X
    Categories: 外交

「韓国の友好的な態度に日本も呼応せよ」=韓国紙社説

韓国政府が「財団肩代わり」方式での自称元徴用工問題の解決案を出してきたことを巡って、韓国紙が社説で、「韓国が友好的な態度を取っているのだから、日本政府も歩調を合わせよ」、「日本企業による自発的な参加を止めるな、歴史問題でも謝罪せよ」と要求してきたようです。そもそも自分たちの側が作り出した問題であるという責任感は皆無であり、盗人猛々しいと言わざるを得ません。もっとも、日本企業の反応は、醒めているようにも見受けられます。

自称元徴用工問題の解決には「韓国の」謝罪と賠償が必要

「強制徴用された」と自称する者たちが韓国で日本企業を訴え、韓国の司法府が国際法に違反する判決を下した自称元徴用工問題を巡って、韓国政府が「財団方式」なる方策を出してきたとする話題は、先ほどの『日本企業は徴用基金に拠出なら株主代表訴訟を覚悟せよ』などでも取り上げたとおりです。

端的にいえば、自称元徴用工問題も、そもそも韓国側による典型的な「二重の不法行為」――①ウソ、捏造、事実歪曲などに基づき、②日本に対し違法な請求をしている問題――ですので、韓国側の不法行為を不問に付すような解決策などあり得ませんし、あってはなりません。

日韓諸懸案に関する韓国の「二重の不法行為」
  • ①韓国側が主張する「被害」の多くが韓国側によるウソ、捏造のたぐいのものであり、最終的には「ウソの罪をでっち上げて日本を貶めている」のと同じである
  • ②韓国側が日本に対して要求している謝罪や賠償の多くは法的根拠がないか、何らかの国際法違反・条約違反・合意違反などを伴っている

(【出所】『【総論】韓国の日本に対する「二重の不法行為」と責任』等参照)

昨年、『旭日旗騒動再び 多くの人々を傷つけた韓国人の罪深い行動』で報告した、米ロサンゼルスの学校の壁画塗り潰し問題に「続報」がありました。米LAタイムズによると、焦点の壁画を巡り、作者のボー・スタントンさんが自身の監修下での修正に合意したとのことです。旭日旗と無関係の壁画に…当ウェブサイトでは昨年、『旭日旗騒動再び 多くの人々を傷つけた韓国人の罪深い行動』のなかで、米ロサンゼルスの学校の壁画を巡る騒動について取り上げました。https://shinjukuacc.com/20181218-04/「事件」のあらましは、壁画家のボー...
LAの学校の壁画が修正へ 被害者でなく加害者としての韓国 - 新宿会計士の政治経済評論

くどいようですが、この一連の問題における「被害者」は自称元徴用工側ではなく日本企業であり、自称元徴用工は韓国の裁判所、韓国政府と並ぶ、れっきとした「加害者」です。

したがって、この問題を解決するためには、少なくとも韓国が①ウソをつくことを直ちに止め、②法的根拠のない要求を止め、③自分たちの違法な行為により日本企業に生じた損害を償い、真摯に謝罪すること――の3点が含まれていなければなりません。

日韓諸懸案の唯一の解決策
  • ①韓国がウソ、捏造、歪曲などに基づく「被害」を主張することを、直ちにやめること
  • ②韓国が法的根拠のない要求を、直ちにやめること
  • ③韓国が上記①、②によって生じた損害を賠償し、日本に謝罪すること

(【出所】著者作成)

朝鮮日報の盗人猛々しい社説

ただ、それ以上に興味深いのは、自称元徴用工問題が「そもそも歴史的事実に基づかない虚偽の主張に端を発している」という指摘が、韓国国内でまったくと言ってよいほど見られないことでしょう。

それどころか、自分たちが起こした問題を「日本が誠意ある態度を取らない」とばかりに「逆ギレ」する主張まで出てきました。それが、韓国メディア『朝鮮日報』(日本語版)に掲載された、こんな社説です。

【1月13日付社説】困難を極めた徴用賠償解決案、韓国の友好的な態度に日本も応えよ

―――2023/01/13 08:31付 朝鮮日報日本語版より

ツッコミどころが多すぎると、何をどう突っ込めばよいのか、なんだかよくわからなくなるものだというのがよくわかる社説です。記事タイトルにもあるとおり、「韓国が友好的な態度を取っているのだから、日本政府も歩調を合わせよ」、「日本企業による自発的な参加を止めるな、歴史問題でも謝罪せよ」と要求するものです。

ここまで来ると、なんだかあまりにも支離滅裂すぎて、読者としても困ってしまいます。そもそもの問題を自分たちの国が作り出したという点に対する責任感が皆無でですが、それだけではありません。一段落目からさっそく、事実誤認の嵐です。

2018年10月と11月の自称元徴用工判決以降、「日本側がこれに反発したため実質的に賠償は行われず、日本による経済制裁や韓国での日本製品不買運動など両国の激しい対立につながった」、などとする記述が、その典型例でしょう。。

そもそも韓国で日本製品不買運動が勝手に生じたことは事実ですが、日本が韓国に対し「経済制裁」を適用した事実はありませんし、2019年7月に日本政府が発表した対韓輸出管理適正化措置の原因となったのも、韓国側の輸出管理の「不適切な事案」発生などによるものであって、自称元徴用工問題と無関係です。

朝鮮日報は韓国政府が今回、「財団がいかなる資金によって肩代わりするか」などの具体的な対応策を提示しなかったとしつつ、今回の韓国政府の決定を「これ以外に現実的な解決策がない」と主張。

そのうえで、自称元徴用工問題を放置した文在寅(ぶん・ざいいん)前政権と異なり、尹錫悦(いん・しゃくえつ)政権が「徴用判決から5年で何とか第一歩を踏み出した」として絶賛しているのですが、これが冒頭に指摘した、日本の誠意を要求する記述につながっているのです。

本当に盗人猛々しい以外に反応のしようがありません。

日本企業は政府をしっかり牽制

その一方で、菅義偉総理大臣のころには日本政府が繰り返し強調していた「韓国が国際法を守らないのが問題だ」という点を、岸田文雄・現首相らがきちんと指摘しなくなったことにも、大きな問題があることは間違いありません。

ただ、日本企業の動きは、なかなかに興味深いものでもあります。

日本企業、両国交渉を注視 韓国案の評価避ける―元徴用工問題

―――2023年01月13日00時12分付 時事通信より

時事通信によると、三菱重工業や日本製鉄は「韓国の財団が日本企業の賠償金を肩代わりする」などとする今回の韓国政府による案を巡り、「日韓政府間の交渉を引き続き注視する構え」とし、とりあえずは評価を避けたのだそうですが、面白いのはその続きです。

両社の社長は昨年12月の会見やインタビューの場で、それぞれ、「すでに日韓請求権協定のなかで解決されている」(三菱重工の泉沢清次社長)、「これは国の問題だ。ひっくり返らないような解決をしてほしい」(日本製鉄の橋本英二社長)などと述べたのだそうです。

どちらも正論というほかありません。このうちとくに日鉄の橋本社長の「ひっくり返らないような解決を」という発言からは、「過去の問題」をいくら解決しても、韓国が堂々と「ひっくり返す」ことに対する、日本の財界における強い不信感が透けて見えます。

国民から政治家を通じた外務省への圧力ルートが必要

いずれにせよ、日鉄社長の発言通り、「これは国の問題」です。外務省が「これは民間企業の問題」などと逃げることは許されませんし、違法な判決を平気で下すような国との関係をさらに深めるという発想自体、おかしな話と言わざるを得ないでしょう。

その意味では、やはり我々国民がSNSなどのインターネットを通じて政治家に圧力をかけ、政治家から外務省に圧力をかけるという「新たなルート」を、一刻も早く確立しなければなりません。

国民→政治家→外務省、という「圧力の新ルート」早ければ韓国政府が考える自称元徴用工問題の「解決策」とやらも今週出て来るかもしれません。当ウェブサイトの見立てだと、その最も可能性が高いものは、「日本企業が財団と債務引受契約を締結するかたちでの併存的債務引受」、つまりいわゆる「パターン④」なのですが、もしそれが出てきたならば、私たち一般の有権者は、政治家に対し、SNSなどを通じて「それは解決策とは言わないのだよ」と教えてあげるべきです。徴用工と外務省、岸田首相自称元徴用工問題巡る「公開討論会」自称元...
自称元徴用工問題で確立すべき「新たな圧力のルート」 - 新宿会計士の政治経済評論

個人的には、この問題を敢えて無理に解決しようとはせず、「韓国とは国際法を平気で破る国である」、「未解決の二重の不法行為問題が山積している相手国である」という認識を日本国民が広く共有することのほうが、今後の日本の国益最大化に遥かに有意義ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

補足:日韓外相電話会談

さて、本稿は上記で締めるつもりだったのですが、いちおう、補足的にもうひとつだけ話題を取り上げておきます。日韓外相は13日、「新年のあいさつを兼ねて」、電話外相会談を実施したそうです。

日韓外相電話会談

1月13日午後0時15分頃(日本時間)(米国時間12日午後10時15分頃)から約15分間、米国滞在中の林芳正外務大臣は、朴振(パク・チン)韓国外交部長官と新年の挨拶を兼ねて日韓外相電話会談を実施しました。

  1. 両外相は、北朝鮮による挑発行為は、地域の安全保障にとって重大かつ差し迫った脅威であり、且つ、国際社会に対する明白かつ深刻な挑戦であるとの認識を改めて共有しました。その上で、両外相は、引き続き日韓、日韓米で緊密に連携していくことを確認しました。
  2. 林大臣から、地域の安全保障環境が一段と厳しさを増す中、韓国政府が先般、「自由・平和・繁栄のインド太平洋戦略」の全文を発表したことについて、改めて歓迎の意を表明しました。
  3. 旧朝鮮半島出身労働者問題に関し、両外相は、懸案を解決して日韓関係を健全な関係に戻し、更に発展させるべく、外交当局間の緊密な意思疎通を継続していくことで一致しました。

―――2023/01/13付 外務省HPより

これによると、北朝鮮による挑発行為を巡る日韓・日米韓連携の確認に加え、韓国政府版の「インド太平洋戦略」を林外相が「歓迎する」と述べ、あわせて自称元徴用工問題でも「緊密な意思疎通を継続」、とあります。少なくともこれを見る限り、韓国政府の案を日本政府が「歓迎」した、という兆候は見られません。

個人的には韓国版インド太平洋戦略を「歓迎する」という発想には違和感を覚えますが、それと同時に林外相の発言は、従来のものから大きく変わったところはなく、自称元徴用工問題についても引き続き「検討中」、ということなのでしょう。

新宿会計士:

View Comments (35)

  • postキシダraceに出遅れ著しいリン・ホ~セイ氏だけに「悪名は無名にマサル」などとイラン口先サービスしとりゃあせんか不安尽きマジ害務省
    ナゼかおととい昨日のBSフジのプライムニュース やら昨日のBS日テレ深層やら、当方の不安を煽る論調を強く感じたワタシは陰謀論に嵌まっとるんかいな?

  • なにをいうとんねん
    まず竹島返せ
    仏像かえせ
    レーダー照射謝罪せよ
    慰安婦は売春婦
    徴用工は出稼ぎ労働者とみとめろ
    それからだ

    • 匿名様
      追加で。
      日韓協定の全文を韓国語で公開しろ
      日韓協定で日本からもらったお金は、北朝鮮の分も国民への個人賠償分も入っていることを公式に発表しろ。

      • >日韓協定で日本からもらったお金は、北朝鮮の分も国民への個人賠償分も入っていることを公式に発表しろ。

        彼らはそんなこと100も承知している。
        彼らが求めているのは妄想史観による謝罪と慰謝料なのです。
        賠償金じゃないので日韓請求権協定とは別口だから違反をしていないとのこと。

  • [ドキュメント]徴用工問題をめぐる韓国の公開討論会
    徐台教ソウル在住ジャーナリスト。「ニュースタンス」編集長
    1/13(金) 17:57
    ttps://news.yahoo.co.jp/byline/seodaegyo/20230113-00332713

    ざざっと読んだだけだけど
    自分のケツも拭けない
    クズ国家 クズ民族という印象しかない

    • まあ、今は南北ともに
      国扱いしてもらってるけど
      有史以来ほぼ中国の属国か
      荒廃地だったのです。
      半島に限らずたとえば
      日本でも、山賊追い剥ぎさんの
      主張とかと似たようなものだと扱うと
      しっくり来ると感じます。

  • 事実関係について、はっきり議論がまず先。
    事実関係について議論しないのは、韓国としては当たり前のこと。
    それに対して、日本がどう対応するかが大切。
    日本国民のウソをつかない文化をないがしろにして、岸田さんは話を進めるつもりなのか。
    魔女裁判には、命をかけて戦うのが日本人ではないのか。

  • >「韓国の友好的な態度(?)に日本も呼応せよ」
    (笑)

    インネンつける場末のチンピラの
    「ワシらのかしらがこんなにも
     歩み寄っとんじゃあ。
     ウヌもええかげん認めて
     謝罪して金払わんかい!」
    というのと同じ構図に映ります。

    その手の方面は「韓流」
    という言葉を他国音楽の上の
    韓流整形腰振り踊りK-POPのイメージだけに
    限定したいゴリ押しなさってますが、
    一般的に定義と評価は受け手が決めるもので
    ましてやここは日本です。

    こうしたことをさらに続けると
    「韓流」というものの印象は
    嘘捏造で謝罪と金品をせびるもの
    というイメージの割合が自然と
    どんどん大きくなっていくのになあと
    心配して差し上げます。

  • 政府の言う
     ・防衛費の財源問題  増税をするならば
     ・旧朝鮮半島出身労働者問題  韓国の要求を受け入れるなら

    衆議院を解散して、総選挙にて、国民に信を問うべき、
    朝鮮半島の事案だと思います。

  • 林外務大臣、また麻生太郎首相がそれぞれ別の韓国要人と会われたそうです。林サンは脇に置いといて、麻生首相は内容は分かりませんが、さぞかしドスをきかせて韓国の態度を非難し、日韓諸懸案の「韓国のニ重の不法行為」を糾弾してくれたと思います。韓国側が主張する「被害」は嘘です。あり得ない罪をでっち上げて日本を貶めているのです。韓国が日本に対して要求している謝罪や賠償は国際法違反・条約違反です!岸田首相、のんびり電話会談なんかしてる場合じゃないよ!ホイホイ電話するなんて、アイツラの思う壺じゃないか。

  • 本日の日韓外相電話会談で、林外務大臣が韓国に対して自称徴用工問題の件で言質を与えなかったのは当然すぎる話ですが、このタイミングで林外務大臣が「外交当局間の緊密な意思疎通を継続していく」とわざわざ言ってしまうのは、岸田総理の所信表明演説の内容と同じであるとはいえ、本当に悪手だと思います。

    そもそも日韓条約違反の状態が本質的に改まるわけでもない時点で、韓国の言い分など聞くに値しないわけですが、そんな韓国と「意思疎通していきます」と言ってる時点で、日本は韓国に譲歩してしまっているわけです。韓国からすれば、日本がこんな調子なら、付け入る隙は十分にある、と、当然考えるでしょう。

    何より、日本の外務大臣と韓国の外交部長官との間で「外緊密な意思疎通を継続していく」とわざわざ宣言する時点で、この問題を日本の外務省と韓国外交部が水面下で結託して解決に向けた対応を取っていきますと白状しているようなものです。とうとう、外務省も韓国外交部も、結託して出来レースを仕込む意図を隠さなくなったということでしょうか。もう本当に、悪い予感しかしません。

    新聞情報などで、「(日本政府は、)幅広い日本企業が財団に自主的な寄付をする形ならば、容認する方向で検討している」とか、「韓国の全国経済人連合会(全軽連)と日本の経団連が共同でこの(基金を管理する別途機構の)役割を担う」とか、不穏な話が取りざたされておりますけど、有り得ない話ではないだけに、不安は募るばかりです。外務省は、ユネスコの例にも見られるとおり、目先の揉め事を有耶無耶にして回避できるのなら、本質的な問題解決にならず、日本の国益を損ねるような行動であろうが躊躇なく取ることが往々にしてあるので、最大限の警戒体制で監視したうえで、外務省がこんな仕込みをする前に断固阻止する必要があると思います。

    本日の時事通信の記事を読む限りにおいては、少なくとも三菱重工や日本製鉄の姿勢はブレておらず、安心材料だと思いますが、より明示的な形で、経団連などと連携して、日本政府が韓国相手に中途半端な姿勢で妥協しないよう、牽制する姿勢を表明してもいいんじゃないかなと思いました。日本企業側の立場から、外務省に対し、「日本企業に責任を擦り付けて逃げるんじゃないぞ」という意志を伝えておくのは重要だと思います。

  • >旧朝鮮半島出身労働者問題に関し、両外相は、懸案を解決して日韓関係を健全な関係に戻し、更に発展させるべく、外交当局間の緊密な意思疎通を継続していくことで一致しました。

    「外交当局間の緊密な意思疎通」は、韓国側が薦めている「財団案」に対する日本側の懸念その他を伝えていくって事を意味しているかも知れませんね。

    ただ、文罪人政権時が一番目立ったかと思いますが、日本側が言ってもいない事を言ったかのように仕立て上げるのが韓国のやり方なので、日本側が懸念その他をどれほどはっきりと伝えたところで、韓国側の脳内変換で韓国にとって都合の良い内容に改ざんされるんじゃないかと。

1 2