日本人の受賞は17年連続だそうです。今年のイグ・ノーベル賞では日本人の2人の研究者の方がイグ・ノーベル賞(栄養学賞)を受賞しました。副賞として10兆ドル(※ただしジンバブエドル紙幣)も贈呈されたとのことです。
またしても、受賞です。
明治大学・宮下芳明教授と東京大学・中村裕美特任准教授の両名が2023年イグ・ノーベル賞を受賞しました。
情報学環の中村裕美特任准教授らがイグ・ノーベル賞を受賞
―――2023年9月15日付 東京大学HPより
日本人に17年連続「イグ・ノーベル賞」
―――2023/09/15 07:00付 Yahoo!ニュースより【共同通信配信】
「電気味覚」の明大・宮下教授らがイグ・ノーベル賞受賞 電気を使って“味を変える”研究とは?
―――2023年09月15日 07時00分付 IT media NEWSより
東京大学の報道発表やいくつかのメディアの報道によると、今回の賞は「栄養学賞」で、2011年に発表された「微弱な電気を食器などに流すことで、飲食物の味を変える研究」だそうです(原文は “Augmented gustation using electricity” でダウンロード可能とのことです)。
これらのうちのITメディアの報道によると、宮下教授らの論文は電気味覚の研究分野で数多く引用されており、2021年には「発表後の10年間で多く引用され、インパクトを与えた論文」に贈られる “Lasting Impact Award” を受賞していたといいます。
また、共同通信によると日本人のイグノーベル賞の受賞は17年連続だそうです(調べてみると2002年はバウリンガル開発者に対し、「ヒトとイヌに平和と調和をもたらした業績に対して」平和賞が授与されています)。
ちなみに日本人は「ノーベル賞」に関しては経済学賞を受賞していませんが、「イグ・ノーベル賞」に関しては、97年には「たまごっち」開発者に「数百万人分の労働時間を仮想ペットの飼育に費やさせたことに対して」、経済学賞が授与されています。
ほかにも「ハトを訓練してピカソの絵とモネの絵を区別させることに成功したことに対する心理学賞」(1995年)や「床に置かれたバナナの皮を人間が踏んだときの摩擦の大きさを計測した研究に対する物理学賞」(2014年)など、日本人はこれまでに30件近くのイグ・ノーベル賞を受賞しています。
なお、第33回目となった今年の授賞式についてはニコニコ動画での日本語版公式配信が終了しており、動画サイト『YouTube』でも視聴することが可能です。
今年も会場ではなくバーチャルで行われたそうであり、冒頭で司会者らが水上に浮かぶ船の安っぽいCGに乗り、今年の受賞者を紹介していくなどのシーンが出てきますが、まぁ、暇ならばじっくりと視聴していただければ良いのではないかと思う次第です。
※なお、10兆ジンバブエドル紙幣は通販サイト『アマゾンドットコム』などでも手に入るそうですが、販売価格は3,590円(税込み)とネタにしては少々お高めです。
【参考】10兆ジンバブエドル紙幣
(【出所】アマゾンアフィリエイトサイトより)
また、同時に受賞した教育学賞は「教師と生徒の退屈に関する体系的な研究」に対して授与されていて、アナウンスメントに日本人が含まれていたようですが、これはおそらくイグ・ノーベル賞事務局の単純なミスでしょう。
View Comments (16)
これ、、本家のノーベル賞のパロディだよな。大真面目に研究しているのかな。でも、遊びの中からたまたまノーベル級の発見があるかもしれない。ないとはおもうけど。賞金が一兆ジンバブエドル紙幣とは徹底した遊びの精神で頑張るじゃないか。受賞を仲間内でわいわい言いながらさわぐのもいいかもね。笑
物凄く真面目な研究ばかりです。テーマが面白いだけで。
例えば、タマネギが人を泣かせる生化学的なプロセスは、科学者の考察より複雑であることを明らかにした研究
https://www.chem-station.com/blog/2013/09/onion.html
面白いですね。タマネギかぁ。何気ないテーマなんだね。張り付けもありがとう。
イグノーベル賞といえば統一教会の教祖も受賞してるんだがw
今回も興味深い研究が多い
言語機能を調べるために逆さ言葉をツールに使うとか着眼点が良い
こういう「社会の余裕」を感じさせる研究ができるのは幸せな事。
今後も「栗饅頭問題」の様な発想を大真面目に考えられる豊かで幸せな日本であります様に。
お金をケチって研究を選別しようなんて愚かしいことですなあ。
常温超電導物質と言う触れ込みで、世界中で実証実験中のLK-99にも受賞させたい。
「USO部門賞」を。
未確認超伝導物体 のことをUSO(Unidentified Superconducting Object)
と称するそうです。
「イギノーベル(異議述べる)賞」であれば、彼らの独壇場なんでしょうけどね・・。
上手い!。
過去にはイグ·ノーベル賞は受賞しているそうです。
楽韓さんのサイトだと、本家ノーベル賞推しの富豪がお亡くなりになったそうですが、日本国も笑ってられないと思います。基礎研究にもっと投資しないと。
ご反応いただきありがとうございます。
そうですね。足元(基礎)が肝要ですね。
本家のノーベル賞は、基礎研究が対象です。イグ・ノーベル賞は、応用研究のレベルですね。
応用研究のネタは、多分無数にあると言えるかもしれません。日常、生活していて、オヤッと感じる事が全て対象になり得ます。
応用研究の中から、基礎研究に発展するものに気がつくかもしれないですね。
例えば、バナナの皮で何故滑るかを研究している中で、摩擦を低減する新たな物質やメカニズムを発見して、それが、広く応用・利用されるものであったなら、本家のノーベル賞の受賞に値するかもしれないです。
大学の教授の研究テーマは自由に選べるみたいですから、何に注目するかがポイントになります。
日本の大学の研究で余り世界に通用するものが無いとすれば、日本の大学の教授の研究感性が鋭敏で無いのかもしれません。
それで、研究に選択と集中が必要だと部外者から言われるのかもしれません。
研究分野にも悪平等があるようでは、日本の研究界の活力が奪われるかもしれません。悪平等を止めて、iSP細胞などの研究にもっと金を回す必要があるかもしれません。
米国のIBMは、基礎研究に莫大な金を投資していましたが、その中では、研究成果は熾烈に評価されていました。研究者の入れ替わりは多くあったようです。成果の出ない研究者は去れ、代わりは幾らでもいるぜ、という事ですね。
日本の大学の教授は終身制で、確か定年は70歳くらいだったか?一旦、教授になれば、のんびりしたい人は、のんびり出来るようです。因みに、東大の文系はオタクっぽい教授が多いような・・・。
ノーベル賞は昔に比べれば随分と発見ではなく技術・発明系に与えられるようになりました。MRIあたりが最初だったかも。青色LEDとかリチウム電池とか、以前なら考えられなかったと思いますね。個人的にはリチウム電池は吉野さんではなくカナダのジェフ・ダーン教授のほうが学術的な始祖という意味ではふさわしかったと思いますし。
IBMの研究員は3年ごとの再評価を受けて下位10~20%が解雇対象になるようです。
>ノーベル賞は昔に比べれば随分と発見ではなく技術・発明系に与えられるようになりました。
ありがとうございます。補足したく思います。
基礎研究ということの定義は難しいです。
本家のノーベル賞が重視しているであろうことは、「技術・発明系」でも、社会的に「基礎的」な貢献度が大きいものということのようです。
その点で見れば、応用発明系であっても、青色LEDは、ほぼ無理だろうと言われていていた発明であり、LEDによる総天然色化を実現しました。この社会的な貢献度の大きさは計り知れないでしょう。
又、リチウム電池にしても、「実用化」したことによる功績は、革命的と言えるものです。社会の「基礎」的な有り方と有り様を変えたものと言えるでしょう。
今、スマホやEVという、世界的に人類社会を根本的に変えた発明は、みな日本のノーベル賞受賞者による発明だったことを鑑みれば、この「基礎的な発明の能力」の素晴らしさは、何と言ったらいいでしょうか?
これは、イグ・ノーベル賞の受賞回数の多さにも表れているのでしょうか?
何故に有名な100兆ジンバブエドルでなく10兆ジンバブエドル何だろうと本筋とは全く関係ない疑問が
あまりにも頓珍漢なコメントがあるので
イグノーベル賞 主旨は
wikiより
>「人々を笑わせ考えさせた研究」に与えられる賞
>ノーベル賞のパロディー
>ノーベル賞にちなんだジョーク
※ブラックジョークで顰蹙をかう人物を受賞させたこともあります
参考
2023年『第33回イグノーベル賞』10賞全部解説!
https://lab-brains.as-1.co.jp/enjoy-learn/2023/09/53782/