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案外便利でない?インドネシア高速鉄道と続く中国依存

結果的に、インドネシアの中国依存は続くことになるのでしょうか。先日開業した東南アジア初の高速鉄道を巡っては、調べてみると思うほど便利ではなさそうであり、これに加えて今後、日本の協力が得られる見通しもないことから、インドネシア政府の中国依存が当面続きそうだ、とする記事もありました。

インドネシア・バンドン間の鉄道が開業

インドネシアのジャカルタ・バンドン間高速鉄道が今月、開通したそうです。

インドネシア高速鉄道開業、「一帯一路」事業 大幅遅れの開通

―――2023年10月2日 13:17 GMT+9付 ロイターより

インドネシア高速鉄道が開業=「恐れず挑戦を」とジョコ大統領

―――2023-10-02 16:48付 時事通信ニュースより

まずはおめでとうございます、と、一応は申し上げておきましょう。

ちなみに高速鉄道は2015年に着工し、当初開業予定は2019年でしたが、(コロナ禍の影響もあったとはいえ)結局は4年遅れとなりました。時事通信によると当初予算は60億ドルあまりだったそうですが、ロイターによると、総工費は73億ドルにまで膨らんだとのことです。用地買収の難航なども要因でしょうか。

案外便利じゃない

ちなみに今回開業した鉄道は最高時速は350㎞とされ、総延長約142㎞を最短35分で結ぶというものですが、在来線だと3時間以上の時間が必要だったジャカルタ・バンドン間が、相当に短縮されるはずです。

じつに画期的なプロジェクトの完成ですが、それだけではありません。

今回完成したのはインドネシア最大の都市・ジャカルタと同国3番目の都市・バンドンを結ぶ高速鉄道ですが、さっそくこの高速鉄道に、同国第2の大都市であるスラバヤ(バンドンから直線距離で約570㎞)までの延伸構想も浮上しているなど、夢は膨らみます。

ただ、この鉄道の路線、調べていくと、なんだか見た目ほどの効率的な移動手段ではないという可能性もあります。

というのも、先日の『試乗記に見る「都心直結しないインドネシア高速鉄道」』でも触れたとおり、この高速鉄道、ジャカルタ側もバンドン側もターミナルが都心から離れているらしいからです。

ジャカルタ側はジャカルタ市ではなく、東ジャカルタ市にあるハリム駅です。

ちなみにジャカルタとジャワ島主要部を結ぶ在来線のターミナルはガンビル駅ですが、ハリム駅はこのガンビル駅から直線距離で南東に約11㎞離れています(ちなみに東京でいえば、「直線距離でだいたい10㎞」といえば、上野-品川間や東京-中野間がこれに相当します)。

つまり、ジャカルタ中心部から高速鉄道の駅まで、地下鉄などを使っても約25分の時間がかかるようです。東京の感覚でいえば、東海道新幹線の東京側の起点が、東京駅ではなく、(現在の横須賀線の)西大井あたりに建設されたようなものでしょう。

ジャカルタ中央駅直結案から短縮された

これについては『じゃかるた新聞』が2016年3月18日付で配信した『50年後に高速鉄道譲渡 運輸省と企業連合が合意 2019年5月開業目指す 建設許認可は未発行』という記事によると、当初はガンビル駅(中央ジャカルタ)まで建設が予定されていたものの、10㎞ほど短縮された、という事情があるようです。

利便性という観点からは、ずいぶんと難があります。

また、バンドン側についてはバンドン駅ではなく、やはりバンドンの南東にあるテガルアールにターミナルが置かれます。やはり直線距離にして10㎞あまり離れているようです。

ちなみに高速鉄道はテガルアールの手前、パダラランにも停車し、そこからバンドン駅まで18分の在来線のリレー快速列車(フィーダー列車)が運行されるため、現実にはジャカルタ・バンドン間で高速鉄道を使用する人は、パダラランで下車するケースが多いのではないでしょうか。

大塚氏「中国依存から当分抜け出せない」

こうしたなかでこの高速鉄道を巡って興味深い記事があるとしたら、PanAsiaNewsの大塚智彦氏が執筆した、これでしょう。

「インドネシア高速鉄道」紆余曲折を経てついに開業…日本を振ったインドネシア政府は「中国依存」から当分抜け出せない

―――2023/10/04 06:04付 Yahoo!ニュースより【現代ビジネス配信】

大塚氏によると、今回の高速鉄道はインドネシアだけでなく「東南アジアで初めて」であり、「本格的な高速鉄道時代への先鞭となるものとみられる」としつつも、こう指摘します。

国を挙げて高速鉄道の開業を歓迎するムードにあふれているインドネシアだが、開業までの道のりには多くの問題が浮上、紆余曲折を経てどうにかこうにか開業に漕ぎつけたというのが実情だ」。

当ウェブサイトでも何度となく紹介してきたとおり、2015年の入札では安全性を前面に打ち出した日本の提案に対し、早期完工とインドネシアの国庫負担を求めない低コストの中国の提案による一騎打ちとなり、インドネシア側がいちど入札を中止して再入札して中国に発注した、という経緯があります。

これについて大塚氏はこう述べます。

日本国内には『インドネシア政府は信用できない』という論調と共に『安全性軽視の中国を選んだのだから今後起きる問題は全て自業自得』という感情論が広がったのも事実である。日本側が行った事前調査の報告書がインドネシア側から中国側に漏れ、それを中国側が自国の調査結果として提出したのではないかという疑惑も生じた」。

いろいろな曲折のなかで、総工費も当初予定から膨れ上がり、「とうとうインドネシア政府に国庫負担を求めることになってしまった」のだそうであり、じっさい、ジョコ・うぃどど大統領も2日の開業式でこう述べたのだそうです。

新たな試みを導入する際には想定もしなかったことが起きるものだ。高速鉄道は結局高くついたが貴重な経験となった。こうした経験を将来の人材育成に生かす必要がある」。

自業自得そのものでしょう。

ただ、問題はそれだけではありません。

インドネシア政府はバンドンからさらにジャワ島北部を東ジャワ州の州都スラバヤまで走る在来線と接続することを計画し、北部在来線の改良計画の事前調査を担当している日本に参加を打診したという」。

ところが日本側は高速鉄道と在来線では線路の幅が異なることや、中国側の高速鉄道と日本側の在来線では運行管理の思想が異なることなど、純粋に技術的な理由で断ったとされる。しかし実際には、高速鉄道の入札の際のインドネシア側の対応の二の舞は避けたいとの感情が根底にはあったはずだ」。

いずれにせよ、日本の協力が得られないなかで、インドネシアは今後、バンドンからスラバヤへの延伸を、在来線(ジャワ島北部線)との接続とするのか、高速鉄道を新規建設するのかはわかりませんが、大塚氏は「インドネシア政府の中国依存は今後も続くことが濃厚となっている」と指摘します。

あまり同情できませんが、いずれにせよ、インドネシアの高速鉄道が事故なく運航されることを願いたいところです。

新宿会計士:

View Comments (38)

  • 最後は中国に渡すにしても、日本と競わせたいんでしょうかね。
    今後も利害に基づいて適度な距離を保って付き合ったらいい相手でしょう。

    中国の高速鉄道も不動産上昇を当て込んでだろうと思いますが片田舎の駅が多く、開業はしたものの乗降客が少なく、駅舎のテナントは埋まらず、1日2往復しか走らない路線やら多いそうです。話題の中国の公的債務の一つに数えられていますね。

    • 余談ですが、インドネシアと言えば韓国の次期戦闘機の共同開発国ですが、約束した開発分担金を払わないとか、余所の国から戦闘機を大量購入したりとか韓国側も随分煮え湯を飲まされているそうです。
      まあ、金がかかる割には性能がイマイチなのでわからないでもないですが。

      あちこち天秤にかけていい条件を引き出そうとするのは、あの国のやり方なのかもしれません。

    • > 中国の高速鉄道も不動産上昇を当て込んでだろうと思いますが

      それは2番目以降でしょう。
      日本の新幹線は複線ですが、中国の高速鉄道は単線複式です。見た目は似てますが。
      新幹線が民生利用しか考えてないのに対し、中国のは兵員高速輸送が第一目的です。
      常に兵員輸送する訳ないので、軍が使わない時は、民間に使わせてやろうという考えです。
      インドネシアも中国と同じ考えなので、日本に発注する気なんて最初からありません。
      天秤にかける気すら無い。
      手ブラだと中国の言いなりになるので、日本の技術資料が欲しいだけ。

      都市中心部から遠いという調査は意味ありません。調べるなら軍の駐屯地からの距離とかでしょう。
      事故で民間人が何人死のうと、そんな事は彼等にとってどうでも良い事、関心の対象外なのです。

      • >中国のは兵員高速輸送が第一目的
        >インドネシアも中国と同じ考え

        それは初めて知りました。インドネシアは現在、首都をカリマンタン島 (ボルネオ島) に移転させる計画も進めていますが、島の北半分はマレーシアとブルネイの領土です。
        わざわざ外国と国境を接している島に首都を移転させるのは、安全保障上、問題はないのでしょうか?
        戦闘機を購入したりもしているけど、インドネシアが想定している仮想敵って、どこ (何) なんでしょう? 周辺国? テロ組織? 国内の分離独立派?

        • インドネシアの仮想敵はオーストラリアですよ。
          オーストラリア側の軍拡も中国相手ではなくインドネシアを見ていると言われています。

        • 元雑用係 様
          以下がソースです。

          インドネシア国会、首都移転を承認 ジャカルタからカリマンタン島東部へ - BBCニュース 2022年1月19日
          https://www.bbc.com/japanese/60049360

          インドネシア 首都移転開始まで1年 建設費用に日本の投資期待 | NHK 2023年8月17日
          https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230817/k10014165761000.html

          インドネシアの首都がジャカルタから “移転” 移転費用約4兆円の一大プロジェクト 2050年にはジャカルタのほとんどが水没の予測も…【現場から、】 | TBS NEWS DIG 2023年7月19日(水)
          https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/611278

          • あ、上の私の疑問は墺を見倣えさんへのものです。
            情報提供には感謝します。

            中国高速鉄道を建設するに当たって軍事利用を考慮しないことはないとは思いますが、経済性を完全無視する計画策定をするとは考えられなかったもので。
            兵員輸送のために100兆円を越える債務?
            そっちのソースはとても見て見たいです。

      • 墺を見倣え様

        >新幹線が民生利用しか考えてないのに対し、中国のは兵員高速輸送が第一目的です

        このコメントを読んで、つまらない冗句が頭をよぎりました。
        (真面目なコメントに茶々を入れようなどという気はありませんので、お気を悪くなさらないように m(_ _)m)

        「汽車ポッポ」という唱歌。
        今は

        汽車汽車 ポッポポッポ
        ポッポポッポ シュッポッポ
        僕らを乗せて 
        ポッポポッポ シュッポッポ
        スピードスピード 窓の外
        畑も飛ぶ飛ぶ 家も跳ぶ
        走れ走れ 走れ
        鉄橋だだ 鉄橋だ
        楽しいな

        と歌われますが

        元は戦意高揚のために作られた歌。
        歌詞はこんなだったそうです。

        汽車汽車 ポッポポッポ
        ポッポポッポ シュッポッポ
        兵隊さんを乗せて 
        ポッポポッポ シュッポッポ
        僕等も手に手に日の丸の
        旗を振り振り送りませう
        萬歳 萬歳 萬歳
        兵隊さん兵隊さん 萬々歳

        汽車ぽっぽに乗った兵隊さんは、なんとなく様になりますが、
        迷彩服に鉄兜、小銃もった兵士が、大挙新幹線で移動している光景は、
        何かシュールですね(笑)、

        考えてみれば、鉄道輸送というのは、普通の国では軍事と一体。
        普段は赤字垂れ流しでも、問題ないのかも知れませんね。

        • 軍事目的で郊外に駅を作ることを中共や中国政府が判断したとする解説や資料などがあれば、是非見て見たいというのは素直な気持ちです。
          見たことがなかったものですから。

          • > 軍事目的で郊外に駅を作ることを中共や中国政府が判断した

            という部分は私も知りませんが、軍が、昔のモンゴル帝国の兵の動かし方や、武田の棒道みたいな考え方を持っていて、鉄道に関しても口出しする様だという事です。

            経済性を100%無視しているという話をしたつもりはありません。
            兵員輸送を考えないのなら、普通、複線にします。単線複式に拘る理由はなくなります。(地方では複式ではなく、真に単線の箇所もあるらしい。)

            尤も、戦争のやり方が変わって来ているので、変わって行くでしょうけど。

            軍というと外国と戦う様なイメージがありますが、中国の国内治安維持費は、噂では、国防費より多いとか。(闇の中の事は知らんけど)

          • >という部分は私も知りませんが

            断言調だったので何か根拠があるのかと思っていました。
            郊外に駅を設置しているケースの中には、軍事上の要請によるもあるかもしれない、くらいの話ですかね?

          • > 断言調だったので

            「それは2番目以降でしょう。」と言うと「断言調」だと云う人の話はこんなもんですかね。

            >>> 経済性を完全無視する計画策定

            2番目以降にすると、「経済性を完全無視」になるの?

          • 墺を見倣えさん

            何をおっしゃっりたいのかわかりません。
            あなたは、
            「兵員輸送が第一目的だから中国高速鉄道の駅は郊外に作られている」
            と主張しましたが、それは自分の推測であって根拠はないのだ、と素直に認めてください。

            >「それは2番目以降でしょう。」
            この言葉の意味もそもそもわからなかったんですが、何の2番目という意味だったんですか?

          • 追伸
            推測の話ということなら、何か確認をしたり反論しようとは今のところは考えていません。

          • 私は鉄道の専門家ではないので、当然、鉄道専門家が御書きになったものを読んでの事です。

            私が読んだ記事は既に消えたのかURLが変わったか理由は不明ですが、今は読めませんでしたので、代わりを探してみたところ、

            東洋経済onlineに以下の記述がありました。

            ---- 8< ---- 引用ここから ---- 8< ----

            高規格路線の必要性は、観光振興や沿線住民への利便性向上という民生上の理由よりもむしろ、軍事上の意味合いが強いとの考え方もあろう。(途中省略) 有事の際は短時間で兵力を集結させる必要がある。こうした背景もあり、中国にとっては国境に近いエリアに高規格路線を敷設した意義は大きい。

            事実、「復興号」を使った兵員輸送が実施された例がある。現地報道によると、7月30日には初めて、海抜4500mにある演習場に向かう兵員を列車で輸送したと報じられている。

            ---- 8< ---- 引用ここまで ---- 8< ----

            既に兵員輸送に使われていたとは知らなんだ。

            URLは簡単にコピーしようとすると、URLの途中が点線に化けるので書けませんでした。

            日本経済新聞は、

            ---- 8< ---- 引用ここから ---- 8< ----

            鉄道と軍事を絡める思考法は中国では珍しいものではない。有事の際に高速鉄道による兵員輸送がどれだけ優れているかについてもたびたび報道されてきた。

            ---- 8< ---- 引用ここまで ---- 8< ----

            これは有料記事なので検索しただけで読んでません。
            でも「たびたび報道されたきた」そうですよ。

            月間SPAでは、

            ---- 8< ---- 引用ここから ---- 8< ----

            中国事情に詳しいジャーナリストの富坂聰氏はこう語る。

            (途中省略)「そもそも高速鉄道路線の多くは必要性が疑問視されています。北京―上海間も、22時前に北京を出発し、翌朝9時に上海に到着する夜行列車があった。急ぐ人は飛行機を利用するので、5時間は相当、中途半端です。中国で進む高速鉄道網計画は、先進国としての威信を得たい中国の見栄にすぎず、人民の需要とかけ離れている。一大国家事業として15年もの歳月と巨費をかけて完成しながら『役立たず』と非難されている三峡ダムの二の舞いになることは必至です」

            ---- 8< ---- 引用ここまで ---- 8< ----

            鵜通の利用だけでは「役立たず」という事ですね。

            多くの人が、何か別にあるのではないかと思っても何の不思議もない。

            P.S.

            「第一目的」を「唯一目的」と御読み間違いされたのかな?
            個人的な事ですが、「クレクレ君」は余り好きではありません。
            引用行数を半分以下にせねばならないので。

          • この記事ですね。引用文が正確だったので、ググって1分で辿り着きました。

            中国、チベットに「高速鉄道並み」新線建設の狙い
            https://toyokeizai.net/articles/-/448726

            ほとんど関係ない記事ですね。
            中国高速鉄道網ではなくチベットの高規格路線の話じゃないですか。
            しかも、記事中での扱いも「軍事上の事情があるかもしれない」程度です。駅舎を郊外の駐屯地の近くに作る文脈はなく、「紛争を抱えるインド国境につながる路線」です。
            中国高速鉄道の駅が郊外に作られているものが多いとする根拠にはならんですね。

            元の返信のあなたの主張については「推測」だと理解しました。
            別に推測を述べること自体は全く構わないと思いますが(私もよく書きますし)、推測であるとわかるように書くべきでしょう。

            >個人的な事ですが、「クレクレ君」は余り好きではありません。

            他人のコメントの否定や指摘をすればソースを提示求められるのは普通のことだと思います。
            中国高速鉄道の話ではないし、ググっても見つからないはずです。見つからなかったんですよ。

            「ネットで調べろ」という返信は、基本的には無視してます。今後あなたの返信があったときには考慮します。

          • 引用後半の別記事は調べてませんが、駅舎が郊外に作られている理由を直接示すものではないですね。

            兵員輸送に使われることがあるかないかで言えばあるでしょう。その時必要があればあるものは使いますので。
            ただ、今は兵員の輸送手段が鉄道しかなかった満州鉄道の時代ではないですし、建設と経営は軍直轄ではなく経済的な収支を監督される鉄道公社が担っています。
            特定の駅については軍事上の要請で郊外に作るケースもあるかもしれないが(実例は知りませんが)、それだけで多くの閑散とした郊外設置の駅すべてを説明するには無理があるだろう、ということです。

            全土に編み目のように高速鉄道網を作る軍事上のニーズもないでしょう。瞬時に大量の兵員を各戦区を越えて輸送する必要性。
            そんな軍事上の作戦計画も聞いたことがありません。

          • 書いてる途中で出て行ったみたいだが、ここは「投稿を急ぎ過ぎてはいませんか?」とかいったエラーが出て連投できないのが若干の困りもの。

            「鵜通の利用」は「普通の利用」の打ち間違い。

            >> 「復興号」を使った兵員輸送が実施された例がある。
            > 中国高速鉄道の話ではないし

            「復興号」と書いてあるのに、「中国高速鉄道の話ではない」って何? それこそソースが必要でしょう。「復興号」が「中国高速鉄道」だという方向のソースは、

            復興号 (中国高速鉄道)。
            https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%A9%E8%88%88%E5%8F%B7_(%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E9%AB%98%E9%80%9F%E9%89%84%E9%81%93)

            尤も「復興号」という名は他国でも使われている様だが。

            > 中国高速鉄道の駅が郊外に作られているものが多い

            そんな事を書いているのはアナタ方ですか?

            「兵員輸送に便利」と「校外」はイコールではないでしょ。
            「郊外」と決めつけているのは、明らかに私ではない。
            「駅は郊外でなければならない」なんて事を、私は書いていない。
            「郊外に多い」とも書いてない。
            どう頑張って無理矢理解釈しても「郊外に駅があってもおかしくない」程度。

            大手新聞社が数回程度ならいざ知らず、「たびたび報道されたきた」と言う位になれば、自助努力が求められて良いのでは?

            P.S.

            「目的」どころではなく、今や「実績」だって事なので、そこは訂正します。

          • 枝葉の論点を増やしますね。

            >「駅は郊外でなければならない」なんて事を、私は書いていない。

            あなたがそんなことを書いたと私は言ってません。(笑)

            あなたが返信冒頭で引用した一文、
            >中国の高速鉄道も不動産上昇を当て込んでだろうと思いますが

            不動産上昇を当て込むのは、駅の郊外設置とセットの概念として私は書いています。
            これを「それは2番目以降でしょう。」と否定したところから始まっています。

            >中国のは兵員高速輸送が第一目的です。
            >都市中心部から遠いという調査は意味ありません。調べるなら軍の駐屯地からの距離とかでしょう。

            つまりあなたは、駅の郊外設置は軍事優先によるものであって、経済的目的によるものではないと述べています。
            そう言うには根拠が薄いのではないか、というのが私の問です。

          • > 不動産上昇を当て込むのは、駅の郊外設置とセットの概念として私は書いています。
            > これを「それは2番目以降でしょう。」と否定したところから始まっています。

            「2番目以降」が「否定」したことになる為には、「1番」になるしかない。
            即ち、「不動産上昇を当て込む」が「1番に決まっている」と仰りたいのですね。

            高速鉄道の駅を郊外に作るのは、「不動産上昇を当て込む」が「1番に決まっている」のでしょうか?

            例えば、日本の新幹線の新横浜駅。
            駅が出来た当時は、降りると、農地はあっても、ロクに施設すら無い、郊外駅(田舎駅)でした。
            約60年経った今でこそ、いろいろ施設がありますが。

            あの地を選んだのは、「不動産上昇を当て込む」が「1番に決まっている」からでしょうか?
            私は、横浜線との乗り換え都合の方が、上位だと思いますが。
            普通、「不動産上昇を当て込む」といった世間から叩かれ易い項目は2番目以降に潜らすでしょう。上昇するかどうかすら怪しい。
            高速鉄道の話ではなくなりますが、傘下に不動産業を持つ私鉄ですら、新駅・新線を設ける際に、「不動産上昇を当て込む」がヰの一番だとは言わない。大阪南港ポートタウンの様に、新駅・新線では、不動産価格の上昇は皮算用から程遠いという例も既にある。

            余談ですが、中国の場合、不動産価格の吊り上げ過ぎで、問題を起こしているのでは?
            駅作って、特定の人の経済にだけは貢献したとしても、国全体としては、経済的にマイナスという事も有得る。
            富坂氏が中国高速鉄道の事を、「人民の需要とかけ離れている。」と言ってますね。(前掲)

          • せっかく逃げ道を用意したつもりだったんですが、指摘しますね。

            >即ち、「不動産上昇を当て込む」が「1番に決まっている」と仰りたいのですね。

            そんなこと言ってません。そもそも、私は経済以外の他の要素による可能性を否定していません。
            むしろ、軍事以外の要素をすべて排除したのはあなたです。だから私は反応したのです。

            >都市中心部から遠いという調査は意味ありません。調べるなら軍の駐屯地からの距離とかでしょう。

            「意味がない」ですよ? 何を言ったかわかってますか?
            それ以外の要素で調べることが意味がないということは、軍事以外の要素は考慮する必要がない、つまり、軍事要素ですべてが決まっているとの主張と捉えられて当然でしょう。
            言い過ぎなんですよ。
            あなたのこの一文がなければ反応しなかったでしょう。

            「軍事的要素も考慮が必要かもよ」
            程度であれば全く同意の範囲内でした。

            そもそも私のコメントにあなたが返信をしてきたのです。
            本筋の私の問には一切答えようとせず、枝葉の論点を増やして論点逸らしをする、小学生の反抗みたいなコメントにはもうお付き合いしません。

          • >>> これを「それは2番目以降でしょう。」と否定したところから始まっています。
            >> 「2番目以降」が「否定」したことになる為には、「1番」になるしかない。
            > そんなこと言ってません。そもそも、私は経済以外の他の要素による可能性を否定していません。

            「言った」という話ではなく、「仰りたいの(まだ言ってない)」という質問。

            「そんなこと言ってません」であるならば、他人が「それは2番目以降でしょう。」と言っても「否定」したことにならない訳で、話が矛盾します。

            「1番」と「2番目以降」を御自分にとって都合よく使い分けしたいのですか?
            突然、御自分の発言はdefaultで経済以外の他の要素は含まない???
            自ロ他不(自分がすればロマンス、他人がすれば不倫)な御方ですか?

            再掲しますが

            >>> これを「それは2番目以降でしょう。」と否定したところから始まっています。

            「否定」でない場合は「始まって」ないという意味ですよね。
            じゃあ本筋じゃないですか。
            むしろ「否定」以外の方が枝葉では?

      • >日本の新幹線は複線ですが、中国の高速鉄道は単線複式です。

        中国に関わらず、見かけは複線でも、単線複式方式で運用している国は多いと聞いています。理由は保線等のメンテナンス実施時間にある様です。
        複線でのメンテナンスは原則通行車両を全面的に止めて行う(非営業時間帯:深夜等)のに対し、単線複式では複式の片方を止めてメンテナンスが可能です。
        このため、日本の様に高い輸送効率を求める場合は複線とし非営業時間帯で集中メンテナンスを実施、輸送効率を求めなければ、メンテナンスが楽な昼間に行う様にしています。
        実際、ヨーロッパの高速鉄道でも単線複式で運用されている区間も多い様です。

        • > 複線でのメンテナンスは原則通行車両を全面的に止めて行う
          > 単線複式では複式の片方を止めてメンテナンスが可能です。

          複線だと昼間メンテナンス不可能なみたいに言うのは、誤誘導では?
          「原則」さえつければ誤誘導でなくなる?
          通行車両間隔が或程度以上あれば、問題ないでしょ。
          単線複式で片方止めても通行車両間隔を短く保つには、多くの待避線を必要とする。少なければ、通行車両間隔は長くなる。
          換言すると、「単線複式でも複線でも昼間のメンテナンスは可能です。」

          > 日本の様に高い輸送効率を求める場合は複線とし

          高い輸送効率を求めているとは思えない位の、日本の田舎に複線があるのは何かの間違いですか?(日本に「単線が存在しない」という主張ではありません)

        • >単線複式方式で運用している国は多いと聞いています。理由は保線等のメンテナンス実施時間にある様です。

          時刻を時間と表記なさると難解ですね。
          単線複式は複線と比べポイント(切替分岐)や信号等が多い。
          メンテ実施時間は不利だし、メンテの手間とコストは増大する。
          コストと手間の増大より、メンテ実施時刻が重要という事ですか?

          > 単線複式では複式の片方を止めてメンテナンスが可能です。

          片方止めて平常運転可能なら、複式にする迄もなく単線で良い訳だし、メンテ用に間引き運転するのなら、単線複式と複線は五十歩百歩では?

          > 単線複式で運用されている区間も多い様です。

          例えば、元々が単線だと、待避線の無い箇所に線路を追加するだけで単線複式になってしまう。他の要因を無視し過ぎでは?

  • インドネシアにお気の毒としか言えない。中国が安い費用でできると持ち掛けたようで。
    国の未来を考えたうえで、時の大統領が決定したのかなぁ。
    日本も、困難な時代を乗り切っていくには、今の総理大臣に任せられるか疑問である。
    これからは、選挙を真剣に考える必要であると思う。

  • >ロイターによると、総工費は73億ドルにまで膨らんだとのことです。

    総工費が膨らんだのは、中国側による ”請負” ではなく、「インドネシアの国営企業によって設立された特殊法人が工事の整備主体だったから」との話もあります。(オープニングセレモニーに中国色がなかった理由?)
    そうなのであれば、始点・終点の位置変更もインドネシア側の事情によるものではないのでしょうか?

    地元に雇用も技術移転も生み出さない事業推進。
    工事も資材調達も中国企業縛りの高利付援助金?

    *なにしてるんだろうね・・。

  • インドネシアも日本に劣らない地震大国
    日本はそんな国土にも関わらず、新幹線の安全神話を築いてきた
    翻って中国は、人民の命など二の次の安全係数度外視の国
    いざとなれば「無かったこと」にする

    インドネシアはどちらを取るべきだったか…その国土環境から明らかだったと思うが

  • かつて第二次世界大戦の終結をみたあとインドネシアだかの判事が「日本が隣にあれば、どこでも発展する」との発言があった、、と聞く。インドネシアかインドの判事か世界大戦のあとかはうろ覚えだけど、日本企業や国民に今回の顛末はインドネシアは油断のならない、信用のできない国との印象が強くなったのではないかとおもう。もう30年程前になるか。インドネシアの女の子をやとっている店があった。フィリピン人、ロシア人、タイ人も沢山働いていたがインドネシアの女の子は約束を守り時間もキチンとしていた。かわいくて、しっかりしていたけど国民性は違うのだろうか。大地震が起き彼女らを心配したのがこの間の様におもう。

  • 鉄道とは建設完了が終わりではなくて、その後数十年に渡る営業運転の始まりです。運転のノウハウ、消耗品や損耗した部品の交換などはやはり中国に頼ることになるのでしょうか。

    made in Chinaの品質が上がってきて日本製と肩を並べるものも少なくありません。ただ個人的な感想ですが、中国製は見てくれは立派で素晴らしいのですが、いざ使い始めて半年も経つと不具合を起こしてしまうものが多い印象を持っています。ネジひとつとってもうまく回らない、寸法が足らないなど、基礎的なパーツがきっちり正確に出来ていないためか、全体の形だけ真似て、最初だけちゃんと動くという製品がどうも多いようです。
    インドネシアの高速鉄道は中国にとっても一帯一路の看板となるものですから、ちゃんと出来ているとは思いますが・・・(そう言えば中国の高速鉄道は営業開始早々に列車同士の正面衝突がありました)

    • 確かに中国メーカーが作る製品は、中国で日本メーカーが作る製品よりも安い場合が多いですが、それには理由があります。製品の検査を簡素化したり、部品の精度とか質を落としたり、環境配慮に手を抜いたりと目に見えにくい部分で手を抜くからです。結果として、見てくれは立派だけど使っていると壊れやすい、初期不良も多いということになります。中国人は初期不良は交換すればいいという考え方なので、ある意味合理的はありますがやっぱり質はどうしても劣ることになるのです。
      インドネシアの高速鉄道も故障が多く発生して保守費用がかさむのではないでしょうか。負担するのはインドネシア側でしょうから中国には痛くもないと思います。

  • >しかし実際には、高速鉄道の入札の際のインドネシア側の対応の二の舞は避けたいとの感情が根底にはあったはずだ

    日本側が断った最も大きな理由は,こういう感情的なものではなくて,

    日本が在来線を担当して中共製の高速鉄道線と接続した場合,何か事故やトラブルがあった場合,たとえ原因が中共側の車両や設備にあったとしても中共は絶対に認めず事故の責任を日本側に押し付けてくるだろうし,そうなるとインドネシア政府は被害者への賠償の支払いを日本側に求めてくるのはまず確実だ

    という予測だと思いますよ.

    何しろ中共にとって高速鉄道とは,脱線転落で大量の死傷者が出た大事故を起こしても,事故調査もせずに未だ生存していた乗客も含めて地中に埋めてしまえば事故は無かったことに出来るのが高速鉄道だというですから,そんな中共製高速鉄道が乗り入れる在来線で大事故が起きれば中共側は仮に事故原因が中共製車両にあった場合に,その証拠を隠滅せずにきちんと事故調査するとはまず考えられません.

    仮に日本が建設した在来線延長部に乗り入れた中共製高速鉄道車両が大事故を起こせば,中共側は事故調査をしようとせずに中共製車両が事故原因である証拠を速やかに隠滅して,何としても日本側が担当した路線や設備に事故原因があるように捏造するだろうと予測するのが妥当です.

    数百キロの高速鉄道線を一から建設しそこを走る高速車両も全て納入するという巨大プロジェクトならともかく,たかが既存の在来線を高速鉄道線と接続するために数十キロほど延長する事業は,そういう不当なリスクを背負い込んでまで引き受けるほど大きな経済的メリットのある大事業ではないでしょうからね,断らないほうが不思議というものです.

    中共製車両が走る路線は中共に建設して重大事故発生時の賠償責任も中共とインドネシアとだけで勝手に押し付け合って頂き,日本政府や日本企業は全くの他人事に徹するのが賢い大人の対応です.

  • 駅の場所が辺鄙なところにあるのは、中国の高速鉄道のよくある特徴。町中に駅がある所もあるにはありますが、だいたいは郊外にあり、外から見ると空港のような作りをしていてすごく巨大、中は空港のように大きな空間がありますが、天井がやたら高いだけで、店も少なく便利ではありません。中国人にとってこれまで電車というのは、飛行機みたいにかなり遠くの町に行くためにたまに乗るものだから空港のような感覚なのでしょう。インドネシアの高速鉄道は中心部から10キロ離れているとのことですが、10キロなら中国の場合まだ近い部類に入ると思います。町中15キロとか20キロ離れている駅もたくさんあって、駅の周辺はほとんど何もないか建てたばかりのマンションが駅周辺にだけあるということが多いです。もちろん、駅を作ることで周辺を開発するという戦略なのかもしれませんが、多くは不便すぎて失敗しているように見えます。
    大都市の場合、町中から駅まで地下鉄が通っています。しかし、日本と違って中国の地下鉄には急行というものがありません。基本的に各駅停車です。日本で10キロの移動、例えば東京ー中野間もなら快速があったりするので、それほど時間はかかりませんが、中国で10キロは更にかかります。おそらく、遅い電車を快速電車が追い抜くというオペレーションが苦手なのでしょう。

    • >中国人にとって~飛行機みたいにかなり遠くの町に行くためにたまに乗るものだから空港のような感覚なのでしょう。

      高速鉄道の乗車前にはセキュリティ・チェックがあるし、まるで飛行機に搭乗するみたいですよね。そもそも中国の鉄道は、長距離輸送と都市内輸送が完全に分かれてるんですよね。前者の運営主体は旧・鉄道省 (汚職が酷く、少し前に民営化された)。後者の運営主体は、それぞれの都市が運営する地下鉄。

      大都市では、長距離列車のターミナル駅が市内に分散していることも多いけど、山手線のような電車がそれらの駅を結んでいるということはなく、駅間の移動は地下鉄。もっとも、日本のように 「長距離特急と通勤電車が改札内で乗り換えられる国」 のほうが、世界では珍しいのでしょうけど。

      >遅い電車を快速電車が追い抜くというオペレーションが苦手なのでしょう。

      通勤電車と長距離列車と貨物列車を同一線路上を走らせるのも苦手だと思います。もっともこれも、それをあたりまえのようにやっている日本のほうが、世界の中では珍しいのでしょうけど。

      • 電車が数分おきにホームに入ってきたり、新幹線が10分間隔で走っていたりする日本のダイヤ編成はコンピュータでも作成不可能な神業的職人芸と聞いたことがあります。