再エネタスクフォースの民間構成員が提出した資料に中国企業の透かしが入っていたという指摘があったようです。これについて内閣府は「この民間構成員が事業局長を務める自然エネルギー財団の数年前のシンポジウムで使用した際の資料のテンプレートにロゴが残ってしまっていた」とのことだそうですが、中国との同財団を巡る関係性もさることながら、原子力政策を巡る中立性に疑問がある団体関係者などがタスクフォースに入っていることに問題はないのでしょうか。
再エネと賦課金制度の問題
『再エネ賦課金制度自体、電力の安定供給に「有害無益」』などでも指摘したとおり、太陽光発電を含めた再エネにはさまざまな問題があるとともに、民主党政権時代の2012年に始まった「再生可能エネルギー買取制度」は、問題に拍車をかけています。
そもそも太陽光発電自体、①発電効率が非常に悪い(1ヘクタールあたり出力500kW、利用率20%と仮定しても年間発電量は876,000kWh)、②出力は人為的にコントロールできないため、電力の計画的・安定的供給の阻害要因である、などの問題を抱えています。
ちなみに日本の年間発電量は約1兆kWh前後とされますが、「1ヘクタールあたり出力500kW、利用率20%」という試算をそのまま当てはめて、この1兆kWhの電力を生み出すために必要な太陽光発電施設の面積を求めると、約114万平方キロメートルです。
総務省統計局などのデータによると日本の面積は37万7975㎢ですので、理論上、ちょうど日本全体の3倍の面積があれば、太陽光発電だけで日本の電力が賄えるという計算です。
しかし、太陽光による発電量は、時間や天気、さらには緯度や気候によっても大きな影響を受けますし、また、現在の蓄電技術や電力系統の特徴などを踏まえると、発電すればするほど良い、というものでもありません。発電量が増え過ぎれば、電力の制御(つまり電力を「捨てる」こと)の必要性が生じるからです。
先日の『【総論】電力系統の維持に適さない太陽光発電の問題点』では盛大な計算ミスをしてお騒がせしましたが、もしもサハラ砂漠の4分の1に太陽光パネルを敷き詰めた場合、たしかに計算上は、年間300兆kWh弱の電力を生み出せます(利用率は25%と想定)。
しかし、サハラ砂漠が夜間になると、当然、発電量はゼロになりますし、サハラ砂漠で生み出した電力をどうやって送電ロスなしに地球全体に送り届けるのか、という課題もあります。現状では私たち人類が持つ蓄電技術も不十分です。
あるいは、理論上、地球の赤道直下に細長い帯のように、長さ4万㎞、幅100キロメートルの太陽光パネルを敷き詰めれば、年間で約400兆kWhを超える電力を生み出せる計算ではありますが、これも現代の技術では、やはり無理があります。
中国企業のロゴ!?
いずれにせよ、現状で再エネはベースロード電源としても役に立たないどころか、むしろ太陽光発電などのパネルが全国的に進むなかで、環境破壊など、さまざまな問題が発生しているのが実情でしょう。
ただ、再エネ賦課金制度の導入や主力原発の稼働停止などに関しては、間違いなく民主党政権時代の負の遺産なのですが、自民党に政権交代してから今年で12年が経過するというのに、再エネ賦課金制度などを含めた問題のある仕組みは、いまだに抜本的な見直しが進んでいません。
というよりも、日本政府も「国策」的に、再エネの推進を進めているフシがあるのです。
こうしたなかで、X(旧ツイッター)上で話題となっているのが、内閣府規制改革推進室による、こんなポストです。
内閣府によると、「再エネタスクフォース」を巡り、3月22日と昨年12月25日の2回分の資料において、中国企業の透かしが入っているとの指摘が多数あり、これについて事実関係を確認したところ、「同タスクフォースの民間構成員より提出された資料だった」と説明するものです。
内閣府の事務局がこの人物に確認したところ、この人物が事業局長を務める「自然エネルギー財団」の数年前のシンポジウムで中国企業関係者が登壇した際の資料の一部を使用し、そのテンプレートにロゴが残ってしまっていた、というもので、同財団は中国政府・起業と人的・資本的関係はないとの説明を受けたそうです。
中立性に疑義
しかし、同財団が中国といかなる関係を持っているかも気になりますが、同財団の再エネや原発に対する姿勢については、中立性が疑われます。
たとえば同財団の『原子力発電の課題』と題したページには、こんな趣旨の記載があります。
「政府はGX方針で原子力発電を最大限活用するとしていますが、その実態はどうなのでしょうか。日本の原子力発電は、脱炭素化の担い手となりえない大きな課題を抱えています。自然エネルギー財団は、これらのトピックについて様々な角度から調査研究を行っています」。
また、同財団が2022年12月27日付で公開した『GX基本方針は二つの危機への日本の対応を誤る/なぜ原子力に固執し、化石燃料への依存を続けるのか』と題した「コメント」を読むだけでも、原子力発電に対し批判的であるという同財団の姿勢は明白です。
もちろん、わが国では意見の表明は自由であり、「脱原発」などの意見を持つこともまた自由です。しかし、中立性が疑われる組織のメンバーが、日本のエネルギー政策を決めていくべきプロセスにおいて、大きな発言力を持つことは、やはり問題でしょう。
なお、一般論ですが、自民党の滝波宏文・参議院議員も指摘する通り、もしも日本が原子力を捨てることになった場合、最も喜ぶのは中国かもしれません。
いずれにせよ、この「スカシ」の件については、とりあえずは政府の追加説明および調査を待ちたいと思う次第です。
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法衣の下から中国様の鎧がチラ見できてしまった・・・
というオチのようです。
お粗末過ぎますねぇ。
毎度、ばかばかしいお話を。
①日本政府;「太陽光発電で24時間発電できるように、日本を大英帝国のように日の沈まぬ国にしよう」
まあ、理屈ではそうだな。
②中国共産党:「日本内閣府の資料に中国企業の透かしを残すなんて、日本政府は、どんな機密管理をしているのだ」
なんとも言えぬ。
「透かし」については「事実を整える」が詳細なまとめをしていますね。
https://www.jijitsu.net/#google_vignette
高市早苗氏が提言するように
国防に関する
「セキュリティクリアランス」を徹底すべき
※スパイ防止法の制定も喫緊の課題
参考
https://www.sanae.gr.jp/column_detail1464.html
中国も経済が悪いため 太陽光でなんとか日本から金をむしり取り あわよくば電力の一帯一路構想に取り込みたいのでしょう。タスクフォースのtopが河野太郎で メンバーが危なそうな人の集まり。関連ニュースnews1より :①河野太郎の再生エネルギータスクフォース(内閣府)で元活動家構成員が中国企業の資料で政府への提言取りまとめ
https://note.com/kirik/n/nfdb200f25a40
②再エネTFを主導する自然エネルギー財団、とんでもない構想を推進していると明らかになりツッコミ殺到
https://you1news.com/archives/107094.html
③大林ミカ
1992年から1999年末まで特定非営利活動法人原子力資料情報室にてエネルギーやアジアの原子力問題を担当。
>>原子力資料情報室は故高木仁三郎が創設した反原発団体。現在は川合弘之や海渡雄一郎(福島みずほ夫)も在籍。
https://twitter.com/3cIJEiWUhNxXUvu/status/1771560132767252793
追加
内閣府資料の「透かし」問題が他省庁にまで飛び火、経産省と金融庁の資料を精査すると……
https://you1news.com/archives/107100.html
河野太郎氏が立ち上げた再生可能エネルギータスクフォース・メンバーのお一人、例の透かし入りデータを使用した大林ミカ氏とは?
大林ミカ (Mika Ohbayashi)
自然エネルギー財団 事業局長
・2011年8月から財団(東日本大震災直後、孫正義氏が菅直人内閣の協力のもとに立ち上げた財団)の設立に参加。
・2010年から2011年まで「国際再生可能エネルギー機関(IRENA)」(本部:アラブ首長国連邦アブダビ)でアジア太平洋地域政策・プロジェクトマネージャー。
・駐日英国大使館にて気候変動政策アドバイザーを務める。
・2000年に環境エネルギー政策研究所の設立に参加。2008年まで副所長。
・1992年から1999年末まで特定非営利活動法人原子力資料情報室にてエネルギーやアジアの原子力問題を担当。
・英会話塾講師などを務める
・小倉の高校卒業
・大分県中津市生まれ、北九州市小倉出身。
高卒後に英語塾で教えるほどの英語力があり、大学や研究機関での経歴がなくも英国大使館でアドバイザーを務めるほどの気候変動に関する専門知識を有し、IRENAのアジア太平洋地区のプロジェクトマネジャーを務める……大林ミカ氏とは天才か?
そして、一貫して反原発を主張する。
河野太郎氏は、このような大林ミカ氏をタスクフォースのメンバーに加えた。
私は、「自然再生不可能ソーラーパネル」設置に断固反対します!!
出自不明のとんでもない工作員かもしれませんね。
https://agora-web.jp/archives/240324021523.html
KN様
記事のご紹介、ありがとうございます。
池田氏は最後に、次の様に書いています。
「このような経歴不詳の人物が経済安全保障にかかわるエネルギー問題の会議に出没するのは危険である。内閣府は大林氏の身元調査をおこない、その結果を公開すべきだ。」
やはり、ミカ氏の身元を疑っていますね。
ところで、ミカ氏は45歳頃、英国大使館の気候変動政策アドバイザーとなっています。一国の大使館の政策に関わるポジションにいたと表明しているわけですから、大使館はそれなりにミカ氏を信用信頼していたと受け取れます。
では、どのようなツテでミカ氏は英国大使館に入り込むに至ったのか、その経緯を是非知りたいです。
内閣府がどんな言い訳を拵えているのか明日の朝が楽しみで楽しみでしょうがありません。
メンツをつぶされることが誰よりも嫌いな省庁ですが、トカゲのしっぽ切りをやって逃げ出すくらいは平気でやりそうです。
タイミングよく内閣府ポストに合いの手を入れた河野太郎氏、燃料投入にしかなりませんでした。
役人に火消しのアドバイスをしたんじゃないのと勘ぐってますが、だからといって身体を張って庇うキャラに見えないんですよね。
この件は裏金問題より悪質と思う。
岸田文雄首相は渡米計画を止め、中央官庁に広がっている汚染の正体を追求せよ。
このスカシの件、ネット上では昨日からそれなりの騒ぎになっている様ですが、
その分政府もマスコミもほとんど言及しなさそうだと危惧しています。
疑わしい民間構成員を調査してくれれば良いのですが、それでも「お手盛り調査」に
なりそうだなぁ……
財団の設立者・会長がアレなので、オールドメディアが批判することはないでしょうね。
https://www.renewable-ei.org/aboutus/executive_members/