に応じて英語(ないしローマ字)を併記する、くらいで良いのではないか
当方も、上記に賛成です。
南国語・繁体字・簡体字を使用するように
国交省から指示がでているので、国交省が
変更しなければ修正されません。
大臣が公明党の持ち分である限り、不可能です。
「(韓国の)未来は行き詰っています」
なんだ、間違ってないじゃないかw
自分もそれかと思いましたw
逆に露骨に外国語表記しかない警告看板とかは増やしてもいいかも。
日本人にはいらないですからね。
というか
「他言語は読めないので わからなかった。」
と、警告・注意を無視する口実に使われます。
警告・禁止表示こそ 中国語、ハングル表記は必須です。
多言語表記は 日本人への情報希釈化になってることに 注目しなければなりません。
言語数を増やすことにより、現地人(日本人)にとって、情報量が1/2、1/3・・・となっています。
日本人にとって便利な世界になっているのでしょうか。世界を意識するなら世界で使用頻度の高い英語のみでいいと思います。
またこれが増長し、飲食店、販売店 また 住宅貸与などで 非英語対応は悪だという風潮は よろしくないようにおもいます。
「日本語の理解できない方の入店お断わり」の お店もあっていいと思います。
日本で韓国語表記を見るたびに感じるのは、日本語との絶望的な親和性の無さです。
日本語で音節(=ひらがなで数えて)8つの地名はハングルに直す時やっぱり8文字になる。
韓国では大抵の人名が3文字で書けるのに8文字って絶望的に長いです。
もちろん韓国語の音としては意味もないでしょうからやたら憶えにくい。
一応距離は近いけど文化的に遠いんだなぁと何故か安心出来るのです。
漢字のように文字1つ1つに歴史があったり、日本語のひらがなのように優美な曲線美があったりというのとは無縁です。そもそも発音記号ですし、王様が無学な庶民向けに作った記号ですから、美しさなど全く考慮されていない。
韓国としては日本の案内表示にわざわざ表示される快感に浸ってるんでしょうが、日本人があれ見ても憶えたいなぁとはならない。
まあ、韓国語表記。いいんじゃないですか。今後の目標としてスペイン語とかも記載してもっと外国人に優しくすればいい。あくまで、スクロールなどさせて大量の情報が掲示できるからやってるだけなので。
まぁ現地でも
外国で見かけたおもしろハングル
みたいな扱いされてるようなので、今回だけは許してあげましょう。
中華人民共和国や大韓民国の方々の掲示板をのぞくと、とても英語力があるのが自慢らしく、日本旅行中は英国が通じず困ったとかよく見かけます。
日本人は国際的公用語の英語が出来ないから滅びるんだそうで左翼やなぜか教える責務の当事者の文科省までが似たような事言ってます。
それならローマ字表記の併記だけでいいんじゃないですかね?
直線免許の方々や「国際運転免許」が発行されないはずの中華人民共和国の方々がよりによってレンタカーを乗り回し「日本の標識はわからないから変えろ」 とまで言ってますが日本は基本的には国際道路標識準拠です。
まぁ今でもあるかは知りませんが若い頃に北鎌倉近辺で「巳の日山車通行時進入禁止」って補助標識には私も一瞬「なんのことじゃ?」って混乱はしましたが…
そんなん全部相手してたら自動車右側通行させろ!まで行くのも時間の問題かと。相手する必要皆無。
まぁ40年近く前に初めて行ってセウォルの地下鉄に乗ったときに現地語の表記しかなく景色も見えない為に駅数で判断するしかないのには閉口しましたし、もしうっかり寝て 環状線だったら今でも地下鉄に乗っていたかも知れません…バターになる所でした。
英語表記でフランス人やロシア人でも困らないようです。
まぁ大変なのはわかります。
最近外国人旅行者多いのでたびたび応対することもありますが…中華人民共和国や大韓民国の人の英語って「得意」って設定どこからきたのやら。
日本人と「英会話が通じない」のは必ずしも日本人のせいではないんじゃないかな?
フィリピンやインドの方々とは普通に英会話で交流出来るのに変だな。
中華人民共和国の北京に仕事で行ってた時に企業では普通に英会話で意志疎通が出来ましたが、中共幹部子弟で名門大学在学中で中華人民共和国でのユネスコ共催の英語弁論大会の代表の一人と豪語する大学生との会話はかなり閉口しました…下手だぞ君っ!国が滅びるぞ!…と思いました。
私がアフリカ時代に習熟したイギリス英語だったせいでしょうか?
なんならアメリカ英語南部訛りやオージー英語その他も出来ます。
外国行ったら可能な限り現地語使おうとするか完全パック団体旅行にするかそんなもんだと諦めてボディランゲージでもなんでも伝わるコミュニケーション探しながら頑張るかの三択だと思います。
友人はドイツ個人旅行の際にドイツ語が出来ず持っていた金銭が少なかった(外国人が現金か代わりになるクレジットカードとか持って無いと軽犯罪らしい)ので拘束されて貴重な留置場一泊体験をしたそうです。
腹が立つのは案内表示以上に川口市在住のシリア・トルコの少数民族(ものすごい数いる少数ですが)とかやらが悪さした時に「日本語が出来ない」から捜査されないこと。
逆だよ警察や裁判所!外国である日本に来ている時に身分証明や無実の証明義務があるのは外国人本人の方だ!
とりあえず勾留して調べるのがグローバルスタンダードなんだよ!
地元の日本人の安全なんだと思ってやがる!
日本人が英語出来ないのは単に必要ないから。普通少しでもマシな教育受けるには英語必須なのが普通の国。日本だけですよ、大学まで英語なしでも完璧に教育受けられるの。
明治以来の先人たちの知識の日本語化の弛まぬ努力の賜物です。
国民の言語力が達者な国はそうじゃなきゃ生活できない国。スイスなんかそうですよね。日本やアメリカ人が言語苦手なのはそれとは対極にあるってこと
G様
そうなんですよね。
もう英語が出来ると優秀って呪縛から開放されるべきです。
文系私大なんて事実上英語能力順に合否が決まるし大学入学偏差値ってのも英語能力順かなと不思議になります。
世界の大学順位みたいな怪しいものも「英語論文数」とかのいかがわしい基準が軸になってます。
明治の開国期に日本で西洋近代知見が瞬く間に広まったのは外国の知識をいち早く日本語化した当時の知識層の活躍があったからだと思ってます。
逆に昨今外来語をそのままカタカナで表記する自称優秀な方々が多すぎます。
必要に迫られれば言語なんて文豪でも目指さない範囲では簡単に習得出来ます。
実際私の場合は受験の為ではなくバンド活動をするために当時アメリカ軍属の家族くらいしか持っていなかった「マーシャルのアンプ」や「フェンダーのローズピアノ」をライブの時に無料で借りたい・なんならアメリカ人の親父に車で搬入させたい…無料でな…というあさましい理由で友達になりたくて覚えました。
またモルモン教会が割と実家の近くにあり英語を無料で教えてくれる(ただし1時間英語教わると2時間布教勧誘される)偶然がありました。
元々小賢しい動機のやや仏教徒兼神社にも行くよの私は宗教には興味無いんで、布教される2時間も英会話で言い返そうと足掻いて毎回反論考えて作文して丸暗記して教会行ってたら結果かなり早く英語覚えました。
やましい動機でもやはり必要はなにかと色々母でした。
ただし受験英語はかなり苦手です…
なんなんだろうあの異世界無駄英語力審査って?
天体や物理の用語などは江戸時代から日本語化されてるものもありますね。
先人の知の蓄積に感謝なのですが、西洋の文物を的確に理解できたその社会的な素地にも驚きます。
https://otonanokagaku.net/issue/edo/vol1/index.html
先日病院でお医者さんが病名を大変難しい漢字で書いているので覚えるの大変ですねと言ったところ、医学用語には江戸時代に日本語に翻訳された漢字が結構あるとのことです。
日本は英語なしで医学教育が出来る稀な国だそうです。
英語を話せない人がノーベル物理学賞を受賞したこともありますし。
英会話は、必要になれば出来るようになると思いますが。
元雑用係様
天文学も中東やアフリカの方が医学と同じく欧州より先に隆盛を極めていたそうです。
お時間がある時に是非イスラム天文学を覗いてみて下さい。
だいたい星座名は後の欧州と同じ(っていうかオリジナルはこっち)なんですが、小学生の時に感じた「なんでこの星を結んで大熊座や白鳥座なんだろう?」の疑問が解けました。
星座の星の数が段違いでリアル。
砂漠の方が夜空の星が沢山観えるようです。
お食事中の方はパスしてください!!
某商業ビルのトイレでのこと。
そこは日本語と英語の注意案内のみでした。備え付けのクリーナーで便座を拭こうとかがみ込んで、思わず手が止まりのけ反りました。なんと便器の手間(便座の微妙な縁)にアレがこびりついていたのです。脱兎の如くそこから抜け出し、別の階のを利用しました。いったい、どのように使用したらあんなものがあの位置にくっ付くのか、、、胸のムカムカを抑えつつ不思議でなりませんでした。
昨今、海外からの旅行者や自称難民・移民が押し寄せています。中にはトイレのマナーを知らず、あるいはより自然なトイレの体験しかない人々もいるようです。このような人々との共生はなかなかシンドイものです。なんとかして欲しいです!
これ、日本に外国人が押し寄せる前からたまにある現象でした。だから、外国人ばかりとは限ら無いのでは?
その時に思うのは、掃除する人は大変だな、ということ。
どこで見たのか思い出せませんが(多分国内)、洋式の便座で和式的使用法を禁止する絵入りの外国語の注意書きを見たことがあります。便座の上でしゃがむ姿にバツがついてるやつです。
そのケースでは、、、
あ、こんな絵でした。これはインドネシアの例ですが。
「大胆すぎるおかっぱちゃん」の書かれた絵のようなやつです。
https://www.yubisashi.com/indonesia03_yubisashi/
うちの職場のトイレの個室。
こういう絵があります。。。
だって、色んな国から来た「多様性」のある人達でいっぱいなんだもん。。
文で書くより絵なんですよね。