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韓国元外交官「日本は韓国の善意を受け入れる姿勢を」

韓国外交協会の会長が韓国紙・中央日報とのインタビューに応じ、「日本側は『解決策は韓国が持ってくるべき』という傍観者的な姿勢から抜け出して、韓国の善意を積極的に受け入れる姿勢を持たなければいけない」と述べたのだそうです。

このところ連日のように、日韓関係の「改善」に関する話題を取り上げてきました。

今朝の『「知日派」駐日大使就任でも日韓関係が変わらない理由』では、次期駐日大使に抜擢された尹徳敏(いん・とくびん)氏の、「問題に対する責任がある日本側で、その後『お金ですべての問題が終わった』というような発言が出てきたことから世論が大きく悪化して状況が変わった」とする発言を紹介したばかりです。

「問題の責任は『カネですべての問題が終わった』と考える日本にある」尹錫悦(いん・しゃくえつ)政権下で次期駐日大使に「知日派」の尹徳敏(いん・とくびん)氏が抜擢されたそうです。ただ、ここでいう「知日派」とは、「日本を知る人」、という意味ではなさそうです。というのも、尹徳敏氏自身、「問題に対する責任がある日本側で、その後『お金ですべての問題が終わった』というような発言が出てきたことから世論が大きく悪化して状況が変わった」と発言したことでも知られるからです。日韓関係「改善」論のその後そろそろ1ヵ月...
「知日派」駐日大使就任でも日韓関係が変わらない理由 - 新宿会計士の政治経済評論

これらの発言、結局のところ、現在の日韓関係を不健全な姿にしている原因を作っている側が韓国であるという点への認識をすっ飛ばしたものであり、正直、「てんでお話にならない」ものであると言わざるを得ません。

こうした認識自体、韓国の外交官の多くが共有しているのではないかと思わざるを得ない記事を発見してしまいました。当ウェブサイトで取り上げようかどうか、少し迷ったのですが、ショートメモ的に取り上げておきたいのが、韓国メディア『中央日報』(日本語版)に本日掲載されたこんな記事です。

元駐日韓国大使が提案する韓日関係解決法は

―――2022.06.08 11:25付 中央日報日本語版より

これは、駐日大使や駐インド大使などを歴任し、2020年に「韓国外交協会」の会長に就任した、李俊揆(り・しゅんき)氏が中央日報に対してインタビューに応じたというものです。

ただ、本稿で取り上げておきたいのは、中央日報の記者の「駐日大使を務めたが、韓日関係はどう改善させていくべきか」とする質問に対する回答の部分に限られます。

李俊揆氏はまず、次のように述べます。

最も大きな問題は相互信頼がなくなり、対話の通路も断絶したということだ。関係改善のきっかけは信頼の回復が第一歩となる」。

そもそもこの時点で認識は不十分です。「相互信頼がなくなった」のではありません。「韓国が日韓の信頼関係をぶち壊し、それにより日本が韓国に対する信頼を失った」のです。したがって、関係「改善」のきっかけとなりうる「信頼の回復」をはからなければならないのは、韓国の側でしょう。

李俊揆氏は続けます。

我々としては大統領と新政権の対日関係改善意志が強いということを伝える必要があり、日本側は『解決策は韓国が持ってくるべき』という傍観者的な姿勢から抜け出して、韓国の善意を積極的に受け入れる姿勢を持たなければいけない」。

このあたりも、なかなかに噴飯物です。

そもそも日韓諸懸案の圧倒的多数は韓国が一方的に作り出したものですので、「解決策を韓国が持って来る」のは当たり前の話です。何のいわれもなく日本に殴りかかってきたのは韓国の側ですから、まずは韓国が日本を殴るのをやめ、日本に対して殴ったことを謝罪し、適切な補償をしなければなりません。

しかも、この李俊揆氏の発言にいう「韓国の善意」とやらについても、意味不明ですが、それだけではありません。そもそも日韓諸懸案を巡って日本が求めているのは「韓国が国と国との約束を守ること」であって、「韓国の善意(?)」とやらではありません。

ちなみにこの「韓国外交協会」なる組織、中央日報によれば、元外交官や現職外交官などあわせて2000人から構成されているのだそうですが、その組織の長がこのような認識であるという事実は、私たちにとっても十分な衝撃を与えているのではないかと思う次第です。

新宿会計士:

View Comments (26)

  • 韓国の考える対日関係改善とは「日本による謝罪と補償」
    それは1965年から今日まで一貫して変わっていない。

    そしてそれに終わりはなく永遠に続ける。
    朴槿恵の言葉通りに千年は続けるつもりだろう。

    よって、韓国のいう関係改善をするたび日韓の亀裂が深まっていく。

    韓国は国民世論により対日譲歩ができない。
    同じく日本も国民世論により対韓譲歩ができない。

    こんな中で、韓国のいう関係改善を図ることは自滅行為。
    慰安婦、徴用工で話がまとまるわけがない(万一まとまっても革新が破棄)

    結論は韓国との関係改善の交渉など不要だということ。
    日本は「戦略的放置」と「丁寧な無視」を高度に芸術的に実践していく必要がある。

    • 超「分かりやすい」ムンと「分かりにくい」ユンってだけで、
      K民族である本質は、全く変わらない。

      ある意味、唯一無二な「異世界」歴史観のK民族への対応は、

      「丁寧な無視の放置プレー」コレ一択ですね♪

  • あちらでは「道徳的優位な立場から」「超上から目線で」「用日発言する」ことを「善意」と呼ぶらしいw

    • はい、笑い事では無く この部分は一貫して昔からぶれていません。
      韓国に配慮して譲歩する事が、正義であり善意であり、あるべき真理。と彼らは認識しています。
      また、この点に関して捏造ニュースを流しても真実を気付かせない&広めないのが我が国 報道機関のお仕事です。

    • 「善意」で「手を差し伸べている」までがデフォかと。
      韓国ウォッチャーからすると助けてくれと懇願しているようにしか見えないですがね。
      本当に笑えないですよね・・・。

  • 「善意」と聞いただけで(ぷくく)
    「関係改善」と聞いただけで(わははは)
    「未来志向」と聞いだだけで(ぶはははは)

    これからも記事になったりニュースが読み上げたりするのでしょうが、笑止wの効果は続くのでしょうね。

    • 善意と書いて悪だくみと読む、悪だくみに置き換えて読んでいくとよく解りますね。

    • 『関係改善』と言いながら日本への一方的譲歩を求め集ろうとしている。
      『未来志向』と言いながら、自分たちもろくに知らない過去の時代の捏造したことでからんでくる。
      『善意』・・・。 popontaさんの言うように『悪だくみ』ですかね。
      『正義』これも難しいな。一方的な思い込みですかねえ。

  • この元外交官の発言を見るにつけ、カノ国は李氏朝鮮時代からなんら進歩してない、そのままなんだなと理解します。

    彼等外交官は両班の身分なので、働き汗を流すのは自分以外。その成果は自分のもの。という思考回路がずーっと続いてる様です。

    かわったのは、直接的な言葉でなく こちらは譲歩した(ふり)から、そちらも動けと 彼等なりのオブラートに包んだこと。(包めてませんが)

    日本は話しにならないと一蹴すべきです。

    もっとはっきり言わないと、カノ国には伝わらないと日本政府に物足りなさを感じてましたが、最近は あえて伝えない様にして 自然と両国民の心が離れていくのを狙った深謀遠慮だと思う事で心の平穏を保ってます。

  • 今の日本が韓国につきつけている要求は

    「国際法と条約を守る国家になりなさい」
    「納得しない韓国人は韓国政府が責任をもって説き伏せなさい」

    ですからね。でも、韓国側としては

    「ただでさえストレスで自殺率やら海外移住やらが酷いのに、
    ”今後一切何も日本のせいにできない”なんてなったら国そのものが機能しなくなる!」
    「韓国人同士で殺し合えと言うのか!?」

    となって、絶対に飲めないんですよね。そりゃ、日韓関係改善なんてあり得ない訳だ。

  • 元外交官なら、"韓国の善意" よりも、
    条約や合意のほうが重いことくらい分かっていそうなものですが。

    まあ、"善意"というのは、物の見方でしかないわけで。

  • あっはっは♪
    「日本は韓国の『善意』?
     を受け入れる姿勢を」?だなんて
    なんと滑稽な言い草なのでしょう。
    それって、昔 
    消滅間際の総会屋さんが
    「わいらの善意(!)受け入れる姿勢で
     昔のええ関係に戻ろやぁないか」
    と往生際悪く虚勢張っていた姿と
    デジャブですわなあ。

    まあ、韓流さんの
    あいも変わらずの
    ありようではあるのですが、
    やっかいなのは
    こんなけったいな主張を
    仲間と名乗らずに肩を持つ
    輩さんがモグラ叩きのように
    出没繰り返すことです。

    大っぴらにプーチンの
    肩を持ったあとは
    今は巣穴に隠れてる
    ならず者国家とは友愛結ぶ
    鳩ぽっぽさんがわかりやすい
    よい標本です。
    それ以外にも、
    日頃は
    原発風評被害拡散活動家さんや
    水問題にかこつけて妬むリニアに
    反対する川勝さん取り巻きさんや
    韓流脱糞派と呼ばれるアーチストの
    自称従軍慰安婦像撒き散らし組の人たちや
    韓流すごいゴリ押し屋さんや
    そんなこんなの、
    およそモロモロ韓流の人たちが
    『多くの場合』同じお口で
    鳩ぽっぽさんたちと同じような
    ことをなさってしまって
    いることです。

  • 韓国の考え方では「法に従う」や、「約束を守る」は格下のする事であって、日本に対してそれをすると「韓国は日本に対して格下の存在であると認めてしまう事になる」と思っているのでは?

    それは、彼らの頭の中にある(恐らく後頭部内部にある)動かせない思い込みを破壊しかねない「世界一優秀で絶対正義の塊である韓国が劣等で絶対悪である日本に対して阿る行動」です。

    だから、韓国は日本に対しての「法に従う」や、「約束を守る」を「韓国から日本への寛大な善意」と言うフレームに包まないと彼等の世界観やプライドを維持出来ないのだと思います。

    根拠の無い思い込みで客観的な現実の観察を上書きしてしまう様な国家は必要が無い限り相手にしないし、助けない事が重要です。

  • 知日派だとか関係改善を言う韓国人には日本の記者は全員が

    >しかも、この李俊揆氏の発言にいう「韓国の善意」とやらについても、意味不明ですが、それだけではありません。そもそも日韓諸懸案を巡って日本が求めているのは「韓国が国と国との約束を守ること」であって、

    韓国の善意とは何か? そして約束を守るということをどう考えているか?を問うべきだと思います。

  • 日本側の国論が韓国側の政治家、外交官や対日外交担当の政府与党メンター、韓日議連など友好窓口の議員、マスコミの登場する記事のどこにも不正確にしか受け取られて居ない。目の前で「こうです」と言っても或いは日本語に堪能なその当事者でもその日本側の言葉を正確に復唱さえしていない。もちろん日朝の言語翻訳にはなんの問題も無い。それでも韓国側はそれを別の言葉に頑なに言い換えて対応しようとする。この状態では話が通じないのと同然。もう、そう言う地点になっています。決して「事実を争うレベル」ではありません。端的にはFCレーダーによる威嚇事件。韓国側は何度も言葉をすり替えながら、終いには逆ギレしてしまいました。この不正常かつ傲慢不遜な対応が無くなるまで様々な交渉事は停滞或いは断絶したままになるのです。
    また、何かの協議をして何かの合意を結んだとしてその合意が翌日に掌返しされない保証がどこにも無い。これはこれで深刻な問題です。先行きが全く見えません。てか【韓国は濁っている】と。そうした濁った不正常な国相手に決め事など虚しいばかり。

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