早いもので、本日で今年もおしまいであり、それと同時にこの「ビジネス系評論サイト」も、もうすぐ開設から半年が経過します。本日は、自分自身の「メモ書き」も兼ねて、ウェブサイトを運営するうえで生じている実務的な問題点と、それに対する解決案を綴っておきたいと思います。
目次
まだまだ課題が多い
このウェブサイトは、新宿の片隅で中小企業を経営する、金融知識に特化した公認会計士が、「新宿会計士」というペンネームで運営している「ビジネス系評論サイト」です。
今年7月に開設して以来、少しずつ読者の方が増えており、12月のページビュー(PV)数は目標を大きく上回る1.6万件を達成しました。このペースでPVが増加すれば、早ければ来月にも「月間PV数2万件」も達成できるかもしれません。
ところで、私は当ウェブサイトを訪問してくださった方にとっての「操作性」を高める工夫を続けており、先週、当ウェブサイトでは、トップページにて「人気記事一覧」を表示するように仕様を変更。また、ツイッターやブックマークなどのSNSボタンも配置し、使い勝手を改善しました。
さらに、当ウェブサイトを開設して以来、「スパム・コメント」が悩みのタネだったのですが、スパム・コメントを自動的に排除するプログラムを実装。その有効性も確認したので、「コメントの承認制」の撤廃にも踏み切りました。
このように、当ウェブサイトも少しずつ、「ビジネス評論サイト」としての体裁を整えつつあります。ただ、「ビジネス系評論サイト」を目指す当ウェブサイトにも、まだまだ課題がいくつかあります。本日は年末という事情もあるため、ウェブサイト構築上の課題とその進捗状況、そして私自身の思いについて、綴ってみたいと思います。
コメントの双方向性の確保
最初の課題は、「情報の双方向性」です。そして、この点については、何とか課題を解決する目途が立ったと考えています。
ネットのメリットは情報の双方向性だが…
私の持論では、インターネットの最大の長所は「情報の双方向性」にあります。言い換えれば、新聞・テレビを中心とする既存のマス・メディアの短所とは、「情報が片方向である」、という点です。しかも、日本の新聞・テレビは、誤報をしても、滅多に訂正報道をしません。いわば、「報道したら報道しっ放し」、という状態です。
私に言わせれば、2009年8月に民主党へ政権交代が発生したのも、新聞やテレビが酷い偏向報道を行ったためです。しかし、さんざん政権交代を煽ったはずの新聞もテレビも、2009年8月の政権交代と、その前後の偏向報道については、全く総括も反省もしていません。
それでもインターネットが出現する以前であれば、マス・メディアが情報を独占していましたから、新聞やテレビは国民からの「声なき声」を圧殺することができていたのでしょう。しかし、現代は違います。国民はインターネットを使って、マス・メディアを批判する自由を手に入れたからです。
インターネット・メディアの大きな特徴とは、「情報の双方向性」にあります。一例を挙げますと、多くのブログサービスや一部のネットニュースメディアでは、掲載された記事に対して読者の方が自由にコメントを打つことができる仕組みが導入されています。
つまり、従来のマス・メディアのような、「報道したら報道しっ放し」という問題点を、根底から覆すのが、インターネット・メディアの特徴なのです。
スパム・コメント問題に見切りをつける
その意味で、私は当初、この「ビジネス評論サイト」でも、ご自由にコメントを打っていただくことができるようにしようと思っていました。ただ、そこで一つ、重大な問題に直面しました。それが「スパム・コメント」の問題です。
自分でウェブサイトを運営し始めてからわかったのですが、大手ブログサービスなどを使わずに独立ドメインでウェブサイトを運営する場合、記事の内容とは全く関係のないスパム・コメントが大量につくのです。
これらのコメントの多くは、記事の内容と全く関係のない文章(多くの場合は英語、場合によってはフランス語など)とともに、怪しげなウェブサイトへのリンクが張ってある、というパターンが大部分です。
IPアドレスを辿ると、スパム・コメントの発信元は多くの場合、中国やロシアですが、中にはアメリカやブラジル、さらにはアフリカなどのケースもあります。つまり、ウェブサイトを構築すれば、それこそ世界中から「スパム・コメント」による攻撃を受けることになるのです。そして、中には悪質なウィルス・サイトへの誘導リンクも含まれていることから、当ウェブサイトでこのように悪質なコメントを放置・公開するわけにはいかないのです。
ところで、私がウェブサイトを作るのに利用している「wordpress」というソフトウェアには、「スパム・コメント対策」のプラグインがいくつか公開されています。そこで私はここ数か月の間、いくつかのプラグインを試してみたところ、完璧とは言えないまでも、明らかなスパム・コメントについては何とか弾くことができるようになりました。
もちろん、まだ「スパム・コメント対策」は万全ではありませんが、それでもここ数か月の運用実績により、明らかなウィルス・リンク付コメントを弾くことができるようになったのは事実です。そして、「スパム・コメント」を恐れるあまり、「コメントの承認制」「メールアドレス入力必須制」を維持することの方が、デメリットが大きいと判断するに至りました。
そこで、先週から「コメントの承認制」と「メールアドレス入力必須制」を撤廃。匿名でも、メールアドレスがなくても、どなたでもご自由にコメントを打っていただけるように変更しております。
批判コメントも大歓迎!
これにより、当ウェブサイトでは、「スパム・コメント」と自動認定されない限りは、コメントを入力して頂ければすぐに内容が反映される仕組みとなりました。日本語で普通に入力していただく分には、ウェブサイト側も「スパム・コメント」と認識せず、問題なく受け付けられるはずです。
そして、私は「ブロガー」時代から、一貫して、「記事の内容に関係するコメントであれば大歓迎」という姿勢を崩していません。
例えば、私の執筆した記事を批判したいと思う方がいらっしゃれば、そのようにコメントをしていただければ結構です。私に批判的なコメントだからという理由だけで、そのコメントを削除するようなことはしません(あくまでも「記事の内容に即していれば」、という条件がつきますが…)。
私がこのようなスタンスを取る最大の理由は、「民主主義は自由な言論の上にこそ成立する」と信じているからです。そして、「自由な言論」とは、「何を主張しても良い」というだけではありません。その裏側として、「主張した内容について批判されることを受け入れなければならない」、ということです。
また、中には「批判的なコメントを放置しておけばウェブサイトが荒れてしまうのではないか?」と懸念される方もいらっしゃると思いますが、その点については、私はそれほど心配していません。
私のこの「ビジネス評論サイト」がメジャーなウェブサイトに成長すれば、「おかしなコメント」を打つ人が出現するのも止むを得ません。しかし、コメントを打つこと自体を自由にしておけば、私の記事がまともだったとすれば、おかしなコメントに対しては、他の読者の方からの批判が寄せられるはずです。
また、私の記事に対して、コメントが批判的なものばかりであり、擁護するコメントがなかったとしたら、私の考え方がおかしい、という話でもあります。
私もコメントを拝読して、自分の考え方を改めるかもしれませんし、そうではないかもしれません。ただ、私はこうした「情報の書き手と読み手の間で意見のやりとりが行われる」こと自体が、新聞やテレビなどの「マス・メディア」との最大の違いになるはずだと信じているのです。
なお、『楽をして、絶対に儲かる方法』という記事の中の『強引な集客』という節でも紹介したような、記事の内容と関係のない「宣伝目的のコメント」、「自分自身のブログ・アクセスを増やすための挨拶コメント」などについては、今まで通り、見つけ次第、削除します。
批判から逃げ回る卑劣な毎日新聞
余談ですが、私がこのような方針を掲げているという点に関連し、「毎日新聞による言論弾圧事件」についても触れておきましょう。
以前当ウェブサイトの『先鋭化したメディア人らが暴走する!』でも取り上げたとおり、毎日新聞社は「真相深入り虎ノ門ニュース」というウェブ番組と、それに出演した石平氏、百田尚樹氏らに対し、毎日新聞社を侮辱したことに対する謝罪と番組の削除などを求める文書を「配達証明」で送りつけたそうです。
ところが、「虎ノ門ニュース」側は、この「配達証明文書」を、毎日新聞社に断りなく、番組内で公表。毎日新聞社が「言論機関」を自称していながら、自分たちに対する批判に対しては「法的措置」をちらつかせ、非公開で撤回させようと恐喝する組織だということが白日の下にさらされた格好となっています。
ところで、番組の公表期間は2週間だそうです。ということは、2016年12月27日以降はリンクの閲覧ができなくなるということですが、現在のところ、まだこの動画の閲覧は可能であるようです。
「虎ノ門ニュース」様におかれましては、どうかこの回を無期限で視聴できるように計らっていただきたいと思います。なぜなら、この問題は、「言論の自由」を考えるうえで極めて重要な事件でもあるため、ほぼ無期限に公開を続けて頂くことで、「言論の自由」を考える材料が、インターネット上に永遠に残ることになるからです。
ちなみにツイッターや掲示板などでは、
毎日新聞特別編集委員で元主筆の岸井成格氏等が、「放送法遵守を求める視聴者の会」からのTVでの偏向発言に対する公開質問状に全く回答せず
「死ね」が怒りの表明で、問題提起しているからOKと言うなら、「バカ」も怒りの表明であり、問題提起しているからOKじゃないのか?
というコメントも寄せられているようですが、表現がやや過激であることを除けば、私もこれらのコメントには全面的に同感です。
以上、「余談」でした。
「ビジネス系評論サイト」充実に向けて
一方、当ウェブサイトを運営するうえで、「コメントの承認制」以外にも、いくつかの論点は残っています。
実名にするか、匿名を続けるか
以前の「ブログ時代」からそうですが、私は自分の名前を出さずに「新宿会計士」という「ペンネーム」で当ウェブサイトを運営しています。
これについて、自分の実名を出したら良いではないか、とするアドバイスをいただくこともあります。
私自身、昨年、勤務していた一般事業会社を退職しましたので、仮に実名を出したとしても、「勤務先の会社との関係で問題になる」ということはあり得ません。また、実名を出した方が、「メジャーデビュー」するには、むしろ都合が良いはずです。
ただ、それと同時に、私自身が現在でも「本業」の方で、金融機関のお客様を相手にビジネスをしているという事情もあります。また、某専門出版社・新聞社でコラムの仕事を頂いており、少しずつ軌道に乗せるべく努力しているところです。
こうした事情を総合的に踏まえると、現段階で私が実名の公表に踏み切るというのは時期尚早だと考えています。
あるいは、一部の経済評論家のように、「あたかも実名であるかのようなペンネーム」を名乗る、というのも一つの選択肢かもしれません。ただ、あたかも実名であるかのような「ペンネーム」を名乗るくらいなら、現在の「新宿会計士」のままの方が、むしろ読者の方にとって、「この人はペンネームを名乗っている」ということがすっきりとよくわかるのではないかと思います。
総合ウェブサイトを目指すのか?
私のもう一つの「目下の課題」とは、「いつまでも一人でウェブサイトを続けるのか、それともライターを募集して当ウェブサイトに掲載するのか」、という論点です。
先行する「ネット・メディア」の中には、JBプレスやJ-CASTニュースなどのように、複数の「書き手」が共同でウェブサイトを作っている事例もあります。あるいは、「BLOGOS」のように、それこそ雑多な意見が見られるウェブサイトもあります。
毎月のPV数が2~3万件程度であれば、私一人でウェブサイトを運営するという形で問題ないと思います。しかし、今年7月にウェブサイトを立ち上げて現在までのアクセス数の推移を取ってみると、毎月約1.5倍程度に成長を続けており、この成長率が続けば、来年3月には月間5万PVを達成。さらには、再来年1月には200万PV(!)を達成します。これが本当の「取らぬ狸の皮算用」、ですね(笑)
ただ、個人の方が運営されているウェブサイト・ブログなどの中には、月間100万PVを達成しているウェブサイトもあるようですが、現在の当ウェブサイトのような「マニアックなウェブサイト」が、毎月200万PVを達成するとは、私には到底、思えません。つまり、PV数の成長率は、来年のどこかの段階で「頭打ち」になるはずです。
いずれにせよ、ここから大きく飛躍するのであれば(つまり毎月100万PV、あるいは一千万PVなどを目指すのであれば)、私がずっと一人でウェブサイトを続けるというのにも、限界が出てくるのです。
そこで、将来的には、「自由民主主義社会を支える言論基盤としてのインターネット・メディア」という考え方にご賛同いただける方に、当ウェブサイトの執筆に参加していただく、ということも視野に入れています。
論調は、別に「左派的」であろうが「右派的」であろうが関係ありません。客観的事実を正確に認識することができ、独自の意見を発信する力がある方であれば、どなたでも大歓迎です。
趙甲濟ドットコム
ところで、「日本人と韓国人とのハーフでありながら韓国が大嫌いな新宿会計士」にしては珍しく、韓国に参考事例を求めることがあります。それが「趙甲濟ドットコム」と呼ばれるウェブサイトです。
ウェブサイトを運営する趙甲濟(ちょう・こうさい)氏は、韓国のジャーナリストであり、政治評論家でもあります。「趙甲濟ドットコム」は、あれだけ極端な「反日国」である韓国のなかで、「超少数派ウェブサイト」として意見発信を続けています。
私も、自分が運営する「新宿会計士の政治経済評論」については、将来的に「趙甲濟ドットコム」のように、複数の論客が意見を発信するというプラットフォームに発展させたいという構想を持っているのです。
もっとも、「趙甲濟ドットコム」の「中身」については、私にも賛同できない議論が多々あります。ただ、あれだけ極端な「反日国」で、あそこまで「硬派な」正論を掲載するウェブサイトが存在するということだけでも、価値があるのかもしれませんが…。
インターネットと新聞の異同
私が「社会人評論家」として、「ビジネス系評論サイト」を運営し始めてから痛感することが、一つあります。それは、この手の「評論サイト」は、成り立ちからして、もともとは新聞と全く同じである、ということです。
思い起こしてみると、新聞も元々は「世の中で発生していることを文字にして知らしめる」という、人々のニーズに応えるために民間人が始めたビジネスです。日本では、江戸時代には既に「瓦版」と呼ばれるニュース媒体が発行されていたそうですが、人々に「真実を知りたい」というニーズが存在する限りは、こうしたビジネスが成り立つのは当然のことでしょう。
ただ、現代の新聞(特に日本の新聞)は、いつのまにか「利権の塊」のような存在に姿を変えました。現代の日本には、全国紙に加えて都道府県ごとに1~2の地方紙がある、という状態にあります。そして、多くの場合は、これらの新聞社がテレビ局と同一の資本関係にあり、事実上、日本の世論を支配して来ました。
しかし、メディアが世論を支配するのは、どう考えても本末転倒です。
本来、メディアとは、客観的事実と多様な意見を伝達すべき存在です。しかし、朝日新聞社の「慰安婦捏造事件」のように、客観的事実を捏造して伝えるようなことが横行しているのが、現在の日本の姿ではないでしょうか?
一方、当ウェブサイトの目的は、「ビジネス系評論メディア」として、「客観的事実と多様な意見に触れたい」という、一般国民の知的欲求に応えることにあると考えています。他のインターネット・メディアも同様ではないでしょうか?その意味で、インターネット・メディアと新聞が掲げる目的は、全く同じです。
しかし、インターネット・メディアが新聞と根本的に違う点は、「自由競争が行われている」、という点です。そして、これこそが一番重要な点です。
私は当面、一人でこのウェブサイトを運営し続けるつもりですが、いずれは日本の民主主義をより良くするために、日本社会に貢献したいと考えています。