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「文化守るためウェブ書店を取り締まれ」のナンセンス

「街の書店がどんどん消滅している」。これはおそらく事実でしょう。ただ、だからといって「書店を保護しろ」、「ネット書店を規制しろ」、「図書館は書籍の収蔵をやめろ」、「書籍クーポンを配れ」、といった主張は、いかがなものかと思います。それに、著者自身の持論ですが、世の中、規制業種は必ず廃れます。文化人といえば普段は舌鋒鋭く政府を批判する人が多い業界だという印象を持つ人も多いと思いますが、その近接業界から「我々を保護しろ」という要望が出て来るというのも興味深い限りです。

書店数は20年近くでほぼ半減:大型化は進む

「街の書店が消滅している」――。

こんな話題があります。

公益社団法人全国出版協会が公表する『総書店数・総売り場面積』というデータによると、2003年時点で20,880店あった日本の書店は閉店などにより、2022年時点で11,495店にまで減ってしまいました。この20年近くの間に、半数近くにまで減ってしまった計算です。

ただ、ここでもうひとつの傾向があるとしたら、書店の大型化でしょう。同じデータによると、書店の「平均坪数」は2003年度で80.3坪でしたが、これが2022年度だと132.7坪に増えています。書店数と平均坪数を同一のグラフに表現すると、図表1のような具合です。

図表1 日本の書店数と平均坪数

(【出所】公益社団法人全国出版協会『総書店数・総売り場面積』データをもとに著者作成。グラフの縦軸は左右で単位が異なる点に注意)

大型店も減少次転じた

同協会のデータベースでは、書店数について「300坪以上」「100-299坪」、「50-99坪」など、細かい集計区分に分類されているのですが、便宜上、300坪以上を「大型店舗」、それ未満を「中小店舗」と定義したうえで、それぞれの店舗数の推移を取ってみたものが、図表2です。

図表2 大型店舗数と中小店舗数の推移

(【出所】公益社団法人全国出版協会『総書店数・総売り場面積』データをもとに著者作成。グラフの縦軸は左右で単位が異なる点に注意)

これによると、「中小書店」(1坪から299坪までの書店合計)は一時期を除いて見事に右肩下がりに店舗が減っているのに対し、「大型書店」(300坪の書店)に関してはむしろ、2018年ごろまで店舗数が増え続けていたものの、近年、減少傾向に転じていることがわかります。

大型店舗の閉店はコロナ禍を受けた一時的なものなのか、それとも時代の傾向としてやむを得ない変化なのかについては、このグラフだけではよくわかりません。ただ、客観的事実として、日本から書店が減っていることに関しては間違いないでしょう。

考えてみれば近年、都会の電車内で紙媒体(書籍、新聞、雑誌など)を読んでいる人は非常に少ないのが実情です。そういえば山手線の駅名を冠した怪しげな自称会計士自身も最近、電車に乗っていたら、赤さんをあやしている親御様がiPhoneを立ち上げ、『絵本ひろば』を見せているのを目撃しました。

なるほど、書籍が売れなくなるわけです。

正直、『絵本ひろば』はオフラインの場合、使い勝手は少々悪いのですが(笑)、それでも絵本は意外と重くてかさばるため、、スマートフォンに絵本や動画を入れて持ち歩くというのは、子育て中の人にとっては決して悪い選択肢ではありません。

もちろん、子供のうちからスマートフォンを見せるのが教育上、良いのか悪いのか、といった議論はあり得るでしょうが、世の中便利な方向に動くのはある意味で避けられない話でもあります。社会全体から書籍需要が減っているのだとしたら、従来型の書店が減るのも仕方がない話です。

書店の苦境

こうしたなかでウェブ評論サイト『プレジデント・オンライン』が6日付で、こんな記事を配信していました。

大手出版社は絶好調なのだが…日本全国で「書店がひとつもない街」が増えているアマゾン以外の要因

「街の本屋さん」が全国で急速に姿を消している。1980年代には2万5000店を超えていたが、今や3分の1にまで減少し、最近20年間に限れば半減した。書店が1店もない市区町村は4分の1にも上る。ふと気がついたら近所の本屋さんが消えていたという経験がある人は少なくないのではないだろうか。<<…続きを読む>>
―――2023/06/06 08:17付 Yahoo!ニュースより【PRESIDENT Online配信】

執筆したのはメディア激動研究所代表の水野泰志氏です。

つい最近も『夕刊は新聞業界の暗い未来予測する「炭鉱のカナリヤ」』でも取り上げたとおり、水野氏といえば、メディアに関する興味深い記事を多数執筆している人物です。

新聞の部数がつるべ落としのように減っているとする話題は、当ウェブサイトでもかなり以前からしばしば取り上げてきました。ただ、これらのデータを冷静に眺めてみると、新聞の夕刊は、朝刊よりもかなり早い段階から、部数が激減し始めていることに気付きます。その理由について、確たることはよくわからないのですが、それと同時に夕刊の部数や休刊の動向などに関しては、朝刊の「先行指数」、あるいは「炭鉱のカナリヤ」として使えるのではないでしょうか。新聞部数と新聞社経営ダブルパンチの新聞社経営先週末から、新聞社の決算に...
夕刊は新聞業界の暗い未来予測する「炭鉱のカナリヤ」 - 新宿会計士の政治経済評論

その水野氏が今回目を付けたのが、書店を巡る動向です。

水野氏は書店の廃業が「▼読書習慣の減退による本離れ、▼ネット書店の伸長、▼電子書籍の普及、▼過疎化・少子化の進行」――など、「さまざまな要因が複合的に絡み合って書店を取り巻く環境が激変」しているためだと指摘したうえで、こんなことを指摘するのです。

出版市場そのものはコロナ禍の巣ごもり特需や電子書籍の伸長もあっていくらか持ち直しているが、出版ビジネスを支えてきた『出版社→出版取次会社→書店』という流通ルートはやせ細るばかりだ」。

「出版市場そのものがいくらか持ち直している」というのは意外ですが、ただ、長期的に見たら出版業界も先細り、とうわけでしょう。

「議連」が動き始めたようだが…!?

ところで、こうした状況に危機感を覚えたのが、自民党の「街の本屋さんを元気にして、日本の文化を守る議員連盟」です。

水野氏によると、同議連は4月末、書店再興に向けた初の政策提言を取りまとめ、先日、自民党の文部科学部会・文化立国調査合同会議に報告。今年の骨太方針に盛り込むことを目指している、というのです。

その政策提言には、こんな趣旨の問題意識が書かれているそうです。

  • 来訪者が現物を直接確認できる『街の本屋』は、ネット書店よりも、『未知の本との出会い』の可能性をより大きく秘めている
  • 書店がなくなることは、日本の文化の劣化に繋がることを意味する
  • ネット書店のルール破りや図書館との競合など、書店にとって不利な事態が深刻化している
  • 書籍・雑誌は全国どこでも同じ価格で手に入れられる著作物再販制度の適用を受けているにもかかわらず、ネット書店では送料無料化や過剰なポイント付与など実質的な値引きが横行している

…。

これについて、どう考えればよいのか――。

あくまでも古今東西のさまざまな事例に照らした一般論ですが、規制により守られた業種というものは、長い目で見て、必ず凋落します。

そもそも論ですが、書店業界は「守られている業種」でした。水野氏が引用した政策提言にもあるとおり、書籍、雑誌(プラス新聞)は「全国どこでも同じ価格で手に入れることが可能な著作物再販制度」の適用を受けて来たわけです。

そのような制度に守られてきたにもかかわらず、この苦境です。

自民党の議連が主張する「文化の劣化」が何を意味するかはよくわかりませんし、「出版業界や書店業界が日本の文化を守ってきた」とするくだりについても、正直、意味がわかりません。

「我々は苦境だから保護しろ」って…

ただ、水野氏の論考で興味深いのは、とにかく「街の本屋さん」を守るために政治が動き出した、という流れの部分でしょう。

水野氏によると、提言では「不公正な競争環境等の是正」、「デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進」、「文化向上・保護の視点からの書籍購入クーポンの配布」などが提唱されているのだそうですが、これも正直、とんでもない話です。

このうち「不公正な競争環境等の是正」は、「著作物再販制度を厳守するため」、「ネット書店の実質的な値引き販売の実態調査を行う」とともに、「公共図書館への過度の値引きや蔵書を抑制するルールを作る」、とするものです。

もしもネット書店を規制したり、公共図書館の蔵書を抑制したりすれば、書籍そのものの衰退が加速するだけの話でしょう。アマゾンのKindleなどのように、却って「書籍」の定義に当てはまらないデバイスの普及を促進することになるからです。

また、「DXの推進」は「出版→製本→流通→小売り」のサプライチェーンでICタグ活用を図り、政府として助成する、といったものだそうですが、逆にほかの流通システムにおいてそのような政府補助が大々的になされているという話は(ないわけではないにせよ)あまり耳にしません。「書籍クーポン」も正直、意味不明です。

ちなみになぜこんな話が出て来たのかといえば、「書籍空白自治体が拡大している」ことにあるからだそうですが、これもナンセンスです。パチンコ屋もない自治体が増えていたとして、「パチンコ屋に補助を出そう」という発想にならないのと本質的には同じだからです。

なぜ書籍・雑誌「だけ」が特別扱いされなければならないのか、理解に苦しむところです。

ただし、ここから先はあくまでも想像ですが、こうした「書籍を守れ」、「雑誌を守れ」という動きが出て来るのは、ごく近い将来に出て来るであろう、「新聞を守れ」という動きの布石ではないでしょうか。

「猛烈な勢いで廃れている」という意味において、深刻なのは新聞業界も同じようなものですが、正直、新聞業界からもごく近い将来、「文化を守れ~」、「経営を守れ~」といった主張が出て来るのかもしれません。新聞業界の次はテレビ業界(民放、NHKあたり)でしょうか?

いずれにせよ、出版業界といえば、普段、舌鋒鋭く政府を批判する文化人の方々が多い業界ではないかと思いますが、その近接業界から「我々を保護しろ」という要望が出て来ているというのは、本当に興味深い限りと言わざるを得ないでしょう。

新宿会計士:

View Comments (54)

  • 議連が動いてるってことだけど、
    議員さんからすると、「みんなで豊かになりましょう」って政策よりも、「困ってるあなたを守ります」って政策の方が、具体的な形にしやすいし、特定の支持者にアピールしやすいんだろうなって思うのです♪

  • ぶらりと書店に入り、あんな本、こんな本、立ち読みして、買って帰る。
    これは書店の楽しみ。
    消えてほしくはないけどね。

    • この人、いつもズレてるね
      今あるものがなくなってほしくないなら、もう生きるなよ笑
      日本をG7から脱退しろといったりさぁ、、、
      もう引退しなよおじいちゃん(orおばあちゃん)

      • >日本をG7から脱退しろといったりさぁ

        そんなこといつ言った? 
        誰かほかの人と間違えてない?

        • 間違ってないですよ笑
          なりすましかもしれませんが、あなたの発言には
          注視していきますね
          影響力工作が盛んな昨今ですから...

      • > この人、いつもズレてるね
        私は全然ずれているように思わないけど。
        どこがずれているんだろう。

        > 今あるものがなくなってほしくないなら、もう生きるなよ笑
        どこにも「今あるものがなくなってほしくない」って書いてないですけど。

        > 日本をG7から脱退しろといったりさぁ、、、
        こことの話題に関係なくない?

        > もう引退しなよおじいちゃん(orおばあちゃん)
        大きなお世話じゃないかな(笑)

    • 他人のコメントに直ぐ暴言的な書き込みをする人間は、頭の中がいつも煮えたぎる程に何かに対する怒りと対象がはっきりしない欲求不満が充満しているのか?
      噛み付く対象を探し回っているが如く、周りに噛み付き回っている。
      この返信も、キチンとした文章で自分の意見を書けばいいだけなのに、何故暴言が直ぐに出て来るのか?
      キチンとした文章力が無いのかな?と見えてしまう。
      素晴らしい見解を持っていても、それを言語化・文章化する訓練・練習が充分にされていないので、もどかしさが先行して暴言が出てしまうのか?
      先ずは、直ぐに暴言を吐く習慣を止める事を意識して欲しい。そうしないと周りが迷惑。それに、自分が暴言を吐かれた時に、どんな気持ちになりかを想像してみて欲しい。このサイトに関心がある程の知性がある人間なら、それは容易い事でしょう?

    • sqsqさん

      どこに、爆弾・地雷が潜んでいるか分かりませんね。少し前まで、こんなコメントはこのサイトに無かったんですが。ここも治安が悪くなった?
      安心して自分の考えを発信出来なくなりますね。

  • 最近は公立の図書館が貸本屋のようになってる気がします。
    書店に平積みになるような新刊文芸書を何冊も用意して、借りに来る人に対応している。
    いったい誰の金を使って何冊も同じ本を購入しているのか。流行が終ったらその本はどう処分されているのか、疑問に思うところです。

    図書館には一品一冊を徹底すれば、書店も古本屋も少しは潤うのではないでしょうか。

    • 確かに。ただ、難しい問題でもあります。
      本も個人で沢山買えば結構な金額になりますので、図書館を頼りにする人もいます。新刊文芸書も本屋に山積みでも誰でも買える訳ではありません。図書館で複数部蔵書しても予約が多く半年以上待ちになります。
      それでも本好きは待ちます。
      出版社側が、新刊書を発売から6ヶ月間は図書館で購入しないで、と要望した事もありましたがそれは実現しなかったです。

      • 公立図書館が激減してます。都会に居る人は感じないかも知れませんが、町村レベルでは、4割位が公立図書館無しとか、聞いた事があります。
        大昔、電子図書館とかいった話があった様に思いますが、近年聞きませんし。
        マスコミが報道しない自由を謳歌しているのと同様に、出版社が絶版権を謳歌してます。絶版しても著作隣接権を手放さないので、読みたい本が手に入らない。
        私も昔書いた本を今購入する事が出来ませんし、多分日本中の図書館を探し回っても、残っているのは数冊以下だと思われる。

        読みたい人に読ませない自由を出版社が握っているのは問題。
        絶版権を行使したら、一定期間後(1年とか)に著作隣接権を失う様、法改正が必要なのでは?

        絶版の代わりに、価格改定(¥1千円→¥1億円とか)を悪用する出版社対策が併せて必要だろうと予測する。

        • 以下のサイトに改正著作権法の事が書いてありました。

          https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20210629/se1/00m/020/015000c

          上記サイトの記事の中に、著作権、出版権、絶版権について以下の記述がありました。

          >>>もちろん出版社が絶版を選択することもあるが、その場合、著作権者は他の出版社から出版できる)。

          また、絶版本についても、以下の記述がありました。

          >>>改正著作権法が5月26日の参院本会議で可決し、成立した。今回の改正で、国立国会図書館(NDL)がデジタル化した絶版等資料を利用者にも直に送信できるようになった。

          お陰様で、勉強になりました。

          • > 以下のサイトに改正著作権法の事が書いてありました。

            「絶版」の定義を以下の場合に限定している様です。

            >>> 今回の法改正に関し、文化庁の著作権審議会や出版業界内で議論の焦点の一つとなったのが「絶版その他これに準ずる理由により入手困難な資料」の定義である。

            と前置きした上で、

            >>> 「絶版は出版社がその本を出版する権利を失った状態。」

            と記している。

            「品切れ」や「価格改定(例:¥1千円→¥1億円)」等に関しては」、不明朗な説明しかない。

            >>>もちろん出版社が絶版を選択することもあるが、その場合、著作権者は他の出版社から出版できる)。

            その為には、著作隣接権等を買い戻す必要はないのか?

            「他の出版社から出版」以外の選択肢(例:自分のWeb頁に記載するとか)は?

            P.S.

            若干の状況変化がある事は判りました。情報有難う御座います。

            P.P.S.

            昔書いた本に校正ミスがあり、今で云うムック本みたいな本(すぐに完売した為、闇コピーが出回っているらしい)だったので、その出版社の当時の月刊誌に正誤表は載ったのだけど、今時そんな正誤表が見れる人は超稀なので、自分のWeb頁で何とかして良いのかな?(版権買取契約なので、買い戻せば可能な事は判っているが、技術的素養のある人なら、正誤表がなくても対処できる範囲内なので、そこ迄する気はない。)

          • 自分の投稿に補足できない様なので、変な位置に出ると思いますが、御容赦下さい。

            項目によって、公布後1年以内だったり、2年以内だったりする様ですが、令和3年6月2日公布らしので、そろそろ全体が施行された頃かと思います。

            先日、知人の大昔の著作物が、電子出版されました。今時読者需要がさほどある内容とは思えなかったので、かなりいぶかしく思ってましたが、これは「出版社が著作隣接権を手放さないぞ。」という意思表示であり、「絶版は出版社がその本を出版する権利を失った状態。」に陥らない為の手だったんでしょうね。

            知人の話だと、大昔の著作物を順次電子出版しているらしい。(かなり牛歩な様に思うけど。)

        • 墺を見倣え様

          著作隣接権は、本には存在しますか?調べますと、音楽関係で、伝達に関する者の権利のような事が書かれています。
          ご自分の著作に関しては、著作権はお持ちなのですから、絶版になったのであれば、その出版社の出版権は消失しており、今は、著作者に出版権が戻っている状態ではないかと思われます。出版契約書があれは、確認して見られたらいかがでしょうか?

          • 御指摘の通り、「著作隣接権」は演奏家等に関する権利の様なので、私の用語法は不適切な様です。

            「複製権」等というべきかな?

            > 絶版になったのであれば、その出版社の出版権は消失しており、

            ではないと思います。見た目絶版でも、品切れ・増刷準備中って事や、価格改定中って事もありますし、増刷準備期間が例え十年とかでも、それを以て複製権消滅という話は聞いた事ありません。

            上の方の話も、絶版等で公衆が読書困難に陥った著作物を、図書館等の法的に認められた機関に限り、電子送信できると改訂しただけで、絶版を理由に、出版社の複製権を消滅させるものではない様です。

        • 墺を見倣え様

          返信欄が無くなったので、この位置に書かせていただきます。
          仰っておられる著作隣接権は、出版権の事を言っておられるようですね。出版権は、出版社に出版の義務を負わせる為のものですが、当然、義務には権利が付帯しますから、出版の権利は出版社にあります。しかし、著作者としては、その権利の故に出版を塩漬けされるのは困ります。
          これを解決するには、出版契約書にテンプレ的に、出版権の期間条項を義務づけるしか無いように思います。ある期間内に何部以上売れなかったら、著作権者は、出版契約を解除する事もできるというような。

          • 契約にあれこれ付帯事項を付けられる様な方は、ベストセラー作家とか、出版社に強い影響力のある方等々の、極一部の方々です。多くは、原稿料と引き換えに、法律上譲渡できないものを除く、全ての権利を譲渡してるんじゃないかな。(その代わり、売れなくても、原稿料等を減額される心配はない。)

            上の方で、「もちろん出版社が絶版を選択することもあるが、その場合、著作権者は他の出版社から出版できる」とあるのは、「絶版」の定義が、「絶版は出版社がその本を出版する権利を失った状態」の場合の話ですので、その定義と異なるケースに、勝手に拡張してはいけません。

            令和3年6月2日公布らしので、遅くとも今月2日以降は、絶版本でも図書館に本が残ってれば、図書館の窓口迄行かなくても、電子的に読む手段が存在する様になったものと思われる。(以前から、当該本が残っている図書館迄行けば閲覧できたので、行かずに済ます手段が増えただけ。)

            自分の著作が絶版になったからといって、自分のWeb頁等に、その自原稿を載せて良いという話には、直結しません。

        • 墺を見倣え様

          著作者と出版社の関係がテーマの事で、出版部数の事があるようですね。
          著者との協定により検印を廃す、という記載が無くなってから久しいですが、出版社の出版部数誤魔化しもあるという記事を読んだ記憶があります。
          もっとも、これが問題になるのは、かなり売れる本で、元から部数が見込め無い本は、初めに原稿料並のものしかない場合もあるようですが、もし、想定に反して売れた場合は、著者は悔しくなります。が、その場合は、別の出版社から、別の本を出せばいいのか?
          いずれにせよ、出版も権利者間での、駆け引きがあるビジネスですね。

        • 「公立図書館が激減してます。」
          →重箱の隅ですが、文部科学省「図書館に関するデータ」
          https://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/tosho/houkoku/06072602.htm
          の「図書館の推移(表)」
          を見るかぎりでは、館数は増えこそすれ減ってはいないようです。

          貸出返却などの業務委託とか、「ツタヤ図書館」は増えていると思われますが...

          • 数え方次第の話でしょうね。
            昔、勤務先が大都市にあって、通勤経路内に、中央図書館の分室ができたので、立ち寄ってみた。各種行政サービス窓口等が入る総合分庁舎内の1室なのに、入口には分室とは書かれて居らず、「〇〇図書館」を名乗っているが、図書館とは名ばかりで、実質は中央図書館の出張所に過ぎない。児童書を除けば、我家より蔵書数少なそうだし、利用者の殆どは貸出窓口へ直行直帰だ。しかし調べてみると、こういった名ばかり図書館が、その市には今や2桁もある。中央図書館的なものは全く増えていないのに。

            御紹介頂いたURLを見ると、

            >>> [図書館の設置率は、平成20年度には都道府県立は100パーセント、市(区)立は98.0パーセントであるが、町立では59.3パーセント、村立は22.3パーセント]

            と書いてあるので、町の約4割に公立図書館が無いというのは、本当の様ですね。

            オールドメディアで読んだ話なので、「数が減っている」というのは、私の勘違いカモ知れないが、同記事には、併せて、地方の学校図書室の惨状も記されていた。

            そもそも学校に図書室が無いとか、あったが廃止・閉鎖されたとか、あるにはあるが常時施錠されているとか、あるにはあるがここ何十年も蔵書が不変とか、そういった悲惨な話が地方では山盛りらしい。

          • 墺を見倣え様

             返信ボタンが無くなったので、この位置で返信させて頂きます。

             余り、図書館を利用されていないのでは?

            今の図書館の利用の仕方の主流は、図書館のホームページで、蔵書を検索し予約をして、取りに行くという方法です。
            借り出しは、同じ都道府県の図書館全部の蔵書からできます。
            ですから、図書館は受け渡し場所の機能が主となってきていますので、小さなスペースで良いのです。
            中央に大きな書庫があればいいので。
            昔は、図書館と言えば書棚があって、閲覧場所があってということでしたが、そのような利用度の低いものは時代に合っていません。
            又、閲覧場所も、暇な老人や資格試験や受験勉強の為の学習場所になっているのが現状です。
            熱心な利用者としては、大きな図書館がドンとあるよりも、小さな受け渡し場所が、あちこちにあった方が利用しやすいですね。

            ご自分であまり図書館を利用されないので、図書館の利用の仕方の実際が実感として分からないような印象を受けました。

            学校の図書館も似たようなものですが、これについては説明を省きます。

             又、著作権・知的所有権についても、用語の自己流意味付けなどをされているようですので、一度、図書館の蔵書を利用してじっくり勉強されてみては如何でしょう?

             各都道府県・市区町村の図書館のホームページも、検索機能などが充実していますので、リアルな図書館よりも、思いもよらぬいろんな本に出会えて知識の幅が広がります。
            そして、その場で予約して、最寄りの小さな?図書館へ取りに行けばいいのです。

             自分の不十分な知識で、あれこれ考えを巡らせるよりも実際的ではないかと思います。

  • 本屋よりもまず、CDやDVDなどの円盤屋さんを助けたら?
    ついでに、それをいうならカセットテープやレコード屋も助けないとね。

    あと、公金を引っ張ろうとする前に、自腹と募金で今すぐにでも救済に動くべきかと。
    必要性があって賛同者も多いんでしょうし。

    基本的に、市場原理から外れたことを無理に延命しても仕方ないです。
    ホント、やりたい人が自腹でやればよろしいかと。

    コミケなんか、いつでも大盛況。
    出版不況じゃなくて、つまらんから売れてない部分は大きいと思いますよ。

  • そもそも「街の本屋」とか言うからノスタルジックに誤魔化されるけど、今ある本屋なんて大半は地元の個人本屋潰して生き残ったチェーン店でしょ。
    個性あふれる個人経営の本屋が好きだった身としては、なんの面白みも無いトーハンランキング通りに本が並んでるだけの本屋は、POPばっか書いてないでもっと経営努力してとしか。

  • わたくしのかつての勤務先の村では、9年前に村唯一の本屋が閉店してしまいました。
    廃業した理由は、ネットショッピングの普及だそうです。
    雑誌もウェブで購読できる時代ですからね。

  • 大学のある街の本屋が好きでたまに通ってましたが最近は大学構内での教科書販売が多く、大学が存在する大きな市や町なのに本屋が周辺に一件も無いというケースも多く見受けられます。

    ある程度の規模が集積しないと本の蔵書も面白いないのは図書館と同じですが
    本屋からその街の、知識水準や人となりを測る時代は令和になり終わりを迎えつつあるようにも思えます。

  •  報道の自由度の件で「右派の台頭」と言っていたのに、実際には与党の一部がこんな左派的な議論をして出版界隈を保護、ネット側を規制しようとしているのは、ギャグでしょうかね。

    • 何か、そこが新しい票田にならないかな?というアドバルーンではないかと考えられます。
      与党は権力を持っているから、そのような方法で票田開拓の試みはし易いのでしょう。
      多分、票田にならないので、直ぐに立ち消えになるでしょう。

      • それに、本家小説のドンキホーテと同じで時代の巨流に逆らって何が出来るのかも判然としないですし、言論出版の自由を侵害することは明白なことです。
        やはり、アドバルーンですね。
        所で、小売のドンキホーテは、本家小説の主人公とは真逆に、時代の巨流の乗る所か、自ら巨流を作り出したのですね。創業者のセンスは素晴らしいですね。

  • 本に関しては、電子本より紙の読書の方が作品に没頭できます(やらず嫌いですが)。
    世の中、電子本のほかにネットで値引きあり注文など「競合」がありますね。各々居場所があると思います。
    終活を兼ね、本の断舎利しましたが、やはり残ってしまいました。

    >新聞業界からもごく近い将来、「文化を守れ~」、「経営を守れ~」といった主張が

    お金・票になりそうであれば、「新聞議連」もありえますが、政府の庇護を求めるようなことなど、日本の新聞社は、断固!必ず!絶対に!・・・賛成でしょ・・・。
    オイオイ・・国境なき記者団の「報道の自由」調査は信頼できるのか・・・。

  • 書店は飲食店を参考にすべきです。
    ラーメン、うどん、そば、カレー、イタリアン、フレンチ、かつ丼など専門化されています。何でも出てくる飲食店などはまずありません。
    適当に本を並べておけば商売になる時代は既に終わっています。
    コミック専門書店などはあるようですが、まだまだ経営努力が足りないと思いますし、保護してどうなるものでもないと思います。
    立憲民主党が書店保護を言うのならまだ理解できますが、自民党にこんな下らないことを主張する議員がいるとは驚きです。

    • 書店保護の是非はさておき…
      飲食店はオンラインデータとは競合しないので不適切かと
      (冷凍食品やレトルトでの宅配は外食とは別物でしょう)

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