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    Categories: 政治

疑惑深まるタマキード事件

本日2本目の記事です。ちょっとした「ネタ」を発見したので、紹介がてら、「フェイク・ニュース」と日本国民の賢さについて、改めて考えてみたいと思います。

タマキード事件、炎上

きっかけは1本の新聞記事

昨日、産経ニュースに、こんな記事が掲載されました。

愛媛県で獣医師連盟会費の支払い拒否続出 獣医学部新設への対応に不満か、「半数離脱の見通し」(2017.8.21 05:00付 産経ニュースより)

これは、学校法人加計学園(岡山市)が今治市の経済特区に獣医学部新設を計画している件で、産経ニュースは、「愛媛県獣医師連盟への会費支払いを拒否する獣医師が相次いでいる」と報じたものです。

本来のニュースの主題とは、愛媛県獣医師連盟の各支部で会費の支払拒否が相次いでおり、支部によっては会費納入率が約5割に留まっている(つまり約5割は県連を脱退する意思を示している)、という点にあります。

ところが、このニュースの末尾にある、次の下りが、「あの」国会議員を激怒させたようです。

日本獣医師連盟をめぐっては、前身の日本獣医師政治連盟が、加計問題を追及している民進党の玉木雄一郎幹事長代理に政治献金していたことが明らかになっている。会員からは「獣医学部新設反対側の議員に金が流れるなど、金の使い道に納得がいかない」という声もあるという。

日本獣医師連盟の前身団体が民進党の玉木雄一郎・衆議院議員に対し、2012年において、100万円の政治献金を行っていたことは事実です。そして、玉木議員が獣医学部の新設を推進しようとした安倍政権に対し、極めて厳しい追及をしてきたことも、同様に周知の事実でしょう。

しかし、ここで名前を出された玉木議員本人が、ツイッターで産経新聞を「フェイク・ニュース」と呼んで批判したのです。

玉木議員の2つのツイート

問題となっている、玉木議員の2つのツイートを見てみましょう。

今朝の産経新聞を見てびっくりした。あまりに酷い。私が獣医学部を阻止するために献金を受け取り国会で追及を行なっているかのような記事。全く事実に反する記事で強く抗議したい。しかも私に一切の取材なし。彼らはネットのフェイクニュースを見て記事を書いてるのか。社内教育はどうなっているのか。」(2017/08/20 17:23付 玉木雄一郎氏ツイートより)

 

本人に取材もしないフェイクニュースの拡散パターンといったものあります。産経新聞あるいは産経ニュース→まとめ系匿名アカウントで大量RT→トレンド入り→一般の人の目にも触れるようになる。同僚議員のケースの場合、この過程の中にアクセス数に応じてお金を稼げる仕組みが導入されていました。」(2017/08/20 20:56付 玉木雄一郎氏ツイートより)

この2つのツイートを見て、「違和感はない」、「玉木議員の説明に納得が行った」という方がいらっしゃるなら、是非、お会いしてみたいものです。

産経が報じた記事の、問題のパートは、

  • ①「民進党の玉木雄一郎・幹事長代理が日本獣医師連盟の前身の日本獣医師政治連盟から政治献金を受けていたこと」(=誰にでも確認できる事実)、
  • ②「獣医師会の会員から、『獣医学部新設反対側の議員にカネが流れることは納得がいかない』という声が出ていたこと」(=産経が取材した会員の声)

の2本から成り立っています。

このうち、①の部分については、ご本人もブログ記事で、民主党政権時代の2012年12月、日本獣医師政治連盟から100万円の献金を受けていたことを認めています。これのどこが「フェイク・ニュース」なのでしょうか?

一方で、②の部分については、確かに誰にでも確認できる情報ではありません。しかし、記事に出てくる「獣医学部新設反対側の議員」とは、産経ニュースの取材に答えた会員の声です。また、玉木議員ご本人が、獣医学部新設に反対する立場から、安倍政権を厳しく糾弾して来たことも、また事実です。

ご自身に都合が悪いニュースが出てきたら、それを「フェイク・ニュースだ!」と叫び、法的措置をチラつかせてまで封殺しようとする――。

その意味で、玉木議員の行動は、今年1月の『ニュース女子』騒動で大騒ぎした基地反対派のパヨク運動家と全く同じなのです。

人々の反応が興味深い

玉木議員のツイートからは、まるでインターネット上で「まとめサイト」がアクセス数を稼ぐことを目的に、フェイク・ニュースを拡散、垂れ流しているかのような言い方をしています。

この点については私もある程度、同意します。ただ、もし玉木氏が「アクセス数を稼ぐ行為」を批判するならば、「視聴率を取りたいがためにセンセーショナルな報道を繰り返すテレビ局」のことも同様に批判しなければフェアではありません。

そして、そもそもなぜ、玉木氏がこれほどまで多くのRTを得たのかといえば、人々が玉木氏の説明に対し、全く納得していないからです。

事実、この2つのツイートのうち、最初のものに対しては、現時点で4,000件を超えるRTが付いています。私が見たところ、その9割は玉木議員の姿勢に疑念を示すもの、あるいは批判的なものであり、少し見ただけでも、こんな感じで「絶賛炎上中」です。

  • 事実でしょ。
  • 「李下に冠を正さず」とは玉木議員のためにある様な言葉ですね。
  • 安倍首相は貴方と同じ様に疑惑を否定されてますよね? 首相は友人、貴方は親族という事で。 貴方は追求側では否定を認めず、される側になると否定している、信じろと仰るが理に叶わず身勝手ではないでしょうか。 この不公平を正義と仰るなら貴方の正義とは傲慢偏見に他ならないのでは?
  • 便宜を図っていないという事を証明して下さい。圧倒的に説明不足です。疑惑を持たれるような事をしたあなたが悪いんです。 逆にそこまで必死に否定されるのはかえって怪しいし、疑惑はさらに深まったと思います。 国民の多くは納得していません。真摯な態度で受け止めて下さい。
  • 事実の証明なんてどうやればいいのか知りませんが、日頃、一国の総理相手に同じように啖呵を切っているのですから簡単でしょう? 逆ギレはイメージ悪いですよ。

玉木議員、テレビにばかり出ていて、インターネットの力を見くびっているのではないでしょうか?

最近だと、マス・メディア人や左翼的な活動家、民進党の議員らがツイッターに書き込むと、圧倒的多数の批判コメントが寄せられます。これに対し、保守系の言論人や政治家がツイッターに書き込むと、共感を得ることが多いようです。

玉木さんに申し上げます。

あまり国民を舐めない方が良いですよ。

明日の予告

本日の日経ビジネスオンライン(NBO)に、日本経済新聞社の鈴置高史編集委員の手になる大人気シリーズ『早読み深読み朝鮮半島』の最新記事が掲載されています。

「世界の敵」とスクラムを組む韓国(2017/08/22付 日経ビジネスオンラインより)

すでにお読みになられた方も大勢いらっしゃると思いますが、私もこの記事を読んで、何かと思うところがありました。そこで、明日は少し時事ネタから離れ、改めてじっくりと、「本来、日本は韓国とどう付き合うべきか」について考察してみたいと思います。どうかお楽しみに!

新宿会計士:

View Comments (5)

  • 金銭感覚に個人差はあると思うが、100万円もの大金を受け取れば、これは普通ではないわなと誰でも思う。その時点でどんなに説明しても無理があるように思う。政治家は権力がある。獣医師会に対して不利益はしないという消極的政治活動だって考えられる。あまり大きなお金を受け取るとどんなに弁明しても理解が得られないということはありうる。

  • いつも拝読しております。
    産経の記事は炎上する前に読みました。
    ごく普通というか玉木議員も政治献金受けてた、という事実と父親が獣医師である。これに対して猛烈にツイートしてましたが、これはあんたオカシイでしょ、と思いますよね。安倍首相にはクビを取ったかのように大騒ぎし、自分は100万円貰う。東大卒キャリアなら何も政治家などならなくても、と思うのは凡百の私であり、上を目指す人は頭の構造が違うんですなあ。香川県出で大平首相とも縁戚ですか。あの何も言わない方が首相なら、オレも!と思ったのでしょうか。でも大平氏は現役時全く存在感のない人で、官僚やめて初出馬の応援に超大物、吉田茂氏が地元香川に登場。演壇に登り「このオオダイラクンは〜」おおひらです「あ、オオダイラクンは〜」おおひらです。終わってから「えと、オオダイラクンだったね」はい(笑)。というエピソードがあります。子供の頃テレビで見ました。とにかく何の役にも立たなかったが首相時、総選挙中に急死して、見事自民党の弔い合戦で票を大きく伸ばした功労者です(笑)。
    玉木氏は、こんなことじゃ次はないね。ロンダしても、もう無理。貴方の悪行は知れ渡った。あと、疑問に思うのが
    地元獣医師会がなぜ、獣医学部新設に回ったのだろう。競争相手が増えるとは考えず、四国に1校ぜひ欲しいと、純粋に思ったのでしょうか。 失礼しました。

  • こちらでもリンクを貼られている玉木氏の言い訳エントリは、他のいくつかのサイトにも転載されていますが、どこも反論のコメントで埋め尽くされています。

    http://agora-web.jp/archives/2027891.html
    http://blogos.com/article/241676/

    蓮舫氏といい玉木氏といい、あるいは彼らを擁護するマスコミといい、最近の左がかった人たちには、どうにも話の通じない気持ち悪さのようなものを感じます。

    二重国籍も、獣医師会から献金を受けていたことも、それ自体は大した問題ではありません。

    そんなことではなくて・・・・・・・
    選挙活動中の虚偽申告や、自分の立場を棚に上げたダブルスタンダードで安倍さんを批判して貴重な国会の時間を無駄に使ったことが問題とされているわけです。

    玉木氏の場合、「それでも悪い安倍を追及するのだ」というのなら、証拠のない疑惑によって批判されるという同一構造の中にあって、なぜ安倍さんはなおも責められるべきで、自分は公正を認められるべきなのかという点を万人が納得できるように説明しなければなりません。

    しかし、そういうことには微塵も気付いている様子がない。
    そして、批判に晒されることが目に見えている「言い訳」を堂々と開陳する。

    これって、頭が悪いんでしょうかね。
    いい大学出ているのに。

  • 畜産農家じゃない上に四国の人間じゃないからあれだけど、おう獣医師会お前らまで農家の敵に回るのなら農協と一緒に農業改革の一環で有名無実化すんぞ。手始めに乳製品規制撤廃しようぜ、農協の施設使わないと売っちゃいけないとかふざけやがって。乳製品の加工品増やしまくって中国や東南アジアに販路設けて収入確保容易にして畜産農家に体力付けさせてから政治介入しまくって潰してやんよ。

    皆の者モッツァレラチーズは大好きか!ああああああ四国産も買うんじゃアアアアアア!!
    (あるのか知らないけどさ、餌代がかかる?ロシアから輸入するんじゃああああああ!!あんまり知られていないけどロシア中央から東の穀物生産量が西以上でソ連時代から自国内で東側穀物に関税かけてて輸出先が欲しくてたまらないんじゃぞ。外貨流出にピンチの中国を出し抜くチャンスじゃ!)

  • 左翼の目から見て、家計学園問題は、典型的な論点外し術です。もともとは中国共産党が得意としていた戦法ですが、相手側に難癖を付け、疑われた側に潔白を証明させるというもので、これは(悪魔の証明)と恐れられています。だって、なかったことをなかったと証明することなんてできませんからね。

    私は家計学園問題に関しては安倍首相を応援しています。というか、上の方でspacemannさんが書いておられます通り、問題の本質は玉置さんの公選法上の虚偽申告や、安倍首相を批判するときのロジックのダブルスタンダードぶり、そして何より、国民の貴重な血税を使って開かれている神聖な国会の場を、ワイドショー受けする話題で潰してしまったことです。

    左翼の目からすれば、これに加えて、国民の圧倒的大部分が(と言ってもテレビを見ない人達ですが、)が、左翼思想家を見るときに滅茶苦茶怪しい物として見てくるようになったことも大きな罪です。私は反原発、護憲にシンパを感じる左翼ですが、最近、パヨクという言葉で馬鹿にされているのが悔しくてなりません。右翼の皆さんにしたって街頭で大音量で軍歌流してる連中を冷ややかな目でみるでしょ?街頭で大声で騒ぎ立てる左翼連中、共産党支持者、有田よしふらを見て、私たち(真の左翼)も冷ややかに眺めてます。それと同じですよ。

    玉置さんはさっさと議員辞職されるべきでは?あなたが在職していれば民進党、というか野党に対する国民の不信感が高まります。個々のブログ主も主張してますが、野党が弱すぎ、自民党が強すぎれば、絶対権力は絶対に腐敗しますからね。私は自民党も安倍首相も支持してませんが、今のアホ野党の体たらくを見ていると、自民党が強いのも当然だと思います。