新宿駅南口で中国政府に対する中国語の抗議デモが発生

東京・新宿で習近平体制への抗議デモが行われたようです。これについてはツイートの時間帯から判断して通勤ラッシュ時にあたっていた可能性があること、日本国内で中国語で叫んだところで日本人に伝わるかどうかという疑問があることなどから、ツイッター上ではあまり好意的な反応は見られません。ただ、こうした抗議デモが行われているという事実は、中国共産党政権にとってはストレスとなり得ます。

東京・新宿駅南口で抗議活動

先日の『中国で学生らが習近平と共産党に「退陣しろ」と要求か』の「続報」という位置づけでしょうか。

反中国政府デモ活動が、北京だけでなく、東京でも行われるようなのです。

朝日新聞記者の今村優莉氏のツイッターによると、11月30日午後7時ごろから東京・新宿駅南口で、「不要封口要自由(口をふさぐな、自由をくれ)!」というスローガンでの街頭抗議活動が始まったというのです。

ツイッターに投稿された動画によれば、冒頭、マイクを持って叫んでいる男性は「自由と人権 Freedom and Human Rights」という紙を持っており、また、周囲には「独裁者シュウキンペイはやめ、自由をくれ」という日本語が印刷された紙を手にしている人などもいます。

また、チベットの旗や英国統治時代の香港の旗、日章旗などが翻るなかで、中国の旗(五星紅旗)は見当たらりません。このため、一部では「親中派」が掲揚されている旗に文句をつけるなどし、デモ隊の一部との口論が発生し、殴り合いに発展するなどの混乱もあったとのことです。

さらには、「四川省の独立」などを話し始めた人もいるなど、個人的には正直「何に対するデモなのか、趣旨がよくわからない」という気もしました。もともとは習近平政権によるゼロコロナに対する不満が中国各地のデモの原因のひっつだったはずですが、さまざまな主張が出てくると、焦点がぼやけてしまうのかもしれません。

新宿駅南口の歩道はたしかに広いが…

ちなみにこのデモ、何人くらいが参加したのでしょうか。

これについて、当日の様子を撮影した動画などをいくつか見てみたのですが、引きで撮影されたものを見つけることがでませんでしたが、ルポライターの安田峰俊氏がツイッターに投稿していた、違う角度から撮影した動画を見ると、やはり50人から100人は集まっているように見受けられます。

ここで、デモが行われた場所は、ちょうどJR新宿駅の「南改札」を出たすぐのところで、甲州街道に面した歩道です。

このあたりは歩道といってもちょっとした広場くらいの広さがあります。これについては著者自身が2016年7月に撮影したこんな画像を紹介しておきましょう(図表)。

図表 JR新宿駅南改札付近

(【出所】著者撮影)

このため、この一角で集合すれば、100~200人程度は抗議活動に参加することが可能ではあります。

そして、日本では政治的な主張を叫んだことを理由として逮捕されることはありません。このあたりは間違いなく、自由・民主主義国である日本に暮らすことの利点でしょう。

ツイッター上で反応が好意的ではない理由

ただ、新宿駅をよく利用される方ならご存じかもしれませんが、新宿駅は時間帯によっては大変に混雑する場所です(情報源はよくわかりませんが、一説によると、新宿駅は乗降客数ランキングで世界1位なのだそうです)。

しかも、ツイートの投稿時刻を確認すると、ちょうど最も混雑するであろう通勤ラッシュの午後7時過ぎであり、この一角にたくさんの人が集まってデモをすること自体、正直、危険です。

それに、この集会自体、適切な許可を得て行われたものなのかどうかはよくわかりませんし、日本人の多くは中国語をまったく解さないのではないか、といった疑問も抱きます。

実際、ツイッター上では、この集会に対してはあまり好意的な反応は見られません。目に付いたツイートを眺めていると、たとえば「通行妨害になるから、その場所ではやらないでほしい」、「中国語で叫んでも日本人には伝わらない」、といった反応もいくつか見られるのですが、これについてはそのとおりでしょう。

ましてや乱闘沙汰などとんでもありません。つい最近も韓国で大勢の方が巻き込まれる事故が発生したばかりですので(『なぜ?韓国ソウル「梨泰院」で深夜に大量圧死事故発生』等参照)、安全の確保は至上命題でもあるはず。

この点、一連のツイートだけでは、主催者側が警察から道路使用許可を得ているのかどうかはよくわかりませんが、「もし適切な許可を得ていないのならば」、「きちんとした許可を得てからやってほしい」、「あまり過激な活動はやらないでほしい」という注文をつけさせていただきたいと思います。

当たり前ですが、自由主義社会とは「何をやっても良い社会」のことではありません。ルールとマナーを尊重しなければならないのです。

中国で人民のスマホ抜き打ちチェックも!

ただ、習近平政権に反対する動きが世界中で同時多発的に出てきているという事実は、このインターネット時代において、何らかの意味を持つことも事実です。

たとえば、一部では「(安全な日本でやるのではなく)中国本土でやってほしい」、「中国大使館前でやれば良い」、といったものに加え、「日本で(デモを)やっても意味がない」といった冷ややかな反応もあるようですが、これについては「日本でやってもまったく意味がない」、というものでもありません。

というのも、日本を含めた世界中の自由主義国でデモが発生しているという事実が中国国内に伝われば、習近平体制に対する圧力ともなり得るからです(※それが良いか悪いかは別として)。

このため、中国共産党政権としては、よりいっそう過激な言論弾圧(たとえば個人スマートフォンの抜き打ちチェックなど)に乗り出す可能性もあります(たとえば次のようなツイートなど)。

こうした無理な抑え込みが続けば、政治動向に関心がなかった市民の間でも体制に対する不満が高まる可能性もありますし、どこかの一点でそれが沸騰すれば、中国で一気に社会不安が高まりかねません。

さらには、中国当局が人民の不満を外に向けるために、無茶な対外パフォーマンス(たとえば台湾海峡危機の演出など)を行うとすれば、そこから地政学的な不安が一気に表面化するおそれもあります。

その意味では、中国社会の動向は緊密にチェックしなければならない項目のひとつに浮上したのかもしれません。

読者コメント一覧

  1. はにわファクトリー より:

    TV 局は生中継したんでしょうかね … ぷ

  2. 通りすがり より:

    日本でやるなよ

  3. 普通の日本人 より:

    この者達はチベット、ウイグルでの虐殺を祝って起きながら、今さらデモしているのか。
    今度は自分に掛かり始めたからか。
    中華は皇帝の歴史(文化)。最大の問題は皇帝(中国共産党)に逆らう事。
    デモ参加者(逆らう者)に粛正?がある。世界で初めてDX監視社会を作った共産党。
    嫌ならどんな犠牲を払おうとも反対するしか道は無い。(中華の歴史である)
    でも皇帝文化で世界から収奪しながら経済発展しているのも事実。
    国民が共産党を望んでいる以上西側としては手を出すことは無い。
    又人民解放軍は共産党軍なので国民抑制を行う。
    最悪なことが起きないように願う。
    追伸:イランがカタール(及び外国)で反政府側への攻撃をしているとか。
    ロシアは暗殺、中国は誘拐・暗殺。日本国内にも中国警察があるとか。
    プーチン無き後はギャングロシアが出来、世界へ輸出されるだろうとも聞きます。
    日本の警察(公安)は対処出来るのでしょうか。今できているのでしょうか?

  4. 一之介 より:

    天安門広場でやってください。
    リメンバー8963。無理かな。

  5. ねこ大好き より:

    習近平が国内の不満を逸らす為、台湾に軍事侵攻して、そして敗北したら、共産党は間違い無く潰れる。そんな賭けに出るかな?ロシアの体たらくを見ていると、中国軍が100%勝てる確証は無い。そうなるとどんなに虐めても文句一つ言わない日本相手に、強烈な反日攻勢をかけてくると思う。言いがかりは何とでも作れる。何なら朝日毎日共同あたりが、新しいネタを中国に提供する。とりあえず尖閣周辺の領海侵犯や沖縄、北海道での分断工作は激化すると思う。
    そんな危機感をもっているのは極少数なんでしょうか?国会論戦も親中促進だし、防衛費の増額もそもそもどこを仮想敵国にしてるのか曖昧で、トンチンカンな防衛態勢になりそうな感じがして、見ていて不安です。韓国にも妥協しそうで不安です。
    急速に力を失ってきている岸田首相の後任に菅首相復帰論が出てくるのが怖いのか、オールドメディアは菅首相ディスリと河野太郎持ち上げを始めた。
    一体オールドメディアはこの国をどうしたいのかさっぱりわからない。売国奴という言葉は知っていましたが、まさか売国奴が実体として存在するとは思ってもいませんでした。

  6. 匿名 より:

    「海外派出所」の人がデモ主催者の背後で何か囁くと収まるんじゃないですかねー

  7. 匿名 より:

    本国から在外交番に不穏分子を炙り出せと指令があったんですかね?

    1. 裏縦貫線 より:

      「在外人民の国外犯に対する警察権の行使」などと称して秋葉原交番が出動し、そのまま武装警察とか”警察予備隊”が日本国内に居座ることを危惧します。

    2. はにわファクトリー より:

      虚構新聞記事ねたを思いついてしました
       『全世界に広がる中華交番事業の実態』
      新聞 TV 局には恐中症に特徴的な病理行動があると当方は考え続けてきました。中のひとの出自出身が浮かび上がっているのでしょう。
      ところで、中国の警察には「公安」と「武警」のふたとおりがあって、後者は準軍隊であるが、その組織の実態は解放軍からディスチャージされた余剰兵隊であるとの言説をみました。今度も人民を解放してくれるところが見れるのでしょうか。

  8. 福岡在住者 より:

    新宿駅南口?(笑)
    こんな狭い所でなく、東口や西口でやって欲しい! てか、ドイツ(全土)で大々的にやれよ!

    いわゆる迷惑行為ですね、今のところ・・・。 北京・上海・その他で大体的やるのだっら応援しますが、今のところ中国人にとってキンペーは外せないのでしょう。
     

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