コミュニティノートが、再び大手新聞社に「着弾」しました。朝日新聞が掲載した「15歳~39歳の世代の癌患者数の7割が女性で、乳癌や子宮頸癌が多い」とする記事に対し、「子宮頸癌への感染を防ぐHPVワクチンの接種反対キャンペーンを最も熱心に展開したのは朝日新聞です」、と指摘されたのです。
とある朝日新聞の記事
朝日新聞デジタルに15日、こんな記事が掲載されました。
「AYA世代」のがん、女性が7割超 乳がんや子宮頸がん多く
―――2023年11月15日 0時00分付 朝日新聞デジタル日本語版より
朝日新聞によると、国立がん研究センターと国立成育医療研究センターが15日に公表した、癌の診療状況を調べた報告書によると、15~39歳の「AYA世代」(Adolescent and Yougn Adult、つまり思春期と若年成人)の癌患者数の7割が女性だった、というのです。
コミュニティノートが着弾
とりわけAYA世代の女性に多いのは乳癌と子宮頸癌だった、などとしており、これについて朝日新聞はX(旧ツイッター)にも記事のリンクをポストしています(該当するポストは現時点で確認可能です)。
ところが、このポストには例の「コミュニティノート」がついています。
子宮頸がんへの感染を防ぐHPVワクチンの接種反対キャンペーンを最も熱心に展開したのは朝日新聞です。
■(私の視点)子宮頸がんワクチン 安易な接種の推進やめよ 池田利恵 (※2013年5月11日付朝刊17面)
■(記者有論)子宮頸がんワクチン 国の推奨再開、納得できぬ 斎藤智子 (※2014年4月9日付朝刊14面)
ちなみに、WHO(世界保健機関)やCDC(米国疾病対策センター)、欧州の規制当局(EMA)がHPVワクチン安全宣言を表明したことを、日本のマスコミは報道していません。
http://expres.umin.jp/info/acv/2015/12/hpv.html
詳細は以下をご参照ください。
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/b232a5d8d37a2e1ebe6897564b7f2db6b50f927d
山口教授の指摘とは?
コミュニティノートのリンク先のひとつが、『Yahoo!ニュース』に2021年9月17日付で掲載された、駒澤大学グローバル・メディア・スタディーズ学部の山口浩教授が執筆した、こんな記事です。
新聞はHPVワクチンをどう報じたか
―――2021/9/17 08:03付 Yahoo!ニュースより
山口教授によると、子宮頸癌の原因となるヒトパピローマウィルス(HPV)への感染を防ぐHPVワクチンの接種率が激減したそうです。
2010年度から接種の公的助成が行われ、2013年4月に定期接種が始まったものの、「副反応を訴える人々の声」を受け、同年6月には積極的勧奨が中止。1994年~99年度生まれの女性のワクチン接種率が70%ほどだったのに対し、2002年度以降に生まれた女性の接種率が1%未満へと激減したそうです。
山口教授は2013年1月から21年8月までの期間、子宮頸癌ワクチンに関する朝日新聞の235件の記事を調べたところ、「2017年までの記事のほとんどはワクチン接種に伴う副反応やそれに対する不安の声、その後被害者らが起こした訴訟に関するものだった」と指摘。
しかし2014年にWHOが「安全性を再確認」したと報告して以降、世界中でワクチンの効果などに関する肯定的な評価が出て来ているにつれ、記事数が激減するとともに、こうした流れを「朝日新聞は報じていない」、というのが山口教授の指摘です。
ちなみに山口教授はほかにも読売新聞や中日新聞の記事についても調査しているのですが、その概要についてはリンク先で直接ご確認ください。
大手新聞にも容赦なくコミュニティノートが着弾する時代に
いずれにせよ、「朝日新聞がかつての自紙で子宮頸癌ワクチン接種に反対するキャンペーンを最も熱心に展開した」とするコミュニティノートの指摘が事実なのかどうかについては、朝日新聞側からの反論を待ちたいところです(もし反論があれば、ですが)。
ただ、先日の『日経新聞、「グラフの不備」認めて再投稿したものの…』などでも指摘したとおり、最近、X上では大手新聞社に対しても、こうしたコミュニティノートが容赦なく着弾するようになっています。
興味深い時代になったものです。
『メディア「エビデンスない報道をエビデンスで殴るな」』などでも指摘したとおり、科学や証拠を正面から否定する新聞は、そのうちまともな一般国民、一般読者からの支持を失っていくことは間違いないでしょう。
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「なんかきな臭いな」というとき朝日はすぐに駆け付けて燃えていればワイワイ騒ぐ。
火が小さければ団扇であおいで火を大きくしてワイワイ騒ぐ。
燃えていなければ自分で火をつけてワイワイ騒ぐ。
どうしようもない奴らだ。
朝日新聞自身が燃えている時は、例外ではないでしょうか。
蛇足ですが、朝日新聞がいよいよ危なくなったら、朝日新聞の出世競争、内部抗争で
火をつけったりしないのでしょうか。
これを見ると、A新聞のやり口、炎上商法だと分かる。公のやる事叩いて、周りが乗って来ると分かれば、追い記事書きまくる。そうしていれば、面倒な調査や取材をせずに記事が毎日書けて楽ちん、と。
何しろ、取材に行って記事ネタが見つからないと、珊瑚に自分で傷つけて、社会問題をデッチあげる社風だから。社会の公器ならぬ、社会のキョウキかも。
コロナの一連の騒ぎを見ていた思ったのですが、ワクチン忌避者の一部には、私益でしか評価せず公益を一顧だにしない人がいるように思いました。
ワクチンの有効性や副作用の発生率は統計的にはわかっているものの、自分個人に打ったときにどうなるかは絶対にわからない。
でも、統計的事実からワクチン接種者が増えれば感染拡大を抑えて感染者数の母数を減らし、重症者や死者を減らす効果があることは明らかでした。
自分に副作用が発生するリスクはあるのだけどリスクは小さいし、これで命が救われる人が増えるのであれば打とう、との公益的な判断があってしかるべきなのですが、単純に自分に効くかどうかの観点でしか見ていない人がかなりの数存在した、そんな感じを受けています。
わかった上での選択ならそれはまあ仕方の無いことではあるのですが、公益の観点の価値を理解しないまま、ワクチン忌避者となっている人が多数いたのではとも思います。
私益を優先する考え方は、マスコミの報道で醸成された面があったと思います。
こちらの医療関係者による読者投稿は大いに参考になりました。
元雑用係さま
このコメントは分かり易いです。素晴らしい。
そうでしたね。ワクチン接種、集団免疫を作ると言う考え方がありました。
個人の罹患防止対副作用のリスクと社会の集団免疫の形成。
これを、私益と公益という見方で説明されたので、分かり易いと思いました。
というのは、かっこつけて立派なことを言おうと言うのではありませんが、個人的には迷ったのですが、集団免疫を作る為に微力になればと思い接種を決めた経緯を思い出したからです。そうして、個人の副作用リスクへの怖れから、目を逸らしたのでした。そうすると、案外、怖れの気持ちは行かなくなりました。俺は、集団に貢献しているんだ、みたいな意識も出て来ていたように思います。
その時の事を思い出し、なる程と思った次第です。
人人感染を抑える必要があったコロナワクチンと子宮頸がんワクチンでは事情がまた別の話で話題ズレではありましたが。
自分の問題だと思っていると悩みまくるのに、人のためになると気づいた瞬間に悩みがどうでもよくなることはよくあることですよね。それと比べれば大したリスクじゃないと。
もともとそういう利他的な人は多いと思うんですが、自分の問題ばかりにフォーカスを持っていこうとするマスコミはその点でも罪深いと思います。
>自分の問題ばかりにフォーカスを持っていこうとするマスコミはその点でも罪深いと思います。
このコメント、冴えてますね。
マスゴミの正体、暴いてます。
個人の問題に持ってかないと、記事売れないと思っているのか、民衆がうましかで自分の事しか考えられない愚民だと思っているのか、自分達がうましかで公益性のある発想が出来ないので、公益性のある記事が書けないのか?
ただ言える事は、マトモな頭と知的水準を持った人間は、マスゴミ界には行かないという事ははっきりしているようです。
マスメディアの "恒罪" がオオッピラに議論される様になったのはヨロシキコトかと
戦中戦後の掌クルーしかりマスゴミ仕草変わらじ北首都運転、サテ往き先は…
毎度、ばかばかしいお話しを。
朝日新聞:「朝日新聞の昨日の記事は、都合が悪くなったら記憶から抹消される」
これって、笑い話ですよね。
毎度、ばかばかしいお話しを。
朝日新聞:「朝日新聞内部の都合は、人々の記憶を改変できる。つまり、反ワクチンキャンペーンはなかったことになるのだ」
こちらの方が、いいですか。
本文に追記。
やっぱりツイートを消して「逃亡」したようですね。
ま、予想していましたが(笑)
逃げるな!責任から逃げるな!
失礼。削除されたのは「役に立つコミュニティノート」のツイートの方でした。
https://twitter.com/helpfulnotesjp/status/1724880975874904506
日本の子宮頸がんワクチン接種を激減させた大手新聞の「無責任」
https://news.1242.com/article/326742
メディアにとっての世論の意味が、mine(我が物)からmine(地雷)へ・・。
何というか、これは単にものを知らないとか、データの読み方が分かってないというより、初めからウソを振りまくのが目的で、偶々都合良く利用できそうな資料を見つけたので、飛びついたというレベルの話です。本当に悪質。腹が立つやら、呆れるやらの一方で、かりにもクオリティーペーパーを自称する朝日の記者がこれかと思うと、哀れさをすら感じます。
引用している国立がん研究センターから報告されているグラフ。がん患者の発生についてある程度の知識がある人間なら、「ああなるほどね」と眺めはしても、子宮頸がんワクチンの被害などに結びつけるなど、おおよそ想像を絶します。
そうは思ったものの、一応きちんと資料に当たってからと、厚労省の性別、年齢層別、死因別の統計を、過去20年分について調べてみた上で、これを書いています。がん研究センターのデータが、この医療機関を受診した「患者数」であるのに対して、わたしが拾ってきたのは全国の「死者数」ですから、男女の比率にある程度違いがあるのは仕方ありませんが、それでも傾向については十分比較ができるはずです。
まずAYA世代のがん患者数(死者数)の比率に著しい男女差がある点について。5歳刻みに集計した年齢層ごとに比較すると、年齢が増すにつれがん死亡率が上昇が見られるのは男女とも同じですが、増加の割合は女性でとくに著しい。思春期以降40歳くらいまで、年齢が5歳上がるごとにざっくり死亡率は2倍になっていく。男性の年齢と死亡率増加の関係はそこまで激しくはありません。そして、この関係は、20年前も今も、子宮頸がんワクチンの導入以前も以後も、全く変化していません。
で、なぜ若いうち女性のがん死亡が多いかというと、もちろんそれには乳がん、子宮がん(頸がん、体がん)という女性特有のがんが関わっています。これらのがんの発生はホルモンが作用すると促進されるので、思春期から発生頻度が急激に上がってくるのです。
ところで、死因別統計から、AYA世代の乳がん、子宮がんのデータを経時的に見ていくと、乳がんでは50%以上、子宮がんでも30%以上、この20年間に死亡率が上昇しています。これは子宮頸がんワクチンの供用など関係がなく、もっと以前から続いている傾向で、食生活の変化の関係とか、色々言われている話ですが、それは脇に置いて、ワクチンの定期接種化が2013年ですから、もうそろそろ効果が見えてきて良いはずなのに、その気配は一向見られません。他のワクチン導入国での知見に照らして、少し成績が悪すぎるのではないかという気がするのです。
おそらくこれは、定期接種とは言え、副反応被害の訴えを受けて、早々にワクチンの扱いを任意接種並みに引き下げたため、実際には対象人口の1割程度しかワクチンを受けていないのが理由でしょう。この副反応問題を誇大に報道した(わたしはそう見ています)マスコミの責任たるや大と言えるのではないでしょうか。
わたしはこのワウチンの導入に当たって、対象を思春期の女性に限ったのは間違いだと思っています。子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルスは、女性にだけ感染するものではありません。これによってがんを発症してしまう女性の大部分は、オトコからウイルスをうつされているのです。
それと日本だけだと言われる、激烈で継続的な痛みを伴うとされる副反応。あれも思春期の女性を対象に接種をおこなったことが原因ではないかと疑っています。このワウチンが性病予防を目的にしたものだということは、それくらいの年頃になれば分かっています。このワクチンに対して、一種「罪悪感」めいた感情が伴い、不安定な心理状態にある女性に引き起こされた心因反応が、かなりの症例に関わっているのではないかというのが、今抱いている推測です。
かつて、先天性風疹児の発生予防を目的に、同じような年齢層の女子生徒を対象に行われた風疹ワクチンというのがありましたが、これでは風疹の流行そのものには効果はなく、また先天性風疹への効果も明確ではないということで、全1歳児を対象としたユニバーサルワクチンに切り替えられました。結果、今では国内起源の風疹の流行は完全に終息しています。
子宮頸がんワクチンも、どうせやるなら、男女を問わず幼児期に全員接種を目指すべきだと考えます。
科学的記事は、伊江太さんのような方が書けばいいのだが、ここまでではなくとも少なくとも、科学全般の一般的な知識と科学的思考法、統計等のデータの読み方・解釈の仕方の素養は必要でしょう。これら、基礎的な事を習得するのは、それ程難儀な事ではないはず。以前は、マスコミでも、科学部という部署があってそこの記者が科学等に関する記事を書いていたのではないのか?
日本の私立文系は、殆ど理系の勉強をしていないのではないか?そして、そんな連中が最もマスコミ界が好きなようだ。何しろ、自由な発想で書きなさい、なんて教育を受けてそうだから、何でも自由に書いていいと思っている節がある。
>男女を問わず幼児期に全員接種を目指すべき
子宮頸がんの原因となるウイルスがHPVと聞いて、皮膚常在菌のようなどこにでもいるウイルスが特定部に感染することで発症するのかと、勝手に想像していました。
問題認識を新たにしました。
編集中に書き込んでしまいました。再度。
>男女を問わず幼児期に全員接種を目指すべき
この機に公的サイトの基本情報を当たりまして、特定の種類のHPVウィルスが原因であること、当然人人感染の心配が必要であること、承認済みワクチンの効能が既に感染したものではなく、接種後新たに侵入したウイルスの排除だと知りました。
男性用は9歳児以上のものが承認済みだそうで、ご提案の男女幼児期全員接種にはまだハードルがありそうです。
問題認識を新たにしました。
特定ウィルスが、常在菌がいるような所に偶々駐在した時に、偶々特定部位に至ると増殖しちゃうんじゃないかな?だから、汚い手などで、粘膜などに触れてはマズイ。
そのような事を防ぐために、こまめな手洗い等の清浄除菌作業が必要。
もう一つは、ウィルスがいる特定部位同士が接触する事で、ダイレクトに感染。
感染症という名前の通り、簡単に感染してしまう。しかし、感染したからと言って、全ての者が発症する訳ではない。そういう者を保菌者という。だから、要注意。
よって、伊江太さんの言うように、幼少期に、男女とも全員ワクチン接種しておけば、安全率は著しく上がることになります。
まあ、伊江太さんのコメントを読んで、ここまで解釈できる者が記者であれば、日本のマスコミ界の安全率も上がるのだが。
所で、これくらいの知識は、日本の小中高の学校教育で習得出来ることだと思うんですが。
読んでみたサイトを一つ。
日本産婦人科学会
https://www.jsog.or.jp/modules/jsogpolicy/index.php?content_id=4
>子宮頸部に感染するHPVの感染経路は、性的接触と考えられます。
>発がん性HPVの中で、HPV16型、HPV18型は特に前がん病変や子宮頸がんへ進行する頻度が高く、スピードも速いと言われています。しかし、HPV16型、HPV18型の感染は、HPVワクチンによって防ぐことができます。
だそうです。
言葉少なすぎたので補足します。(笑)
素人ながらに、たまたま自分の皮膚常在菌の中に子宮頸がんを引き起こすタイプのHPVがいても不思議はないだろうし、それが問題箇所に勝手に移動して発症する程度のことを考えていました。
それに対しては感染経路としては性的接触の可能性が高いとのことでした。
ただいずれであっても、幼少期の男女へのワクチン接種が有効であることには違いないと思います。
初期のころの子宮頸がんワクチンは2価だったそうで、その際にベースとなったウィルスは西洋ではやっていたタイプが基準だったそうです。このため、日本で多いタイプには予防率がそれほど高くなく、半分もいかない、なんていう話もありました。その程度しか効かないのにわざわざ副作用の恐れがあるものを打ちたくないという判断をした人も多かったと思います。
今では7価のワクチンが無料で打てて、個人負担すれば9価のものも打てるそうです。我が家では中学入学後に打たせるつもりです。