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テレビ業界の下請け業者は座して死を待つ必要などない

東京商工リサーチ(TSR)のレポートによると、2023年に入ってから9月までで、テレビ番組制作会社の倒産が14件と、すでに10年来で最高となってしまったのだそうです。ただ、冷静に考えていくと、テレビ業界に未来がないことに関しては間違いないのですが、その一方、ビジネスとして見ると、映像の世界はむしろ未来が開けています。インターネット空間では優れた動画を作ればそれなりに多くの人に見てもらえるからです。

新聞業界は終わりが見えた

すでに新聞のビジネスモデルは破綻している

「新聞業界の衰亡」は、当ウェブサイトでもかなり以前から取り上げてきた論点のひとつです。端的にいえば、「情報を紙に印刷し、地球温暖化ガスを大量に撒き散らしながら全国に届ける」というビジネスモデル自体が、このインターネット時代において、完全に破綻したからです。

これは単純に、「新聞を印刷して流通させるのに時間とコストがかかる」、というだけの理由ではありません。

新聞紙の場合、いったん印刷された情報をあとから差し替えたり、新たな情報を付け加えたりすることはできませんし、印刷されている写真を自在に拡大・縮小することも、動画を再生することもできません。それどころか、工場で印刷されてから私たち読者の手元に届くまで時間がかかり過ぎます。

新聞は莫大な用紙代、インク代、減価償却費、人件費、燃料費を投じて印刷・配送しなければなりませんが、そうやって苦労して読者の手元に送り届けても、情報というものはすぐに陳腐化してしまいますし、そうなると、そこにあるのは「情報の塊」ではなく、「紙ごみの束」です。

もちろん、『【エコ】これからは「生ゴミといえば新聞紙」の時代へ』でも指摘したとおり、新聞紙には生ゴミの水分とにおいを吸収する機能もありますので、生ゴミ入れとしては最適でしょう。

あるいはとくにキャンプ時や災害時には燃料として役立つこともあり、『新聞の新たな活用法…「新聞読まずにかまどで燃やす」』でも取り上げたとおり、最近では新聞紙数枚でご飯が炊けるというアイデア商品も出て来ているようです。

「正しい情報を世に伝える」という意味でまったく役立っていない新聞

ただ、新聞紙は「生ゴミ処理BOX」、「かまどの燃料」、「雨に濡れた革靴の乾燥」、「子供の習字の練習」、「てんぷらの油吸収」といった用途には優れているかもしれませんが、「正しい情報を世に伝える」という意味では、まったく役に立っていません。

いや、正確には「日本の」新聞は、というべきでしょうか。

日本の新聞は定期的に誤報、捏造報道などの不祥事が発覚するなど、クオリティは決して高いとはいえませんが、その大きな要因のひとつは、客観的事実関係を軽視する、ジャーナリズムにあるまじき態度にあります。

「事実を正確に伝える力」、日本の新聞に決定的に欠如』でも紹介したとおり、日本の新聞記者は「事実を正確に伝える」という能力を、諸外国の新聞と比べて軽視しているフシがあります。長年の独占に加え、「記者クラブ」という制度などの弊害が出て来ているのでしょうか?

そういえば、『「報道の自由度はG7最低」に一般人のツッコミが多数』などでも取り上げたとおり、フランスに本部を置く「国境なき記者団(Reporters sans frontières, RSF)」が公表した報道の自由度に関するランキングでも、日本の評点が非常に低い理由として、記者クラブ制度が挙げられています。

「日本の報道の自由度が低い」というのは、新聞業界(やテレビ業界)の皆さんが大好きな鉄板ネタ(?)のひとつですが、肝心のRSFレポートを読んでみると、報道の自由度を引き下げている要因のひとつに、「外国人記者やフリーランス記者を排除する記者クラブ」が挙げられていることは、あまり知られていません。

「エビデンスで殴るな」という逆ギレ

すなわち、日本の新聞記者は、客観的事実関係を丹念に調べるという努力をしなくても、記者クラブに所属していれば、勝手に情報が入ってくるわけですし、だからこそ記者クラブ経由で官庁(たとえば財務省)がウソの情報を注入していても、無批判にそのまま報じてしまっているのでしょう。

「国の借金論」などその典型例です。

だからこそ、インターネットが発達し、エビデンス(証拠)がない新聞記事に一般人がSNSなどでツッコミを入れる社会が到来すると、新聞側からは「エビデンスで殴るな!」という逆ギレが登場しているのでしょう(『メディア「エビデンスない報道をエビデンスで殴るな」』等参照)。

いずれにせよ、日本新聞協会のデータなどで見ても、新聞は早ければ5年以内に夕刊がほぼ絶滅し、朝刊ですら、下手をすると10年以内にはその社会的役割を終えてご臨終を迎えるのではないかと思えてなりません。

インターネットの発達は、それだけの速度で世の中を変えているのでしょう。

地上波テレビにも忍び寄る破綻の影

新聞の次は地上波テレビ局だ

もっとも、新聞業界が滅亡するのは時間の問題ですが、話はそこで終わりません。

かつては新聞と並んでこの世の情報伝達を一手に支配していた媒体が地上波テレビですが、やはりテレビ業界にも足元でさまざまな変化が訪れているのです。

もちろん地上波テレビ業界自体、現在はまだ「この世の春」を謳歌しているフシがあります。

たとえば総務省の調査によれば、若年層に関していえばネット利用時間がテレビ視聴時間を大きく上回っているものの、高齢層に限定すれば、依然としてテレビ視聴時間はネット利用時間を大きく凌駕しています(図表1)。

図表1 2022年における年代別・メディアの平均利用時間(平日、単位:分)

(【出所】総務省『情報通信白書』データをもとに作成)

また、株式会社電通が公表する『日本の広告費』というデータで見ても、2022年において、ネット広告費は史上初の3兆円台に達していますが、テレビ広告費はここ20年あまり横ばいが続いているとはいえ、依然として2兆円近くとなっています(図表2)。

図表2 ネット広告費とマスコミ4媒体広告費の推移

(【出所】株式会社電通『日本の広告費』データなどをもとに作成)

広告主、視聴者に続きクリエイターもテレビ業界を見放し始めた

したがって、テレビの社会的影響力は(かつてほどではないにせよ)依然として大きいというのが実情でしょう。ただし、テレビ局の視聴時間が若年層になればなるほど、そして時が経過すればするほど、少なくなっていっていることは間違いありませんし、広告費も少しずつ、しかし着実に減少していることも間違いありません。

視聴者離れと広告主(スポンサー)離れ、というわけです。

ただ、テレビ業界を見放し始めたのは、広告主と視聴者だけではありません。クリエイターも、そうです。

以前の『視聴者や広告に続きクリエイターもTVを見捨て始めた』では、「若くて優秀なクリエイターほどテレビ業界から真っ先に逃げ出し、外資系のVOD(ビデオ・オンデマンド)業者などのコンテンツ・ビジネスの門を叩いているらしい」、とする話題を取り上げました。

あくまでも一般論ですが、古今東西、沈みゆく船から真っ先に逃げるのは、「他社・他業界に行っても通用するほどに優秀な人材」から、と相場が決まっています。

また、おもな就職人気ランキングの上位からテレビ局の姿が見えなくなったと指摘されて久しいのですが、こうした情報も、テレビ業界が「働き手」からも敬遠され始めているのではないか、とする仮説を裏付ける証拠のひとつといえるのかもしれません。

テレビ制作会社の倒産が高水準=TSR調査

こうしたなかで、ちょっと気になる話題があるとしたら、テレビ番組を制作する会社の倒産が増えている、とするものかもしれません。

テレビ番組制作会社の倒産が高水準 2023年は過去10年間で最多を更新

―――2023/11/06付 株式会社東京商工リサーチHPより

企業信用調査事業などを営む株式会社東京商工リサーチ(TSR)は6日、テレビ番組の制作会社の倒産が、今年9月までに過去10年間で最高を更新したと発表しました。

調査は日本産業分類の「テレビジョン番組制作業」に分類される、負債1000万円以上の会社の倒産件数を集計・分析したものだそうですが、これがなかなかに興味深いのです。

というのも、2023年1-9月のテレビ番組制作会社の倒産件数は14件で、6件だった前年同期と比べて2.3倍であり、また、2014年以降の10年間で過去最多だった2018年の13件を「すでに超えている」のだとか。

かなりのハイペースです。

TSRによると2020年のコロナ禍当初、緊急事態宣言発令による外出自粛などで番組制作の中止や延期を余儀なくされ、業績に大きく影響。長引く受注減に加え、制作コスト、人件費上昇などから、「小規模の制作会社を中心に、倒産は今後も高い水準で推移する可能性が高い」、などとしています。

これはなかなかに深刻ですが、それだけではありません。

こうした倒産は小規模事業者を中心に発生しており、今年9月までに倒産した14件のうち11件が資本金1000万円未満で、12件が負債5000万円未満だったそうであり、また、代表者を含めた従業員で見ても数名という小・零細規模が中心だったそうです。

読者コメント「テレビ番組はつまらない」

しかも、TSRによると、業態別に見れば、「特に旅番組やグルメ番組、街歩きなど、比較的少額予算の番組をメインに請け負う会社の倒産が散発している」のだそうです。

番組制作に廻せる予算が減って番組のクオリティが落ち、そのことでさらに視聴者が離れ、広告費が減少し、予算がさらに減る…、といった、負のスパイラルに陥っているのかもしれません。

ちなみにこの話題をオリコンが取り上げ、『Yahoo!ニュース』に配信しています。

テレビ番組制作会社の倒産、過去10年間で最多

―――2023/11/06 16:24付 Yahoo!ニュースより【ORICON NEWS配信】

この記事の読者コメント欄によると、こんな趣旨のコメントが散見されます。

旅番組、グルメ番組、街歩きなど、どの局の番組も似たり寄ったりで視聴者も飽きているのではないか。多すぎれば淘汰されるのは自然な話だろう」。

いまのテレビ番組は、つまらなすぎる」。

ネット動画の魅力

旅行系・街歩き系が「つまらない」わけではない

このあたりについて、著者自身には判断が付かないところです。普段、テレビを視聴しているわけではなく、具体的に「旅、グルメ、街歩き」といった「低予算の番組」がどれだけ地上波テレビで流されていて、それらがどのくらい「つまらない」のか、わからないからです。

ただ、動画サイト『YouTube』などを見ると、大変興味深い動画がたくさんアップロードされています。

山手線の駅名を冠した怪しい自称会計士自身は正直、地上波テレビを見ていないのですが(というよりもテレビ自体が職場にも自宅にもありません)、少なくとも動画サイトの動画のなかには、次回動画が楽しみでならない、というものもあります。

当ウェブサイトでも過去に何度か紹介したことがありますが、旅行系だと『綿貫渉/交通系YouTuber』などで知られる綿貫渉さん、『スーツ交通チャンネル』や『スーツ旅行チャンネル』など、トータルで登録者が100万人を超えている「スーツ」さん(本名:藤田裕人さん)あたりの動画が面白いでしょう。

ちなみにスーツさんの場合は興味深い動画を精力的に数多くアップロードしていますが、個人的には東京から大阪までの600㎞を自転車で走る『東海道五十三次』シリーズ、『中山道』シリーズなどが秀逸だと思います。

また、綿貫渉さんも同じく「交通系ユーチューバー」を名乗っていますが、こちらはバスやフェリー、自動車なども使い、一般にはあまり知られていないルートを旅する動画(路線バスで東京から大阪まで移動する、夜行フェリーで大洗港から北海道まで移動する、など)を多くアップロードしています。

実際、どれも大変興味深い動画ですので、騙されたと思って、ぜひ視聴してみてください。

少なくともここに挙げた動画のなかに、派手な演出などはほとんど出てきませんが、視聴していて「そんなルートがあるのか!」、などと感心するでしょうし、正直、動画を視聴しているだけで、旅行をしている気分になれるという、大変に秀逸なものばかりです。

物件紹介、DIY、その他多彩なジャンル!

さて、脱線ついでにもっと挙げておくと、ちなみに個人的に最近のお気に入りは旅行動画だけでなく、物件紹介やDIYなどに関するものがあります。

物件紹介としては、大御所は『ゆっくり不動産』や『あなたの理想不動産』あたりですが、ほかにも素敵なお姉さんが素敵なお部屋を紹介してくれる『RoomPa(ルムパ)』も興味深いです(素敵なお兄さんが良いという人は『ないけんぼーいず|楽しく内見!』あたりでいかがでしょうか)。

また、DIY系でいえば、『DIY MAGAZINE』という、築30年以上のマンションの一室の大部分をひとりで全面リフォームするなどの動画も有名ですが、若い夫婦が格安で手に入れた物件をDIYで修理していくという『ポレポレDIYチャンネル』なども興味深いかもしれません。

さらに、報道番組だと、『帰って来た虎ノ門ニュース』や『ニッポンジャーナル』といった、インターネット上のニューズ番組も増えて来ていますし、それらのなかには下手な地上波テレビの番組を上回るほどの社会的影響力を持つケースも出て来ているようです。

画質ではすでに地上波を上回っている

正直、これらの動画を見ていると、その気になれば個人・中小企業でも本腰を入れて動画配信を生業(なりわい)とすることができる時代がやって来たのではないかと思いますが、それだけではありません。「画質」の問題は無視できなくなりつつあります。

というのも、現代だとインターネット配信動画の方が地上波テレビよりも高画質だったりするからです。

地上波は当面2K画質が続くと見られますが、すでにネット上では4K、ものによっては8K動画の配信も始まっており、どれも画像が鮮明です。

言い換えれば、良いカメラ、良いPCなど、ちょっとした投資さえ惜しまなければ、たとえ素人だったとしても、ジャンルによってはプロフェッショナル顔負けのクオリティの高い動画も作れますし、視聴回数が稼げるかどうかは、あとは個人の才覚でしょう。

【参考】GoProのカメラの例

(【出所】アマゾンアフィリエイトリンク)

著者自身が普段、テレビ番組を見ているわけではないため、テレビ番組と比較できるものではありませんが、少なくとも旅行、鉄道、街歩き、DIY、物件探しなど、特定のジャンルに関していえば、個人ないし中小企業の方がフットワークが軽い分、さまざまな動画を臨機応変に撮影できるのではないでしょうか。

座して死を待つ必要はない

ちなみに先ほどのTSRの記事には、こんな記述があります。

テレビ番組制作会社を取り巻く環境はコロナ禍で大きく変貌した。2020年のコロナ禍では、バラエティ番組などの番組制作、撮影が軒並み中止や延期となり、下請けとして制作に参加していた業者の経営を直撃した」。

正直、もし下請けとして映像を作る仕事に従事していたのであれば、それこそテレビに依存するのではなく、YouTubeやニコニコ動画といった動画サイトでの動画投稿に活路を見出すと良いのではないでしょうか。

とりわけ、個人が主体の動画の世界で、プロフェッショナルの撮影技術を持った人たちが優秀なクリエイターとタッグを組む、といったこともできるでしょうし、ちょっとした撮影スタジオを作ってそれらを動画クリエイターに提供する、といったビジネスも成り立ちそうです。

地上波テレビの下請け企業にとっても、テレビ局の道連れとなって座して死を待つ必要などいっさいありません。

むしろ経営的には、単価の悪いテレビ局の仕事を断り、得意の映像制作技術を生かしてYouTubeやニコ生などに事業参入すれば良いのです。いやむしろ、優秀な技術を持つ企業は、是非ともこのネットビジネスのチャンスを生かしていくべきではないでしょうか。

※なお、もし本記事を読んでいる映像制作会社の経営者の方で、ご興味があるようであれば、山手線の駅名を冠した怪しげな自称会計士と一緒にビジネスをやってみませんか? info@shinjukuacc.com へのご連絡、お待ちしております。

新宿会計士:

View Comments (11)

  • おはようございます。

    「なろう系」のライトノベル同様に、ネット配信番組がテレビ番組になるのも近いと思います。
    ネット配信とテレビ放送の報酬の差額、番組コンテンツ権利の価格等の検討段階で、番組のコンプライアンス遵守をクリアすればネットからテレビに流れるクリエイターやコンテンツも増えるのではないでしょうか?。

    テレビ放送が生き残るには、NHKの受信料制度の廃止が前提条件と考えますけど。

    • 追記
      テレビ放送は視聴者が視聴時間を決められない、ネット番組は視聴者の自由、ということ観点だと、テレビ放送が生き残る術はないですね。
      著作物だと配信料金の問題がありますけど、有料BS、CS放送の契約状況を調査すれば明らかになりますね。

      衛星放送協会 有料・多チャンネル放送契約数
      https://www.eiseihoso.org/data/

      テレビ受信機、BSアンテナの販売台数も右肩下がりです。

  • 素朴な感想ですけど、テレビ番組がつまらないということは、それが今のテレビ局の予算と能力ではないでしょうか。となれば、(予算は簡単に増やせないので)能力のある人間にテレビ番組制作を丸投げするしかありません。テレビ局としては、下請けが低予算で面白い番組を作ってくれて、その手柄を元請けに譲ってくれるのを待っているのではないでしょうか。(まあ、どこでもそんな下請けがいれば、楽できますしね)

    • 私が想像するプロセスは

      放映時間は毎週月~金の午後3時から3時半
      内容は「xxx(タレント名)のぶらり旅」
      予算は1回放映分50万円(スポンサーに請求)ここまでスポンサーと広告代理店で決める。

      番組制作はテレビ局が指定する番組制作会社に下請けさせる。(50万の内10%をテレビ局、もう10%を広告代理店がピンハネ)
      コマーシャルは番組の最初、最後に1回ずつ。
      コマーシャル放映料は別途既定の料金をスポンサーに請求。

      番組制作会社はピンハネされた後の40万円で1回分を制作。
      1日に3回分ほど収録。編集はテレビ局の子会社に頼み別途費用を支払う。

  • 制作を必要としない番組が増えているような気がする。
    ショップチャンネル、古い時代劇(水戸黄門、仕事人等)韓流ドラマ(最近では中国ドラマも)
    映画の放映。平日の昼間にハリウッド映画を放映するなんて昔じゃ考えられなかった。
    高い放映権料も5-6社のスポンサーで負担すればということだろう。誰も観ないグルメ、ぶらり旅よりはましということ。

  • 私は今年で72歳になります。
    テレビや新聞を見るのは高齢者だけと言う論調には違和感を感じます。
    日本のマスコミはよくマスゴミと言われますが、全くその通りです。
    記者クラブという既得権に守られ、官庁のニセ情報を垂れ流すだけのプロパガンダのような代物が日本のマスコミだと思っています。
    高齢者の私はテレビを見ます、テレビで有料放送やYoutubeをよく見ます。
    だから高齢者しかテレビを見ないと言う事になるのでしょうか?
    世間のニュース評価には、高橋洋一さんや飯山陽さんなどの専門家の情報を信頼しています。他方でテレビで稼ぐコメンテーターの池上彰さんなど、他人の意見を自分の意見とするような人達は信用していません。

    • >テレビや新聞を見るのは高齢者だけと言う論調には違和感を感じます。

      オールドメディアをみるのは老人ばかりで若者は少ない→統計的事実

      ネットを重宝する老人もいる→上記と全く矛盾しない。

    • 孫(中学生と小学生)がうちに来るとテレビは全くと言っていいほどみませんね。
      ゲーム機でYouTubeを見ているか、ゲームをしている。

      池上彰:アシスタントが昨日調べてきたことを30年前から知っていたようにしゃべれる特技の持ち主。

  • 日本のテレビ業界は異常な高コスト体質です。地上波で全国放送するには、30局くらいで全国ネットを作らなければならず、キー局は、番組を再送信しているだけの地方の系列局にも、広告料を分配しなければなりません。そのため、ネットなら 「大人気」 といわれる視聴者数 (再生回数) の番組であっても、地上波テレビでは商売として成り立ちません。

    「ケインズの美人コンテスト」 のたとえ話と同じような事が、日本の地上波テレビに起きているんだと思いますね。(最近はポリコレに引っ掛かるためか、あまり言われなくなってしまいましたが。)

    美人投票:コンテストの1位は1番美人ではない? (知的な小話75) | 読むと賢くなるブログ
    https://tk252525.work/beauty-contest/

    テレビ番組を評価する尺度は 「視聴率」 しかないため、より多くの人にチャンネルを合わせてもらうために無難な番組ばかりになってしまって、結果的に 「誰にとってもイマイチおもしろくない番組」 ばかりになってしまっているのも大きいですね。「一部の人に熱狂的にウケる番組」 よりも 「多くの人が、なんとなくチャンネルを合わせてしまう番組」 のほうが視聴率は高くなりますから。

    ただしキー局は、自社でスカパーの有料チャンネルや、ネットの有料配信サイトを運営しているところが多く、「一部に熱狂的なファンがいる」 「好きな人は、お金を払ってでも見てくれる」 ような番組は、わざと地上波では放送せずに、有料配信にまわしているフシがあります。この場合、儲けはキー局が独り占めして、地方の系列局には分配されないので、地方局の経営はますます苦しくなりますね。

  • TVなんかを見ているのかと言われそうですが、事実を正確に伝える能力という点で、最近のNHKのニュースとBSのワールドニュースでの表現の差がありました。

    日NHK:ガザ市保健当局の発表では、今回の死者は〇〇名
    英BBC:イギリス政府にテロ組織と指定されたハマスの発表では、今回のハマス襲撃以後の死者は〇〇名
    (別の日には、ガザ市保健当局の発表では〇〇名と言った後、その当局がハマスの管理下にあって、その発表内容をイスラエルやアメリカは信じていないが、国連のデータでは、その発表内容と近い数字が出ていると言ってました。他方、国連の数字がいくつなのか、国連がどうやって調べているかには言及してません。)
    独ZDF:ハマスの管轄下にあるガザ市保健当局の発表では、今回の死者は〇〇名

    小生の幻想かもしれませんが、昔の無味乾燥な内容を伝えるNHKニュースだったら、もっと事実に拘ったのではという気がします。

    駄文で失礼しました。