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日韓関係巡る日本政府の「外交事なかれ主義」を切る

先日配信した『まっすぐ崩壊に突き進む韓国社会』という記事の中で、私は韓国が「赤化統一」された場合や「中華属国化」した場合についての詳細なシミュレーションを行いました。ただ、これに対して日本政府(特に外務省や法務省)の認識は極めて甘く、日本国民の一人として、強い不安を抱いています。本日は人気ウェブサイトに配信された記事や、「竹島の日」の2月22日に行われた政府答弁などをもとに、北朝鮮情勢が緊迫する中で、日韓関係がどうあるべきかについての持論を繰り返しておきたいと思います。

外務省は解体すべし!?

首をかしげる「竹島の日」質疑

2月22日は「竹島の日」でした。そして、その「竹島の日」に行われた国会審議中継を視聴していると、外務省などの官僚機構こそが日本の国益を損ねているのではないかと痛感してしまいました。

2017年2月22日 衆議院予算委員会第三分科会(衆議院インターネット審議中継より)

この審議で、私が注目したのは、自由民主党の山田賢司衆議院議員の質疑です。

山田議員は、「竹島の日」ということもあり、次の点について質問をしました。

  • 韓国に不法占拠されたままの竹島をどうやって取り戻すのか、外務省としてどのような努力をしてきているのか
  • 「竹島の日」の記念式典を妨害するために韓国人が入国してきたことについて、法務省・外務省はどう考えているのか
  • 明らかに抗議デモを行う目的で入国する韓国人観光客に対し、観光ビザ免除プログラムを部分的に適用停止する考え方はあるのか

どれも日本国民として、当然に抱く疑問ばかりです。ただ、これに対する政府側の回答は、いずれも不可解です。

まず岸田外相は

  • 竹島は歴史上も国際法上も明らかに日本固有の領土である
  • 韓国による竹島占拠は国際法的な根拠もない明らかな不法行為
  • 一朝一夕に帰ってくるものではないが、冷静に粘り強く努力していきたい

と述べました。そして、外務省の事務方は

わが国は竹島問題の平和的手段による解決を図るため、過去に韓国政府に対し、竹島問題をICJに合意委託することを提案してきた。韓国政府はその提案に応じていないが、公正、公平、平和的に解決するために粘り強く努力していきたい

などと回答しましたが、率直に言って、私には彼らの答弁についての意味が全く分かりません。

「韓国はわが国と戦略的価値を共有する最も重要な隣国」であり、「大局的観点に立って冷静に粘り強く」、「公正、公平、平和的に」解決していく―。こうした外務省の方針により、竹島は返ってきたのでしょうか?私にはむしろ、竹島が韓国によって不法占拠されて以来、70年近くの年月が無駄に過ぎた大きな責任が、外務省のこうした「事なかれ主義」にあるようにしか思えません。

能天気な法務省と外務省

また、日本を訪問する韓国人に対しては、観光ビザの免除プログラムが導入されています。しかし、これを逆手にとって、「竹島の日」式典を妨害した韓国人のように、明らかに「観光以外の目的」で入国する韓国人が多いことも事実です。

これについては法務省のササキと名乗る女性が、

  • 個別事案については差し控えるが、一般論として入管法の上陸審査を行うこととしている
  • わが国で違法行為を行おうとしていることが明らかな場合、本国で一定の刑罰を受けている者、などの上陸拒否事由に該当する場合には拒否する
  • 明らかに違法活動を行おうとするならば拒絶可能だが、合法的に政治信条を表示する分には上陸拒否事由には当たらない

と、答えになっていない答弁を行いました。この答弁を聞く限り、法務省には、明らかに日本の国内の秩序を破壊する目的で入国する韓国人を入国拒否する意思がないと考えて良いでしょう。

さらに、外務省は現状の日韓関係やビザ免除プログラムについて、

  • 韓国で反日活動をしている一部の人たちがいることは間違いないが、日本と韓国の間では、国民感情、歴史認識に照らして難しい問題もある
  • ビザ免除プログラムについては、治安に与える影響など総合的に勘案して判断している
  • (相互主義の原則から)日韓はビザを相互に免除しており、(このことは)両国の人的関係の拡大に寄与している
  • わが国は言論の自由を保証する民主主義・法治主義国家であり、特定国を対象にビザ免除を中断することは適切ではないと考えている

などと述べています。

外務省は日韓関係を「率直的、大局的観点、未来志向から」構築するということですが、わが国の固有の領土である竹島を不法占拠している国と友好関係が成立するはずなどありません。

国益を無視する日本国の官僚を懲戒解雇せよ!

私は、日韓関係をどうこうする以前に、まずは外務省と法務省の官僚の意識改革が必要だと考えます。

当たり前の話ですが、日本国の国家公務員であるならば、まずは日本国の国益を最大化すべく、日々、努力しなければなりません。私たち日本国民は、国家公務員を、私たちの貴重な税金で食わせてやっているのですから、国家公務員は私たち日本国民に奉仕するのは当たり前の話です。

それなのに、観光ビザ免除プログラムを悪用し、「竹島の日」記念式典を妨害する目的で韓国人が入国することを防げない時点で、外務省と法務省に勤める国家公務員らが、日本の治安を守るという役割を怠けていることは間違いありません。

私は、このことが悔しくてなりません。韓国が不法占拠した竹島周辺海域で、1950年代に多くの日本人漁民が韓国政府に拿捕・抑留され、人権侵害を受け、韓国はこのことについていまだに日本に対して謝罪も賠償もしていません。日本政府はそれでも韓国との「友好関係」が成立するとでも思っているのでしょうか?日本国民を守らずに、事なかれ主義で「穏便に」済ませようとする連中に、日本の公務員である資格などありません。

また、外務省に所属する公務員が、国益を毀損した例は、枚挙に暇がありません。具体例として、現在ユネスコに派遣されている、佐藤地(さとう・くに)という者の失態を取り上げておきましょう。

2015年、日本が明治期の産業革命関連施設の世界遺産登録を申請したところ、これに対して韓国が「朝鮮人の強制連行と強制労働が行われた」などのウソをついて妨害。同年7月のユネスコ総会では、ユネスコ大使の佐藤は、次のように発言しています。

Japan is prepared to take measures that allow an understanding that there were a large number of Koreans and others who were brought against their will and forced to work under harsh conditions in the 1940s at some of the sites.

(仮訳)日本はこれらの施設の一部で、1940年代に極めて多くの朝鮮人やその他が彼ら自身の意思に反して連行され、厳しい環境下で強制的に労働させられたということを説明することを助ける方策を取ることを準備している

佐藤地のこの発言は、そもそも韓国政府が主張する「朝鮮人の強制連行と強制労働」という大嘘を正面から否定するのではなく、「韓国の主張も理解しつつも(世界遺産登録という)日本の目的を達成する」という、とんでもない事なかれ主義に基づくものです。

私は、岸田外相が2015年12月の「日韓慰安婦合意」という大チョンボを回復したいと思っているのならば、2015年7月の佐藤地のこの発言を基に、今からでも遅くないから、佐藤地を懲戒免職処分にすることを、岸田外相に強く勧告したいと思います。

話し合いが通じない国もある

日韓関係の6類型

さて、以上を踏まえて、私のいつもの持論を紹介しておきましょう。

外交の目的は、国益の最大化にあります。そして、国益とは「軍事的安全保障の確保」と「経済的な利益の最大化」にあります。

国益の最大化:外交の2つの目標
  • 軍事的安全保障の確保
  • 経済的な利益の最大化

いかなる国との関係においても、この「2つの目標」を追求することは、外交の鉄則です。しかし、上記で引用した外務省・法務省の見解を見ていると、こうした観点がすっぽりと抜けてしまっているようなのです。

特に、ユネスコ大使の佐藤地(くに)の発言、行為、考え方は、いずれも愚劣であり、日本国政府がこの者を国家公務委員として雇っていること自体、考え直すべきでしょう。

それはともかくとして、私のもう一つの持論です。日本の論壇を眺めていると、「望ましい日韓関係」に関する議論としては、次の6つの類型がありますと考えています(図表1)。

図表1 日韓関係を巡る6類型
カテゴリ 分類 概要
日韓友好派 ①対等な日韓関係 日本は韓国と、価値を共有する対等な主権国家同士として、友誼を深め、ともに手を取り合って未来に向けて発展していくことを目指す考え方
②対韓配慮型関係 日本は過去の歴史問題などに多少は配慮し、謝るべきところは謝り、賠償するところは賠償するなどしつつも、韓国と対等な関係構築を目指す
③対韓追従型関係 韓国が求める「正しい歴史認識」を全面的に受け入れ、韓国が「もう良い」と言うまで全面的に謝り続ける
日韓非友好派 ④韓国放置論 韓国が日本に対して突きつけてくる不当な要求を無視し、敢えて日韓関係の改善を先送りにする
⑤日韓断交論 韓国との関係を断ち切る
⑥誅韓論 韓国という国を、むしろ積極的に滅亡させる

この図表は、私が頻繁に紹介するものです。当「独立系ビジネス評論サイト」を訪れてくださる方の中に、上記①、②、③など意見を支持する方は少数派かもしれませんが、議論の公正性のために、私は本日、改めてこの6つを確認しておきたいと思います。

きれいごと外交、あるいは外交事なかれ主義

図表1の①~③の考え方は、

  • ①対等な日韓関係を追求しようとする考え方、
  • ②韓国との関係をうまく運ぶために、多少なりは日本として配慮してあげる考え方、
  • ③韓国の意見に全面的に従う考え方、

と整理できます。

このうち①の考え方については、確かに「理想論」です。個人的事情ですが、私も「ハーフ・コリアン」ですから、日本人と韓国人が共に手を取り合い、友好を確かめながら、将来に向かって発展していく関係になれれば、それに越したことはありません(ただし、私は既に、その理想は捨てていますが…)。

ただ、相互に国民感情はありますから、お互いに自国の主張をゴリ押ししていれば、友好関係の推進が難しいこともあります。そこで、②のように、相手にある程度配慮することで結果的にうまくいくのであれば、「譲るべきところは譲るべきだ」とする考え方も成り立つでしょう。

しかし、それでもなお、相手が譲らない場合であって、しかも日本にとって韓国との友好関係が死活的に重要であれば、③のように、全面的に韓国の言い分を聞かなければならないかもしれません。たとえば、日韓の地理的関係が逆転していて、日本が韓国に「取り囲まれている」状況だとしたら、日本としては韓国の言い分を聞かなければならない可能性だってあるでしょう。

では、実際に外務省は、日韓関係をどうとらえているのでしょうか?上で引用した衆議院予算委員会の外務省関係者の答弁のポイントを、私の文責で改めてまとめておきますと:

  • 日韓関係は大局的観点に立って、率直・未来志向に基づいて構築する
  • 竹島問題は公正、公平、平和的に解決する
  • 日韓両国の人的拡大を通じて、相互理解を進める

ということであり、明らかに①か②(あるいは限りなく③に近い②)の立場に立っています。

(余談ですが、「慰安婦問題」を捏造した朝日新聞社を始めとする日本国内の反日極左メディアらは、③の立場を取っていると考えて良いでしょう。)

ただ、①~③のような考え方は、いずれも、明らかな「きれいごと外交」、あるいは「外交事なかれ主義」です。

話し合いで解決を図る愚

そして、上記①~③の考え方には、一貫した特徴があります。それは、

「韓国側が歩み寄らない限り、問題は解決しない」

ということです。日韓間では、「友好国同士」では考えられないほどたくさんの懸案が横たわっています(図表2)。

図表2 日韓に横たわる問題
問題 概要 備考
竹島問題 日本固有の領土である島根県竹島を、韓国が不法占拠している問題 日本側はICJへの単独付託などを行っていない
慰安婦捏造問題 文筆家の吉田清治の虚偽証言などに基づき、朝日新聞社の記者だった植村隆が朝日新聞に執筆した捏造記事をきっかけに、韓国政府が1990年代に『朝鮮半島で1941年12月8日から1945年8月15日の間に、日本軍が組織的に少女20万人を強制的に拉致し、戦場に連行して性的奴隷にした』とされる虚偽の事実をでっちあげ、韓国政府及び韓国国民が今日に至るまで日本人の名誉を世界中で傷つけている問題 岸田外相は2015年12月に日韓外相会談を行い、日韓間の慰安婦問題については日本側が10億円を支払うことなどを条件に、最終的かつ不可逆的に解決したはずだが、2016年12月末には釜山の日本総領事館前にも慰安婦像が不法設置されるなど、韓国側による日本人に対するヘイト・クライムは終息の気配を見せていない
仏像窃盗問題 韓国人窃盗団が対馬から盗み出した仏像を、韓国当局が未だに日本に返還していない問題 韓国の裁判所は1月、対馬から盗み出された仏像を韓国の寺に引き渡せという非常識な判決を下す
日本海呼称問題 「日本海」という海域名称を韓国が「東海」と言い張り、これを「世界的な呼称にしよう」と大騒ぎしている問題 北朝鮮は「東海」ではなく「朝鮮東海」と呼称しているらしい
強制連行問題 長崎県軍艦島などで戦時中、朝鮮人が強制連行され、強制的に労働させられたとする問題 外務省の佐藤地(さとう・くに)はこの「強制連行」という虚構を肯定するかのような失言を行った

いずれの問題も、一貫している点があります。それは、

「韓国側が捏造・不法行為により吹っかけてきた問題である」

という点であり、これを解決するためには、日本が韓国の主張を丸呑みするか、それとも韓国側が主張を全面的に撤回するか、そのいずれかしかありません。

外務省は、自分たちの「事なかれ主義」的なスタンスが、短期的には目先の日韓関係を改善させていると勘違いしているようですが、これは断じて異なります。というのも、いずれの問題も韓国が無理難題を日本に対して吹っかけているだけであり、日本がこれを丸呑みしていけば、韓国側にも「日本は無茶を言っても通じる国だ」という誤ったメッセージを与えてしまいかねないからです。

いずれにせよ、無茶を言ってきているのは常に韓国側です。もはや、「話し合い」で日韓関係を好転させることは不可能と考えるべきでしょう。

話し合いが通じないのは南北同じ

ところで、私は既に日韓両国が、「話し合い」で関係を改善すべき局面は終わったと考えていますが、「話し合い」で物事を解決しようとして失敗した事例は、他にもあります。それが、日米中露4カ国による、「話し合いで北朝鮮に核を放棄させる」という努力です。

今週木曜日、日経ビジネスオンラインに、非常に注目すべき記事が掲載されました。

弾道弾と暗殺で一気に進む「北爆時計」の針/もう、北朝鮮と話し合っても時間の無駄だ(2017年2月23日付 日経ビジネスオンラインより)

このリンク先記事は、日本経済新聞社の鈴置高史編集委員が執筆する大人気シリーズ『早読み深読み朝鮮半島』の最新版ですが、私の文責で簡単に主張内容を要約しておきますと、

北朝鮮が2月に行った、ミサイル発射と金正男暗殺の2つの事件は、北朝鮮の核武装を阻止するためには「話し合い」ではなく、結局「力」が必要なのだ、との認識を世界に広めるきっかけになった

ということです。興味のある方は、ぜひ、リンク先の記事を直接お読みください。

ここで私が申し上げたいのは、「話し合いでは問題は解決しない」「実力行使によりわからせる必要がある」という意味では、北朝鮮も韓国も同じだ、ということです。

確かに鈴置編集委員の記事でも取り上げられているとおり、北朝鮮による核開発は我々の想定を超えて、急速に進んでいます。何を考えているのかわからない独裁者・金正恩(きん・しょうおん)に対して、「説得して核武装をやめさせる」ということは、もはや不可能だと見るべきでしょう。

日本外交は韓国無視で

私は以前から、韓国がこのままで突き進めば、「①赤化統一」するか、「②中華属国化」するか、「③軍事クーデター」が発生するか、そのいずれかしか考えられないという議論を提示しており、つい先日も『まっすぐ崩壊に突き進む韓国社会』の中で、このうち「①赤化統一」と「②中華属国化」について深く議論しました。しかし、それと同時に、北朝鮮情勢が急速に動き出したことで、「北朝鮮パラメーター」を考慮すれば、韓国社会の行方を巡る見通しは、さらに複雑なものとなりそうです。

ただ、韓国・北朝鮮情勢を巡り、一つ確実なことがあるとすれば、少なくとも無政府状態の韓国には自分たちの将来を決定する能力はない、ということです。彼らの将来は、歴史的な宗主国である中国が決めるのか、それとも狂気じみた独裁国家・北朝鮮が決めるのかという違いはありますが、自分たちの進路を自分たちで決定することなどできない、という点では全く同じです。

その意味で、日本にとっていま、一番重要なことは、朝鮮半島がどうなってしまっても大丈夫なように、まずは法制面を含めて、国防をきちんと立て直すことにあります。2014年に成立した「安全保障関連法」では、集団的自衛権の行使が可能になったとされていますが、こんな中途半端な法律では朝鮮半島有事には耐えられません。

やはり、「韓国との関係を改善する」よりも、米国やロシア、中国などとの安全保障協議を進めることの方が重要です。仮に米軍による北朝鮮空爆が行われ、それに対して北朝鮮が反撃したような場合には、朝鮮半島全体で大量の難民が発生する可能性も否定できません。日本への難民流入を防ぐためにはどうすればよいのか、朝鮮半島に在留する邦人を保護するためにはどうすればよいのか、そのシミュレーションが急がれます。

その意味で、日韓友好だけを目的にすることの愚については、私は今後も発信し続けていきたいと考えています。

新宿会計士:

View Comments (3)

  • いつも貴重な御意見、拝読させていただいてます。会計士様の言われる通り、北も南も所詮同根民族、処方箋でソフトランディングはないでしょう。日本国も憲法を修正し、撃って出れるようにすべきです。専守防衛なんて言葉の遊びです。危害を加えそうな相手には、備えるべきだし米国と共同作戦を計画するべしです。朝鮮民族は、失礼ながら捻くれた、嘘つき、捏造、他者を思いやらない、他人のせいにする、特に日本は何度も酷い目にあってます。もう民族全体、どうなっても日本は関わらないがいいです。北南統一して中華省か南だけでクーデターでよろしいかと。

  • つうか此の期に及んで日韓友好とか痛すぎるわな
    南北統一に1ペリカww

  • めがねのおやじ 様
    porter 様

    いつもコメント大変ありがとうございます。
    また、返答が遅くなったり、返答が出来なかったりすることを深くお詫び申し上げます。
    引き続きご愛読およびコメントを賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。