本日2本目のエントリーです。時事通信によると、韓国政府が設立した「元慰安婦」らを支援する財団から、「安倍総理から慰安婦らに対し、直接、お詫びの手紙を渡してほしい」との要請があったそうです(詳しくは【安倍首相から「おわびの手紙」を=元慰安婦支援の韓国財団要請】2016年09月19日 16時26分付 アメーバニュースより=時事通信配信=を参照)。しかし、昨年12月の「日韓慰安婦合意」に、「総理からのお詫びの手紙を『元慰安婦』らに渡す」という項目は含まれていません。安倍総理はくれぐれも、絶対にこのような内容に応じてはなりません。
遂に来た、韓国当局からの追加要求
私自身、見逃していた重要な報道があります。
安倍首相から「おわびの手紙」を=元慰安婦支援の韓国財団要請(2016年09月19日 16時26分付 アメーバニュースより=時事通信配信)
時事通信によると、19日に韓国の「和解・癒やし財団」なる組織が、日本の安倍晋三総理大臣に対し、「元慰安婦」らに宛てた「お詫びの手紙」を要求しているそうですが、これはいろいろな意味で重要なニュースです。
まず、慰安婦問題の経緯を簡単に確認しておきます。
時期 | 出来事 | その後の経緯 |
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1991年8月11日~ | 朝日新聞社が吉田清治(2000年7月没)の虚偽証言に基づき、「済州島で日本軍が慰安婦狩りをしていた」などの捏造報道を行う | 2014年8月5日に「誤報」であるとして「一連の報道」を取り消したが |
1992年1月17日 | 時の首相・宮沢喜一が韓国を「被害者」、日本を「加害者」と呼んで韓国に対して謝罪 | 細川護煕、村山富一らの歴代首相も謝罪発言を繰り返している |
1993年8月4日 | 当時の官房長官・河野洋平が「慰安婦関係調査結果発表に関する談話」(河野談話)を公表。事実上、この河野談話が「慰安婦捏造事件」の公式な証拠となる | 2014年6月20日に調査チームが「調査報告書」を公表し、河野談話が事実上、韓国政府との「合作」だった事実を明らかにする |
2015年12月28日 | 日韓外相会談で日本側が10億円を拠出し、韓国側が「基金」を設立することで「最終的かつ不可逆的な解決」で合意 | 今年8月末に日本政府が韓国の財団に対して10億円を送金済み |
今回の話は質が違う!
私自身はこれまで、「10億円の支払で合意したならさっさとそれを支払い、その代り、韓国が慰安婦問題を蒸し返すようなら国際社会の場で糾弾せよ」と主張して来ましたが、今回の報道が事実ならば、外務省はいったい何をやっているのでしょうか?
もちろん、韓国国内では、自称元慰安婦らを中心に、昨年の日韓合意に対する反発が強いのも事実です。そして、韓国国内の財団が、国内の反発を少しでも抑えるために、日本に対して協力を求めてくるというのは、十分にあり得る話です。しかし、報道が事実だとすれば、今回の話は「慰安婦財団」という、韓国政府に準じる立場の組織が、日本に対して昨年12月の日韓合意に含まれていない内容を要求してきた、ということであり、これは明らかに昨年の合意に違反しています。
これまでの外務省であれば、「事なかれ主義」という観点から、韓国側から慰安婦合意を蒸し返そうとして来ても、「韓国の国内も大変だから、ここはいちど、日本側が折れておこう」などと誤った考えで、安易に韓国に妥協してきたでしょう。しかし、昨年12月の「慰安婦合意」は、日本軍が「やってもいない慰安婦の強制連行」という汚名を着せられてまで、政治的に妥結した問題です。その意味で、これは日本としても「これ以上は1ミリたりとも譲れない」ラインであり、今回の要求は、韓国政府に準じる立場の組織から「日韓合意の範囲を越える要求」があった、ということにほかなりません。
この報道が事実なら、外務省は直ちにその事実をマス・メディアに公表し、国際社会に対して「韓国側が慰安婦合意を破った」と騒ぎ立てるべきでしょう。また、国際法に反した日本大使館前の慰安婦像は撤去されていませんし、慰安婦像はそれどころか、世界中で増える兆候を示しています。日本政府は、これをどうするつもりなのでしょうか?きちんと国民に対して、説明する義務を負っています。
いずれにせよ、韓国が早晩、日韓合意を蒸し返してくるのは目に見えていましたが、こんなに早くそれが発生するとは思っていませんでした。私が「さっさと韓国に10億円を支払え」と主張した理由は、外務省が「日本はきちんと義務を履行したのに、韓国は一切義務を履行しない」と国際社会に向けて韓国の不法行為を宣伝することができるからです。外務省はとにかく、口を開けば「慰安婦像、慰安婦像」と言い続けるべきです。
外務省よ、国民の税金で食わせてやっているのだから、それくらいの仕事はしなさい!
これが私の一番言いたいことです。