「新聞にフェイクニュースはありません」。おそらくコロナ禍の最中にばらまかれたと思しきこんなチラシが、ツイッター上でちょっとした話題となっているようです。ただ、新聞関係者自身が「新聞にフェイクはない」などといくら主張したところで、新聞の部数が右肩下がりで急激に落ち込んでいるという事実から逃れられるというものでもありません。
「新聞にフェイクニュースはありません」
これは、「ネタ」なのでしょうか。
ツイッター上で話題になっているのが、とある地方紙が配布したと思しき、「新聞にフェイクニュースはありません」などと大書きされているチラシです。
文面から判断して、コロナ禍が本格化した2020年3月以降に配布されたチラシであろうと考えられます。
おどろおどろしく、「トイレットペーパーが売り切れ」、「ネット情報にデマ」などの事例を紹介しつつ、次のように訴えかけます。
- 地震、コロナ、災害時に必ず出て来るフェイクニュース。純度100%の情報源は新聞だけ。
- 私たちは言います。テレビで目にやさしく情報を掴みましょう。ただテレビは連続で同じことを放送するので新聞もあわせて読む事でより正確に情報を知ることができます。
- だから、短期間だけでも確かな情報を新聞からつかみましょう。
…。
今から3年前の時点で、ここまで激しくネットを批判していたというのは、その時期から新聞は部数の激減に悩んでいた、ということでしょう。
新聞部数は絶賛激減中
これに関連し、いつも当ウェブサイトにおいて紹介している図表を、いくつか再掲しておきます。
まずは、一般社団法人日本新聞協会が公表している『新聞の発行部数と世帯数の推移』をベースに、新聞の部数の推移と、その5年ごとの減少速度を付記したものです(図表1)。
図表1-1 朝刊部数と減少速度
図表1-2 夕刊部数と減少速度
図表1-3 合計部数と減少速度
図表を作るにあたっては、新聞協会の元データを少し加工しています(たとえば「朝刊部数」と「夕刊部数」は、それぞれ、「セット部数」を朝・夕刊にバラしたうえで、朝刊単独部数、夕刊単独部数データと合算して算出しています)。
これら3枚の図表で気付くのは、夕刊の激減はずいぶん以前から始まっていたものの、朝刊が激減し始めたのは、ここ5年の話だ、ということです。
某新聞が問題のチラシを配布したと思しき2020年頃といえば、たしかにコロナ禍で新聞部数は多少影響を受けたかもしれませんが、トレンドとして見たら、コロナがあろうがなかろうが、新聞の激減傾向は続いていることが明白でしょう。
株式会社朝日新聞社の事例
また、大手新聞社のなかでは珍しく、有報を提出しているのが株式会社朝日新聞社ですが、同社の有報をベースに各事業年度の朝日新聞の朝刊と夕刊の部数を取ってみると、とくに朝刊に関しては2014年3月期を「変曲点」として、そこから部数の減少がより露骨になっていることがわかります(図表2)。
図表2 朝日新聞の部数推移
(【出所】株式会社朝日新聞社・過年度有価証券報告書をもとに著者作成)
すなわち、日本新聞協会、朝日新聞2つのデータで確認すると、その「変曲点」の場所は微妙に異なっていますが、部数の落ち込みが最近になって急激になっていることは間違いありません。この傾向が今後も続くのであれば、紙媒体の新聞は遅かれ早かれ、世の中から間違いなく消滅します。
某新聞が「新聞にフェイクニュースはありません」などと騙るチラシをばらまかざるを得なくなる状況は、新聞社の経営環境がますます厳しさを増しているという事情とは、おそらく無縁ではないのでしょう。
新聞の社会的役割は?
ちなみにこの「新聞にフェイクニュースはありません」とする主張を書いた人は、もしかして、本気でそれを信じているのでしょうか?
もちろん、新聞の部数が急減している理由が、単純にインターネット環境の発達によるものなのか、それ以外の要因もあるのかについては、議論があることでしょう。
ただ、もしも本当に新聞の社会的役割がなくなっていないのだとしたら、新聞の部数が減ったとしても、ウェブ契約が増えるはずでしょう。実際、米国ではウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)やワシントンポスト(WP)などのように、有料契約をしていなければ記事をほとんど読めない、というケースもあります。
日本の場合も最近になって、有料契約をしていなければ読めない記事という者が増えているようではあるものの、非常に残念ながら、紙媒体の落ち込みを補うほどに有料契約が増えているという話は、あまり耳にしません。
むしろ4月の『朝日朝刊3ヵ月で7万部減なのに「有料会員数」横ばい』でも指摘したとおり、株式会社朝日新聞社が公表する「朝日新聞メディア指標」によれば、2022年12月末から23年3月末にかけて、朝日新聞の朝刊がさらに7.7万部減少したにもかかわらず、有料ウェブ会員は30.5万人のままです。
株式会社朝日新聞社が公表している「朝日新聞メディア指数」を巡り、昨年12月末と今年3月末の数値を比べると、新聞朝刊部数が7.7万部落ち込んでいるのに対し、朝日新聞デジタルの有料会員数がまったく増えていないこととが判明しました。最大手の一角を占める株式会社朝日新聞社ですらこうなのですから、他社の状況も「推して知るべし」、といったところです。その一方、暇空茜氏は毎日新聞社からの質問状とそれに対する回答のやり取りを、毎日新聞が報じる前に公表してしまったようです。新聞の影響力は20年で3分の1に!暇空茜氏、... 朝日朝刊3ヵ月で7万部減なのに「有料会員数」横ばい - 新宿会計士の政治経済評論 |
いずれにせよ、新聞の部数減少の要因は、単純に「インターネット」だけではないことだけは間違いないと考えて良いのではないでしょうか。
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サンゴ汚したK・Yってだれだ
昔の高齢者になくて、今の高齢者に必要なもの。
ジム、携帯、Wifi、PC。
最初の3つは毎月カネがかかる。私の場合で月約27,000円。
新聞購読する余裕のない人多いんじゃない?
今般の値上げでどれくらい部数が減ったか、結果が楽しみだ。
「あおり」の反対はなんて言うのかな?英語には「ソフトペダル」(ピアノの音を低くするペダルのこと)という言葉がある。
新聞は恣意的にこの2つを使い分けて、または「あおり」と「報道しない自由」を使い分けて実質的なフェイクをやっている。
"火消し"あたりでしょうかね。
新聞記者の常とう手段
「マッチで火をつけて、ポンプ車で消火に掛かる」
というやつかも知れませんね(しみじみ)
郵便受けによく投函されている共済チラシ
「値上げの時代に頼れる保証が月掛け〇○〇○円
「お申し込みはこちら(QR コードあり」
病気も事故も怖い、新聞止めたら一発で払えるやんね
100歩譲って、書いてあることが全くの嘘ではないとしても、その内容が偏向していれば、情報としての価値は無いどころか、有害ですらありますね。
それはさて置き、最近よく思うのは、新聞やTVの情報に価値を感じられない原因は、その内容が偏向かどうかよりも『報道してない情報』が多すぎる事です。
とりあえず情報があれば、その内容が真実か事実か確認可能ですが、そもそも載っていない情報は調べようがないですし、知りようがありません。でも実は、その隠されたニュースの方が重要だったりします。
「ニュースは俺たちが決める」と言うような傲慢な態度も結構ですが、国民の知る権利を標榜するのであれば、全社が同じようなニュースに務めるのではなく、各社が切磋琢磨して色々な情報を載せて欲しいものです。
>切磋琢磨して色々な情報を載せて欲しい
取材で有利な立場にいる連中が「記者クラブ」で談合して、与党を利する記事や、お仲間が不利になる記事は載せないようにしているから、救いようがないですね。
それでも、このサイトのように、公開された情報を組みあわせて分析すれば、わかる人にはわかるというものです。
毎度、ばかばかしいお話しを。
「新聞にはフェイクニュースはない。しかし○○新聞(○○には、好きな言葉を入れてください)の記事には、フェイクニュースがある」
蛇足ですが、新聞というのは、新聞に書いてある文書のことですか。それとも新聞紙のことですか。
道新が(笑?
まるで、我が国は三権分立で法治国家だ、とROK政府が日本の新聞社に見開き広告を出しているみたいだ。
嘘つきのパラドックスかな?と思ったらただの嘘つきだったでござる。
つーか、イラストの女性のセリフから、何やら機械翻訳の臭いがするのですが……
こんな盗っ人猛々しいことを
どこが言っているのかと思ったら
記者現行犯逮捕の道新さんだというのが
さらに笑いを誘います。
まあ、
証拠があがってるのに万引きしてない
と言い張る犯人にしても、
ホントある。ホンモノニダ
と売りつけるどっかの人たちにしても
そして、この道新にしても
自分たちの日頃の行動知られているのに
通用すると思っているのが滑稽です。
広告に 「号外」 という見出しを付けるのはフェイクでは?