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【夕刊】既得権にまみれたNHKと「NHKの映らないテレビ」

ソニー株式会社の株主総会で、株主側から貴重な提案が出たそうです。おそらく、人々のニーズ、経済合理性にマッチする行動を取らなければ、たとえNHKといえども、やがて崩壊することは免れないでしょう。

経済合理性で議論するテレビ

NHKが映らないテレビという素敵なアイデア

ソニー株式会社は6月19日に株主総会を開いたのだそうですが、そのなかで、株主側からは興味深い質問(というよりも提案)が出たようです。

【ソニー株主総会・詳報(1)】吉田新社長、好業績にも「危機感」強調 (1/3ページ)(2018.6.19 19:50付 SankeiBizより)

これを詳報したSankeiBizの報道によると、その質問は、これです。

日頃からソニー製品が好きで使っているが、ぜひほしいのは「NHKが見られない製品」だ。テレビを設置すると受信料を取られる。ワンセグでも同じ。将来、インターネットでも取るそうだ。民放もBSも見られるがNHKだけ見られないテレビ、NHKだけ撮れないブルーレイ、将来的にはNHKに接続できないプロバイダも検討してほしい

吉田社長「貴重なご意見として参考にしたい」

放送法には、「テレビを設置したらNHKに受信料を支払わないといけない」という規定が設けられています。放送法第64条第1項の条項を眺めておきましょう。

協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。ただし、放送の受信を目的としない受信設備又はラジオ放送(中略)若しくは多重放送に限り受信することのできる受信設備のみを設置した者については、この限りでない。

条文にある「協会」とは、NHKのことです。そして、「受信設備」とはテレビのことです。

技術的には、NHKが映らないテレビを開発すること自体、それほど難しくはないはずです。というのも、「法人向け」に限定してではありますが、すでに「テレビチューナーが搭載されていないテレビ」というものは、発売されているからです(『【夕刊】発想の転換:「テレビが映らないテレビ」』参照)。

本来であれば、NHK側が最初からスクランブル放送を実施し、「受信料を払わない人にはスクランブルを解除しないが、受信料を支払った場合にのみ、スクランブルを解除する」という方式が望ましいのですが、NHK側は頑なに「スクランブル化は不可能だ」などと主張しているようです。

そうであるならば、受信機(テレビ)側で、最初からNHKを映らなくしてしまえば良い、という発想が出てくるのは、当然の話でしょう。

経済合理性だけで議論すれば…

考えてみれば、「テレビを設置すればNHKと契約しなければならない」という放送法の規定は、おかしなものです。「NHKを絶対に見ない」と決めている人からも等しく受信料が巻き上げられるからであり、これは一般社会常識とは著しくかけ離れています。

極論を言えば、「郵便ポストを設置したらそこに朝日新聞が(読んでいても読んでいなくても)自動的に配られ、朝日新聞社にカネを払わなければならない」のだとたとえれば、それがいかに奇妙な発想であるかがよくわかります。

市販されるテレビは「一般社団法人電波産業会」(アライブ)という組織などが規格を決めているらしく、彼らが定めた規格から逸脱する製品を販売することが、事実上、非常に難しい、という話はあるかもしれません。

従って、わが国で市販されているテレビはすべて「NHKを受信することができる」という規格で製造されており、わが国で購入したテレビを設置すれば、自動的に放送法にいう「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置」したことに該当してしまい、NHKとの契約義務が生じるのです。

しかし、「たしかにそういう法律が存在している」ということは事実かもしれませんが、だからといって、この規定に納得できないという日本国民は、相当に多いのではないでしょうか?そして、経済合理性だけで考えてみれば、家電メーカーとしても、人々に売れる製品を作らなければ生き延びていくことはできません。

放送法の規定だけを読めば、仮に「NHKが映らないテレビ」があったとしたら、そのテレビを買って家庭に設置したとしても、放送法でいう「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置」したことにはなりません。

つまり、「NHKに絶対に受信料を払いたくないと思う人たち」がたくさんいれば、「NHKが映るテレビ」と、「NHKが映らないテレビ」の2種類があれば、NHKが映らない方のテレビが売れることは間違いありません。

法的、あるいは業界規格的に難しい理由がたくさんあるということは承知していますが、だからといって、業界も努力を怠って良いということではありません。是非、家電メーカーの皆様には、「NHKが絶対に移らないテレビ」を開発し、市販して頂きたいと思います。

NHKはテレビ業界道連れで自滅の道へ

ついでに、経済合理性という点から、もう1つ、冷静なツッコミを入れておきましょう。

現在、NHKは放送法の規定をタテにしつつ、「テレビには絶対にNHKが映る」という業界規格をゴリ押ししています。しかし、これについてNHKが取り得る選択肢は3つあります。

1つ目は、NHKがさまざまな政治力も使いつつ、放送法や業界規格などを何としても守り通し、「NHKが映らないテレビ」の発売を、断固として阻止し続けることです。

2つ目は、NHKが業界規格を守ることを諦め、「NHKの映らないテレビ」の発売を容認する姿勢に転じることです。

そして3つ目は、NHKが自ら「スクランブル化」に踏み切ることです。

この3つの選択肢のうち、NHK(とテレビ業界)にとって最善な方法は、3番目です。これを簡単な思考実験で説明しましょう。

まず、1つ目の選択肢(つまり現在のアプローチ)を取り続けた場合、いったい何が起こるでしょうか。「何があっても絶対にNHKに受信料を支払いたくない」と思う人たちは、究極的にはテレビの視聴をやめて、テレビを捨ててしまうことになります。

それだけではありません。「何が何でも払いたくないわけじゃないが、NHKは見たくない」と思っている人たちも、テレビが壊れた時に買い替えず、そのままテレビを捨ててしまう可能性もあります。そうなれば、NHKだけでなく、民放テレビ局も含め、地上波全体が視聴者を失うことになります。

次に、2つ目の選択肢は、1つ目のものと比べ、次善の策です。なぜなら、「NHKが映るテレビ」を設置した人からは、受信料を取ることができるからです。しかし、「NHKが映らないテレビ」を設置した人からは、その人がそのテレビを「NHKが映るテレビ」買い替えない限り、絶対に受信料を取ることはできません。

このように考えていけば、最善の策は、3つ目の「NHKがスクランブル放送化に踏み切ること」であることは明白です。

というのも、世の中で販売されているすべてのテレビが、「NHKと契約すればNHKが映る」という仕組みにすれば、「テレビが売れなくなる」ということも、「NHKが永遠に映らないテレビが存在してしまう」ことも、避けられるからです。

つまり、現在のように「テレビを設置したら自動的に受信料を強制的に集めることができる」という仕組みは、却って人々のテレビ離れと業界の自滅を招くことになるのです。NHKが経済合理性で判断するならば、、こうした事態を避けるためには、自主的にスクランブル化に踏み切る以外にありません。

しかし、受信料とは、テレビを設置した国民から強制的に集められる、事実上の血税のようなものです。その血税を使って従業員1人あたり1700万円の人件費を支払い、3000億円ものコストをかけて贅沢な放送センターを作ろうとしている組織に、こうした合理的な判断ができるとは思えません。

NHKはもはや、単なる既得権益組織に過ぎません。組織は腐敗し切っており、金銭欲で目が眩み、立派な「国民の敵」です。そんな「国民の敵」が、経済合理性と誠意により日本という国に貢献することなど、不可能だと私は思います。

いずれにせよ、NHKは現在のまま、受信料という名の「国民の血税」を強奪し続けるビジネスモデルを続ければ良いと思います。そのことはいずれ、テレビ業界全体を道連れに、NHK自身に跳ね返っていくことでしょう。

新宿会計士:

View Comments (13)

  • テレビ無しでスタートした新社会人生活3ヶ月目
    テレビの代わりにYouTube、ニコ動を更に見るようになった。&ブルームバーグ

    マスゴミの扇動報道の騒音に悩まされず気が楽になる。

  • そういやこのブログいらねっちけーの宣伝貼ってるよねさりげなく
    スマートビエラのチューナー無しバージョン旅館とかに入れればいいんじゃね?

  • < 毎日の更新ありがとうございます。
    < 最近、新宿会計士様のサイトを開ける回数が激減しました。犯人は私か?(笑)。別に他意はなく、私が仕事に復帰した為ですが、一応1日数本の論評を読みコメントする時はササーッと記入して終わり。他の人のコメントは読んでませんでした。で、、、今になって気づいたんですが、ナニか最近荒れてますね(笑)。
    < 一昨日辺りの更新に対して『バカウヨクと言った』(別にええやろ実際そうやん 笑)、『他人には厳しい』(エッ。そうでない人いるの)、、『元外交官をバカにした』(確かにその外交官はオカシイ)、、、というようなご意見です。この方は、遡ると10数時間前には会計士様の論評に賛意を表してたんですよ。そんなに豹変するなんてなんだかなあ。喜色満面の笑みが、般若になったようで怖いです。皆さんどうですか、私の理解を超えてますね。
    < そのあと、このコメント主に対して反論が寄せられてますが、当然でしょう。あまり書くと『新宿会計士様の論評に反論するとすぐつっかかってくる』『貴方がいるとコメントしにくい』『一日中張っているのか』なあんて言われましたので、今日はこれぐらいにしといたるわ(笑)。
    < 本文で『ソニーの株主がNHK映らないテレビ作れ』とありますが、確かに料金取られるのはハラタツが、私は別にソニーの株主でも製品大好き人間でもないので、勝手に言わせて貰います。
    < ソニーはカラーテレビやベータや音響機器にしろ、一度は天下を取ったがスグ駄目になった。株主なら、高品質や『ウチは違う』と言ったプライド、その後の市場変化に合わせられなかった体質、やっと最近上昇気流だが、すべては経営トップに責がある。このヘンはどうしてくれるんだ10年後の青写真見せろ!ぐらい言って欲しい。NHK映らないのは別にソニーでなくても出来るだろう。というか、地上波やBSやテレビにそもそも興味ない。
    < ソニーもテレビが売れないと困るのは理解しますが、『もっと革新的技術を出せッ』と株主は言わないと。汎用品ならいずれ中、台、ベトナム、タイ、マレーシアにやられるよ。
    < 失礼します。

    • メガネのオヤジさんのコメント見て一不安とか言うユーザーのコメント見てきたけどイカれとるな、あれはwイキナリ意味不明なキレ方して読んでいてビックリだね。もしかしてあんな荒れたコメント放置してるから皆んな嫌がってんのかな?

  • このブログの読者で私がたぶんNHKの映らないテレビを作れる可能性がかなり高い部類。某大学の某大学院で電子工学専攻だ。まあ、問題といえば、年ととって小さい部品が見にくくなったことかな。それと技術が古すぎるかな。ICなんか昔はトランジスタレベルで作っていたが、今はプログラム言語みたいな状況。いや、生産性が全然違う。そのかわり、ICの中やパソコンがどういう原理で動いているかはわかる。ICで驚いたのが学校で習った回路の作り方と実際が全く違ったこと。先生、ウソ教えているやん。

    • マジすか?是非作り方をブログとかに書いて公表して下さいよ、絶対読みたい!

      • 問題はB-CASカードかな。NHKの見れないテレビを作ったらB-CASカードの作成元がカードを支給しないこともある。簡単にはいかない。

  • 記事にもコメントしとくね。ホンットテレビってゴミだよ、最近は。まーワールドカップがあるから捨てられんけど、終わったら犬HK解約してテレビほかそうかな?退化どらま?知らんわ!

    • ワンセグで契約義務は本当に意味不明ですよね。
      別にワンセグが欲しくて携帯買ってるわけじゃない(放送の受信を目的としない設備)し、そもそも「設置」してないし。

      にも関わらず東京高裁の判決は信じがたい。
      こういうのを聞くと司法も相当に腐ってるな、と思うと同時に、こういう判決を下す裁判官を国民が弾劾するシステムか欲しくなります。

  • NHKはつまらないから、スクランブルとかで見ない人は料金を支払わなくてもい制度を作ってくれとかを総務省とかに送ったらどうかな。毎月、かなりの数がまとまると総務省も何もしないわけにはいかないと思う。民主主義国家なのでその点は影響力は大きいよ。見たくない理由が正当で誰もが納得するなら効果はさらに大きくなると思う。でも一番大きいのはNHKをみないことかな。視聴率がいつも1%を切ったら、これはどの政党だろうとNHKの存在意義はないよねという話になる。国民が見ないのに強制的にお金を取るのかとなると、それはさすがにNHKはいなくなるだろう。NHKも今がピークだと思う。これだけネットや他の楽しみが増えているのにテレビを見る時間は減るだろう。
    非国民ももう年だ。そこで、参議院の比例区に「NHKのスクランブル化」を掲げて立候補したとする。もし当選すればこれはかなりの圧力になると思う。それが二人、三人とさらに当選したら、さすがのNHKもやらざるをえないだろう。国民の声を無視することはできないからね。

  • 変な話だ
    電気もガスも水道も使った分だけ金払う
    逆に金払わなきゃそれ止まる
    電気がつかないガスがこない水が出ない

    でも「電波」は違う
    勝手に変な電波をゆんゆん流しといて金払えという
    金を払わなくても止まらないどころか止めてくれない
    止めてくれるならむしろ金払ってもいいくらいの電波だ
    押し紙ならぬ押し電波、電波の押し売り、犯罪じゃん?
    あきらかにおかしいわ放送法
    おかしいのはわたしのほう?そう?ほおぉ

    だからしょうがない、病院行っておくすりもらう

    不安一掃セレネース
    https://www.youtube.com/watch?v=Du_uul5u9YA

  • Jリーグ全試合を視聴するのにダゾーンの料金は月額1750円 
    Jリーグ全試合視聴できず、NHK衛星契約2,230円

    実質ー450円。

    高額なダゾーンですらNHK受信するより安価。