観光税はうまく活用すべし――。インドネシアで来年から外国人観光客に対し、日本円で約1,400円の入島税を課す、とする話題が出てきました。日本の場合、「国際観光旅客税」と称した1人当たり1,000円の出国税が(日本人からも)徴収されているほか、各地で入湯税や宿泊税などが課せられます。ただ、オーバーツーリズムをコントロールしつつ、観光需要をうまく振興するという意味で、これらの税金については、税率をコントロールするなど、より柔軟に運営できるようになると良いのかもしれません。
すでにインバウンド大国となった日本
現在の日本は立派な「インバウンド大国」と化しています。日本を出国する日本人の人数を、日本に入国する外国人の人数が3倍近くに達しているからです。
2023年1月以降の5ヵ月間の累計で、日本に入国した外国人は8,638,543人に達しており、これは日本を出国した日本人(2,910,941人)と比べて2.97倍です。今年1月以降の訪日外国人と出国日本人を並べてみると、どの月も入国外国人が出国日本人を大きく上回っています。
入国外国人vs出国日本人
- 1月…訪日外国人1,497,472人vs出国日本人443,105人(3.38倍)
- 2月…訪日外国人1,475,455人vs出国日本人537,705人(2.74倍)
- 3月…訪日外国人1,817,616人vs出国日本人694,292人(2.62倍)
- 4月…訪日外国人1,949,100人vs出国日本人560,178人(3.48倍)
- 5月…訪日外国人1,898,900人vs出国日本人675,661人(2.81倍)
(【出所】日本政府観光局、法務省データをもとに著者作成)
京都で電車大混雑:タクシーも捕まらない!
ただ、外国人観光客が激増することが、日本経済にとって必ずしも良いこととは限りません。たとえば『「京都市民の怒り爆発」…観光目標数独り歩きのリスク』などでも取り上げたとおり、一部の地域では交通機関が「パンク」するなど、日常の市民生活にも影響が生じ始めているという事例もあるからです。
コロナ禍の入国制限が昨年10月に撤廃され、現在の日本はさながらインバウンド大国と化していますが、これにより一部の地域では、オーバーツーリズムが問題となっているようです。とくに、とあるウェブサイトではJR嵯峨野線の大混雑を受け、「京都市民の怒りが爆発寸前」、などと指摘されています。ただ、観光客が殺到する京都で、市バスが大混雑しているとする問題は、すでに5年以上前から指摘されていたものでもあります。日本はインバウンド大国に!以前の『訪日外国人は189万人:「インバウンド大国」の日本』などでも取り上げた... 「京都市民の怒り爆発」…観光目標数独り歩きのリスク - 新宿会計士の政治経済評論 |
これに関連し、読売新聞には12日、こんな記事も掲載されています。
「タクシーが全然来ない」京都の観光客・市民が困惑…30分以上待たされるケースも
―――2023/07/12 15:00付 読売新聞オンラインより
読売によると京都市内でタクシー不足が深刻化しているのだそうです。
観光需要が低迷したコロナ禍の3年で、運転手が全体の2割にあたる1800人減少し、深刻な人手不足に陥っているなどの事情もあるのだそうですが、とくに「フォーリン・フレンドリー・タクシー」などで台数不足が深刻化しているのだとか。
このあたり、もともと京都は「観光目的でタクシーを利用するのに不向きである」、といった指摘もあるようですが、それにしても京都が観光地であるだけでなく、市域全体で150万人近くが暮らす大都会でもあるという事情も踏まえるならば、やはりオーバーツーリズムの問題が出やすい街であることは間違いなさそうです。
このあたり、ローマやパリ、ロンドンなどの事例に倣い、主要観光都市は乗り降り自由の観光用のバスを運行するなどし、市民と観光客の交通は分けるべきなのかもしれません。
バリ島では1,400円の課税が始まるが…?
こうしたなかで、もうひとつ興味深い話題があるとすれば、こんな試みでしょう。
バリ島観光に1400円課税 来年から、外国人対象―インドネシア
―――2023年07月13日14時15分付 時事通信より
時事通信によると、インドネシアの人気観光地・バリ島で来年以降、観光客に対して15万ルピア(円換算で約1,400円)の税金を課す制度が始まるのだそうです。国外やインドネシアの他地域から訪れる外国人に適用され、自国民は課税対象外としています。
記事によれば、バリ島には昨年、200万人以上が訪れたのだそうですが、この新税の狙いについて知事は、「環境や文化の(保護の)ために使う」としたうえで、「バリ島への渡航がより快適で安全になるよう、質の高いインフラを整備する」と述べたのだそうです。
これなど、何か参考にできるところがあるのでしょうか。
これについては、日本にはすでに「国際観光旅客税」というものが導入されています。国税庁の説明によると、2019年1月7日に施行されたもので、出国1回につき1,000円が課税されるというものです(チケット代に含まれ、外交官や乗員、24時間以内のトランジット客、2歳未満の子供などを除く)。
ただ、この「国際観光旅客税」、日本を出国する日本人に対しても課税されているものです(なぜ財務省は、日本国民から増税するのが大好きなのでしょうか?)。このため、今回のインドネシアの試みとは性質は少し異なるようです
また、温泉旅館に泊まった場合には「入湯税」、東京都や大阪府、京都市などの一部地方公共団体では「宿泊税」が科せられるなど、ほかにも事実上の観光税が導入されている、という言い方もできます。
なお、主要国では、たとえばニューヨークでは14.75%の宿泊税が課せられているほか、名鉄観光サービスの資料によれば、欧州でも主要観光地ではホテルのグレードに応じて宿泊税を支払う必要があるようです(パリの場合は5つ星で3.3ユーロなど。ただし最新の情報ではない可能性もあります)。
税制の運用は弾力的にできないか
いずれにせよ、インバウンド観光を振興する目的は、「日本に観光収入をもたらす」、「世界中に日本のファンを増やす」などにあると思われる反面、市民生活に支障が生じるほどのオーバーツーリズム状態になっては本末転倒であり、うまくコントロールしていかなければなりません。
やはり、「より多くのおカネを落としてくれる国」、「日本と同じ価値観を持つ国(米国、豪州、欧州、英国、台湾など)」からの観光客を優遇しつつも、観光地に応じて税制にメリハリをつけ、あまり外国人観光客が訪れない地域だと税制優遇を設けるなど、観光税は弾力的に運用しても良いのではないかと思う次第です。
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極論かもしれませんが、例えば、外国人観光客が京都などの込み合う所に行くには、抽選制にして或る期間毎の観光客の人数を制限する、などする。
そして、その抽選に当選した観光客は、ある一定の料金を支払い、許可証を発行されて、市内のバス・タクシー・神社仏閣への入場・ホテルの宿泊時には、その許可証を提示しなけらばならないようにする。
そうすれば、価値に対してお金を払う意識の薄い国の方達は、来なくなるでしょう。
これは、相当に批判されるでしょうから日本では無理でしょうが、シンガポールなどは実施しそうです。
ちょっと用事があって平日の昼間に秋葉原に行ったんですが、道を歩いている人の8割は外国人っぽいです。
ただ中国人が少ないからか、それほどウルサイとは感じなかったですね。
私は今日の午後、地下鉄銀座線と日比谷線を使った。
いるいる。外国人だらけ。
以前はインドネシア入国時に「到着ビザ」として確か20米ドル必要でした。カウンターで支払っている間に帰国者やビザ不要の近隣国のひとに追い抜かれ、皆がはけてから入国審査で領収書を提出....観光客として入国させていただく身、幾ばくかの「入場料」は必要だよねと納得してました。あと、旅券の1ページを丸々埋めてくれる査証のシール。頻繁に出入国するビジネスマンは堪ったもんじゃないでしょうが、一旅行者としては得した気分でした。
入国時徴収だと全国一律になってしまい難しい面もありますが、海外からの旅行者には多少は交通・観光インフラ維持の費用をもってもらうのは有りだと思います。
観光客からカネを徴収。
アイデアは面白いけど大国のすることじゃない。
>>観光入国税
これは、中々面白い政策です。
先ずマーケティング的に見て、優良客の選別に一定の効果があるかも知れません。
現在、日本のインバウンド観光客は、中韓東南アジアからが、8割以上占めています。これらは、消費額も少なく礼儀もマナーのレベルも低い。一般的に、消費額(一人当たり)とマナーとの関係は、相関関係があるでしょう。
観光入国税は、低消費・低マナー観光客の選別にもなり得るかも知れません。
これで、国内の観光地の地元住民の被害迷惑も減るかも知れません。
又、その徴収した税を、各観光地の観光整備に補助金として支給すれば、各地の観光整備も進みます。
例えば、一人当たり、3千円を徴取すれば、1千万人当たり、3百億円、3千万人で、9千億円。観光開発整備に対する補助金としては、効果的な金額になるかもしれません。
ついきします。
観光補助金は、欧米豪の高額消費優良観光客を誘客出来るような観光開発に使うのです。
こうすることにより、観光産業の好循環を創り出すことが出来ます。
>>3千万人で、9千億
訂正します。
3千万人で、9百億円、です。
これこそまさに今、日本が実施すべき政策です。
今はどうか知りませんが、中国人が、日本はなぜ中国みたいに外国人特別料金を
取らないのか?と言っていました。(じゃあ、中国人が代わりに日本で外国人から
カネを取って儲けようかとも。) でもこれが自然な経済行為であり、何ら恥じる
行為では無いのです。インバウンドの目的が金儲けなら、何を恥じることがあろう。
私の親戚の子が、京都の2流ホテルで働いていますが、客にチップを要求しては
いけない。そしてチップをもらったら1円たりとも報告の上、会社に納めろだと。
こんなことしてたらサービス業に人はこないし、国民は豊かにならない。
コメント失礼します。
国際観光旅客税なんて取ってたのですか。犯罪歴に応じて値上げとかすればいいのに。反日外国人侵入対策になるかと。強制退去でも金取って欲しいです。
財務省と同盟国の狗である宏池会政権は増税大好きだから、消費税の免税も廃止すれば良い。金の密輸も減るのでは?
>「日本と同じ価値観を持つ国(米国、豪州、欧州、英国、台湾など)」
同じ価値観の国は無いです。その証拠に国名すら統一出来てない。
関わりが避けられず、アカ、東側よりは互いに利用し合えるだけです。日本国の生存と発展に資する範囲で利用すれば良い。国際社会はやくざの世界。人類は野蛮で幼稚。
観光税には賛成ですが、何も改善せずにただお金を頂くというのは誠意ある対応とは言えません。
京都に関して提案させて頂くと、
・きれいな公衆便所を大幅に増やす。
・休憩所の整備、新規設置。
・観光地を中心とした電信柱の撤去。
・観光客向けの観光地周遊電動バスの導入。
・ガイド付き名所めぐりツアーを増やす。
・観光客が多い歩道の幅を拡げる。
などの対策が必要ではないかと思います。
京都市はどうもサービス精神に欠けるところがあるようです。
責任者は何を考えているのでしょうかね?
京都のタクシー不足はかなり深刻です。
電話してもなかなか来ません。
コロナ不況に因る退職が原因ですが、未だに元に戻らないようです。
私は自転車と徒歩専門ですのであまり困っていませんが。
もう20年以上も前のことになりますが
京都市役所の観光事業担当者と話をする機会がありました。
その際に話題となりましたが
担当者曰く、「市独自の観光プロモーションなんか必要なし。
雑誌がネタがなくなったら勝手に京都特集をしてくれるから。」
ということでした。
私のような京都市外の人間からすると、京都は役人や市バス職員の態度がでかい、
警察も乱暴、細い通りでも車がスピードを出している、
生活保護もいろいろありなど
関西の古い町は周辺も含めて魑魅魍魎が住むといった感じですね。
今日とは長年「革新政党」系が強かったので公務員天国でした。
最近財政難が深刻になって数は絞っているようですが。
知恵とサービス精神は相変わらず無さそうです。
×今日と
〇京都
でした。
失礼しました。
金もっている奴から金を取る
当然のことだ
ヤードスティック方式で平等に金を取れなんてのが間違ってる
京都は混沌としてて面白い街ですね。
・学生人口15万の一大、学術都市兼労働者供給都市、留学生人気日本No.1
・人口減少都市No.1
・オーバーツーリズム
・財政難
・壬生とか言うテロリスト集団と浪人の町
タクシー運転手の資格を持ち英語の通訳が出来て夜は花街で働けるくらいのコミュニケーション力のある学生が大活躍しそうな町ですね。
札幌より治安が良いイメージがあります。幕末なら外国人観光客が斬られまくっていることでしょう。
京都に足りないのはモノといえば動物園と京都ドームくらいなものでは無いでしょうか。