クリミア爆発事件とHIMARSで見るウクライナ戦況

クリミア半島で10日に発生した巨大な爆発の正体は何か。また、ウクライナに供与された、「精緻なピンポイント攻撃」に強みを持つHIMARSがこの戦争の「ゲームチェンジャー」となるのかどうか。さらにはウクライナ戦争自体がロシア社会をどう崩壊させていくのか――。注目点は数多くありますが、本稿ではとりあえずいくつかの報道や論評をもとに、発生して今月で半年が経過するこの戦争の意味について、考えてみたたいと思います。

ウクライナ戦争とロシア

もうすぐ半年のウクライナ侵略戦争

ロシアが国際法に反し、2月24日に違法なウクライナ侵略戦争を開始してから、今月24日でちょうど半年を迎えます。

「数日でウクライナ全土を制圧し、ゼレンスキー政権を除去する」というロシア側の目論見ははずれ、少なくともロシア軍は首都・キーウ近郊からの撤退を余儀なくされていますが、その反面、ロシア軍は依然としてウクライナ東部(ドンバス地方)、南部(クリミア半島やマリウポリ、ヘルソンなど)に居座っています。

英国防衛省などが公表する戦況図(図表)などを見てみても、まさに戦況は一進一退、といったところでしょう。

図表 英国防衛省が公表する戦況図(2022年8月12日時点)

(【出所】英国防衛省ツイッター・アカウント)

ロシア経済は崩壊に向かう?

ただし、局地戦では勝利を収めている(あるいは「勝利を収めているかに見える」)部分はあるのかもしれませんが、戦略的に見れば、ロシアはすでに敗北しつつある、という見方もできるかもしれません。

たとえば、民間航空機が「共食い整備」を余儀なくされつつある(らしい)、といった話題については、昨日の『対ロシア制裁:見えてきた航空機「共食い整備」の影響』でも紹介したとおりですが、おそらくこれは氷山の一角でしょう。

一般に社会のインフラを担う固定資産というものは、さまざまな部品から構成されていて、それらの部品を新品などに取り換えつつ、整備を進めていかねばならないものだからです。

かつての「鉄のカーテン」が存在していた時代ならいざ知らず、少なくとも2022年2月24日までのロシア社会には、航空機は言うに及ばず、PC、スマートフォン、自動車、鉄道、船舶、各種工作機械、あるいはオフィス用の複合機から家電などに至るまで、西側諸国のさまざまな製品が浸透していたはずです。

このように考えていくと、西側諸国の制裁の影響が本格化するのは、むしろこれからです。固定資産は一般に耐用年数が長く、使い続けていくと故障する可能性が高まるのですが、西側諸国の製品が故障した場合、基本的には「共食い整備」などによる以外に方法はないからです。

その意味では、ロシア政府の西側諸国の制裁に対する「ほとんど効いていない」かのごとき強がりがいつまで続くのかについては、ひとつの見物であることは間違いありません。

クリミア爆発やHIMARS

英国防衛省「クリミアの爆発で戦闘機8機を破壊・損傷」

ただ、当ウェブサイトはどうしても専門領域である経済・金融に話題が偏ってしまうきらいがあるのですが、西側諸国によるウクライナに対する武器の供与の進展については、話題として取り上げておいてもよいのかもしれません。

当ウェブサイトでこれまでもときどき引用してきたのが、英国防衛省がほぼ毎日発表している『インテリジェンス・アップデート』です。

この8月12日時点におけるツイートを意訳しておきましょう(※ただし、厳密さ・正確さを追求した訳ではありませんので、正確さを重視する方は元ツイートをご参照ください)。

  • 2022年8月9日、クリミア半島西部にあるロシアのサキ(Saky)空軍基地飛行場で大規模な爆発が発生した。爆発の原因は不明だが、目撃者が撮影した大規模なキノコ雲からは、弾薬庫が最大4箇所爆発したことについては間違いないとみられる
  • この爆発で、少なくとも5機のSu-24フェンサー戦闘爆撃機、3機のSu-30フランカーHマルチロールジェットが確実に破壊されたか、もしくは深刻な被害を受けたと考えられる。なお、サキ空軍基地の中央区域は深刻な被害を受けているものの、飛行場自体は使用可能とみられる
  • 戦闘機8機の損害は、ロシアが実戦使用可能な航空機の全体の割合からすれば微々たるものだが、サキ基地がおもにロシア海軍の黒海艦隊の航空基地として使用されていたことを踏まえると、この爆発により黒海艦隊の海軍航空部隊の能力は、著しく低下している
  • よって、今回の爆発は、クリミアを安全な後方地域とみなしてきたロシア軍にとって、脅威に関する認識を改める契機となろう

…。

爆発が生じたことはおそらく事実

このあたり、情報の発信源がロシアと敵対する英国であるという事実を踏まえると、「どうせロシアにとって不利となる情報を、わざと誇張して伝えているんだろう」、などと疑念を持つ人もいるかもしれませんし、そうした疑念を抱くこと自体は正当な行為でしょう。

しかし、英BBCの報道では、ロシア国防部はこの基地の爆発を巡り、「弾薬の爆発によるもの」であって「攻撃を受けたことによるものではない」と述べている、などと記載されていますが、裏を返して言えば、爆発があったこと自体はロシア政府も認めている、ということです。

クリミア半島のロシア軍基地で爆発、1人死亡 「弾薬が爆発」とロシア国防省

―――2022年8月10日付 BBC NEWS JAPANより

したがって、爆発が発生したこと自体は事実だったと認めてよく、あとはその「原因」、「被害の程度」、「戦略上の重要性」などを巡って、ロシアがそれらをどう過小評価するか、といった点にも注目する価値があります。

ついでに、これに関するいくつかの報道を確認しておきましょう。たとえば、ロイターの動画付きの報道記事が興味深いところです。

クリミア基地爆発、ロシア戦闘機8機破壊 航空能力低下=英国防省

―――2022年8月12日 16:13付 ロイターより

動画を視聴することができる方は、リンク先で是非とも動画を確認していただきたいのですが(日本語字幕付き)、5月16日と8月10日の2枚の衛星写真を比較してみると、たしかに大きな被害を受けていると思しき状況が確認できます。

また、ロイターの方の記事では、今回の爆発自体、「ロシアの防衛をかいくぐることができる新たな長距離兵器をウクライナが入手した可能性」を示唆している、などと報じています。

また、仏『ルモンド』(英語版)の次の記事を読むと、この爆発自体がウクライナ軍によるミサイル、もしくはほかの西側諸国による直接の攻撃という可能性もあるにせよ、今回攻撃対象となった基地自体がウクライナの支配領域から200㎞以上離れていることから、ロシア政府を困惑させるものだ、などとしています。

Crimea: Explosions on Russian base embarrass Kremlin

―――2022/08/10 14:49付 Le Monde英語版より

つまり、もしも今回の事件がウクライナによる攻撃を原因とするものだとすれば、それはロシア政府が「安全地帯」だとみなしていたクリミア半島の全土がウクライナの射程に入っているという可能性を示唆するものであり、その分、ロシアとしては戦略の最高を余儀なくされる、というわけです。

いずれにせよこの「クリミア爆発」を巡っては、報道自体は錯綜しています。

ただ、黒海艦隊の旗艦「モスクワ」の「沈没」を巡っても、ロシア政府側は「悪天候によるものだ」、などと言い張っていましたが、その後のさまざまなを総合すれば、どうやら「沈没」する前に何らかの爆発が生じていたことは間違いありません(『ウクライナ高官「モスクワ沈没前」と称する写真を投稿』等参照)。

自然に考えると、やはりモスクワはロシアが主張する「沈没」ではなく、ウクライナが主張する「撃沈」という可能性が高いのだと思いますが、ロシア政府がこれをあくまでも「沈没」と言い張ったという事実を思い出しておくと、今回のサキ空軍基地の「爆発」も「自然発火」ではなく「攻撃」によるものである可能性は濃厚でしょう。

HIMARSの威力と狙い

さて、ウクライナ戦争を巡る、ここ1~2ヵ月のもうひとつの話題が、「HIMARS(ハイマース)」です。

これに関してはウェブ評論サイト『JBプレス』に金曜日、こんな記事が掲載されていました。

ウクライナ反攻作戦のゲームチェンジャー「ハイマース」の驚くべき威力 射程距離50km以上のロケット弾、命中誤差はたった「2~3m」の精密度

―――2022.8.12付 JBプレスより

プロフィール欄によると、執筆者である深川孝行氏は防衛関連雑誌編集記者を経て、いったんはビジネス雑誌記者・副編集長を経験するも、その後は防衛関連雑誌編集長などを歴任し、現在はフリーの立場で複数のウェブマガジンなどで国際情勢、安全保障、軍事、エネルギー、物流などの記事を執筆されているそうです。

(※ただし、あらかじめお断りしておきますが、著者自身は金融、エクセル、ハンバーガーを専門領域としているため、この深川氏の議論が正しいのかどうかを正確に判断する知識はありません。あくまでも本稿ではJBプレスの記事をそのまま紹介するにとどめたいと思います。)

深川氏によると、この「ハイマース」とは “M142 High Mobility Artillery Rocket System” を略したもの(すなわち “M142 HIMARS” )であり、「高い機動性を備えた砲兵ロケット・システム」のことなのだそうです。

何が『高い機動性』なのかといえば、『足の速さ』と『中型輸送機で運べる』という2点が挙げられる。まずオフロード型の6輪軍用トラックにロケット・ランチャー(発射機)を積んだ『装輪式=タイヤ式』であるため、舗装道路を最高時速85kmで移動できる」。

そして、このHIMARSの出現により、夏ごろからウクライナ戦争の戦況が「明らかに様変わりしている」、というのが深川氏の主張の要諦でしょう。というのも、このHIMARS、機動性もさることながら、高い命中率を誇り、ロシア侵略軍を苦戦させている、というのです。

米国の狙いとロシアの苦境

このなかでも特に気になるのは、その「精密砲撃」の技術です。

一般的にロケット弾は勢いよく長距離まで飛ぶ半面、普通の大砲よりも命中精度は悪い。こうしたことから、この欠点をカバーするため前述のようにクラスター爆弾による面制圧の発想が生まれた。だがピンポイント攻撃ができるGMLRSの出現で、クラスター弾の必要性は以前ほど高くなっていないようだ」。

実際そのピンポイントぶりは遺憾なく発揮され、2022年7月下旬にロシア侵略軍が占領するウクライナ南部ヘルソン州のドニエプル川に架かるアントノフ大橋が、ハイマースの攻撃で通行不能になっている」。

この「アントノフ大橋が通行できない」という話題については、くしくも当ウェブサイトでは『ウクライナ南部・ヘルソンでロシア軍孤立か=英防衛省』などでも取り上げていますが、この橋の通行を妨げるようなピンポイント攻撃がHIMARSの強み、というわけでしょう。

しかも、深川氏はその攻撃の特徴について、「橋の道路(桁)部分に大きな穴を数カ所開け、大型トラックの通行を難しくしている(小型車や徒歩による通行は可能)反面、重要な橋脚は無傷」である点を挙げています。その狙いは、こうです。

ロシア侵略軍にとって極めて重要な補給路のこの橋にダメージを与えつつ、将来この地を奪還した時には素早く橋を修復できるように橋脚の破壊は避けるという、まるで脳外科手術的な精密砲撃の技をロシア軍に見せつけた格好だ」。

こうしたHIMARS、米国にとっては「いま売り出し中の米国製最新兵器」として実戦投入の効果をアピールする狙いもある、というのが深川氏の指摘ですが、逆に言えば、ロシア軍がコテンパンにやられれば、武器輸出市場においてもロシアは苦境に立たされる、というわけでしょう。

ロシアの国力低下と北方領土返還の可能性

いずれにせよ、個人的にはウクライナのすべての人々の無事を祈りたいと思いますし、この戦争が長引いてほしくないという気持ちが大変に強い一方で、もしもこの戦争が長引くならば、むしろアフガン戦争で国力を消耗したかつてのソ連と同様、ロシアにとってはウクライナ戦争で国力を消耗するであろうという現実も見えて来ます。

なによりロシアの国力が低迷すれば、長年、旧ソ連・ロシア時代を含めて不法占拠され続けてきた北方4島、千島列島、樺太などの領有権を、改めて国際社会に対し強力に主張する好機が到来するかもしれません。

これに加え、将来的にロシアが国連安保理常任理事国から排除されれば、日本の国連安保理常任理事国入りを阻む要因がひとつ除去されることにもつながりますし、「無法国家群」の力が弱まることは、法に基づく国際秩序を希求するうえでは望ましい話でもあるのです。

こうしたなか、ロシア側が今後、侵略の勢いを喪失するであろうとする予測を、英情報機関「MI6」の長官が提示していたという話題もありましたが(『英MI6長官「ロシアはウクライナで近日中に失速も」』等参照)、こうした予言が成就するのかどうかについて、今後とも注目する価値があることは間違いないでしょう。

読者コメント一覧

  1. クロワッサン より:

    対露平和条約を自由民主主義国家陣営が結ぶ時に、北方領土の領有権を欧米が何処まで受け入れてくれるか気になります。

    こだわると「ごねてる」となって日本が邪魔ってなるかもですし、根回しを始める時期とか色々大事そうですね。

    ロシアの暴発が終わっても習近平皇帝率いる中共や金与正率いる北朝鮮の暴発?が残ってますし、しばらくピリピリした状態が続きますね。

    1. 村人B より:

      今の時代、昔のようなアジア蔑視からくる日本冷遇はできなくなっているのは、ここに訪れる方なら認識している事かと思います。

    2. 名無ち より:

      北方領土の奪還はワンチャンあるかもしれない。しかし、その状況になると言うことは中国の悲願である満州族の地も同様に取り戻せる可能性が生じることになると思う。中国としてはネルチンスク条約まで戻したいだろう。そうなると、中国との間で樺太帰属をやり合うことになることを念頭に国際舞で振舞える政治家なんているのか?その前に樺太に自衛隊が進駐できなければ、国連で何を言おうが千島まで中国に持っていかれないと思うけどなぁ。まあ、流石にそれは米国としては許さないと思うけど。

    3. ムッシュ林 より:

      ロシアを徹底的に弱体化させることができれば北方領土を取り返す目が出てくるかもしれません。
      中露の国境確定は何度かに分けて合意がなされ、2004年の最終合意ではアムール川とウスリー川の合流地点にあるロシアが実効支配する二つの島をほぼ二等分にすることで解決しました。ロシアが実効支配する島を半分中国に返還した背景には、いずれ中国の国力がロシアを圧倒し、ロシアが清朝からネルチンスク条約で奪い取った極東ロシアの返還を中国に主張されることを恐れたからでもありました。
      ロシアが徹底的に弱体化して日本の支援がなければ立ち行かない状況になれば北方領土が返ってくる可能性も出てくると思います。
      振り返ってみると、ソ連崩壊後の貧しかったエリツィン時代が最も北方領土返還に近づいた時だったように思います。その後、プーチンが大統領になり資源開発で国力が高まってくるとロシアの態度はどんどんと強硬になり2020年には領土の割譲を禁止する条項が憲法に盛り込まれるに至っています。

    4. ヤン・アッカーマン より:

      ロシア敗戦後、先進技術がそっくりチャイナに渡らないか心配です。
      現在のロシア軍は極東まで回す戦力は無いでしょうが、その分をチャイナが肩代わりする段階も間近と思われます。
      北海道での土地取得を考慮すると、国威発揚でウクライナ戦争敗戦後のロシアと南北同時侵攻も考えられます。
      チャイナとロシアの立場は既に逆転していますし、北方領土返還交渉自体チャイナが口出しすることを考慮すれば、不可能とは言わないまでも難しいのではないでしょうか。
      仮に北方領土返還交渉がまとまっても、日本は実効支配するだけの戦力を持ち合わせていないと思います。

  2. sey g より:

    今回のウクライナ戦争でわかったこと。
    国連は、常任理事国がルールを破れば機能しない事。
    国連とは、何処かが侵略されたら その他の皆で制裁して国連軍が対処する事で平和を護るのですが、今回ので吹っ飛びました。
    そして、次にわかった事。
    G7だけの経済制裁でも十分機能した事。
    NATOに入ってたら無事だった事。

    結論は、もう国連は必要なくなりました。

    90年代。もう世界大戦は起こらないと思われました。
    ロシアが崩壊し、共産主義の大国が消えたからです。
    あの当時中国のGDPは日本の10分の1でした。
    しかし今は違います。
    何故か?
    中国もロシアも自由主義経済の恩恵だけ受け、義務とルールを無視したからです。

    原因がわかったので、対処も簡単です。
    これからは、経済は自由主義陣営と権威主義陣営とで二分し、権威主義陣営がおいたしたら、すぐさま自由主義陣営だけで制裁するシステムをこれから作っていくと思います。
    また、経済も自由主義と権威主義との国家間に壁を作っていくと思います。
    中国や、ロシアの様な権威主義的国家では新しい技術は産まれません。
    何故なら、その様な国では努力して技術を開発してもその果実は別の人が奪うのが当たり前だから護られないから、誰も苦労して研究開発しないのです。
    故に現在も他国から絶賛盗んでいます。

    例えば、今回中国の他国の排他的経済水域へのミサイル発射。実はルール上はオッケーなんですが、こういう小さな事でもG7での経済制裁で対処していく事で世界大戦の目を摘んでいく。
    ヒヤリハットの様に、世界大戦への道のりまでに小さな小さな目が沢山あるのです。
    ウクライナ戦争も、その小さな事に対処していたら防げたんだと想像します。

    その為に、今回のロシア制裁の成功を見せつける事は今後の新しいG7が主導する制裁組織ができるか否かの試金石になりそうです。

    もし、その様な組織が出来たら 中国からの企業エクソダスが起こるでしょう。
    そんなもの中国が許すはずないので、早目に脱出した企業が勝ち組みになると思います。

  3. 古いほうの愛読者 より:

    多分,英国発の希望的観測情報を根拠にした判断で,現実はかなり異なると思います。
    ウクライナのゼレンスキー氏は「全領土の奪還」と言っていますが,アメリカやドイツの本音は「そろそろ領土を割譲して停戦してほしい」だと思います。最初のうちは「ロシアをできるだけ弱体化したい」だったのですが,ドイツにとっては自国経済への被害が大きすぎ,アメリカも国内で厭戦気分が増大してきて米国民からの不満も大きくなってきたので,選挙で選ばれた大統領や首相は,そろそろ停戦の方向に動かざるをえなくなってくると思います。本心はロシア弱体化のために戦争を続けたいでしょうが,自分の政権を放棄してまで続ける気にはならないでしょう。イギリスは戦争による被害が少ないので「ロシアは負始めた。もっと戦争を続けろ」と,アメリカやEU諸国に働きかけています。EU諸国でもトルコは,ロシア支援の方向に傾いていて,EU内もかなりバラバラです。
    以前「終戦後にウクライナが軍事強国になることを恐れて,欧米は武器供与を最小限に押さえている」と書きましたが,最近は,早く停戦してほしいので,武器供与をもっと渋って,ウクライナが負けないギリギリの線まで絞っている気がします。そう考えると,ロシアが事実上負ける形で停戦・終戦することはない気がします。
    停戦後にウクライナが賠償を得られる可能性は少なく,欧米や日本が援助することになるでしょうが,欧米はかなり渋くて「日本は軍事援助をしなかったから,もっと復興資金を出せ」と圧力をかけられる方向に進む予感があります。ウクライナは,援助した武器の一部すら横流しされる国ですから,汚職根絶から始めないと援助の効果が少ないでしょう。
    停戦後は,グローバル経済から,「中国+ロシア」と「アメリカ+EU+日本+etc.」という2ブロック経済圏へと,世界の経済構造が変化していくでしょう。アフリカやアジアや中米の途上国を中心に,「中国+ロシア」経済圏に参加する国も,結構多いと思います。

    1. 機旅 より:

      参考になります。お話ありがとうございます。

  4. 匿名 より:

    外務大臣に彼を据え置きにするような鈍い内閣 ですから、北方領土など舵取りの難しい調整など無理だと見ています。
    ハニトラ疑惑もTwitter上で騒がれながらマスコミがだんまりなのも分かりやすいですね。
    地道な中国の侵略活動の方が今は怖いです。

  5. cru より:

    >北方領土返還
    勿論、自分も日本人として、千島列島すべてを含め、全島返ってきて欲しい一人なのですが。
    一体何をどう立ち回れば取り戻せるのでしょうね?
    そこの具体策というものは見掛けた覚えないです。ちなみに自分は思い付きません。
    どなたか、良い考えがあれば教えて欲しいです。興味があります。
    経済制裁解除の交換条件とか? ですかね?

    >日本の国連安保理常任理事国入り
    これも、入れればそれに越したことはないのですが、どうすれば入れますかね?
    やっぱり、具体的な立ち回りが分からない。

    個人的には、もう国連安保理常任理事国何て枠組みそのものが、いらんいざこざを招いて、国際問題の解決を妨げているようにも思えるので。
    そんな面倒な責任とか役割を背負わされそうになるより、国連安保理常任理事国という枠そのものを無くすように働きかけた方がいいようにも思えます。
    まあ、既得権持っている他の国が言う事聞かなさそうだし、無理かなあ。

    対露制裁の実績アピールくらいしか、思い付かないんですが、それぐらいで食い込めますかね?
    これならいけるという、具体案をお持ちの方がいたら、聞いてみたいです。

    1. Padme Hum より:

      >そんな面倒な責任とか役割を背負わされそうになるより、国連安保理常任理事国という枠そのものを無くすように働きかけた方がいいようにも思えます。

      G7に「経済安全保障理事会」を設けてG7が理事国になる。国連の安全保障理事会は米英仏が常時開店休業状態にする。なんてのはどうかしら?

      1. cru より:

        >G7に「経済安全保障理事会」を設けてG7が理事国になる。国連の安全保障理事会は米英仏が常時開店休業状態にする。
        なるほど。
        国連を解体して、新たな国連を作ってしまおうなんて案も見掛けたことありますけど。
        そういうのも、面白そうだと思います。

  6. aru より:

    8月8日の朝鮮日報に、「ロシアの最新型主力戦車T90がウクライナ軍のミサイル攻撃により一瞬で破壊される様子が捕捉された。」とありますが、韓国は軍事産業において莫大な利益を上げていると思います。
    韓国も中国・北朝鮮・ロシアと変わらないのでは?

  7. 宇宙戦士バルディオス より:

    https://twitter.com/akagitsuyoshi/status/1558333595819085825
    赤城毅/大木毅
    @akagitsuyoshi
    補給や増援・補充を送るルートのボトルネックを叩いて、野戦軍を孤立させる。将来の陸戦を考える上で重要な戦例となろう。
    https://twitter.com/DefenceHQ/status/1558330118317162503/photo/1
     ウクライナ軍による橋梁破壊が、ロシア軍の補給に大打撃を与えているというお話。

  8. 元ジェネラリスト より:

    クリミアの空軍基地での爆発は、NYT以外のメディアもウクライナの攻撃による爆発と報じ始めてます。
    宇露どちらも攻撃による爆発を否定しながらも、相場観としてはウクライナの攻撃による爆発説が醸成されつつあるようです。

    核エスカレーションの文脈で、ロシア領土内への攻撃があった場合にロシアがどう反応するかを注目していたんですが、今更ウクライナの攻撃とわかったからと言ってロシアが核反撃したりすれば不格好です。ロシアはあくまで事故と言い続けるでしょう。
    今後ウクライナがクリミア半島を攻撃しても「攻撃してませんよ~」と言えば核エスカレーションの心配は少ないことが確認されたということかと思いました。

    実は、ロシア自身も核兵器を使わなくて済む名目があると嬉しかったりして。

  9. トシ より:

    日露戦争で旅順攻防戦を戦ったロシア将軍ステッセルは降伏後に乃木に
    「最初は日本軍の砲撃は拙かったが日を重ねるごとにどんどん上達していった」と語った。

    ウクライナも同様で、開戦半年で砲兵部隊のレベルが急上昇しているはず。
    榴弾砲やハイマースの豊富な実戦経験がありウ軍の砲兵部隊は世界上位に位置する。

    索敵方法も徹底していて衛星画像やドローン画像に相手の通信傍受。
    敵地潜入した特殊部隊、諜報部隊やパルチザンによる報告。
    これらを総合して精査して精密打撃を加えている。

    ロシアはイラン製ドローンでハイマースに対抗するとのこと。
    米国はすでにドローンを無効化する装置をウ軍に提供しているともされる。

    まずアウトレンジからの打撃で徹底的にロシアを弱らせることが必要だ。

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