昨日は、米FRBが緊急の利下げに踏み切ったにも関わらず、日本市場に関しては株安で終わりました。あくまでも個人的な感想ですが、やはり日本政府による抜本的な対策(とくに財政政策)が欠如していることについて、市場が失望しているフシがあります。本稿では改めて、財政政策と金融政策に関する違いについて触れておくとともに、コロナ騒動では抜本的・大胆な財政政策が必要だという点について考察したいと思います。
目次
財政政策とは?
金融政策と財政政策の違い
金融政策と財政政策…。
この2つは、よく引き合いに出されるものです。
簡単にいえば、金融政策とは中央銀行がおカネを市中に供給するオペレーションのことであり、財政政策とは国がおカネを使う行為のことです。
昨今のコロナウィルス騒動のためでしょうか、米FRBは日本時間の昨日、ベンチマークとなるFF金利の誘導レンジを0.25%引き下げ、事実上のゼロ金利政策を再開しました。ただ、すでにゼロ近い米国の心理を切り下げるのにも、限界があります。
昨日は外為市場で米ドル・日本円(USDJPY)が106.35円(前日比1円63銭の円安・ドル高)、ユーロドル(EURUSD)が1.1119ドル(前日比0.0015ドルのユーロ高・ドル安)で反応していますが、利下げが外為市場には少しだけ主要行通貨に対する米ドルの価値低下を招いた格好です。
このメカニズムを理解するためには、少し、金融政策に関する基礎的な理解が必要です。
日本をはじめとする世界の多くの国が採用しているのが、「市場経済」です。これは、経済活動の多くを市場原理に委ねようとする考え方です。日本の場合も、一部を除いて、原則としてあらゆる製品、サービスは市場原理に基づいて供給量と価格が決定されています。
市場原理とは、「欲しいと思う人が増えれば値段は上がる」、「作る人が増えれば値段は下がる」という、シンプルな2つの考え方で成り立っています。たとえば、「限定モノ」の腕時計の値段が上がるのは、その腕時計の供給に対し、それを「欲しい」と思う人の人数が多いからです。
あるいは逆に、誰にでも簡単に作れる製品の値段が非常に高ければ、その製品を作ろうとする人は増えます。このため、「わずかな努力で儲かる産業」には参入者が増加し、結果的に供給が増えて儲け(超過利潤)はなくなってしまいます。
社債と株式でたとえてみれば?
じつは、マネーの世界でもこれと同じことが起きています。
たとえば、世の中にあるおカネの量が一定であれば、おカネを持っている人(たとえば投資家)は、自分が取れるリスクの範囲内で、一番高い利回りの資産に投資するはずです。国債にしても社債にしても株式にしても、値段は需給で決定されます。
これについてわかりやすいのが、社債や株式です。
たとえば、同じようなリスクの資産(たとえば同じ業種、同じ規模、同じ利益水準の2社の株式)には、同じようなリターンが求められます。たとえば、同じ業種、同じ規模で同じ利益水準の会社が2社あったとしたら、この両社から見た「資本コスト」は等しくなります。
裏を返して言えば、資金需要者(中央政府、企業など)からすれば、市場に存在する、限られたおカネを奪い合うことになります。市場の金利水準が上がれば、倒産リスクが高い中小企業がおカネを借りるためのコストはもっと上昇します。
その結果、「おカネを借りることを諦める」(つまり「廃業する」)人も出てくるかもしれません。余談ですが、「中小企業の廃業件数」は、その国の経済がうまく回っているかどうかを手っ取り早く知るためのベンチマークでもあるのです。
金融緩和の2つの手段
金融緩和は多くの場合、「金利のダイレクトな引き下げ」と「量的緩和」という、2つの手段が用いられます。
「金利の引き下げ」とは、たとえば中央銀行が直接操作できる政策金利(日本の場合だと日銀当預超過準備に対する付利金利)を変更する政策が多いのですが、それ以外にも、むかし米FRBが実施していた「ツイスト・オペ」や、現在の日本が行っている「イールドカーブ・コントロール」などがあります。
一方、「量的緩和」とは、市場に出回る資金自体を増やすことで、結果的におカネを借りやすいという状況を作ることを目的として行われます。もちろん、多くの場合は金利の低下を伴うので、「金利の引き下げ」という政策との違いは、必ずしも明確ではありません。
また、マネーの総量が増えたり、金利が下がったりすれば、一般論ですが、「資金需要者」が見て、おカネを借りやすい状況が出現します。いままで高金利でおカネを借りることができなかった事業者でも、金利が下がることでおカネを借りて事業を行うことができるようになる、とされています。
これが金融緩和の本質です。つまり、おカネへのアクセスを良くすることで、世の中の事業や投資を喚起する、というのがその本質的な目的であり、期待される効果なのです。
ただし、鋭い方であれば、必ず、こう思うでしょう。
「日本銀行がここまで金融緩和をしているのに、どうしてデフレからの脱却は進まないのか?」
この疑問は、もっともです。実際、新聞などのメディアのなかには、短絡的に「金融緩和をすれば景気は回復する」と報じているものもあるからです(酷い場合には金融政策と財政政策を混同しているような記事すら散見されます)。
ただ、何事も「必要条件」と「十分条件」があります。実は、日銀による金融緩和政策は、十分な成果を上げていません。このあたり、新聞・雑誌などのメディアに注文を付けたいところですが、記事を書くならもっと正確に経済学を理解してほしいと思います。
じつは、中央銀行による緩和政策は、日本のようなオープン経済の国が、不況から脱却するための「必要条件」ではありますが、「十分条件」ではありません。高校の頃の数学で、「必要条件」と「十分条件」を習ったのを覚えている方もいるかもしれませんが、実は、これは非常に重要な論点です。
「オープン経済の国が不況から脱却するためには、金融緩和が必要である」。
という命題は、おそらく学問的には事実です。しかし、それと同時に、この命題からは、
「オープン経済の国が不況から脱却するためには、金融緩和さえあれば十分である」。
という命題を導くことはできません。
数年前から、日本は有効需要の喚起が不足しています。財務省が増税原理主義を掲げるあまり、日本国内のデフレ脱却の芽を摘んでいることについては、何度でも指摘したいと思います。
金融政策は大事だが…
イージー・マネーの逆回転
さて、金融緩和によって、マネーの供給量が増えれば、一般的に資産価格が上昇します。なぜなら、カネとモノの関係(つまり物価)も、市場原理で決定されるからです(といっても、現在の日本のように「流動性の罠」にはまっている場合には、必ずしもマネーが市場にいきわたらないこともありますが…)。
これを、一部のFedウォッチャーらは、「イージー・マネー」(easy money)と呼びます。
英単語のeasyには「易しい」「簡単な」という意味だけでなく、経済用語で「低金利の」、という意味がありますが、市場関係者が「イージー・マネー」という表現を使うときには、「努力なしでおカネが手に入る」というニュアンスを伴いことが多いです(ただし、これは当ウェブサイトの主観ですが…)。
そして、「イージー・マネー」は米国内で株式やジャンク・ボンド、不動産などの価格を押し上げただけではありません。米国の通貨・ドルが「世界の基軸通貨」でもあることから、米国内でドルが増えれば、必然的にそのドルは投資機会を求めて全世界にばら撒かれます。
さて、当ウェブサイトでは約2年前、『韓国紙「韓国の外貨不足額は1200億ドル」』の中で、韓国国内のシンクタンクが「韓国が通貨危機に襲われた場合、1200億ドル以上の外貨が韓国から流出する」と指摘した、という話題を紹介しました。
もちろん、これには韓国独自の事情があります。これは、「韓国は外国資本の安定調達を怠り、安易なことに、短期借入で投資資金を賄っている」らしいという事情に加え、「外貨準備などの基礎統計でもさまざまなウソをついている(可能性が高い)」、という事情です。
しかし、全世界にばら撒かれた資金が回収される可能性が高いという事情については、別に韓国だけに当てはまるわけではありません。トルコ、サウジアラビア、インドネシア、アルゼンチン、インドなど、ほかのG20諸国であっても事情は同じでしょう。
フィリップス曲線と失業率
一方、FRBの金融政策は、日本や欧州と違って、「インフレ率2%目標」と「雇用の最大化」の2つの政策目標を追いかけています。これについては、雇用が金融政策と密接な関係があるとする仮説に基づくものであろうと考えられます。
経済学では、「フィリップス曲線」という曲線の存在が知られています。これは、失業率とインフレ率の間に逆相関関係があるとされるもので、歴史的なデータを突き合わせてみると、失業率を抑え込みすぎると、インフレが加速してしまう、という実証研究です。
これに関しては、たとえば、
「無理やり自然失業率以下に失業率を抑え込もうとすると、賃上げをしなければならず、それによって物価上昇がもたらされる」
といった説明が加えられることもあります。その理由の妥当性はさておき、失業率とインフレ率の間には何らかの関係があることは間違いありません。
減税こそが財政政策のひとつ
ところで、当ウェブサイトでは以前から、「不況からの脱却は、金融政策と財政政策をセットにするのが望ましい」と申し上げて来ました。しかし、「加熱する景気を冷やす」という場合にも、実は、同じことが言えます。
景気が過熱し過ぎたら、まずは中央銀行が利上げなどの金融引締めを行い、実体経済へのマネーの供給量を減らすことが、もっとも基本的な動作です。そうなれば、市場金利が上昇し、おカネを借りる人は借り辛くなりますし、株価が上昇し過ぎることを抑制することができます。
しかし、それだけでは不十分です。金融政策にも「引締め」があるのと同様、財政政策にも「引締め」があるからです。
具体的には、消費税の税率を上げれば、消費を冷やす効果が得られますし、所得税の税率を上げれば、マイナスの資産効果をもたらすことが期待されます。何事もやり過ぎは禁物ですが、それでも、税率を変更することで、消費を喚起したり、抑制したりすることができることは間違いありません。
コロナ騒動で必要なのは…?
さて、以上までの議論は、あくまでも一般論に基づくものです。
やはり、昨今のコロナ騒動のような状況を眺めていると、今こそわが国は大胆な財政政策を発動すべきであると思えてなりません。
この点、昨日は日銀が『新型感染症拡大の影響を踏まえた金融緩和の強化について』と題し、金融政策の拡大を発表しました。ただ、すでに拡張的な金融政策を採用する日本銀行が、これ以上の金融緩和を打ち出そうとしても、正直、限界があります。
このためでしょうか、昨日の市場では日経平均株価は前日比429円01銭安の17,002円04銭に急落しています。もちろん、株価は単なる目安のひとつに過ぎませんが、それでも急激な株安は金融市場が日銀の金融政策をどう評価しているかという証拠でもあります。
いずれにせよ、現在の局面は、日本銀行による金融緩和だけでなく、日本政府による消費税率の引き下げなどを含めた大胆な財政政策が求められる局面であることは間違いないでしょう。
View Comments (37)
今の状態で消費税下げても消費がそこまで回復するとは思えないですが。
やらないよりは、とは思うけど一貫性に欠けますね。
たけ様
現状の実態経済悪化は、国民の購買意欲の減退ではなく、物理的に買い物に行けない事が主因と思われます。
この渦中で、物の値段が多少安くなっても外出できないので経済を支えるのは難しいと思います。
今必要なのは企業や個人の運転資金です。ヘリコプターマネーで一律で配っても良いかと。
事態が終息して経済活動が再開した時、物の値段が安ければ購買意欲は上がるでしょう。終息と合せるのが最も効果的かと思います。
山田内膳様
そうですね。
怖くないという安心感が定着するまでたくさんの時間がかかりそうです。
それまでは萎縮ムードが続く。
雇用が崩壊すると傷跡がデカすぎるので、
バラマキ、もしくは大規模公共事業かな。
山田内膳 殿
効果的な治療薬の存在をアピールすることは萎縮の解除に効果があると考えます。
アビガン、本邦発の薬剤で大量の備蓄もあり、すぐにでも使えると想像します。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%93%E3%83%94%E3%83%A9%E3%83%93%E3%83%AB
胎児毒性を含む生殖毒性がありますが、重症化する年齢の人には関係ありません。中国企業にライセンスされていて、中国でも大量生産されているものと思います。
中国は症例も豊富でかつ倫理の方もアレなので、迅速かつ大規模な臨床試験も可能かと、初動隠蔽の罪滅ぼしも兼ね、解釈可能な良い結果を早く出してもらいたいものです。
現状で減税のみでは、精々空いた穴を埋めるか防衛資金にする用途に消えてしまいそうと考えております。
積極的にお金を使うようなインセンティブが必要ではないかと。
(防疫、教育、BCP方面など)
今週は、戻すと思っていたのに、昨日のダウの下げを見ると、どうすれば良いのか、分からない。
だんな様
どうにもならないかと...
いくら金融面で対処しても疫病は収まりません。最低でも今月中は下がり続けそうです。後は体力次第です。
政策で企業と国民をどこまで支えられるか、が重要かと思います。
山一証券破綻(自主廃業?),リーマンショックの後の株価から考えると,この先は結構忍耐のいる相場になるでしょうか。小刻みに小さい利益を積み重ねていく根気のよさが要求されるかな。
> 最低でも今月中は下がり続けそうです
過去40年くらいのチャートを見てもらうとよくわかりますが,ニューヨーク市場と違って,東京市場はもともと,この何十年かであまり上昇していません。ニューヨークだと今の株価でも利益が乗っている人も多いと思いますが,東京市場のほうは全滅に近いかなと想像しています。損が膨らむと損切りもできずに塩漬けになってしまう株も多いので,下げの余地はそれほど大きくないかな,と予想しました。もちろん,はずれるかもしれません。
昨日の日銀の会議の市場への寄与としてはEFTを通した株の購入を年間6兆円から12兆円に増やすというものでした。参考数字として,暴落前の東証の時価総額が650兆円くらいだったのが,この暴落で200兆円近くが失われています。東証の最近の1日の取引額は3兆円前後です。ダウが3000ドル近く下げた後で東証のチャートを反転させたいと思ったら,一気に1日で1ケ月分の1兆円くらい投入する覚悟が必要かも。
「財政を」という意見はあると思いますが,日本の年間予算約100兆円の2倍の評価額が短期間で失われていますから,まず,市場のほうを安定させないとダメでしょう。財政はその後で。
愛読者 様
先ずは 新型肺炎で閉鎖した日常を少しずつ取り戻して、次が市場安定、その次が財政(今はヤルゾヤルゾでよろしいかと、、、)ですかね。
休校を止めた自治体も出てきたようですし、19日の政府見解を注視しています。
コンサートやライブ等大規模集会も 同じスペースで定員を減らすなど密集度を減らすことと 消毒で何とかならないのでしょうか。(当然チケットは高額になりますが)
デイトレーダーのようになっている自分が悲しい(笑)
新宿会計士様のほうが詳しいと思いますが,3月末決算の会社はたくさんあり,その中には取引先の株式を保有している会社も結構あるでしょう。これらの株式は基本的には時価評価になるので,株の暴落は会社の財務状況を悪化させます。200兆円という金額はただものではないですよ。このあと休日を除いた10日間でお化粧でもいいのだ何とかしないといけないかな。
寄り付きの日経平均はまだ気迷いですね。ダウと違って下げ余力がなくなっているのに,積極的な買い手も少ない状態でしょうか。個人的には,今日は,高値の数分の1まで下落していて,数十年来安値を更新した銘柄を少し拾ってみました。このあたりの株は,誰も儲かっていない株なので,あまり売られないかなと思って。
ところで,1989年に日経平均が過去最高値の約4万円を付けたあとの1990年の暴落のチャートも参考になるかなと思ってながめています。
経済、財政などに関して全くのシロウトが勝手なことをいいますと、カネの供給量を増やす必要があるということは十分に理解できました。理解できましが、それこそそれは「必要条件」に過ぎないように感じます。
現在、コロナ騒動での経済的ダメージは、①消費行動が抑制されている(雇用・収入縮小、外出制限等で消費機会が少ないなど)、②供給も制限されている(人が集まるイベントを実施できない、サプライチェーンの断絶、行動制限による企業活動の縮小など)という経済活動そのものが消費サイド・供給サイド両面から強くブレーキが掛かっている状態であるため、カネの供給が増えればどうこうなるとは到底思えません。要は現ナマのマネーがドカンと供給されても、問題のごく一部分が緩和するだけで、カネがあれば解決する問題だけでないのは明白です。カネだけ渡されても原料が入ってこなければ製品は作れませんし、カネを渡されても消費者がイベントにでかけることができません。
私には、既に打ち出している休業補償や中小企業支援などの当面の延命策の額と対象を拡大する程度が適切に思えます。問題の解決は、緩やかに感染者が増えて、1年から数年かけて集団免疫が形成されて今までと同じ経済活動が再開されるまでの時間が必要です。数年も待てないというのは事実でしょうが、この時間を短縮しようとすることイコール感染者の増加速度抑制を緩めるということですので、医療崩壊リスクは高まります。医療システムへのダメージや人的損耗と、1~数年の経済縮小と、どちらが被害が少ないとみなせるかの問題です。いまさら、戦略変更は迷走しすぎです。覚悟が足りません。既に持久戦に突入しているのです。覚悟が足りない人が勝手に持久戦を放棄して、戦略が崩壊するのは、二重にダメージを食らうもっとも愚かな行為です。
大事なことなので、繰り返します。戦略としては人的損耗を抑える持久戦に既に入っていますので覚悟してください。
数年もかからず数ヶ月で済む可能性もありますが、その場合は集団免疫が十分でないので第2コロナショック、第3コロナショックが来ます。スペイン風邪と同じようにです。ある程度治療法が確立される希望はありますが、インフルのような一度服用すれば治療終了といった特効薬は期待するべきではありません。人類が抗インフル薬を開発するまで水面下でそれだけの時間とカネと労力をかけたかを想像すれば、新しい特効薬を期待するのは虫が良すぎます。現状ある他の疾病への薬剤の組み合わせでの対処するという現在行われている治療のベターな組み合わせメニューの評価を一つづつしていくことが大事です。その取組を妨害しないためにも、いまは我慢です。無駄金を垂れ流す余裕はありません。治療法も含め医療システムの充実にカネを注ぎ込むべきです。
それが嫌なら「年寄りや既往症がある人が死んでも100人とか1000人に一人くらいの死亡割合なので、経済のために必要な犠牲と割り切りましょう。100人とか1000人に1人は1年で死亡する人の数としてはコレほど深刻な数字ではないです。今は経済のほうが大事です。経済が死んだら、死なずに済む人も死んでしまいます。」そう主張してください。「政府は財政出動を!」はちょっと物事の本質をごまかした綺麗事過ぎます。
ケロお 様
一部の層の人命と、より広い層の人命が関係する経済をどこでバランスさせるかという100点にならない問題ですね。
どこぞの国みたいに、力で押さえ込める所は、経済最優先(それでもかなりのダメージが発生する)でやれるかもしれませんが、自由主義国ではそこまで舵を切る事はできません。
デモン(見えない悪魔)からは、もっと若者を増やせと言っているのかも知れません。
本文とコメントを全部読ませていただきました。
ケロお様のご指摘が一番的を射ているかなと。
今、経済対策としてできるのは、短期の資金繰りが行き詰まりそうな優良企業の倒産を防ぐことくらいでしょうか。
それ以外に、短期的な対策はなさそうです。
長期的には「災い転じて福となす」とすること。
武漢肺炎自体は、幸いにもエボラのような人類に壊滅的な被害をもたらす病気ではありません。
何度も新たな病気の震源地となってきた中国を、少くとも中国共産党に支配された中国を、西側世界の経済から切り放して、一層危険な新たな病気が蔓延するリスクを下げた産業構造を再構築することを目指し、それに向けた構造転換を促す政策が必要だと思います(中国はずしを明言しない形で)。
以前から言っておりますように、「韓国は助けない。武漢肺炎終息後に、あの寄生虫に与えてきた産業を日本に取り返し、日本本来の力強い産業を取り戻そう」くらいの宣言はあってもいいかもしれません。
本当は、「肺炎で亡くなる方は、例年十万人ちかくいらっしゃるのです。それくらいは慌てることじゃないんだよ」と公言して欲しい(私はしてますが)ところですが、政府の立場では言えないでしょうね。
今回が「G7」だったという時点で、中国外しはあからさまではないかと思っています。多分、中国参加のプラスワンは検討初期段階で却下だったと思います。五輪や当面の経済対策などより、日米欧など自由主義陣営の結束と協調の確認をして、対中国に挑むと言うことでは。ほんとに大事なことは、日米英独仏だけで極秘に協議するけどその予行練習という位置づけですね。カナダは省くかどうかわかりませんが、イタリアはハブ確定で。
なるほど、そこまでは考えていませんでした。
話は変わりますが、個人的にこんな妄想をしています。
バッタ襲来を含めて、中国では次々と天使がラッパを鳴らしています。
最後には、三峡ダムが崩壊して大洪水が襲うのではないかと。
それまでに西側諸国が箱舟に乗っていますように。
同意です
個人はお金があっても使いようがない
企業も、活発な経済活動がしにくい
感染病が治るまでは、動きにくい状況です。地震や台風などの自然災害は、感染病と比べれば一瞬の出来事です。通過したならば、復興活動ができます。
感染病は長期戦ですね。
鳥の目、虫の目、魚の目という捉え方をした場合、鳥の目で全体最適を、虫に目で部分最適な戦略を打てども、市場に対する響き方はイマイチの結果になります。
なぜなら、潮流感がないからです。
魚の目で、潮の流れ、水の温度を感じれば、今は難しい局面ですね。
我慢というのは犠牲を生じさせますが、二次被害や、体力の消耗を考慮すれば、無理なことは無駄になりさらなる被害を生じさせると思います。
潮目が悪いのです。
国そのものが感染病にかかった状況なのです。世界がコロナウイルスにかかった状態です。
治療は焦ってはいけません。
人間は感情の生き物ですね。株式市場も経済活動も、得てして感情が左右します。
オフェンシブな財政出動は、感情が上向きの潮目に効果が大きく出ます。
今はディフェンシブな財政戦略で、極力被害を抑え、我慢する潮目かと思います。
数日前に、「コロナウイルスの収束宣言と同時に消費税を廃止するから、みんなで耐えましょう」ってのはどうでしょう?ってコメントしたのですが、それまでいかにディフェンシブな施作で弱った我が国の傷口を広げず、死者や倒産を少なくするかの時期のように思います。
ホントは読者投稿で皆様のご意見を聞こうとしたネタだったんですけどね。
以前コメントで、これからもっと厳しい「トリアージ」が必要になりますと、書いたことがあります。両方は充分には生かすことができない、かなりのダメージを覚悟する必要があります。まあ、そのうち改めてお願いします。
ケロ男様、皆様
冷静に。
感染症、伝播力が閾値を超えれば、指数関数的に患者が増加して、
やがて収まります。
閾値に達しなければ、これも収束します。
呼吸器感染症は、その性質が強く出ます。
「集団免疫」とか、数年にわたる山を描く論者もいますが、ホントかな。
「集団免疫」は理屈は通っているとは思いますが、同時に机上の空論カモ。
RNAは不安定なので、武漢ウィルスも変異を重ねて、小流行を繰り返す
でしょう。
スペイン風邪が例に挙げられることが多いのですが、当時は、第一次世界大戦の
末期から、戦後まもなく。
医療崩壊どころか、社会が崩壊している時期です。
公衆衛生も頗る貧弱、
楽観的かもしれませんが、
武漢風邪は今後も続くでしょうが、ただの風邪、
ただし、高齢者は肺炎になるかもしれない怖い風邪、お医者さんが注意してくれます。
それなら、今の肺炎と大して変わりません。
武漢で人がバタバタ倒れた映像が焼き付けられた恐怖に負けないでください。
医療スタッフを信じて、あとは、ケセラセラ。
ケロお様の指摘の通り、恐怖が経済に一番悪いので、出かけて、人込みを
避けながら、息抜きに積極的に使えるお金を使うのが良いと思います。
そうですね。
長期戦の覚悟はいるかもしれませんが、なればこそ気楽にやっていかないとメンタルやられちゃいますよ。
観光地や飲食店など空いてる所も多いみたいですし、不注意による感染には気をつけて、美しい景色など楽しみましょう。
おはようございます。コメント反映されるかな。
うまくいったりいかなかったりですね。
減税も財政政策ですが、政府支出を増やす拡張的財政政策というのもありますよね。
私は今必要なのは後者だと思うのですが、この観点はいかがでしょうか。
りょうちん先生
同感です。
イベント関係者、小売店、外食店等々。
全体のために不利益を強いているので、その辺を中心に。
今をしのげば、サプライチェーン再構築のために、国内を中心に
投資が盛んになるだろうと、あまり心配していません。
上のほうにも関連する話を書きましたが,3月末決算の会社の経営者の人たちは,この株安の中で決算をいかに乗り切るか,頭をかかえていると思います。あと財政政策についていうと,問題は200兆円の株の暴落の影響を100兆円の国家予算(国債償還費を含む)で,どう乗り切るかです。完全なお化粧ですが,200兆円の含み損を一時的にでも減らして見せないと,あとの融資とかいろいろ影響してしまいますよね。10日間で株式市場を何とかせよ,というのはそういう意味です。
わたしも、そうおもいます!経済学においては人間を理想化しすぎているとおもいます!ワルイ奴らもいるのです!消費税を減税しすぎると!バブルになり!それがはじけて!モトモコモなくなるとおもいます!りょうちん様のいわれるように「政府支出をふやす拡張的財政政策」のほうが、めだたなくて、冷静だとおもいます!消費税減税は、めだつし!ハデ!だけど!そうそう!オールドメディアの喝采をうけるだろうけど!問題なのは、派手なうわべだけの綺麗さよりも、地味な実質的な中身だとおもいます!ただ、私の論は統計学的な数値を示すことができません!数値が、とてつもなく悪ければバブルをおそれずに!果敢に消費税減税にゆくべきかもしれません!安部総理のことですから!冷静な判断を選ぶはずです!「冷静」とかんたんにいいますが、いま現在はなにが「冷静」なのかは、わからないとおもいます。あとになってから、「あの方法が冷静でよかった!」と明確にわかるとおもいます。まちがいを恐れずに提案するのは、次の困難な課題にあたった時に役にたちます。私は、りょうちん様の案を支持しますが、どの意見が「冷静」な判断なのかはわかりません!
日本は内需の国です
経済は昨年10月から低下し
1-3月で急降下、恐ろしいのは
これからだと思います
底が見えてからもう一度議論を
ふと思いついたのですが、外食産業を中心に売り上げが激減している職種に、緊急融資で助け船を出すのはどうでしょう。あるいはいっそ助成金とか。
東京を20%に都市圏を10%に地方を5%にしたら地域創生に繋がりそうな気がします。
東京に負担を押し付けすぎでしょうか。