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ネット「なぜ彼女は元特定意志薄弱児童を選んだのか」

本稿では、最近巷間で囁かれている「特定意志薄弱児童監視員」という職業についている青い狸型ロボットの「お悩み相談」をもとに、特定意志薄弱児童の支援という、非常に困難な課題について議論してみたいと思います。最終的には、東京都練馬区に在住している小学5年生の男子児童に関して、彼が成人した際に意中の女性を射止めるかどうかという視点から深い議論を紹介したいと思います。

重篤化する論点

当ウェブサイトでは継続的にいくつかのテーマについてフォローアップしており、例の「チョコレートの奇祭」問題深刻化する「ビアフロ問題」液体説なども囁かれる例の生命体の問題などに関しては、おおむね年1回以上は議論しているつもりです。

また、これらに関する周辺論点として、たとえばなかなかイケメンな勇者君のお父様が「覆面パンツマン」だった問題(『「覆面パンツマン」とは美少年勇者の成れの果てなのか』等参照)や、父親が息子にいわゆるキラキラネームをつけようとしている問題なども、議論すべきテーマとしてはとても大切です。

これらの問題についてはいずれも確たる解決策が存在しないため、どうしても議論が循環せざるを得ないのです。本当に困った話です。

未来の世界からやってきた「特定意志薄弱児童監視員」の悩み

こうしたなか、本日は普段の当ウェブサイトの議論とは少しだけ趣向を変えて、「特定意志薄弱児童監視員」という職業について紹介したいと思います。

「特定意志薄弱児童監視員」とは、2100年に施行された「特定意志薄弱児童支援法」に基づき、「特定意志薄弱児童」に認定された人物に対してあてがわれる人またはロボットのことであり、わが国においてとくに著名なケースは、2112年9月3日に製造された、青い狸型ロボットでしょう。

本稿では、この青い狸型ロボットが投稿したと思しきインターネット上の掲示板上の悩み相談を紹介したいと思います。

特定意志薄弱児童監視員(練馬区在住)

私の悩みを聞いてください。

現在、東京都練馬区で特定意志薄弱児童(小学5年生の男子児童)の監視をしております。しかし、この児童は少々私の所有している22世紀の製品に依存し過ぎる傾向があり、学校の考査などにおいて点数に顕著な改善が見られません。

先日は私の道具(頭頂部に装着して空中を飛行することが可能な、22世紀においては量産型の小型プロペラ)などを持ち出し、いきなり無人島に漂着し、そこで10年間を過ごしたため、タイムマシンで迎えに行き、元通りにできる風呂敷を使って小学5年生に戻すという処理を余儀なくされました。

もちろん、彼には彼なりに努力も見られます。恐竜を養育したり、魔界で魔王をやっつけたり、海底で古代文明を滅ぼしたりするなど、毎年の夏休みには彼なりに人類に貢献する体験をすることで、精神面ではある程度の成長も見られます。

しかし、私は彼に、夏休みごとの冒険をしてもらうよりも、現在の小学5年生としてなすべきこと(たとえば宿題、体を動かす、偏食をなくす、など)の努力をしてもらうことが必要だと考えています。

こうしたなか、冷静に考えると、最終的に私は彼が求めるがままに22世紀の製品を使用して彼の窮地を助けてしまっています。やはり、この特定意志薄弱児童を甘やかせているのは、私自身なのでしょうか?

…。

存在自体が特定意志薄弱児童を甘やかせている!

これは、たしかに重篤な悩みでもあります。

なぜなら、特定意志薄弱児童監視員は、その発足過程において、特定意志薄弱児童に対して秘密道具を使って支援することが想定されているからであり、その存在自体が特定意志薄弱児童の自助努力の芽を摘みかねないものだからです。

ただし、この特定意志薄弱児童監視員の方がいみじくも告白しているとおり、この男子児童は夏休みのたびに、近所に住むクラスメイト(同年代と比べて体格の良い男子児童、父親が企業を経営しているという男子児童、父親が複数存在すると噂の女子児童)らと冒険をしています。

調査してみると、1980年から毎年1回ずつ冒険を行っており、最初は恐竜、次に宇宙人、さらにはアフリカのジャングルにある大魔境、海底の奇岩城、魔界など、海、山、原野、宇宙、異界を含めさまざまな場所でそれなりの経験を行っているようです。

(※もっとも、最近はネタが尽きたのか、同じような冒険を行っているようです。時空の歪みでしょうか?)

ちなみにこの特定意志薄弱児童、某所で窃盗などの悪事を繰り返す3人組のリーダーである若い女と声がそっくりだとする指摘もあるのですが、2005年以降はなぜかこの特定意志薄弱児童の声が変化したようであり、現在、こうした状況は解消されている模様です。

なぜ彼女はこの男を選んだのか?

さて、こうしたなか、『キャリコネニュース』というウェブ評論サイトに、非常に考えさせられる話題が掲載されていました。

「しずかちゃんは何故のび太を選んだの?」と議論に 「出木杉君はきっちりしていて息が詰まるから」などの意見

―――2021.2.28付 キャリコネニュースより

すでに記事タイトルで実名が出てしまっていますが、本稿では本人たちのプライバシーに配慮し、引き続き名前を伏せさせていただきます。

これは、例の『【緊急速報】ぬわー!それを映画化するとは…』でも報告した、「ビアフロ問題」に関心を持つ人の間では注目されて大コケした映画と同じ人が制作にかかわっている映画が昨年公開されたことことに伴い、インターネット掲示板で繰り広げられた議論を収録したものです。

具体的には、この元特定意志薄弱児童が夏休みごとに彼とともに冒険をしていた元女子児童が、何でもできるハイスペックで出来過ぎた同級生の男ではなく、この元特定意志薄弱児童を結婚相手に選んだことを巡って、「引っ掛かりを覚えた人もいる」とする議論です。

これについて、リンク先記事によると、次のような仮説が提示されているそうです。

  • (しっかりした女性から見て)ダメ男には母性本能をくすぐられるという側面がある
  • 出来過ぎている男は完璧主義でモラハラされそうな感じがする。ハイスペックゆえに心労が絶えない
  • 完璧主義者は相手にも完璧を求めるあまり、正論を突き付け精神的に追い詰めかねない

ただ、こうした意見には、個人的には賛同できません。

ここで出てくる「出来過ぎた男」は、元特定意志薄弱児童が夏休みごとに行っていた冒険には基本的に参加せず、少し距離を置くというスタンスで知られていました。これは、冒険で生命に危険が及ぶ可能性を最小化するうえでのリスク回避行動とも考えられます。

少しきつい言い方ですが、この「出来過ぎた男」は、実際にはリスク回避能力にたけた人物であるという可能性も否定できず、その意味では、この男はこの女性との結婚を敢えて避けた、という仮説を、敢えて提示したいと思う次第です。

さらには、この女性は、元特定意志薄弱児童の男性に見た目はソックリだが粗暴でケンカに強い男を産みます。この男こそが、この女性のDNAを継いでいるという点については、一部の「銅鑼ウォッチャー」の間では大変有名な話なのです。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

こうしたなか、リンク先記事には、こんな指摘が紹介されていました。

『そこそこかわいい』『そこそこ優しい』だけで世渡りをする女性が、自分が優位に立てるのは劣位のパートナーを選ぶことです」。

この記述、正しいかどうかは読者の皆さまのご判断に委ねますが、やはり元特定意志薄弱児童の息子が粗暴な存在であるという事実を踏まえるならば、たしかに理屈では整合していると考える次第です。

なお、先ほどの「キャリコネニュース」の記事で紹介されている議論はほかにもいくつかありますので、ご興味がある方は、リンク先記事で直接ご確認賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

新宿会計士:

View Comments (27)

  • >彼を選んだ理由。

    思いやりのある優しい性格だから
    まっすぐに私のことを愛してくれるから
    お母さんがいい人だから

    かな?

  • 成人した正太君のもとに年老いたおばQが帰ってきた。しがないサラリーマンとなり無表情無感動の処世術を身に着けてしまったかつての少年にかけることばも少なくおばQはやがて空へと戻っていくのであった。あのころ練馬のガスタンクは遠くからもよく見えていたね、去り際おばQが残したことばを寂しい気持ちでかみしめる30ん歳月給鳥人生正太氏であった。

  • 主人公の少年の設定効果:
    1. 平均的青少年にも夢を与える。自分なら,もっと有効な道具の使い方ができる,という創意工夫能力の育成。
    2. 底辺層の青少年にも,グレずに美しい心を保てば将来いいことがある,と信じこませる治安維持道徳教育。
    ところで,原作の設定だと,主人公の少年は放置すると将来「しがないサラリーマン」になるという設定ですが,時代の変化のためか現実はもっと厳しく,正規雇用のサラリーマンは望み薄のように感じます。
    出来過ぎた少年はエリートになるでしょうし,いじめっ子のガキ大将は零細企業か個人企業の経営者になりそうです。資産家の少年は,資産に救われているでしょう。
    「『そこそこかわいい』『そこそこ優しい』だけで世渡りをする女性が、自分が優位に立てるのは劣位のパートナーを選ぶことです」という指摘は認識不足で,パートナーの社会階層が自分の社会階層になるので,冷酷にエリートを見極める判断力が必要です。でも,何故か育った家庭環境に依存してしまう。

  • ふふふ。

    某児童を俳優が演じたときは、
    めちゃイケメン俳優が演じてたから顔は悪くないんですよ、きっと。

  • >なぜ彼女は元特定意志薄弱児童を選んだのか

    これは当該猫型ロボが、特定意志薄弱児童の願望を叶える為、「戦略物資の過去域への搬出を禁ずる法(センキン法)」に反して各種未来道具を20~21世紀の時空に取り寄せ、その効果によって源某女の心情を操作し、出来杉某から特定意志薄弱児童への方向転換に成功したからです。
    同時に当該猫型ロボは特定意志薄弱児童と共謀し、冒険と称して、アニマルプラネットを始めとする複数の時空に対して無届で改変を加えました。
    これはセンキン法は勿論「源宇宙保全法」「野生生物進化軸固定法」に反する重罪で、「特定意志薄弱児童支援法」の支援範囲も逸脱しています。
    この容疑で、当該猫型ロボはタイムパトロールから追われる身になっており、現在大魔境付近に潜伏中で、逮捕は近いものと思われます。
    また捜査当局は、未来道具の取り寄せに要した資金の出所についても関心を持っており、慎重に捜査を進めている模様です。

    なお、特定意志薄弱児童と源某女が結ばれるという時空の歪みは修正され、本来の時間軸に戻っていることは、諸兄ご存じの通りです。

  • 自己コメント。

    本論とあまり関係ありませんが、例のイケメン勇者君のお父上が覆面パンツマンであるという事実に対し、インターネット上では次のような心無い書き込みが見られます。

    >容量不足でゾーマの第二形態がなくなりバラモスの専用曲はなくなりタイトルロゴすらなくなってんのに馬鹿親のグラなんか入るわけねえだろ

    覆面パンツマン氏に対する侮辱とも受け取られかねませんので、取扱いにはくれぐれもご留意ください。

    • それだけ容量厳しいとすると、あれ、もしかして個別にグラフィックデータで持ってたんでなくて、カラーパレットだけ弄ってたんでしょうか。
      そこまでカツカツ管理なんてあり得んと思ったところで、みずほ問題。
      スケール問題は続くよどこまでも。

      • 当時のファミコンカセットのROM容量は256KBですからね…
        これでも前作の2倍ありますが、マップを広くしたのと複数持ったのが致命的だったようです。

        • MBならともかくKB!!
          機械語でも奇跡の類としか。

          • 初代は「ひらがな」すら全文字ありませんでした(20文字)。いくつかの不自然なネーミングはそのためとか。
            あと初代に至っては64KBです。

          • 訂正です。「カタカナ」の間違いでした。字形が似ているのは「ひらがな」と共用したりして工夫したそうで。

          • PS5には1本133GB必要なゲームがあるとか。シリコンイーターもいいところです。

  • F先生は実はかなり黒いのですが、なぜかA先生とイメージが逆です。
    SFシリーズの一見、スラップスティックな絵柄と内容のギャップ。
    黒そうなA先生は単に絵柄が黒いだけです(実際黒いのは魔太郎くらいですか)。

    • > 実際黒いのは魔太郎くらいですか

       「笑ぅせぇるすまん」もお忘れなく!

    • 「サンフランシスコに城が建つ、笑う Salesforce」

      (関係者のかた、もしいたら、いないはずだけど、笑ってお読み流しください)

  • いやーSさんが何を判断材料に結婚を決めたかなんてわかりっこないですよ。ゲーム理論駆使したって無理です。
    人間その場その場で最適な判断なんて出来ないで後悔することなんて日常茶飯事じゃないですか。

    これって例のラムザイヤー論文の一番効果的な反論だと思うのは私だけでしょうか。

    • おおまかに安定性と自己満足性の二軸で利得表立てられません?
      ただ、今日では二次元とかVR相手にも戦わなくちゃならんのですが。

  • 賤やしづ
    賎のおだまき繰り返し
    昔を今になすよしもがな

    文治2年(1186年)4月、静御前は鎌倉鶴岡八幡宮における奉納舞の場で、夫源義経への愛は囚われの身となった今も変りがないことを、敵頼朝の前で敢然と見せつけます。

    時は下って千年後、源しずかは「特定意志薄弱児童」という俗世間の評価などものかは、幼少時からの愛を貫き、野比のび太を夫に選んで、一子をもうけます。そこにはまた、何らの気持ちの揺らぎも見えません。

    かの国民的人気番組「水戸黄門」でも多用された、ヒロインの入浴シーンなどに目を奪われていれば、本質を見失います。「猫型(狸じゃな~い! 怒)」ロボットという狂言回しを登場させ、お子様向けコミックの体を装ったこの物語の真の姿は、単純な勝者・敗者的色分けで、人の値打ちを判断する男社会の価値観などに目もくれず、また22世紀の科学技術など容喙の余地もない、一途に自らの選んだ愛を貫く古来から連綿と続く日本女性の芯の強さを描いた、時空を超えた壮大な叙事詩なのです。

    因みに、この二組の夫婦の間に生まれた子供の運命がかくも違っているのは、時空の歪みということなんでしょうか。

    • 伊江太 さま

      どのかたに座布団献呈しようかと迷ってましたが、僭越ながら申し上げます。
      かくのごとくに麗しい文章を読み上げるにふさわしいのは誰でありましょうか。
      1.江守徹
      2.松本幸四郎
      3.中村梅雀

      • はにわファクトリー様

        過分のお言葉、恐縮です。

        趣味で謡を習っていますが、静御前は「二人静」「船弁慶」「吉野静」など、能では人気キャラクターの一人です。「なぜ彼女は元特定意志薄弱者の…」のお題に触発されてこんな戯れ文を思いついたのは、多分そういう背景からだと思います。

        歌舞伎でも「義経千本桜」での、静御前と狐忠信の絡みは人気の演目ですから、挙げていただいたお三方の中から、だれを選ぶかと言われれば、やっぱり幸四郎さんでしょうね。もちろん、拙文のナレーションをお願いするほど身の程知らずではありませんが (^_^)。

        • 伊江太 様
          私の好きな演目は「船弁慶」「猫の忠信」です。
          え?お呼びじゃない?

  • かの児童と青タヌキは、確か一定時間放置すると倍に増える薬品が添付された栗饅頭を宇宙空間に不法投棄しました。
    これは宇宙そのものの存続に関わる大問題です。
    源嬢との恋愛にうつつを抜かしている場合ではありません。

    • そう、やがて宇宙は栗饅頭的死を迎え、やがて原始の栗饅頭が…タウゼロ的に
      未来技術に人間ドラマ、恋愛要素アリ、なんてハードなSFなんだ!

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