ついに日本でも、3回目接種が始まりました。条件は2回目接種完了日から8ヵ月以上が経過していることであるため、3回目接種が本格化するまでは、数ヵ月の時間があります。幸い、日本ではコロナの新規陽性者が激減しているなど、状況は落ち着いていますが、少なくとも1回目・2回目接種時のVRSを巡る混乱などを踏まえ、何らかの改善がなされるのか注目したいところです。
接種完了率は80%近くに達する
当ウェブサイトでは以前から、日本における総接種回数、接種率などの状況を不定期に確認して来ました。
現在、日本のワクチン2回目接種完了率は、G7諸国ではトップに立っていますが、首相官邸ウェブサイトや「ワクチン接種記録システム(VRS)」などから現時点で入手できる最新データを使って2回目までの接種状況を、次の図表のとおりです。
図表 1回目と2回目の接種回数と接種率(公式ベース)
区分 | 総接種回数 | 接種率 |
---|---|---|
①全体合計 | 196,576,395 | |
うち1回目 | 99,653,851 | 78.68% |
うち2回目 | 96,922,544 | 76.53% |
②65歳以上合計 | 65,524,532 | |
うち1回目 | 32,853,751 | 91.85% |
うち2回目 | 32,670,781 | 91.34% |
③12~64歳合計 | 131,051,863 | |
うち1回目 | 66,800,100 | 84.68% |
うち2回目 | 64,251,763 | 81.45% |
(【出所】VRSオープンデータおよび首相官邸ウェブサイト『新型コロナワクチンについて』データをもとに著者作成。12月3日時点で取得したVRSデータ、12月3日時点で取得した職域接種データ・重複計上データなどを使用。接種率の定義は、その年齢階層における累計接種数を『令和3年住民基本台帳年齢階級別人口』【※エクセルファイル】に記載されている人口で割った数値のこと。「全体」については1億2665万4244人で、「65歳以上」については3576万8503人で、それぞれ割っている。なお、「12歳~64歳」の区分については、同ファイルだと正確な12歳未満人口が判明しないため、便宜上、「12歳未満人口は1200万人だ」という仮定を置いたうえで、若干不正確ながらも、便宜上、対象人口を7888万5741人として算出している)
基本的に国全体の「接種率」は①の区分で計算されますが、これについてはすでに1回目が78.68%、2回目が76.53%と計算されており(※ただし令和3年版住民基本台帳ベース)、とくに2回目についてはG7でカナダを抑えトップに立っています。
ただ、65歳以上の高齢者に限定すれば、1回目、2回目ともに接種率は90%を超えていますし、また、高齢者以外の接種対象者である12歳から64歳の区分に関しても、接種率は1回目、2回目ともに80%を超えている(1回目はほぼ85%に達している)という状況にあります。
諸外国のケースだと、「反ワクチン」などの考え方もあり、頑なに接種を受けない人もいますが、日本だと「反ワクチン」がほかのG7諸国と比べ、社会的にさほど支持を得ていないのかもしれません。
ちなみにいくつかのメディアの速報によると、本日の東京都の新規陽性者数は14人であり、11月27日(土)から始まる週の新規陽性者数合計は100人で、前週比さらに10人減りました。
- 11/06(土)~11/12(金)…**176
- 11/13(土)~11/19(金)…**131
- 11/20(土)~11/26(金)…**110
- 11/27(土)~12/03(金)…**100
3回目接種が始まった!
こうしたなか、首相官邸ウェブサイト『新型コロナワクチンについて』を確認していたところ、12月1日以降、ついに3回目接種が始まったようであり、欄がひとつ追加され、「3回目接種完了者」が表示されています。
ちなみに現時点での3回目接種済みの人はまだ3547人です。
厚生労働省ウェブサイト『追加接種(3回目接種)についてのお知らせ』によると、3回目接種ではファイザー社製のmRNAワクチンを使用することとしており、また、現時点における3回目接種の対象者は、次の3つの条件を満たしている人だそうです。
3回目接種の条件
- 2回目接種完了日から8ヵ月以上経過していること
- 18歳以上であること
- 日本国内での2回の接種が完了していること
(厚生労働省HPの記述を著者が要約)
ただし、3番目の条件については、日本で薬事承認されているファイザー、モデルナ、アストラゼネカのいずれかのワクチンを海外で2回接種していても大丈夫だそうです(詳しくは厚労省HPをご参照ください)。
また、今回は「とくに接種をお勧めする方」としては、次の3種類の人が挙げられています。
3回目接種が推奨されるケース
- 重症化リスクが高い場合(高齢者、基礎疾患を有するなど)
- 重症化リスクが高い人との接触が多い人(関係者、介助者、介護従事者など)
- 職業上の理由などによりウイルス曝露リスクが高い人(医療従事者など)
(厚生労働省HPの記述を著者が要約)
逆算すれば本格化するのは来年以降
なお、2回目接種完了日から8ヵ月以上ということは逆算すれば、現時点で接種が可能な人は4月3日までに接種を受けた人に限られており、また、ワクチンの一般向け1回目接種が始まったのが4月12日であることを踏まえると、一般向け接種は来月以降でなければ始まらない、ということでしょう。
また、岸田文雄・現首相の前任者でもある菅義偉総理大臣が「1日100万回以上」という接種を宣言したのが5月7日、1回目のワクチン接種が本格化したのが5月下旬以降のことですので、本格的な3回目接種はその8ヵ月+3週間後、すなわち来年2月以降、といったところでしょう。
もちろん、ワクチン接種を前倒しにするという議論もあるので、1回目、2回目の動きをそのままトレースする、といったことではないとは思います。
しかし、個人的には、VRSへのワクチン接種記録の登録が遅れまくったことについては、改善して欲しいと思います。
たとえば8月10日時点までの接種データは、本来であれば8月11日までに入力が完了していなければならなかったはずなのに、著者の検算だと8月12日以降に入力されたものが、じつに1351万回分(!)もありました。
また、予約が取り辛いというのも、全国的に聞こえてきた不満でもあります。
当時、マスメディアが「コロナの恐怖」を煽りまくっていたという事情もあり、一概に政府のせいとは言い切れないのですが、いずれにせよ、予約が殺到しないように、たとえば自動的に、2回目接種完了日から8ヵ月後にスムーズに接種が進むような予約会場の工夫などを各自治体にはお願いしたいと思う次第です。
View Comments (8)
毎度、バカバカしいお話を。
朝日新聞の代理人が、「日本の高齢者へのワクチン3回目接種が遅い」と、「途上国へのワクチン支援をせよ」の両方を言い出したんだって。(おそらく、岸田総理を退陣させるために、矛盾することを言い出しだのでしょう)
おあとが、よろしくないようで。
追加はござらんのかえ?
途上国へのワクチン支援と迅速な第三回接種とは必ずしも矛盾しませんよ.
従来通りと考えるならば,途上国に提供するワクチンは国内生産しているアストラゼネカのであり,第三回接種は今まで通りファイザーかモデルナのmRNAワクチンですから,途上国へのワクチン支援によって国内の第三回接種のためのワクチンが削られる心配は皆無です.
岸田さんの場合に問題なのは,総裁選勝利によって総理になることがほぼ確定してからの2ヵ月余りの時間があり,オミクロン株は未出現ではあったがワクチンによる抗体価の低下でブースト接種(つまり三回目の接種)が必須になるという警告は既に内外の専門家らによって述べられていたにも拘らず,その2ヵ月の時間を無為に過ごしてしまったのではないか? 即ち,岸田さんは安倍元総理や菅前総理のようにファイザー/モデルナのワクチンを迅速かつ大量に入手するための交渉を製薬企業側と速やかに行って第三回接種に十分な量のワクチンの入手時期について企業側から確約を取れていないのではないかという疑いが強くある点です.オミクロン株の出現という新事態を前に,岸田内閣が第三回接種の前倒しに関してなかなか明確な発言が出来ないのは,ワクチン確保交渉が出来ていないからではないか?という読みを,テレ東のWBSの解説者が述べていましたが,私もその読みは的を射ているように思います.
もしも本当に岸田さんが自分が次の総理になることがほぼ確定してからの2ヵ月間にワクチン企業とワクチン確保のための量・時期に関して交渉を十分に詰めずに徒に時間を浪費したのであれば,失礼なのを承知で言わせてもらうと岸田さんは文字通り「使えない奴」以外の何者でもない.国民の一人として(そして先の総選挙で自民党に投票した一人として)衷心から上の読みが外れていることを願っていますが.
4回目の接種もすぐやらないといけないのかな?
毎年どころか毎月打たなくてはうけない時代が来るかも?
マスコミはオリンピックの前後、感染者数の増加をあげつらって、あれだけ菅前総理を批判していたのに、今日これだけ新規感染者数が少なくなっているにも関わらず、前総理の功績には触れない。某k国と比較しても現在の状況が良好なのは彼が進めたワクチン接種促進(全てではないと考えられるが)も一要素であることは誰も否定できない。もう少し素直になろうよマスコミも。おれが代わりに言う「ありがとう菅前総理」
日本の現在の新型コロナ感染の落ち着き様は、菅前首相がマスコミから総叩きに合いながらも進めたワクチン接種を含む諸対策の成果であり、岸田現政権は今その恩恵を受けています。しかし、オミクロン型に対してはこれからであり、オミクロン型に如何に対応できるかが岸田首相の試金石となると思います。
世界が不思議がるほどの今の日本の
感染抑制状況は、ひとえに
政府のワクチン確保の努力と
医療関係者自衛隊の頑張りと
高い国民の意識の賜物と思います。
人類の敵はコロナなのに
そのコロナをご自分たちの
社会と政権攻撃の願ってもない
援軍友軍と張り切った
立憲・共産党界隈は先の選挙で
日本を支える多数派国民良識層から
あたりまえにアウトを宣告されました。
絶滅必死のオールドメディアも駆使しての
総力戦も見破られて敗退したのですから
いいかげん、間違っていたのは
主張の上手い下手ではなく、
ご自身たちのありかたそのものだ
と気ずくべきなのです
反省出直すことが唯一の
生き残りの道なのに残念ながら
その方たちはこの後に及んでまだ、
「もっとモリカケ頑張ってれば??」などと
反省してないご様子です。
さて、変異株も忍びよる中で
日本はこれまでに慢心することなく
また、未だ反省してないコロナ悪用と
モリカケだのみのそんなこんなの人たちの
おかしな画策など相手にせず
国民と政府と関係者がしっかり対応を
進めて行くことを期待します。
ワクチンの功を語るならワクチンの罪をきちんと上げておくのも大事でしょう。
日本全国のコロナ死者数 およそ18355人(12月3日時点)
うち、最初から寝たきりの人 4割 およそ7000人
東洋経済オンラインより
全体のうち、80歳以上 10693人
同70歳以上 4234人
同60歳以上 1629人
60歳未満 1799人
対してワクチンによる副反応合計 29441人
https://covid-vaccine.jp/
重篤症状数
ファイザー 5319人
モデルナ 623人
特に死亡については厚生労働省の資料から
https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000862253.pdf
10~39歳において、ワクチン接種者の死亡率は接種していない群と比較し4~6倍(ページ21~23)
厚生労働省も心筋炎をワクチンの副作用として認めたようです。
https://www.mhlw.go.jp/content/000844011.pdf
mRNAワクチンは、筋肉に残留する限り危険は少ないですが、血管に流れ込んでしまった場合、血管内皮細胞にmRNAが取り込まれ、血管内皮細胞がスパイクたんぱく質を産生してしまい
特に2回目以降の抗体を持っている場合に血管の内側が抗体に攻撃され傷つき、血栓の原因になる、とのモデルが考えられます。