地方空港でありながら国際化により1日40便、年間700万人に達すると見込まれる空港、大都市の中心駅、「のぞみ」「みずほ」などがすべて停まる新幹線駅――。これらを南北方向に直結する地下鉄ができれば、たしかに利便性は飛躍的に向上しそうです。これまで南北方向に地下鉄がなかった神戸市で新たな地下鉄構想が浮上したようですが、
目次
神戸に新たな地下鉄構想浮上か
「神戸に新たな地下鉄か」――!?
新春早々、そんな夢のある話が出てきました。
神戸新聞が1日付で報じた次の記事によると、2030年前後に国際定期便が就航することで国内外の利用客増加が見込まれる神戸空港を、神戸の中心部である三ノ宮駅を直結する新たな地下鉄の構想が持ち上がっているのだそうです。
神戸空港と三宮直結、新地下鉄構想 国際便の就航を見据え、市が需要やルート調査へ
―――2023/1/1 06:00付 神戸新聞NEXTより
神戸新聞の記事によると、関空、伊丹、神戸の3空港の役割分担を協議する「関西3空港懇談会」が昨年9月、神戸空港に国際定期便を就航させることを合意。発着回数の上限は1日40回に緩和される予定だそうです。
神戸市は神戸空港に国際定期便が就航した際の年間旅客数を、2019年(329万人)の2倍以上となる約700万人(うち国内510万人、国際190万人)と見込んでいるそうで、そうなると、現在、三宮と空港を結ぶポートライナーの乗客が1日あたり約5000人増えると試算したのだとか。
これに加え、空港島にある合計84.8ヘクタールの産業用地のうち、分譲・賃貸した用地は約2割にとどまり、ポートアイランド2期の用地も26.4ヘクタールが未処分地となっているそうです。
記事から想像するに、おそらく神戸市としては、これらの未処分地・未造成地の処分・活用を図るとともに、空港旅客需要の増大に備えてより効率的なアクセス手段を確保することが重要だと考えているのでしょう。
「鶏と卵」の費用負担をどう見る
ただ、問題となるのは費用です。
記事によれば現在想定されているルートは大学が多い西側ルート、企業進出が期待される東側ルートの大きく2つだそうですが、三宮周辺の地下鉄よりも深い位置に建設する必要があるなど、総事業費は(不採算として知られる)市営地下鉄海岸線の2400億円をさらに上回る見込みとしています。
このあたりは正直、鶏と卵の関係でしょう。
新線が開通し、交通アクセスが改善すれば、産業用地の売却・賃貸・活用が加速するでしょうし、目論見通り沿線人口なども増えて利用者が増大するなどすれば、それにより採算も取れるはずです。
しかし、現時点で交通アクセス手段が限られているなかでは用地の活用も進みませんし、この状況で需要予測を行っても総事業費の元が取れる見込みがないため、事業化は断念されてしまいます。
民間企業であれば、総合的に採算性評価を行い、リスクを取って事業化を決断するところですが、今回の地下鉄構想は(おそらくは)市営事業であり、前世紀末から今世紀初にかけて第三セクターの経営破綻などが相次いだことを踏まえると、地方公共団体が「リスクを取る」のも難しいところです。
南北方向の交通手段に合理性がある神戸市の事情
ただ、神戸市の場合は昔から、地形的な問題もあって、地下鉄などの交通網が必ずしも有機的にリンクしていないという課題があります。その最大のものが、「南北方向の交通手段の少なさ」です。
神戸は北を六甲山系、南を神戸港に挟まれ、市街地がヘビのように東西に細長く伸びているという特徴があり、主要路線――たとえばJR神戸線(東海道・山陽本線)、阪急神戸線、阪神本線、地下鉄山手線(やまてせん)、神戸高速東西線、山陽電鉄線など――は、いずれも東西方向に走っています。
これに対し、南北方向に走る路線は限られており、事実上の山岳鉄道である神戸電鉄線や、新幹線の新神戸駅の地下を通る市営地下鉄北神線(旧・北神急行線)などを除けば、南北方向の鉄道路線はほとんどありません。
しかし、神戸空港は直線距離で、三ノ宮駅からだと南東方向に約7㎞、新神戸駅からだと南東方向に約8㎞、それぞれ離れており、このくらいの距離であれば、南北方向に移動する地下鉄新線を設けることに合理性はあります。
そして、空港から神戸の中心部である三宮、新幹線の「のぞみ」「みずほ」などがすべて停車する新神戸駅と直結する地下鉄ができれば、利便性は飛躍的に向上します。
東西3系統プラス新幹線・都心・空港直結路線
このように考えると、どうせ整備するならば、現在は北神線から山手線に直通している市営地下鉄について、三宮手前から南に分岐してポートアイランド・神戸空港方面に向かう路線を新設するのが、最も合理的ではないでしょうか。
もちろん、北神線は「ミニ地下鉄」ではないため、建設費はそれなりに高くなることが懸念されるのはたしかでしょう。
しかし、既存の北神線を南に延伸するプランであれば、ルート選定次第では海岸線などのさらに下をくぐる必要はないはずですので、神戸新聞が指摘するほどの深度を潜らないでも延伸は可能です。
なんなら、三宮の先で地上に出て、ポートアイランド以降は高架線で鉄道を延伸しても良いのではないでしょうか。
これに加え、北神線を南に延伸する場合、神戸市の西部から進んできた山手線の路線が三宮で寸断されてしまう可能性が生じますが、これは山手線の阪急線との直通運転により、技術的には解決可能です。
一説によると、現在は神戸高速鉄道を通じて山陽電鉄方面と直通運転している阪急電鉄が長年、地下鉄山手線との相互直通運転を望んでいるとの情報もあります。技術的なまったく問題がないわけではありませんが、こちらもルート次第では、既存の鉄道のトンネルを少し延伸するだけで相互直通可能です。
つまり、神戸市内の鉄道路線は、東西方向に①阪急・山手線・西神線のライン、②JR東海道・山陽本線のライン、③阪神・神戸高速・山陽線のライン、という3つの系統に整理され、しかもこれらのすべてが三宮を通ります。
その三宮を、北方向には新神戸、南方向にはポートアイランド経由で神戸空港、と、交通の要衝を結ぶ南北方向の鉄道ラインができれば、コンパクトでありながら大変効率的で便利な移動手段を兼ね備えた都市が実現します。
市民運動に惑わされない冷静な判断が必要
ほかにも、現在は新開地どまりとなっている神戸電鉄線をどうするか、事実上の盲腸路線であるJR和田岬線とつなげるべきではないか、不採算な海岸線をどう活性するか、といった論点も残っていて、それぞれに悩ましい課題も多いのも事実でしょう。
ただ、神戸はもともと怪しげな「市民運動」で空港建設が妨害されてきたという経緯もあり、現在の神戸空港も、せっかく神戸沖という利便性の高い立地にありながら、関西国際空港との関連などもあり、さまざまな運行制約を課されている状況にあります。
神戸市はこれまでに「市民運動」の妨害や、一部メディアによる「無駄な空港」といった数々の批判を乗り越え、神戸空港を整備してきたという経緯もあります。
現実に関西の大都市圏では3空港がうまく役割分担しながら空の便を支えているという構図ができあがっているわけですし、地震、台風などのリスクを考慮するならば、関西ほどの大都市圏に空港が複数存在するというのは合理的な発想です。
したがって、交通網の有機的な連携を支える空港、鉄道などのインフラについては、「市民(?)団体」や無責任なメディアの一時的な論調に惑わされず、冷静で長期的な見通しを踏まえたうえで、その是非を評価していくべきことはいうまでもありません。
人口減少時代だからこそ、大都市圏での移動を効率化する新線計画は、むしろ積極的に実現していかなければならないのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
View Comments (15)
横浜市と対比して凋落を喧伝されよる神戸市ですが…
空港については「市民運動」に乗っかって市議会も市長も『市をあげて』反対で踊っておったんちゃいますか?
運輸省国交省の航空局内にはかなりの「神戸市アレルギー」が残っとったげに局内のヒトから伺った記憶もありまするが…
コレも「鶏と卵」と言えなくもナイですが、神戸市は明確な人口流出に対する策としても「市民」に何らか提示しとくべきやないんかなあ
明けましておめでとうございます。
今年もまた元日から地下鉄空港線の話?!、と思ったらコレ、去年の元日の神戸新聞の記事ですね、ちょっとびっくりしました。私は建設賛成派ですが、神戸市全体としては建設にはネガティブな雰囲気だと思います。原因は2001年の開業以来ずっと赤字を続けている地下鉄海岸線で、5年ほど前に市長が公の場で「政策の失敗」「日々の運行費用すら稼げていない」と断言しちゃいましたから、空港がどうのこうのと言うよりはむしろ、みんな地下鉄の新線建設自体にアレルギーというか恐怖感を抱いているのだと思います。「羹に懲りて膾を吹く」状態と言ってもいいでしょう。
地下鉄を建設すれば距離的には、低速だと言われているリニアメトロ方式(上記の海岸線や大阪の鶴見緑地線、東京の大江戸線と同じ方式)でも神戸空港から10分少々で三宮、15分以内に新神戸到着、のぞみでGo!というのが実現可能ですから、その利便性については間違いないところでしょう。2018年の台風21号を例に出して、悪天候時に空港を孤立させないための地下鉄建設という大義名分を掲げるのも有りでしょう。
でも空港利用客数の手堅い見積もり数字を出して(※上記の海岸線ではかなり希望的観測の数字を出して建設した結果が今の体たらく)、建設費と突き合わせて採算性を示すというのを地道にやって市民のというか、市長の納得を得るようにしないとなかなか進められないでしょうね。今の市長は阪急との直通計画を白紙撤回して以降、鉄道建設についてはかなり懐疑的になっている模様なので。
神戸とは縁もありませんが、一人の日本人として。あの洗練された欧風なハイソでハイカラなイメージが、今や、寂れた一地方都市のイメージ。進取の気風・気概が失われた時、もう終わりですね。北海道の原野じゃあるまいし、人の多く住む都市部で、人の交通の利便性と往来の足を確保しなくては、街は寂れます。その市長は、神戸をどんな街にしようとかの構想があるんですかね?
>その市長は、神戸をどんな街にしようとかの構想があるんですかね?
参考になるかわかりませんが、今の久元 神戸市長がどんな街づくりを考えているのか、定例会見のリンクを貼っておきます。阪急との直通を断念した件や人口減少の件などについて記者との質疑応答があります。市街中心部でのタワマン建設に規制をかけたことについては反対する人が多いですが私は評価していますね。
まあ臆病というか内向きの市政/姿勢であることは間違いないでしょう。
神戸市:定例会見 2023年10月12日
https://www.city.kobe.lg.jp/a57337/shise/shichoshitsu/teireikaiken/r5/20231012.html
>整備するならば、現在は北神線から山手線に直通している市営地下鉄について、三宮手前から南に分岐してポートアイランド・神戸空港方面に向かう路線を新設
新宿会計士さんの案もオーソドックスでいいのですが、お正月特集(笑)として私が考える路線案を書きます。ま、おめでたいヤツ!とご笑覧ください
まず前置きとしてJR阪急阪神との直通接続は考えません。
空港への鉄道建設に賛成する人のなかには、少なくともどれか1つとは繋げて大阪まで直通運転しないと意味がない、と主張される方もいらっしゃるのですが、東西方向に走るこれらの路線と、南北方向に作る空港線が交わるこの狭い神戸三宮エリアで両者の線路を繋げるのは不可能。仮にすべてに最優先させて直通構造を作るとして方法(場所/経路)は?どのくらいかかるのか?採算見込みは?と考えると無理なのは明らか。
ということで方式はリニアメトロを採用します。いわゆるミニ地下鉄方式。赤字に苦しむ海岸線と同じ方式で、互に直通できる構造にすることで救済する狙いもあります(共倒れの可能性もあるw)。JR阪急阪神や市営地下鉄西神山手線などの普通鉄道方式に比べて小型でトンネルも小さくなり建設費を節約できます。また市街地の地下鉄は短い距離でのアップダウンが多くなるので勾配に強いリニア方式は有利(普通鉄道は35‰まで。リニアは60‰まで)。新しいステアリング方式により曲率半径が小さく急カーブに対応できる点も海岸線と繋げるためには必要です。以下に経路など図示します
三宮~空港までの全体経路
https://i.imgur.com/MS4zw5i.jpg
ポートアイランド南端から空港島までの海底トンネルは建設費がかなりかかりそうなので、とりあえず第1期工事として三宮から医療センターあるいは計算科学センターまでを開通させて、そこから先は今あるポートライナーで乗り継ぎという可能性もあるかな?と実は弱気の計画です。
第2期工事で海底トンネル、三宮から新神戸までは第2あるいは第3期工事(それまでは西神山手線で乗り換え接続)と言う感じでしょうか。一気にやらないのは需要が見込みから大ハズレした場合に備えてですw
ただ、空港から新神戸まで1本で繋がらないことには神戸空港がその利便性をフルに発揮できないのはもちろんです。完成した暁にはポートライナーは元からある周回コースのみを残し、空港開港時に延伸した部分はたぶん廃止ということになるでしょう。
三宮周辺図(wikipediaにあった図に加筆しました)
https://i.imgur.com/KPABBEM.jpg
乗り換え利便性を第一に考え、JR阪急阪神地下鉄西神山手線それぞれの三宮駅が密集する場所の地下に、地上の道路(フラワーロード)に沿った形で空港線ホームを南北方向に配置します(図のピンク色部分)。地下鉄西神山手線三宮駅はB1F:改札階、B2F:新神戸方面行きホーム、B3F:西神中央方面行きホームという変則構造をしていますが、そのさらに下に空港線ホームを持ってくる形にして市営地下鉄の三宮駅を一体化します。
※細かいこと言えば、西神山手線三宮駅B3Fの真下に連絡通路階(B4F)を設けて空港線ホームの北端まで延ばし、そこから階段/エスカレータで下りると空港線ホーム(B5F)と言う形にすることで地下鉄同士ラッチ内乗り継ぎできるようにします。
空港線ホームの南側改札から上の地下街「さんちか」へ上がるとすぐ南側に阪神三宮駅の西口改札、北側の階段を上がっていくとJR三ノ宮駅の中央改札口へ、地下街を少し西へ進んで地上に上がるとJR三ノ宮駅の西口改札、さらには阪急三宮駅の東口改札と、各社との乗り換えにも至近距離です。
なおピンク色の破線で示したように、既存の地下鉄海岸線は三宮花時計前駅に入る直前で北側にカーブを切り、空港線に合流させます。他の三宮駅から離れていて乗り換えが不便だと評判の良くない三宮花時計前駅は廃止します。
地上の様子
https://i.imgur.com/Zq5vfE4.jpg
地下鉄空港線と海岸線の配線はこんな感じで
https://i.imgur.com/0iLDKSU.jpg
海岸線と空港線は三宮駅でスイッチバックによる直通運転が可能な構造にします(※三宮を終点とする系統分離運転も可能)。黒が海岸線、青が空港線、赤が両者を繋げるために工事が必要な部分です。
駅位置が変更されるのと直通することで海岸線の利用客増加にもつなげたいところです。欲を出すなら、須磨水族園が須磨シーワールドとしてリニューアル開業するので、海岸線を西側の終点 新長田駅から国道2号線沿いにそこまで延伸させる手も考えられます。須磨シーワールドは今までの庶民的な水族館ではなくリゾート型の高価格路線を目指しているようなので、国内外各地から神戸空港へ飛行機でやって来る客を直通の地下鉄1本で誘導するという形は有りかもしれません
神戸についていろいろ考えておられることが分かりたした。
所で、神戸をどんなコンセプトの街にされたいですか?人は、街をコンセプトで理解しませんか?
その鉄道路線案、面白い。採算性だとか政治だとかを無視して、こういう空想路線の話、興味をそそられる。あなたブログ書いたら?それか新宿会計士さんのブログに読者投稿という仕組みがあるみたいだから、それで投稿してみたら?(採用するかどうかはブログ主さんの判断なので投稿しても採用されるとは保証出来ませんけど。)
連投失礼。
ついでにブログ主さんも神戸の話題も良いのですが、「新宿」会計士さんと名乗るのなら、東京の新線のネタをもっと投稿してほしい。今ホットな路線としては相鉄・東急新横浜線で首都圏の交通網が一挙に広まった話もあるけど、横浜市営地下鉄BLがあざみ野から小田急新百合ヶ丘まで伸びてめっちゃ便利になる予定の話とか、南北線が品川まで伸びる話とか、有楽町線が豊洲から住吉まで伸びる話とか、東京駅から臨海部までをつなぐ路線とか、蒲蒲線とか。
実現に向けて動いてるラインって意外と沢山あるんですよね。
上のは「とある23区民でした」
>今ホットな路線としては相鉄・東急新横浜線で首都圏の交通網が一挙に広まった話もあるけど、横浜市営地下鉄BLがあざみ野から小田急新百合ヶ丘まで伸びてめっちゃ便利になる予定の話とか
ずっと関西育ちなので関東の鉄道網(どこにどうつながっているのか、とか)はチンプンカンプンですが、それでもこういう「楽屋裏」を見るのは好きですよ
「相鉄・東急新横浜線」の縦断面図
http://tarouroom.blog89.fc2.com/blog-entry-1654.html
「ブルーライン」の縦断面図
http://tarouroom.blog89.fc2.com/blog-entry-1647.html
「神戸市営地下鉄」の縦断面図
http://tarouroom.blog89.fc2.com/blog-entry-1661.html
あとこれは妄想全開になりますが(汗)、
上記案では方角を見失いやすい地下ホームに、空港行き、新神戸行き、海岸線方面行きの3方面の列車が出入りしてどれがどれやら分りにくくなるので、列車の到着/発車を知らせるメロディ(BGM)も3つ用意します。
【空港行き】映画「トップガン」テーマ曲のイントロリフ。曲名が「Danger Zone」なので縁起悪いですが…。
【新神戸行き】神戸が日本のジャズ発祥の地とされていることに因んでスタンダードナンバーの1つ「A列車で行こう」。新幹線(Shinkansen)なのでS列車ですけどね。
【海岸線方面行き】須磨シーワールドへの延伸を前提にして、映画「ジョーズ」のテーマ曲で。シャチのショーが1番の目玉らしいので本当は映画「オルカ」のテーマ曲なんでしょうけど、イメージというか曲の認知度的に、ね。
これくらいの余裕(遊び心)は持って都市開発して欲しいところ。
>今年もまた元日から地下鉄空港線の話?!、と思ったら
今年も実は1月5日の新聞に出ていましたw
関経連の会長が「(新幹線の)新神戸駅と空港が一つの路線で結ばれる」ことを期待すると神戸新聞のインタビューに答えていた模様。
https://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/202401/0017193294.shtml
有料記事なので、私が読めていない部分にどんなことが書かれているのかわかりませんが、バス(←市長はこれで十分と考えている様子)ではなく鉄道を敷いてくれとたぶん書いてあるのだろうなと想像しています。
神戸市は、ポートアイランドの利便性を今以上に高めないと、企業は大阪を選択するという事態は続くと思われます。横浜と似ていますが。
私も時々神戸へ行きますが、場所がポートアイランドと聞いただけでかなり気が引けます。実際はそれほど時間はかからないのかも知れませんが、どうもあのモノレールのような乗り物が好きになれません。
注目を集めているバイオベンチャーなども集積していますので、六甲山を背にした神戸は、いまこそ新たなウォーターフロント開発を積極的に進める必要があります。万博を予定している大阪の湾岸地域よりもこちらのほうが余程将来性があると思います。淡路島まで船ですぐですし。
神戸で暮し始めて感じたのは平成の波に乗遅れた街、、ということです。
神戸を知っている人なら解ってくれると思います。
そしてある日横浜から私を訪ねてきた妻の感想、、「大船みたいだね」
新神戸から空港まで鉄道を高架方式で繋ぐのは良いかも知れませんが、いまは六甲方面から高速道路を西へ伸す工事の真っ最中です。もう地下を通すしか無いのじゃないでしょうか。
それから市民運動アレルギー云々ですが、役所は役所で反社勢力とズブズブでどっちもどっちだと思いますわ。
神戸空港と三宮駅との間の鉄路としては既に神戸新交通のポートアイランド線がありますよね.
以前,羽田から神戸空港に飛んで三宮に出るのに,その線に一度乗ったことがありますが,乗客で溢れるということも無かったので,それ以外に地下鉄の新線が必要とは考え難いのですが.
そもそも,神戸空港それ自体の発着便数が増える可能性ってあるんですか?
現在の関空をどこに建設するかで,今の泉州沖に決定される前に,泉州沖では空港から大阪都心への交通の便が悪いからということで,神戸の沖合に海上空港を作りたいから神戸市側は認めて欲しいという要望が新空港の計画側から出てたと記憶していますが,それを拒否したのが神戸側ですよね.
そして,その後で,騒音問題はあるが大阪都心部へは短時間で出られる伊丹空港と都心部に出るのは少々時間を要するが深夜でも発着可能な海上空港という利点を有する現在の関空という2つの空港があるのに,「神戸は政令指定都市だし空港も欲しい」なんて今さらな我儘を言い出して作ったのが神戸空港でしたが,当然ながら大阪国際空港(伊丹)と関西国際空港という2つの国際空港が既に存在するので,神戸空港には発着便数も厳しい制限が課され国際便の就航は許されず,就航する航空会社も全日空が少し就航している以外は全て格安航空会社のみという,絵に描いたようなローカル空港となったのが現在の神戸空港の現実の姿です.
その上,国交省による便数制限以前の問題として,神戸空港に飛ぶ便の利用者は神戸市を中心とするかなり狭い周辺地域に用事がある人々だけ(だって大阪に用がある人ならば伊丹なり関空なりに飛べば十分)ということで,マーケット的に今後の発展性が全く期待できないのが神戸空港ですよ.
しかも神戸市は既に人口減少が始まってしまった.
そんな神戸市で新しい地下鉄を建設するなんて,完成した時に乗客はいるのでしょうか?
神戸が関西空港を受け入れていれば,神戸の運命はかなり違ったでしょう.そして,仮にですが,現在の神戸空港の位置に関西空港が建設され,複数滑走路化も果たされたならば,その神戸関西空港は現実の泉州関西空港とは違って乗客にとって降りてからの利便性の高い空港となり,騒音に悩む周辺住民の要求を受け入れて伊丹空港は廃港になったかも知れませんね.
またその場合には,空港と神戸都心部(つまり三宮ですが)とを繋ぐ鉄路としては,日本にとっての基幹空港と都心部との乗客輸送には輸送力の大きな本格的な鉄路が不可欠ということで,(今の神戸空港という単なるローカル空港に相応しい乗客数に見合った)輸送力の小さな新都市交通でなく,地下鉄なり高架の通常鉄道なりが建設費の相当な部分を国の負担で建設できた可能性は大いにあったでしょう.
本当に神戸市がやることはいつも頓珍漢だ.人口減少を食い止めるために神戸空港をキーにして神戸市の再発展を狙おう,そのために市営地下鉄空港線を建設しようなんてのは全く現実味のない妄想です.まあ神戸市民の税金で作るなら私のお財布には関係ないので御自由にどうぞ.