当ウェブサイトで長らく提唱してきた「ゼロ対100理論」に注目している論客がいました。東京外国語大学総合国際学研究院教授の篠田英朗氏が12日付でウェブ評論サイト『アゴラ』に『プーチン大統領に見る「お前だって論法」の浸透力』という記事を寄稿したのですが、この論考、無法国家の行動様式として、じつに的を射ているのです。
2023/03/14 23:50追記
記事のジャンル設定を誤っていましたので修正しています。
以前から当ウェブサイトで「ゼロ対100理論」というものを提示しています。
これは、本来ならば自分たちの側に全面的な落ち度があるにも関わらず、屁理屈を駆使し、その「過失割合」を減らそうとする態度のことです。
※ゼロ対100理論とは?
自分たちの側に100%の過失がある場合でも、屁理屈を駆使し、過失割合を「50対50」、あるいは「ゼロ対100」だと言い募るなど、まるで相手側にも落ち度があるかのように持っていく態度のこと。『「ゼロ対100」が大手メディアに掲載される時代に!』等参照。
自称元慰安婦問題は、日韓歴史問題のなかでも、韓国にとっては「最も成功した謝罪利権」であることは間違いありません。なにせ、もともと存在しなかった問題を捏造し、それにより日本をひれ伏させ、延々謝罪させることに成功したのですから、気持ち良くてたまらなかったのではないでしょうか。こうしたなか、「ゼロ対100」という、どこかの怪しげな自称会計士が唱えている用語が、新聞に掲載されたようです。単なる偶然でしょうか?それとも…。ゼロ対100理論おもに無法国家が好む「ゼロ対100」理論当ウェブサイトではこれまでしばしば... 「ゼロ対100」が大手メディアに掲載される時代に! - 新宿会計士の政治経済評論 |
逆に、相手側の「ゼロ対100理論」の土俵に上ると、こちらが必ず損をします。とくにどこかの国の外務省や現在の首相のように、「足して2で割る」式の解決を好む者たちは、「お互いに譲歩し合った」などと屁理屈を言い立てたりするものです。
そして、この論法を得意とする国が、日本の周辺にある中国、ロシア、北朝鮮などを含めた4ヵ国ですが、そのロシアを巡って興味深い論考がありました。
プーチン大統領に見る「お前だって論法」の浸透力
―――2023.03.12 09:00付 言論プラットフォーム アゴラより
ウェブ評論サイト『アゴラ』に12日付で掲載された記事で、執筆したのは東京外国語大学総合国際学研究院教授の篠田英朗氏です。記事タイトルでもわかりますが、篠田氏はウラジミル・プーチン露大統領が「お前だって論法」を使うと指摘しているのです。
「プーチン大統領は、最近ではもっぱら『西側』批判の言説ばかりを繰り返している。他のロシア政府高官もそれにならって、ウクライナ問題について反論する際に、決してウクライナの話をせず、『アメリカは過去にひどいことをしてきた国だ』という話の一点張りをするように心がけているようだ」。
…。
あれでしょうか?
無法国家って、行動様式になにか共通のフォーマットでもあるのでしょうか?
この「お前だって論法」、当ウェブサイトの用語でいう「ゼロ対100」理論とほぼ同じ概念ではないかと思いますが、某無法国家と対峙してきた私たち日本人にとってもおなじみの屁理屈ですので注意が必要です。
篠田氏はこう警告します。
「日本にとっても理論武装が必要な領域だ。5月のG7広島サミットにあわせて、ロシアが『広島に原爆を落としたアメリカが他国の批判をする資格はない』キャンペーンをしてくることは、確実である。日本政府は、よく準備をしておくべきだ」。
この手の論法、ロシアだけでなく、中国や北朝鮮など、ほかの3つの無法国家も使用してくる可能性があります。
ただ、個人的に気になるのは、篠田氏のこんな指摘です。
「悲しいことに、世界中で、そして日本でも、感情に流されて、このプーチン大統領の浅薄な『お前だって論法』に騙されている方々が、沢山いる。決して大多数ではないとしても、少なからぬ数の人々が、感情に流されて、自ら望んでプーチン大統領に騙されようとしている」。
この記述にある「プーチン大統領」を「習近平(しゅう・きんぺい)国家主席」や「金正恩(きん・しょうおん)総書記」、「●●●(いん・しゃくえつ)大統領」などに置き換えれば、まったく同様に成り立ちます。これについて篠田氏はこう述べます。
「残念かつ由々しき事態である。特に社会で責任ある立場にある人々が、『お前だって論法』に騙されてしまっては、大変なことになる。上述のように、日本の指導者層も、G7広島サミットの際などに、あらためて試されることになるだろう。しっかりと理論武装をしておいてほしい」。
残念ながら、日本の「宏池会政権」のヘッドは、すでにいくつかの無法国家に騙され始めていますし、「無法国家に簡単に騙される人間」を「社会で責任ある立場」に就けてはならない、という警告の妥当性については、改めて痛感する次第です。
View Comments (28)
日本人はお前にも非があるだろうと言われると、もしかしたら非があったかもと考える。これは美徳であると同時に弱点でもある。
困難だが偉大な目標に向かって努力している。現首相の思考様式はこうかも知れません。おだてに弱いタイプのひとりと当方は観ました。自尊心をくすぐれば操縦できます。当方は、キャバレーのソファーでホステスに囲まれて相好を崩している新任社長を連想してならないのです。お店の従業員たちはよく知っているわけですね。
他人に迷惑をかけず和を乱さないことが美徳と教えられてきた日本人、相手も同じように感じているはずだと思い込む日本人、善い人そうに振る舞うだけで簡単に信用してしまう日本人…
国政のトップであるにもかかわらず、上記のような感性を引きずりつつ、虚栄心か功名心か、はたまた自分のカラーを打ち出したいのか、元総理・前総理が築き上げてきた基盤や方針等を緩めぶち壊し、さらなる暴走の危険性も見えはじめているとか、ちょっと信じられんのだが…。
いくらワキの甘い岸田首相にしたって、「ゼロ対100」理論、「お前だって論法」を振りかして来られたら、どんな無法国家相手にでも、足して二で割る式の対応をするなんてことはないでしょう。
己に確固たる信念がなく、腹が据わってないと、頭が上がらない目上の意をついつい迎えようとする、そこが一番の問題なんじゃないでしょうか。
「プーチン大統領」、「金正恩(きん・しょうおん)総書記」に対して、国益を売り渡すような対応はまず執らないでしょうが、「習近平(しゅう・きんぺい)国家主席」に対しては、今のところ、財界の中国寄り姿勢と米国の対中強硬姿勢を両睨みってところでしょうね。
「●●●(いん・しゃくえつ)大統領」への対応は、多分米国様に喜んでいただけるのが第一義ということじゃないかな?
篠田英朗先生は「現代メディア」のweb上に、
「プーチンの「陰謀論」に踊らされる左派系言論人…ウクライナ「代理戦争」論の錯誤と罪悪」
という実に秀逸な論考を2022年4月13日にアップしておりますな。こちらでURLを貼付していいのか分かりませんので、御興味のある方はどうか検索してみてください。
左派という言葉で思い出した記事があります。
読売新聞が 2022 年 3 月 10 日に「左派を変えたウクライナ戦争…ドイツ、米国、日本」を掲載しています。書き出しはこうです。
『合理的な予想や、性善説的な期待が裏切られた時、理想とは遠くても「より悪くない」選択をしなければならないことがある』
ロシア侵攻の2週間後に発表されたこの記事は大変良く書けた記事で、全体が6千字になるよう執筆されています。
憶えている理由は、執筆者の洞察力もさることながら、これに気が付いたのが当方は掲載数日後で、ぐぐっていてたまたま行き合わせたからです。この記事が紙面になっていたかは不明です。そうでなさそうなのは「ホーム>Webコラム>まつりごと点描」という分類になっていることから推測できます。数日前の新聞紙というものは賞味期限の切れた商品であり、通常誰もそれに目をやったりしません。優れた記事が僥倖であっても人の目に触れ繰り返して読まれるのはネットのおかげです。新聞紙という情報流通形態は記事の寿命に貢献していないよね、そう思って今夜も読み直しています。
>5月のG7広島サミットにあわせて、ロシアが『広島に原爆を落としたアメリカが他国の批判をする資格はない』キャンペーンをしてくることは、確実である。日本政府は、よく準備をしておくべきだ
細かく見ていけば、先の戦争での米軍による広島長崎への原爆投下は、戦時国際法上の敵対行為の規制の内の一つ、対象面の規制に違反する行為と言えます。
ハーグ陸戦条規1条及び2条から導かれるように、交戦者資格をもたない文民を敵対行為の対象としてはならないという義務に違反するわけです。
今回のロシア・ウクライナ間の武力紛争において、ロシアも交戦者と文民を区別することなくウクライナの都市を巡航ミサイル等で攻撃していますが、これも文民への敵対行為を禁止したジュネーヴ諸条約第一追加議定書第51条に違反する行為と言えます。
原爆投下を引き合いに出して、「ロシアの違法行為について米は批判する資格がない」と言うことが出来るとすれば、せいぜいこの範囲まででしょう。
そもそもの話、個々の敵対行為以前の問題として、ロシアのウクライナ侵攻が法的根拠を欠く違法な行為であることは揺るがないので、ロシアのキャンペーンというのにそこまで効果があるとも思えないですね。
まあ注意喚起が必要なほどに現政権が頼りないということであれば分かる気もしますが・・・
アゴラはここへ立ち寄る前に立ち寄るサイトなので、昨日の篠田英朗氏の寄稿記事も見ています。
篠田氏の記事のコメント欄に次のコメントがあったので紹介します。
〝>社会で責任ある立場にある人々が、「お前だって論法」に騙されてしまっては、大変なことになる
朝日・毎日の新聞記者は大いに社会で責任ある(発信影響力がある)立場だが、ロシアの「お前だって論法」に騙されているヤツがほとんど。根っからのロシア贔屓なんだよな。〟
旧ソヴィエト連邦の流れからなのでしょう。
所謂左派メディアはロシアに甘いような気がします。
米国はロシアは国際法違反の無法国家であるとして全世界に経済制裁参加を求めた。
だが制裁に参加した(ロシアが非友好国とした)国はわずか48国に過ぎなかった。
すなわち、世界に196の国・地域があるなかで
制裁国 = 48国、人口約12億(ウク含)
非制裁国=148国、人口約66億(ロ含む)
もうこれだけでどちらに正義があるか、どちらが勝つか明らかだ。
非制裁国は米国を無視してロシアと貿易を続けている。
よって、ロシアを制裁する国は少数派でロシアを支持する国は多数派という結果となった。
特に親米であるとされたサウジアラビアの動きは圧巻だ。
制裁要求を無視してロシアと貿易しバイデンの増産要求を無視して大幅な減産。
BRICS加盟を希望し習近平に原油決済通貨の自由を表明しイランと国交回復。
BRICSおよびグローバルサウスは完全にロシアの側に立ったのである。
(この理由を次に詳しく述べる)
ロシアを経済制裁した国はもれなく「セルフ経済制裁」となってしまった。
欧州日本とインフレと重税で生活水準が大幅に低下。
この戦争の最大の受益者である米国も金融から崩れかけている。
ロウ戦争の継続はインフレ、金利、金融と西側諸国を崩していく。
ロウ戦争はロシアの勝ちが確定しており欧米日は大きく没落する。
それにしても日本はウクが勝つことしか想定していないように見える。
ロウ戦争でも最後にイモを引くのはやはり日本だろうw
ロウ戦争でBRICSとグロサウは欧米ではなくロシアについた。
それは彼らが欧米のダブルスタンダードを見抜いているからに他ならない。
「ロシアのウク侵攻は主権国家への武力侵攻であり明確な国際法違反」
これはロウ戦争で必ず用いられるフレーズだ。
だが2003年のイラク侵攻。
国連で中・ロ・独・仏が上記の理由で米英のイラク侵攻を強硬に反対。
だが米英はお構いなしにイラクへの軍事侵攻を開始。
その理由は「大量破壊兵器」の存在だったがそんなものはなかった。
米英が是でロシアが非というのは明らかなダブスタとなる。
ドネツクとルガンシクの両人民共和国は認められないとの意見も根強い。
だがコソボ危機の際、国連の国際司法裁判所は
「ある領土の一部、ある国の一部が独立を宣言したい場合はその国の中央政府に許可を求める必要はない」と判決した。
ロシアがドネ・ルガでやったことは欧米がコソボでやったことと同じ。
これも欧米によるコソボ独立が是でロシアによるドネ・ルガ独立が非というのは明らかなダブスタとなる。
日本人は戦後一貫して西側で生きてきたからこのあたりの事情に疎い。
だがBRICSとグロサウは全く別だ。
BRICSは次は自分たちがやられる番だとよく理解している。
グロサウも多かれ少なかれこれまで欧米の偽善、ダブスタの犠牲となってきた。
ロウ戦争でも欧米の欺瞞、ダブスタを見抜いたからロシアの側に立った。
米国は一強による世界支配を目指したがそれもロウ戦争で終わる。
戦後はG7、BRICS、グロサウと多極化の時代となる。
ロウ戦争でロシアが果たした歴史的役割は非常に大きい。
>その理由は「大量破壊兵器」の存在だったがそんなものはなかった
イラク戦争時米英の用いたロジックは、湾岸戦争の停戦を成立させた安保理決議687とその義務の履行を強く要求した安保理決議1441に対するイラク側の違反をもって、対イラクの武力行使を容認した安保理決議678の援用が可能になるというものですね。
イラクのクウェート侵攻を受け国連が軍事的強制措置を実施し、結果的に安保理決議687で提示された条件をイラクが受諾したことで湾岸戦争の停戦が成立します。
安保理決議687では、イラクが査察団の監視・監督の下で大量破壊兵器の廃棄などを実施することが条件になっていましたが、査察団の活動は妨害を受けたり、受け入れ自体が拒否されたりします。
そして安保理決議1441で、イラクの度重なる義務の不履行によって安保理決議に対する重大な違反が存在していることが確認され、最後の機会としてイラク側に査察受け入れが強く要求され、且つ義務の不履行が深刻な結果を生じることが警告されたことで、ようやく査察団の活動が再開されることになります。
その後査察団からイラク側の協力が十分でないこと、査察にさらなる時間が必要なことが報告されると、米英は武力行使に踏み切りますが、そこから米英のロジックは大量破壊兵器の存在より、イラクの安保理決議違反を問題にしていることが窺えます。
ただイラクの安保理決議違反を前提にしても、武力行使には新たな容認決議が必要との解釈があることから、法的には良くてグレーゾーンといったところでしょうが、結果的に安保理等で米英の武力行使の合法・違法に関して客観的な評価は下されませんでした。
一方でロシアは、ウクライナの中立化という目標達成のために、自衛を法的根拠にすると相当性の要件がネックになると考えたのか、「ウクライナによるジェノサイドの防止と責任追及」を特別軍事作戦の根拠の一つにしたものの、安保理などでジェノサイドの存在を客観的に示すことも、認められることもなく武力行使に踏み切っています。
またロシアのウクライナ侵攻を受けて開かれた安保理では、ロシアの拒否権で葬られたとはいえ特別軍事作戦の違法性を認めた決議案が採決にかけられ、安保理の空転を受けて召集された緊急特別総会ではその違法性を認めた決議案が採択されています。
イラク戦争での米英とウクライナ侵攻でのロシアを比較したとき、ロジックの前提となる事実に関しては、前者の言うイラクの安保理決議違反が客観的に認定されているのに対し後者の言うウクライナによるジェノサイドの存在は客観的に認定されておらず、また武力行使に関する客観的な評価に関しては、後者の武力行使が緊急特別総会で違法性を認められているのに対し前者のそれは違法性が認められていない。
両者の相違点に「ダブスタ」で片付けられないものが含まれることに留意する必要があるでしょう。
>だがコソボ危機の際、国連の国際司法裁判所は
>「ある領土の一部、ある国の一部が独立を宣言したい場合はその国の中央政府に許可を求める必要はない」と判決した
とりあえず、判決ではなく勧告的意見ですね。
そしてロシア側の主張は、ICJの勧告的意見を拡大解釈したものになります。
http://www3.keizaireport.com/report.php/RID/520236/
素人の自分が説明するより、ここから法学者の方のレポートを見た方が分かりやすいでしょう。
イラク侵攻もウク侵攻もその本質は一緒です。
コソボもドネ・ルガもその本質は一緒です。
・WW2後の米国の数多の軍事行動
・今世紀だけでもアフガン、イラク、リビア、シリア、ウク…
・合法政権をクーデターで転覆させ政情不安からの紛争
BRICSやグロサウはもう米国にウンザリしているのですよ?
次は自分の番だし多かれ少なかれ経験しているからです。
だから彼らはロウ戦争を機に米国を離れロシア、中国に近づいた。
こんな簡単なことがお分かりになりませんか?
相違点についてなるべく簡潔に説明したつもりですが、伝わらないなら仕方ないですね。
ところで、ICJの勧告的意見について拡大解釈があると指摘したことについて納得してもらえたでしょうか。
以前読んでなるほど~となった法学者の方々のレポートが手元にあったことを思い出し、あなたのコメの返信にちょうどいい部分が単独で掲載されているものをググって探したので、ぜひ読んでほしいところ。
力作をありがとうございました。
相違点については理解していますよ。
ICJレポートも時宜にかなったものですね。
よくこれを見つけたなと。
また機会がありましたらご教授願います。
> バイデンの増産要求を無視して大幅な減産。
これはちょっと違うんじゃない。
バイデン曰く:「(世界最大の産油国である俺んとこは増産しないけど、世界2位の御前んとこは)増産しろ。」
サルマン皇太子曰く:「(そんな身勝手な増産要求は受け容れられない、)減産してやる。」
って事だと思ったが。
米国はシェールオイル(ガスも)を大幅に増産していました。
併せてサウジも増産で原油価格下落でロシアに致命的ダメージ。
米国の目論見はこうだったのですよ?
ところがサウジはそれを拒否して大幅な減産。
バイデンは対抗措置を取るとイキってましたね(できませんでしたが)
サウジは「ロシアを孤立させてはいけない」との一貫した行動をとっています。
> 米国はシェールオイル(ガスも)を大幅に増産していました。
ものは言い様ですな。
パンデミックで大幅に減産し、以前の水準にようやく戻したのが昨秋。
パンデミック前と比べたら、増産とは言えないのだが、ロシア侵攻前後だけを虫眼鏡的に見れば、増産の真っ最中。
原油 NGL
2019年12月 1,291万b/d 499万b/d
2020年7月 1,100万b/d 537万b/d
2022年7月 1,204万b/d 590万b/d
サウジが減産して価格が高止まりしたから増産した、即ち、原因と結果が逆なんじゃないの。
少し勘違いをされているようですが、
私が言いたいのはサウジの離米であり米国の生産ではありません。
・制裁要求を無視してロシアと貿易
・増産要請を無視して大幅な減産
・BRICS加盟を希望し習に原油決済自由化を表明
・中国の仲介でイランと国交回復
サウジは米国を離れ中露に寄っていますね。
米国の生産云々は話の本筋から外れます、悪しからず。
非友好国以外はロシアの味方! として比較するのはいかがなものか。
また GDPで比べると G7+豪西蘭の 10か国で 48%なんだけど(2021年 (IMF 2022))。
てか COCOMは 17か国しかなかったけど冷戦はどうなったか。
>それにしても日本はウクが勝つことしか想定していないように見える。
>ロウ戦争でも最後にイモを引くのはやはり日本だろうw
1939~1940年にポーランド、オランダ、フランスが陥ちて バトル オブ ブリテン中だからといって「バスに乗り遅れるな」とばかりにドイツにつくのはいかがなものか(蘭印の石油を売ってもらえなくなったし)。
というかそれ以前にウクライナすら陥ちていない(ウクライナの皆さんごめんなさい)。
またたとえウクライナが陥ちてもエストニアからルーマニアまで鉄のカーテンができるだけ(ウクライナの皆さんごめんなさい)。
コソボを持ち出すなら…
コソボのアルバニア人は 92%((日本の)外務省 Webページ)
対してウクライナ人:ロシア人は
58.0% : 39.0% ルハンシク州
56.9% : 38.2% ドネツク州
70.8% : 24.7% ザポリージャ州
82.0% : 14.1% へルソン州
24.3% : 58.3% クリミア自治共和国(セヴァストポリ市除く)
(UNDP 2001)
またコソボは独立しただけなのでロシアによる「併合」は比較にならない。
クリミアが「独立」で終わったのならいざ知らず、1+4州併合ではコソボを持ち出しても効果は無いでしょう。
はっ、ひょっとしてこれは「お前だって論法」の釣りか!
釣られたクマーw
現在、BRICSとG7でGDPがほぼ同じくらい。
あと数年でBRICSのGDPはG7+豪西蘭を上回るでしょう。
歴史的な転換点にいますね。
日本はG7ではあるがNATOではない。
よって立ち位置はやや西寄りの中立がベスト。
バイデンに会い、プーチンに会い、ゼレに会う。
これは本来なら習近平ではなく岸田に望まれることでしたね。
今の日本はウクの支持に前のめり過ぎています。
ロシアが勝利したらどうするつもりでしょう(ムネヲの出番か?)
ロウ戦争はロシアの勝利に終わります。
落としどころはウク東部の領土割譲とロシアへの正式な帰属ですね。
今からロシアが「地ならし」をしておくことは当然の行為です。
>すなわち、世界に196の国・地域があるなかで
>制裁国 = 48国、人口約12億(ウク含)
>非制裁国=148国、人口約66億(ロ含む)
>もうこれだけでどちらに正義があるか、どちらが勝つか明らかだ。
マジレスしていいものか迷いますが、その論法に則れば、緊急特別総会においてウクライナを支持する国がそうでない国を終始数で上回っていることから、ウクライナの側に正義があると言えそうなものですけどね。
サウジの名が挙がっていますが、そのサウジも緊急特別総会の一連の投票では賛成か棄権のどちらかの立場をとっていますし、中国でさえも棄権が反対を上回り、全面的にロシア支持にまわる国の数というのは現状で限られています。
なかでも、ロシアに武器・兵器類を公に支援しているのは、既に制裁を科されて制裁馴れ?しているイランぐらいなもので、おそらくロシア自身も事態をそこまで楽観視していないと思いますけどね。
それに対してウクライナに武器・兵器類を公に支援する国というのは結構な数になると思いますが、これもあえて上の数の論法に則るなら、ウクライナが勝つことが明らかと言えそうなもの。
もちろん現実はそんな単純な話ではないはずなんですけど。
とおる様
ウクライナは支援により負けないまでも、勝てるとも思えないのですが、そもそも「勝つ」というのはどのような状況なのでしょうか?
TV等でたまにウクライナは勝利すると主張する識者がいますが、その勝利の定義を明確に示したことは聞いたことがありません。
どう考えても、落としどころが見えない戦争だと認識していながら、ウクライナへの継続支援を呼び掛けるためのポジショントークとしか思えないのです。
当然ながらロシアの全面的な勝利は絶対避けなければなりませんが、西側による永遠の援助は無理ですし、ロシアが降伏することは考えられませんから、いずれ停戦交渉が必要でしょう。
その場合ウクライナにある程度泣いてもらうしかないでしょうから、その交渉を推し進めることができる国と言えばアメリカ(もしくは中国)しかありえません。
よって私は、
アメリカ主導による停戦交渉→アメリカによる武器供与のストップ、
それができないと言うならば、
アメリカの参戦によるロシアへの直接攻撃、それしか選択肢はないものと考えております。
>ウクライナは支援により負けないまでも、勝てるとも思えないのですが、そもそも「勝つ」というのはどのような状況なのでしょうか?
すいません、誤解を与えてしまったようですね。
「もちろん現実はそんな単純な話ではないはずなんですけど」と断っているように、あえてケツさんの数の論法に則った場合のIFについて語ることで、その論法に無理があることを指摘しようとしたつもりです。
ですので、「武器・兵器類を支援する国の数で上回るためウクライナの勝利は明らかだ」と自分は主張しているわけではないですよ。
「その数の論法に則ればこんなことが言えてしまいますよ」という意味になります。
とおる様
了解いたしました、有難うございます。
口でしゃべることと体の動きは違うのですよ?
国連でウク支持ロシア非難なら経済制裁に参加すればよいだけです。
国連のウク支持国が制裁に参加してれば去年6月に戦争は終わってたでしょう。
だがウク支持は口だけで実際はロシアと貿易を継続している国の何と多いことかw
今回サウジは離米の動きをこれ以上ないほど示したし不可逆的なものです。
中国も貿易その他でロシアを全力支援していますね。
プーチンはこの戦争を「国家存続を賭けた戦い」としています。
ロシアのこの認識は正しいし決して楽観しているわけではありません。
あまり知られていませんが、ロシアはウラル工業地帯が無傷で残っています。
戦時体制を取り1日24時間365日フル稼働で生産が続いています。
もちろん西側のような高度な兵器生産はできないが汎用兵器を生産しています。
弾薬が尽きると言われ続けながら10倍の火力で圧倒するのはこのためです。
ウクへの兵器供給は限界が見えてきてますね。
米国と同盟国は標準在庫ギリギリまでウクに兵器を供給している。
急な増産と言ってもすぐにできるわけではない。
なにより西側の高性能兵器は値段が高すぎます。
米国は債務上限があり欧州は財政規律がありいつまでも援助はできません。
ましてロウ戦争の継続によりインフレ、金利、金融と西側を破壊しています。
ウクが勝ちとするクリミア奪還までの兵器供給はとても無理でしょう。
これがロシアが勝ちウクが負ける理由となります。
ロシアはシベリア抑留すら認めてないよね