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円安が韓国の輸出を直撃=韓国紙

円安は「現在の日本経済にとって」、デメリットよりもメリットの方が大きい――。これは、当ウェブサイトでこれまでに何度も力説してきたポイントのひとつです。某経済新聞が「悪い円安」論を一生懸命に喧伝していることは事実ですが、GDP、法人企業統計、対外与信、対外純資産など、現実の数字で見ると、こうした「悪い円安」論が間違っている証拠はいくらでも出てきます。そして、韓国メディアも「円安が韓国の輸出企業を直撃している」と述べました。

円安メリット・概論

自国通貨の上下(日本の場合だと円高や円安)は、その国の経済に複雑な影響を与える。

円高になれば、輸出競争力が削がれ、輸出産業にとっては不利になる反面、外国からモノを買ってくる分には有利になる。円の力が強くなっているためだ。国内でモノを作るよりも、外国から買ってきた方が有利になることもあるが、これが行き過ぎれば国内産業の空洞化をもたらす。

これに対し円安になれば、それと逆の現象が発生する。輸出産業にとっては輸出競争力が高まるが、円の力が弱まっているため、外国からモノを買ってくるコストが上昇する。よって、輸入品物価は上昇するが、製造拠点が国内に戻ってくるという「輸入代替効果」が生じる可能性もある。

さらにバランスシート(ストック面)については、その国が対外純債権国であるか、対外純債務国であるかによって事情が異なる。

一般に通貨安になれば、対外純債権国の場合は自国通貨換算した純債権の額が増える「資産効果」が発生するが、対外純債務国の場合は自国通貨換算した純債務の額が増えてしまう、という「逆資産効果」が生じる。

日本のように、外国から大しておカネを借りておらず、それどころか世界最大規模の対外債権を積み上げている国の場合は、円安は資産効果という多大なメリットをもたらすと考えて良い。

その一方、外国から外貨でお金を借り入れている国の場合は、自国通貨安は債務弁済負担を押し上げるため、経済が苦境に陥る可能性があるだけでなく、最悪の場合、自国からの資本流出とそれに伴う通貨危機が発生し、国家破綻に追い込まれかねない。

いずれにせよ、「現在の日本」を前提とすれば、少なくとも日本が円安で債務破綻を発生させる可能性はほぼないと考えて良く、一時的な輸入品物価の上昇という負の効果ももたらすかもしれないが、資産効果に加え、長い目で見れば、輸出競争力の上昇と輸入代替効果を通じた日本の産業の復活を後押しする。

その意味で、「現在の日本」にとっての円安は、歓迎される現象である――。

円安メリット・まとめ

以上は、当ウェブサイトでこれまで何度となく繰り返してきた論点です。

というよりも、この考え方は当ウェブサイトの捏造、でっち上げのたぐいではありません。経済学の理論に加え、統計データを冷静に積み上げていけば、当然に出て来る結論なのです。

いちおう、これまでに何度も紹介してきた(そしてこれからも何度も触れていく予定の)「例の図表」を紹介しておきましょう。

図表 円高・円安のメリット・デメリット

©『新宿会計士の政治経済評論』/出所を示したうえでの引用・転載は自由

くどいようですが、円安は「輸出産業にとって有利である」、「輸入代替効果を通じて国内産業に有利である」、「外貨建資産の円換算額を増やすため資産効果を生じさせる」など、現在の日本経済にとっては多大な恩恵をもたらします。

円安メリット:現実の数字を直視せよ!

ただ、このように申し上げると、「本当か?」「理屈の上ではそうだけれども、テレビや新聞は『悪い円高』論を唱えているよ?」などと疑問に感じる方もいらっしゃるかもしれません。

そのような方にこそ、現実の「数字」を直視していただきたいと思います。

たとえば『日本は8年連続で「世界最大の債権国」=BISデータ』でも指摘したとおり、日本は世界最大の債権国であり(※しかも8年連続)、また、『ザイム真理教に不都合な事実:国の資産は過去最大に!』でも指摘したとおり、2023年6月における対外純債権の額も過去最高です。

これに加えて財務省『法人企業統計』によると、現実に日本企業の利益水準は増えており、たとえば「全産業(金融業、保険業を含む)」の「経常利益」合計額は右肩上がりで伸びています。

日本企業の経常利益
  • 2008年…31兆8788億円
  • 2013年…72兆7280億円
  • 2018年…95兆2295億円
  • 2019年…81兆1910億円
  • 2020年…73兆3699億円
  • 2021年…96兆4190億円
  • 2022年…107兆7229億円

(【出所】政府統計の総合窓口『法人企業統計調査 時系列データ 』)

さらには日本の名目GDPも、2023年4~6月期において589.5兆円で、成長率も年率11.4%(!)という驚異的なペースです。このペースで伸びていけば、1~2年以内に「GDP600兆円台」も現実のものとなるでしょう。

数字も理論も無視した「悪い円安」論

ただ、こうした現状が気に入らないのか、「悪い円安」論なるものを目にする機会が増えているように思えます。

この「悪い円安」論、某経済新聞あたりが舌鋒鋭く主張しているようですが(余談ですが、『円安なら「悪い円安」だが円高なら「悪い円高」=日経』でも触れたとおり、その新聞は円高ならば「悪い円高」論を唱えているようです)、正直、支離滅裂といわざるを得ません。現実の数値とまったく整合していないからです。

これに加えて最近、X(旧ツイッター)などでは、「円安が日本経済に打撃を与えている」などと主張する人がいるのですが(『円安デメリット主張なら金額単位くらいは合わせるべき』等参照)、残念ながら、現実の日本経済の数値を見ると、こうした主張は支離滅裂かつ論理破綻しているものだと指摘せざるを得ないでしょう。

数字も理論も無視した「悪い円安」論、いったいどこに説得力があるというのでしょうか?

謎です。

ときどきまともな記事を掲載する韓国メディア

さて、日本のメディアが喜々として「悪い円安論」を唱えている一方で、こうした日本のメディアの論評がトンチンカンであることが、意外な視点から証明されることもあります。

そのヒントが、韓国メディアです。

韓国メディアを読んでいると、ごく稀には日本のメディアと比べ、極めてまともな主張を見ることもありますが、「円安の日本経済へのメリット」論などは、その典型例でしょう。円安は日本経済の「ライバル」を自称する韓国経済にとって、大きな打撃をもたらしているからです。

こうしたなか、韓国の大手紙『中央日報』(日本語版)に土曜日、こんな記事が出ていました。

「超円安」、韓国の輸出に直撃弾…景気「上低下高」期待に冷や水

―――2023.10.28 13:51付 中央日報日本語版より【韓国経済新聞配信】

記事を配信したのは韓国経済新聞(韓経)であり、今回の記事に関していえば、書かれている内容は日本のメディアよりも遥かにマトモです。記事タイトルでも想像が付きますが、円安の余波を受け、韓国経済に大きな打撃が生じているのに加え、韓国の個人投資家も損失が拡大している、などとする記事です。

韓経によると27日の東京外為市場では1ドル=150円台という昨年10月以来の円安ドル高水準をつけるなか、日本円は韓国ウォンに対しても、100円=903.55ウォンと、「前日比0.14ウォンの円安ウォン高」となったのだそうです。

円安で韓国の輸出企業に打撃

これを受けて韓経は、このように述べます。

円安は日本と輸出競合度が高い韓国の自動車・鉄鋼などの輸出競争力を落とす要素となる。韓国経済研究院によると、円安ドル高が1%進めば韓国の輸出量は0.2%、輸出金額は0.61%減少するという」。

この分析が正しいかどうかについては本稿では論評しませんが、早い話が韓国経済は日本と類似した品目を作り、それをダンピング(安売り)することでのし上がったという点を、韓国経済研究院自身が認めているようなものです。

そして、輸出依存度が高い韓国経済にとって、こうした流れは「今年上半期には景気が回復する」という期待に「冷や水を浴びせる」のだそうです。

日本と輸出品目が重なる韓国企業はすでに『超円安』の直撃弾を受けている。サムスン電機の今年7-9月期の営業利益は1840億ウォンと、前年同期比41%減少した。円安の影響で村田製作所など部品供給会社との価格競争が厳しくなったのが主な原因に挙げられる」。

日本の某自称経済新聞がしきりに「悪い円安」論を繰り返しているのは奇妙ですが、少なくとも「日本と競合する」と自称している国のメディアが円安を嫌がっていることは間違いありません。

ちなみに韓経によると、韓国では個人投資家が「円高になると儲かる」ファンドへの投資を増やしているのだそうです。具体的には韓国の個人投資家が最も多く購入したETFが、円建てで米長期債に投資する商品だったのだそうですが、米債利回り上昇と円安のダブルパンチで年初来23.32%も基準価格が下がったそうです。

なぜ韓国人が円ヘッジ商品を購入しているのかは理解に苦しむ点ですが(国民性が「ギャンブル好き」だからなのでしょうか?)、いずれにせよ、円安が韓国にとってよっぽど不都合であるということについては間違いなさそうです。

もちろん、円安がいつまで続くかという問題はありますし、製造業の中国撤退や国内移転は一朝一夕に進むものではありませんが(日本国内も労働力不足に悩んでいます)、少なくとも円安が日本経済に打撃を与えているとする主張が理論的・数量的裏付けを欠いていることに関しては間違いないでしょう。

新宿会計士:

View Comments (25)

  • 「本当か?」「理屈の上ではそうだけれども、テレビや新聞は『悪い円高』論を唱えているよ?」

    ここ、文脈からは、悪い円安、とするところですね。訂正後、この投稿は、削除してください。

  • 「円安が韓国の輸出に打撃」なら「円高は韓国の輸出を助ける」のでしょうか。
    蛇足ですが、加工貿易では、余程の特別感をだして他国の製品との差別化を図らない限り、価格しかないのかもしれません。

  • おはようございます。

    世の中の経済評論家と称する人物がマスコミで様々な持論を述べているますが、その持論で莫大な利益を得たという話は聞きません。敢えて言うなら、森永卓郎氏が趣味のミニカー収集に投資したのは成功と言える気がします。
    当たり前のことですが、経済動向を確実に予測することは不可能であり、投資機関は様々な経験則により利益を出している(?)に過ぎず、投資信託でもリスクはあります。
    岸田政権は国民に投資を推奨しますが、国民に投資リスクを負わせることにどのようなメリットがあるのでしょうか?。リスクの無い、確実な預金や債券に投資して、銀行等の金融機関に利益を出して貰うことが間違いなのでしょうか?。
    銀行は国民の小金を集め、大金を融資しての金利で利益を得るビジネスモデルなのに、街の噂では住宅ローン融資ですら審査が厳しくなりマイホーム購入を諦めた、という話を良く耳にします。当方の実感としても、住宅の新築の登記依頼はここ3年間は例年の7割以上は減ってます。同業者からも同じ話を聞きます。銀行が融資を厳しくすれば消費が落ちることは当たり前で、負の30年の原因は金融機関ではないか?、と考えるこの頃です。
    故に、岸田政権の一時的な所得税減税より、一時的でも消費税減税により消費を拡大することが、今の日本国には必要だと考えます。

    • >銀行が融資を厳しくすれば消費が落ちることは当たり前で、負の30年の原因は金融機関ではないか?、と考えるこの頃です

      これは、本当です。金融機関というよりも、財務省が貸出総量規制をやったからです。これは、日銀が金利を上げるよりも遥かに経済に急ブレーキを掛けたと思います。それ故に物が売れなくなり、日本企業は、当時人件費が日本の40分の1の中国へ製造拠点を移さざるを得なくなったのです。当時は、民間の実需による資金需要はかなりありました。総量規制が日本経済を殺してしまったのです。
      今又同じ事をやろうとしているとしたら、製造拠点の日本回帰を阻害しようという意図でもあるんですかね?

      • さより 様
        返信ありがとうございます。

        やっぱり財務省か。
        総量規制→住専処理、金融機関の淘汰→リーマンショック→コロナの後始末(今、ココ)
        という流れで、→の辺りで消費税増税。これでは国民の消費が増える訳がありません。
        今は、中国の不動産負債と韓国の家庭債務の爆弾が破裂寸前なので、消費税減税のタイミングではないかもしれません。
        結局、日本国では誰も金融リスク責任を負わなくなった故のデフレスパイラルなのかもしれません。リスク責任覚悟で新規事業に挑戦しても、成功したら所得の再分配名目で莫大な税金を徴収されるようでは日本国の将来性に期待が持てません。
        少子化も、結婚、子育てをリスクと考えている独身者ばかりなら、対策を考え、実行するのも無駄に思えます。

        前にも仰ってましたが、日本国製品の付加価値に、海外から価値を判断して貰うことが必要かもしれません。
        日本企業は自己製品を過少評価する傾向は国民性なのでしょうか?。
        韓国は過大評価するようですが。

        • >結局、日本国では誰も金融リスク責任を負わなくなった故のデフレスパイラルなのかもしれません

          この洞察は凄いです!財務省は、銀行を助ける為に国の経済を犠牲にしたのです。一応、金融システムを守るという大義はあったのでしょうが。まあしかし、後から見れば、思い切って国の資本注入をやって、一時期半国有化みたいにして凌いだ方が良かったのではないか?と思えてしまいます。当時、不良債権額は100兆円程だったらしく、国はその内20兆円程を負担したらしいのですが、思い切って全額負担してそこで不良債権処理を終わらせ、貸出総量規制なんてやらないで、経済を正常化しておけば良かったのでは?とも思えます。何故なら、その後に延々と続いてしまった不景気対策の為に、100兆円より遥かに多額の国債を発行し続けなければならない羽目になったのですから。そして今も発行し続けています。
          バブルという羮に懲りて膾を吹き過ぎたのです。もしかしたら、今でも吹き続けているのかもしれませんね。
          リスクを恐れ過ぎる日本人の性質の故でしょうか?
          ですから、土地家屋調査士さまの洞察は、的を射ているように思います。

        • >リスク責任覚悟で新規事業に挑戦しても、成功したら所得の再分配名目で莫大な税金を徴収されるようでは

          ここも要点を突いておられます。リスクを取って挑戦しない、挑戦しないから、経済規模が拡大しない、拡大しないから、小さなパイから取らなければならなくなり、税率を上げなければならない、という悪循環に陥ってしまうのですね。

      • 追加で、財務省は消費者物価が上昇すれば、消費税収入も増えることを判っているのでしょうか?。
        岸田政権も増税する前に、国内消費を増やして税収を増やすことを考えれば、国民と政府でWin-Winになると思うのですが。

    • 日本経済を寒々としたものにしたのは銀行業界と金融処罰庁だと当方は確信しています。
      儲からないのは低金利のせいと言わんばかり、利便を創造する力が削げた金融業界に今後何を期待できるというのでしょうか。

      • >金融処罰庁

        役所は処罰が好きですからね。本質はこれかもしれないですね。

        >利便を創造する力が削げた金融業界

        利便とは、英語で、Benefitでしたね。
        Benefitに利便という訳語は、ピッタリですね。
        利便の利は、利益・利得、便は、快適なサービス、総じて言えば、「良い事」ですね。
        「利便=良い事」を創造する力、とは、素晴らしい表現です。
        コピーライターさんですか?

  • 通貨安は近隣国窮乏化策ともいいます。
    日本は為替操作しているわけではなく、今の円安は正常な経済活動の結果なので、近隣国に責められる事はありません。
    円安の今、しっかりと国内経済を成長させ、円建てのGDPを拡大させれば、今後、為替がコロナ前の水準になったら、ドル建てのGDPは凄い額になるでしょうね。
    その為にも国内経済の舵取りは丁寧にやらないといけないと思いますが、岸田氏の搾取しかない経済運営では心もと無いです。

  • >これに加えて最近、X(旧ツイッター)などでは、「円安が日本経済に打撃を与えている」などと主張する人がいるのですが(『円安デメリット主張なら金額単位くらいは合わせるべき』等参照)、残念ながら、現実の日本経済の数値を見ると、こうした主張は支離滅裂かつ論理破綻しているものだと指摘せざるを得ないでしょう。

    どちらかと言うと、テドロス&習近平殺人コロナ禍がひと段落ついて、ゼロゼロ融資の返済期限が来て企業の選別が自然と始まり、ゾンビ企業が淘汰されている状況を円安が原因だと結論付けているように見受けられますね。

    その結果、地力のある中小零細企業に金融機関がお金を貸し、ベンチャー産業ではない産業でベンチャー的な企業が発展すれば、地方経済も活性化するんじゃないかと。

    地方経済を担う企業の新陳代謝の活発化って感じ?

    個人的には、旧来の「安い労働力で大量に雇い、サビ残サビ休出前提な業務を課して労働者を搾取し、潰れたらボイ捨てして後始末は社会に押し付ける」というならず者企業が淘汰される事を歓迎しています。

    勿論、現状はならず者な企業が真っ当な企業になって存続する事には賛成ですが、その企業が過去に踏み潰してきた労働者らに対する補償・賠償がなおざりにならない事を願うのみです。

    • >もちろん、円安がいつまで続くかという問題はありますし、製造業の中国撤退や国内移転は一朝一夕に進むものではありませんが(日本国内も労働力不足に悩んでいます)、

      中国の代わりに工場となる国となると東南アジアの国々となりますが、もう結構進出が進んでるので人件費で見たメリットが余り無さそうなんですよね。

      なので、アフリカや南アジアを狙うか、いっその事機械導入率を高めて作業者ではなく操作者で済む工場にするか。

      って事で、「黄色の企業」ファナックさんの時代が更にやって来るんじゃないかと。

      既存の産業については、NHKが介護業界と人材派遣会社とのコラボとして紹介していた、有資格者にさせていた資格外の作業を抽出して無資格者でも出来るようにして雇用対象となる範囲を広める考え方が大事でしょうし。

      生産性の向上って結局は機械化自動化がメインだから、上記で書いた地力のある中小零細企業が機械化自動化を進める為の融資を受け易くなる点で期待が持てますね。

  • >正直、支離滅裂といわざるを得ません。現実の数値とまったく整合していないからです。

    ネット上には根拠を提示しない批判や主張が溢れますが、根拠がなければ単なる「言いがかり」や「感想」でしかないし、根拠に基づいて考えない人を誘導しようとするものだったりします。それらには誘導力や心証形成力はあるかもしれないが説得力はないんですよね。
    ブログを読みながら、誘導や心証形成のサイクルからは身を外に置きたいなと日々思い至る次第です。

    こちらのブログを面白いと思うポイントは、結論に至るプロセスですね。ある意味結論は二の次です。(笑)

    • ほんまそれ。
      検証は大事。

      新宿さんとこは、たいてい1次データの自己分析からスレッドが立ち上がります。
      これ、とても大事だと思います。

      ミスマープルみたい?に炬燵記事を書くサイトが多いですが、1次データに当たって検証しているかどうかで大違いですから。

      >こちらのブログを面白いと思うポイントは、結論に至るプロセスですね。
      >ある意味結論は二の次です。(笑)
      こちらにも激しく同意。
      「結論ありきで、強引にプロセスをコジ付ける」
      ような主張は、読んでいて面白くないですもんね。

      知的な漫才とは、こういうものかと思ってます。

  • マスゴミの言う所の悪い円安が、どこの国の立場に立っての言動なのかというのがよく分かる話ですねw
    彼らの言う国益=南朝鮮の国益なのでしょうね。
    ゴミはとっとと焼却処分してもっと衰退して良いんじゃ無いでしょうか。

  • まあ、個人レベルであれば、自国通貨安は海外旅行に行きづらくなるとか、輸入品の価格が上がるなど、目に見えてわかりやすいデメリットがありますが、メリットの方は実感できるようなことがあまりないので、「悪い円安」論を聞くと、「おお、そうに違いない」と感じてしまう人もいるんでしょうね。実際、多くを輸入に頼る食肉関係とか、小麦を原料とする製品の価格はかなり上がってます。例えば、以前は387円で買えたサッポロ一番塩ラーメン5袋入り1パックが、最近では529円で売られています(@SEIYU)。このような製品小売価格の高騰が、どの程度円安に影響されたものなのかはきちんと検証すべきでしょうが、とりあえず全くの無関係ということはないだろうなと思います。
    このようなケースを踏まえた上で、「庶民生活を圧迫する円安は悪いことなのだ」という議論ならば、一概に全否定するわけにもいかないでしょう。でも、「悪い円安」論者は、「日本経済にとって......」という方向で議論したがる(ように見受けられる)ので、「お前はアホか」と言われてしまうのです。まあ、中には個人レベルの話と国家経済レベルの話をごちゃごちゃにして論じているような頭の悪い人もいるようですが、そんなのは論外ということで。

  • 「日本にとって悪い円安なのは韓国が否定している」だから、日○新聞の主張は間違いだ!

    と言うのは乱暴な議論だと思います。
    日本の貿易相手は韓国だけでは無いですし、占める割合も大きくありません。韓国が円安で困ったからと言って日本国にとってはどうでも良いことです。

    日本にとって良い悪い円高円安論議は、あくまでも日本経済の大半を占める内需を冷やすか温めるかが問題であって、それはつまり企業の想定為替に対してどれだけ短期間に大きくズレるか、が重要だと言うことだと思います。

    主様の記事はいつも楽しく読ませていただいておりますが、恣意的に議論の枠を狭めて特定の意図だけを大きくクローズアップするやり方は、マスゴミ連中と変わらなくなるので、自省された方が宜しいかと思います。

    • 横から済みません。

      匿名さまのコメントからの引用:
      1.>日本の貿易相手は韓国だけでは無いですし、占める割合も大きくありません。韓国が円安で困ったからと言って日本国にとってはどうでも良いことです。
      2.>日本にとって良い悪い円高円安論議は、あくまでも日本経済の大半を占める内需を冷やすか温めるかが問題であって、それはつまり企業の想定為替に対してどれだけ短期間に大きくズレるか、が重要だと言うことだと思います。

      本稿の内容は、為替相場の変動は、主に2項のような見方しかされないことが多いのですが、お隣韓国の新聞は、以下のようなことを書いていますよ、と。

      本日の論考からの引用:
      >早い話が韓国経済は日本と類似した品目を作り、それをダンピング(安売り)することでのし上がったという点を、韓国経済研究院自身が認めているようなものです。
      そして、輸出依存度が高い韓国経済にとって、こうした流れは「今年上半期には景気が回復する」という期待に「冷や水を浴びせる」のだそうです。

      つまり、為替の変動は国内問題だけではない、ということの例を韓国の新聞記事を参照して説明しているのです。

      ですから、「為替」とは、相互に利益相反するものなのです。
      一国の国内問題というレベルのことではありません。

      特に、隣国のように日本の後追い、日本の技術を盗みとまでは言いませんが、日本の真似をし、日本の技術者を特別待遇でスカウト?して、日本と同じものを造り、価格差だけで輸出をしている場合(ダンピングとまでは言えませんが、価格差を前提で商売を考えている)は、為替相場の変動は、モロに影響があります、ということを隣国の新聞自ら分析しているのです。
      随分と、素直な分析をするようになったものだと感じます。

      せっかく、本サイトを読んでおられるのですから、文意をしっかり理解しましょう。
      そうしないと、勿体ないです。

      読み方のコツは、自分の意見や考えや感想と違うから可笑しいと捉えるのではなく、論考の主旨は何か、文意は何か、と考えながら読むことだと思います。

  • 「円安が日本経済に打撃を与えているとする主張は理論的・数量的裏付けを欠いている」
    とのサイト主の言説を補強する意見が台湾から出ています。
    中華民国の経済メディア「財訊」社の董事長謝金河氏がホストを務める「數字台灣」という番組の本年 4 月 23 日 Youtube 投稿分です。「數字台灣 日本重返榮耀」と入力してググれば出て来ます。
    全部で 47 分間のこの動画は中身が稠密、どこを切り取っても重要なことを言っています。2023 年の現実認識としてたいへん価値があると思います。残念なのは Youtube が英文文字起こしをしてくれていないことで、幸いにも台湾番組には字幕が通常付きますので、当方は数秒おきにポーズボタンを押して文字の羅列から発言大意を解読しました。手ごわかったです。
    動画タイトル直下に付けられた文章はおそらくは謝金河董事長自らの手による要約だろうと推測できますが、機械英訳に掛けたところググるよりも DeepL のほうがいい文章を出してきました。論旨をより明解にするため当方の判断で DeepL 出力に若干手を入れました。長い文章ですがまずはこちらをご一読いただき、もしも気が向いたら數字台灣の当該回をご覧になるといいと思います。
    Lost 30 years, we are used to look at Japan with the conventional impression, but seldom study its changes in depth. Warren Buffett visited Japan and was optimistic about the resilience of Japanese stocks, and the stock prices of 5 major trading companies surged in seconds;
    Serious Japanese people will not take it easy, and with the loose currency "low yen 低價日圓", Japan will be reborn in a leap of faith. Economic security considerations, long-term semiconductor development strategy, Japan's 10-year bet of at least 10 trillion yen, TSMC to play a leading role in the Kumamoto plant, 476 billion yen subsidies, a record of the Japanese government subsidies for the construction of specific enterprises, the supply chain to increase investment, and re-polish the old signboard of the Kyushu Silicon Island 九州矽島老招牌.
    Although Taiwan and Japan do not have diplomatic relations, "political and economic separation, political cold and economic hot 政經分離、政冷經熱", the two sides have not been interrupted exchanges, (1972年日華断交以来)50 years, Taiwan-Japan cooperation, from the "vertical OEM relationship" evolved into a "parallel partnership 平行夥伴關係", and now the relationship is upgraded again, semiconductor, renewable energy, biotechnology industry, the three areas of closer interaction, Taiwan-Japan investment issues tamping down on the Japanese to reduce the cost of helping Taiwan to speed up the pace of entry into the market.
    Translated with http://www.DeepL.com/Translator (free version)

    • 翻訳、ご苦労様でした。お陰様で読むことが出来ました。

      主旨は、円安になったから投資し易くなったので日台経済関係をより進められる、という事ですか?

      ただ、もう一歩、何故DeepLで日本語にされなかったのですか?

    • 日本語を試さなかったのは気分の問題でした。
      數字台灣の当該回は、失われた30年の実相、すなわち、プラザ合意、スーパー301条、韓国台湾半導体産業誕生、亜州四小龍の興隆から 2012 年第二次安倍首相内閣発足を経て今に至るまでを敷衍するもので、数字経済指標に強く各国の国情に暁通した謝金河董事長からこそ発言者から引き出せる内容、聞き通す(字幕を読み通す)のは大変ですが、どうしてこんなことをさらっと日本語で解説してくれるメディアが国内にないのか不思議に思えてなりません。

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