歴史は繰り返す:「新発見・万葉集は韓国語だった!」

本稿では、今まで隠されていた、大変な秘密を暴露したいと思います。上代日本語で書かれているとされる万葉集は、じつは、韓国語で解読可能であり、しかも新羅の「郷歌」だったのです!(な、なんだって~!?)…という驚きの新説(珍説)に接してしまいました。

2021/04/18 20:15追記

本文中の誤植を修正しております。

野平俊水氏の20年前の名作

日曜日の昼下がり、書架を整理していると、今から約20年前に刊行された、1冊の本を再発見しました。野平俊水氏が執筆した、『韓国人の日本偽史』という書籍です。

【参考】『韓国人の日本偽史

(【出所】アマゾンアフィリエイトリンクより)

初版第1刷が2002年5月、つまり今から約19年前に刊行されたという、非常に古い本ですが、驚いたことに、現在になって読んでみても、内容自体はほとんど陳腐化していないのです。

当時は「日韓ワールドカップを機に、隣国である韓国のことに興味を持った」という人もいたでしょうし、また、時期的に、『冬のソナタ』が日本でも話題になるより前でもあります。韓国のことをわざわざ調べようとする人が、今日と比べて多かったとも思えません。

そんな時代に刊行された本書のコンテンツは、第1章の『韓国人による文化伝達偽史と侵略偽史』、第2章の『日韓合作による「偽史」』、第3章『歴史歪曲の法則』など、まさに時代をかなり先取りしたものでもあります。

というよりも、韓国メディアで今日出てくる、日本に対するルサンチマンに満ちた社説、コラム記事などを読んでいると、韓国国内の反日のパターンは20年経ってもまったく進歩がないと思わざるを得ません。

ただし、まことに残念ながら、アマゾンでの評価はそれほど高くありません。

本書が刊行されたのがアマゾンの初期だったということもあり、レビューも2000年代前半のものが中心で、正直、これらのレビュー自体も、明らかに内容を読んでいないレビューや、具体的な指摘がなく感覚だけで書かれたレビューなども多く、正直、「低い評価」は信頼に足るものではありません。

しかし、レビューの評価が低いためでしょうか、本書を現代風にアレンジして再刊する、といった話は聞きませんし、おそらく書店でももう手に入らない可能性が高いでしょう。もし読者の皆さまが図書館に行かれる機会などがあれば、ぜひとも本書を検索し、ぜひとも手に取って読んでいただきたいと思う次第です。

「万葉集は日本語だった」、「な、なんだって~!?」

さて、本書の中で、興味深い記述はたくさんあるのですが、そのなかでもとくに面白いのは、第2章第8節の『日韓合作偽史⑧ 万葉集は韓国語である』(同著P126~)です。

野平俊水氏によると、「万葉集は韓国語である」という主張は、1980年代から90年代はじめにかけ、日韓双方でベストセラーになったのだそうであり、「一時期は書店の歴史書コーナーがこの手の本に占領されていた」としています。

これらは、個人的にも記憶に残っています。1990年代のベストセラーでもある『トンデモ本』シリーズでも取り上げられていたからであり、とくに「上代日本語を韓国語(しかも酷い場合は現代韓国語)で解読するらしい」という部分が、まさに噴飯物だったと思います。

それはさておき、野平氏によると、こうした「万葉集=韓国語」説の代表格が、韓国の作家・李寧熙(り・ねいき)氏による『もう一つの万葉集』(1988年、発行元は池田書店、出版元は文芸春秋)という書籍なのだそうです。

また、この李寧熙氏の著書を熱心に支持していたのが、発行元の「池田書店の前社長・池田菊敏氏」(※肩書は原著通り)で、池田氏は『週刊朝日』1989年10月6日号で、こんなことを述べたのだとか。

あるとき、ソウルで、李さんに、『万葉』には読めない歌がある、と座興で話したんですよ。すると、たちどころに解いて見せたじゃないですか。これはいけると、その場で執筆を頼んだのがこれです。彼女の分析は四百首ほどで終わってますが、これがこじつけなら彼女は天才ですよ」。

もちろん、この手の「上代日本語を韓国語で読む」というのは、言語学的にはメチャクチャな解釈です。しかし、出版の世界では、「売れたものが勝ち」という風潮があったことはたしかであり(※これは今でもあまり変わらないのかもしれませんが)、実際に同著はよく売れたのでしょう。

かくて歴史は繰り返す

なぜ唐突に、こんな昔の話を持ち出したのかといえば、韓国で『日本の万葉集は郷歌だった』という書籍が、韓国で出版された、という話題を見かけたからです。

ブックラブが『日本の万葉集は郷歌だった』を出版【韓国語】

―――2021/04/15 10:30付 『イッシュー・イン・ファクト』より

韓国の『イッシュー・イン・ファクト』というウェブサイトによると、問題の書籍の主張は、日本の万葉集は古代の新羅の「郷歌」だったとするもので、この「郷歌」の解析に関する研究結果を応用した結果、万葉集4516編の多くは「新羅郷歌」だったことが判明したのだそうです。

リンク先記事の記載の一部を日本語で要約しておきましょう。

  • この本は、1970年代からの新羅郷歌の研究結果をもとに、金●●先生が新たに発見した新羅郷歌を適用して、日本の万葉集の難読句の解読を試みたものだ(※●●部分は人名と思われますが、うまく訳せなかった部分です)
  • 万葉集は朝鮮半島から日本に渡った人々と天皇と天皇家を中心に活動して作られた作品であるが、今回の解読結果では、日本の天皇家の極秘事項と韓日古代史が綴られていることがわかった
  • 著者は「万葉集は新羅郷歌解析法によって完全に解釈が可能」としたうえで、「この解析法を韓日どちらの国が先に受け入れ、今後の韓日古代史の解釈の主導権を握るのか、成り行きが注目される」としたうえで、「日本に解釈の主導権を奪われた広開土陵碑の悲劇を繰り返してはならない」と述べた

…。

「万葉集は朝鮮半島からの渡来人や天皇家を中心に作られた」云々の時点で、なんだか脱力してしまいます。万葉集には「防人歌」など、「読み人知らず」、つまり今風に言えば一般人の作品が多数含まれている事実を無視している時点で、なんだか脱力してしまいます。

ちなみに記事によると、著者はソウル大学を卒業し、1970年代以降、郷歌の研究を続けており、北東アジアの古代文字解読と「郷万葉コラムニスト」(?)として活動されているのだそうです。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

この点、「郷歌」について、ちょっと調べてみたのですが、どうもよくわかりません。日本語版だと、『ウィキペディア』というウェブサイトくらいしか、説明が見当たらないのです。

しかも、この『ウィキペディア』の説明も、「新羅時代の朝鮮語の歌謡。25首が現存し、新羅の言語を知るための重要な資料である」といった具合に、非常に漠然としたものです。

ただ、25首しか現存しないという「郷歌」とやらを使い、4500首を超える和歌を解読するという試みは、言語学の専門家ではなくても「かなり無理がある」と思わざるを得ません。

ちなみに、一般にトンデモ本と呼ばれているものは、どんな国であろうが、どんな時代であろうが、コンスタントに発行され続けるものなのだと思います(著者私見)。したがって、本書が「現代韓国人の対日コンプレックスの証拠だ」と断言するのは、やや尚早でしょう。

しかし、まさか今から20年前の書籍を現時点で読んでもまったく色あせていないとまでは思っていませんでした。

いずれにせよ、書架の古い書籍を漁るのも、たまには良いものですね。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. へちまはたわしのみに非ず より:

    一から十までさっぱりわかりません。

  2. G より:

    なるほど、「郷歌」のほうがやたら少ないからこそ、他国のものに当てはめるのも容易なわけですね。

    まあ、当てはめて偶然の一致があると楽しいのはよくあることです。ただ、そういうのは素人、在野の歴史家たちが趣味でやるもので、それ以上の意味はありません。

    ただ、韓国にはまともな歴史学や考古学が全くないので、そういった在野の楽しみの研究レベルがこの国の歴史学のすべてだったりするんですよね。

    ちなみにこういったトンデモものについてすら、日本の方がずっと凌駕して膨大な量になります。ただし、その上位にしっかりした歴史研究や過去からの蓄積もあるので目立ちませんが。

    1. 匿名 より:

      万能壁画を思い出しました。

  3. kurisyu より:

    ムーなブックスとか、衝突する宇宙とか、トンデモ本は分かって読む分には詭弁理論のこじつけ方を知れたりトンデモな結論へ進むファンタジーを読めたりして結構面白いです。

  4. りょうちん より:

    「手搏図」も抑えておきましょう。「酢」のように何にでも使用できます。

  5. 閑居小人 より:

    何十年か前に万葉集が朝鮮語で読めるとの本が出版され、著者は女性で韓国の国会議員とかのふれこみだったと記憶しています。
    手に取って読んだところ下品下劣な訳でとても読むに堪えない代物でした。
    題名も作者も記憶していませんが、日本を馬鹿にしていることがよく分かりました。

  6. PONPON より:

    祭りで使われる日本語の「わっしょい」は朝鮮語の「わっそ」らしいです。
    その「わっそ」は「来た」という意味らしく、古代朝鮮人が各種文化を日本に伝えるために来たということで、大阪の四天王寺で1990年以降「四天王寺ワッソ」祭りが開催され、地元自治体や財界が協力してNPO法人が設立されました。
    アンミカ氏等の在日コリアンの人たちが毎回多数参加し、古代朝鮮人から日本にもたらされた文化に感謝し、韓日友好のための大イベントになっています。

    以上、妄想が制度化された祭りにまで発展し、人々が自然に洗脳されてしまった危機的状況の説明でした。

    1. りょうちん より:

      WASSHOI!!は日本由来です。古事記にもそう書いてある。

      1. PONPON より:

        りょうちん様

        「わっしょい」が本当に朝鮮由来の言葉だと信じている大阪人は少ないでしょうが、韓国と仲良くなるんやったらええんちゃうん、というのが私の知る大阪人の反応です。

        そういった寛容の心が事態の悪化をもたらすのでしょうね。

        ちなみに、各地の自治体の協力で、最近は韓国のハイキングコース「オルレ」が従来の由緒ある古道に上書きされるように設定されはじめ、古い案内標識が外されて大極旗のようなのぼりに置き換わっているようです。
        そのコース上の古寺などにも朝鮮半島からの由緒が記載されはじめ、そのうち日本は完全に古代朝鮮半島の一部であったとの主張が出てくるのでしょう。

        自治体職員の韓国びいきは困ったものです。

  7. ミナミ より:

    もし韓国人の願望の「日本は百済の末裔」が本当なら、
    言語や書物にかなりの程度、影響が残って無いと成立しないですけどね
    なのに、全く無いって何?

    宗主国側()が日本に王子を人質を送ってるって何?
    宗主国側()の王様に倭人がいるって何?
    宗主国側()がいつも侵攻されてて、その逆は皆無って何?
    宗主国側()に属国()タイプの古墳が残ってるって何?

    古代から朝鮮半島は日本と比べ、寒冷・乾燥地で人口が少なく、
    日本より優越した時期なんて皆無だと思います

    1. 匿名 より:

      根拠は?ですが 1万年以上前 縄文人が朝鮮半島南部にも住んでいたが 北方勢力に押されて(嫌気がさして) 日本列島にひきこもった という学説も有るようです。[縄文人 朝鮮半島]でググると見つかります。

      1. ちょろんぼ より:

        いつもお世話になっております。

        匿名様 
        朝鮮半島南部・済州島から九州北部まで、縄文・弥生時代同一文化圏と
        する論文が多く出ております。
        朝鮮半島南部に日本様式の全ぽ後円墳があり、日本由来古墳だと埋め戻すか
        ブルで破壊しているようです。(任那の名残)
        又、奈良時代の税金の一部に挑戦地名鮑があります。

        1. 匿名 より:

          結局 Y染色体・mtDNAからも 歴史、文化的にも大きく異なるため 完全な異邦人(違法人)なのに なまじ顔つきが似ているため かえってこじれるのでしょうね。

      2. ミナミ より:

        匿名様

        御返信ありがとうございます。
        縄文時代の事なら、書かれた通りの可能性は、充分あると私も思っております
        私が書いたのは、歴史をある程度書かれ、残っている時代以降では、
        例えば「百済の遺民が当時の日本の支配階級」などという事は考えられないという事です
        むしろ単に日本への入植を許されただけでしょう

        そもそも当時の中華は、(現在と全く違って)世界のスーパー先進圏であり、
        三韓も中華から流れて来た者達が主導して作った国だと思います
        大和王朝でさえ、中華の遺民、或いはそれと大和・河内辺りの豪族との連合政権の可能性があると思います

        「半島から文化が伝わった」と言いますが、伝えたのは楽浪郡・帯方郡に居た中華の先進的で現地の支配階級の人間でしょう、王仁博士の様に(この人物も実在したか分かりませんが)

      3. ラスタ より:

         確か、半島南部の古代人骨を調査した話だったかと。
         何かで見たか読んだかしたのですが情報源を思い出せず、検索しても見つかりませんでした。
         なので、以下はウソ書いてるかもです。

         朝鮮半島南部において、古代人骨に当時の縄文人の特徴が見られる。
         その特徴はその前にも、そののちにも半島人骨には見られない。
         縄文人が古代の一時期において半島進出していた可能性がある。
         少なくとも、縄文人と同じ骨格特徴と文化を持った人類が、一時期ながら半島南部に居た可能性が高い。
         といったようなものだったかと。

         であれば、百済のルーツは半島に渡った日本人という可能性もあり、「日本人は百済の末裔」という話は必ずしも全面的な間違いではないとも考えられます。
         ただし、百済人というか百済国のルーツが渡来日本人(縄文人)という話になりかねず、当時から植民地みたいな感じで、彼らにとっては都合悪そうですね。

         上記を仮定として、なぜ縄文人が半島から撤退して、その後逆に流入した半島人が弥生人となって日本人化したのか。
         なんとなく、近代における日本と半島の関係と被って見えなくもないような。

    2. 門外漢 より:

      百済王朝が古大和語を遣っていたとすれば可笑しくないですね。
      百済の王族が大和に来ていきなり高級官僚に任命されたりしてるんですから。同じ言葉を話していたのではないでしょうか。
      百済王朝公用語が王国民と同じ言葉であったと断定も出来ません。
      ロシア王朝の公用語はフランス語であったとも言われてます、そんな関係じゃ無かったでしょうか。大和でもハヤトの言葉は能く通じなかったようですし。

      百済王朝の支店が大和朝廷だとも、大和の出張所が百済だったとも、どっちも考えられるでしょう。稲作の伝播を考えると後者の可能性が高いと思いますけど。

      1. 愛読者 より:

        下のほうにも書きましたが、多くの人が現在の国境線が古代から続いているように考えているのが不思議です。民族についても大人しい定住農耕民族ばかり考えていて、馬や船で広域を常に往来している武器を持った支配層の存在を無視している気がします。5世紀ころは、現在の国境線とは無関係に、南朝鮮と日本(東北部をや北海道を除く)が一体となった「倭」と呼ばれる地方があって、支配層の民族はほぼ同じ言語で話ができた、と考えるほうがいいと思います。ただし、中国の地方政権である高句麗の支配者層とも、似た言語だったようです。農民とは別の民族だった可能性も高いです。定住農耕民族は、最初は被支配民族だったでしょうから、その言語は現在の標準語には、ほとんど反映されていないと思います。隼人は農耕民族だったのでしょうか。

        1. 門外漢 より:

          愛読者 様
          国境線の件同感です。
          そもそも当時韓国なんて国は無く、当然韓国語なんて言葉も無かったんですがね。
          ハヤトについては海の民で、ヤマトが山(陸?)の民という説もあるようです。何れにしても異民族と言って良い関係だったのでしょうね。

  8. だんな より:

    オレオレ詐欺の注意文句で言えば、「朝鮮人の起源主張は、全て嘘」。
    半万年の歴史が嘘なんだから、後は推して知るべし。

    1. 門外漢 より:

      半万年の方から来ましたニダ。

  9. sey g より:

    トンデモ本と言えば、昔 太平洋に大和大陸が出来てそれが日本の領土となる未来を予言した本がありました。
    子供の頃の私はそれを、日本の未来スゲーと興奮して読んだ記憶があります。
    韓国のそれは、日本の皇室は元々半島からのものだ、桜は半島起源だ、茶道も剣道も寿司も何でも、世界に評価されるものは全て韓国が起源だというのは コンプレックスの裏返しでしょう。
    あんなスゴイものが、日本で出てくる訳ない。それらは全て韓国が教えたから出来たんだ。という見方と、両班は下のモノの全てを奪っても差し支え無しとおもってるのか。
    日本人は、それらを笑って見てるのもいいのですが、いつの間にか何も知らない外国人が韓国の嘘を本当と勘違いする可能性があります。テコンドーの様に。
    奴等の広報能力を甘く見てはいけない。

    1. PONPON より:

      sey g 様

      >奴等の広報能力を甘く見てはいけない。

      同感です、KPOPの韓国芸能事務所が豊富な資金力でアメリカの芸能事務所を買収し始めているようであり、そのうちハリウッドにも進出するでしょう。

      アメリカ人も中国なら拒否感を示しますが、韓国ならウエルカムのようですし、日本と韓国を同じように見ているようです、中国とは違って信用できる国だと。。

  10. Naga より:

    歴史を捏造しまくってるので、もはや本当の朝鮮歴史は分からないしょうね。知るつもりもないと思いますが。

  11. 阿野煮鱒 より:

    「くだらない」は「百済ない」と真顔で言う朝鮮人は後を絶ちません。
    残念ながらそれを信じてしまう日本人も多数います。

    キリがない作業ですが、一々否定していかないと日本文化が腐蝕していきます。
    0:100メソッドは実に面倒です。

    1. だんな より:

      阿野煮鱒さま
      私が一番気にしているのは、任那日本府です。
      韓国は、日本→朝鮮半島の文化伝達を逆流させようとしています。
      偽売春婦並みにタチが悪いです。

      1. PONPON より:

        だんな様

        日本式の古墳が旧任那地区で発掘され、慌てて埋めなおしたという事実隠匿事件がありましたね。

      2. 門外漢 より:

        当時「日本」という国号など無かったから、「日本府」などある訳が無い、という乱暴な理屈をこねる向きもあるようです。
        しかし日本書紀ー正しくは日本書・紀だと思いますがーに記されているから「日本府」なので、日本という国号を得てからなのでそう書かれているだけです。
        で、当時どう呼ばれていたかは定かではありませんが、倭府とか大和府或いは大宰府だったのかも分かりませんが、大和朝廷の出先機関で加耶諸国からの徴税や軍役を担うものはあったろうと思ってます。

        1. PONPON より:

          門外漢様

          私は、稲作を日本から朝鮮半島にもたらしたのが大和朝廷であり、稲作普及と同時に任那日本府が加耶諸国を制圧していったものと考えています。

          https://nihonsinwa.com/page/655.html

          その際に、日本人が亡くなった場合日本式の古墳が作られたものと。

          1. 門外漢 より:

            PONPON 様
            稲作の伝播は、最近では日本から半島へというのが定説になって来ましたね。
            稲作の発祥は大陸南部と言われてますが、大陸の北部や半島の北部は現在でも稲作には不適な地帯です。そんな不毛地帯を経由して伝搬するなんて考えられませんわね。
            琉球列島経由で九州へ、九州から本州・半島南部へ、と考えるのが自然でしょう。

  12. 農民 より:

    >これがこじつけなら彼女は天才ですよ
     天才なんでしょうね(はなほじ

     チンギス義経説も、シーボルトがどこまで本気だったかはなんともながら、根拠は「年代の一致」「語感が似ている物が多い」「弁慶に相当する人物も居た」などが挙げられるようです。
     事実だとすれば驚きに満ちていて浪漫溢れる話ですが、まぁおおよそ本気にする人は居ませんし、ましてやこれを以って「モンゴル帝国は日本起源だ、つまり現モンゴル国は本来日本のものであり、なんなら元も含めれば中国は日本のものである」などとほざく人間など皆無です。

    「でもなー、石破茂はゲルって言われてるやろ。あれってシゲルから採られてると思われがちやけど、ほんまはモンゴルの移動住居のゲルのことなんや。石破茂は実は源義経の遠い子孫でな、義経がほんまにチンギスハンだったのをモンゴル政府が認定した時につけてもらったあだ名なんや。」
    「本当ニカ!?」
    ( ◑ヮ◑)「うそやでー」

  13. めがねのおやじ より:

    更新ありがとうございます。

    あのう、20世紀初頭に日本人が朝鮮半島民をいろいろ調査したところ、識字率は僅かに10%だったんです。両班ですね。当然漢字でしょうが、その程度の識字率でどのように詞や歌を継承して行ったんでしょうか、不思議です(失笑)。

    新羅ってシラギと読む焼肉屋は結構ありますし、シルラって読ます朝鮮系の店もあります。シンラもある。地図では確かその隣りが百済、北側が高句麗。で高句麗に全部制圧されたんですよネ。

    それが8世紀ですから、万葉集に掲載されてるのは6〜7世紀の作品がほとんどなんですが、計算合わんよネ(笑)。また嘘かい(爆笑)。パクリ屋め!

    1. Tokyo Guy 東京原住民 より:

      ・・・と言うことは、この郷歌とやらは、万葉集のパクリだったのでは・・・。

  14. 太郎 より:

    韓国語でも七五調がある、という主張なんすかね
    もしあるんなら興味があるというかなんというか、ちょっと深堀りしてみたい気もする

  15. 匿名 より:

    昔2ちゃんで定期的にスレが立って紹介されていた「日本語源流散歩」というものがあります
    韓国の新聞に掲載されていたコラムのようで、日本語の語源は韓国語だというものです
    韓国のどこかの大学の学長が書いています
    傑作揃いですが、中でも私のお気に入りは、日本語の「君と僕」は韓国語の「キムとパク」が語源だというものでした
    君が代は「金家の世の中」という意味らしいです

    1. 匿名 より:

      日本語の「パクリ」という言葉は韓国人の朴(ぱく)さんと李(り)さんの名前の合成でできたという説があると聞いたことがあります。

    2. 匿名 より:

      でも、李南教のネタって元ネタを遡るとほとんど日本人作なんですよね。日本人→洪潤基→李南教→そして伝説へみたいな流れだったと記憶。
      https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%8E%E5%8D%97%E6%95%99

  16. 老害 より:

    この話題は、大昔にNHKで見た記憶があります。その時ですら、「アホらしい」としか思いませんでした。

    半島の連中にとって、どうやら「根拠」「証拠」は重要視されません。
    優位に立てるのなら、なんでもありです。話題にするだけ、アホらしい。

  17. えとはひつじ より:

    何年も前に「日本語の正体 倭(ヤマト)の大王は百済語で話す」(金容雲:著)を買って読みました。著者の紹介欄には、韓国を代表する数学者にして、日韓文化比較の大御所とあります。
    色々とこじつけていますが、中身は百済ないです。
    第一、百済語や新羅語自体が不明の言語らしいですしー
    日本では古代の大和言葉、例えばYouTube で検索すると、歌を含めて沢山出てくるのとは大違いです。
    朝鮮半島からの帰化人の単語(言葉)から日本語になったのも有るかも知れませんが、まずはあんた達が百済語、新羅語を解明しなはれという事ですー無理だろうけど。
    「日本語の正体」は良い本ですよ。必ず朝鮮が嫌いになります。

    1. 門外漢 より:

      仰ることは判るんですが、この「百済」と書いて「くだら」と読むのはなかなか興味深い。
      大阪にこういう地名がありますし、JRの駅もあります。
      これについては「クン・ナラ」の音便化という説も、捨てがたいと思ってるんです。

      1. ミナミ より:

        単に入植地だっただけなのでは?
        新羅という地名やら神社も、滋賀とか関東にあるのと同じ様に。

        1. 門外漢 より:

          百済は音読みすれば「ひやくさい」で朝鮮語読みなら「ペクチェ」で、「くだら」とは似ても似つきません。
          訓読みだからどう読もうと構わないのですが、その説明の一つに「クン・ナラ」説があります。
          現在の朝鮮語で解釈すればという注釈付きですが、「クン・ナラ」は「大きい国」とか「本家の国」というような意味がありそうです。
          新羅も音読みでは「しんら」、朝鮮語読みなら「シルラ」で、短縮形として「しら」はありそうなのに「しらぎ」の「ぎ」は何なのでしょう?これも現在の朝鮮語で解釈すると「しら のヤツ」となるようです。
          つまり百済に対しては肯定的な意味、新羅については否定的な意味に読めるというのは、なんとなく当時の国際情勢を反映してるように思うのです。

  18. ちょろんぼ より:

    いつもお世話になっております。

    ここで未だ出ていなかった本を紹介します。
    「もう一つの万葉集」李寧熈 著作
    これも忘れてはいけません。

    1. 美術好きのおばさん より:

      「もう一つの万葉集」李寧熙著のAmazon書評を見てきました。その中に、

      “英語のネームと日本語の名前、nameとnamae……似てる! 起源は一緒に違いない! それの韓国語版です。”

      と言うものががありました。『日本の万葉集は郷歌だった』もその類いのようですね。

  19. H より:

    そういえば日本とユダヤ同祖論なんてのも
    あったような

    そのうちイエスやゼウスも朝鮮て言い出し
    ても驚きません、笑いを堪えるのが大変で
    しょうけど

    1. 農民 より:

       一部の人間が主張してるだけなら、もう結構前に言ってますねーイエスキリスト韓国人説。アジア風の厩で生まれるイエスの絵画が作られてます。
       ビッグバン=宇宙の中心が半島なんてネタもありましたっけ。

      1. 七味 より:

        農民様

        >イエスキリスト韓国人説

        ひらめいたのです♪
        ٩(。•ω<。)وピコーン

        生物学で進化の系統樹ってあるじゃないですか、その応用なんですが・・・・

        1 韓国人の親は韓国人である
        2 韓国人の子は韓国人である
        って仮定を立てるのです♪

        で、特定の韓国人(仮に「パク」さんとしますね)を選んでその親を、更にはその親を、って具合に辿っていくのです♪

        仮定1から、パクさんの親も、そのまた親も、み〜んな韓国人なのです♪
        で、そうして見つかった韓国人(仮に「キム」さんとしますね)から、その子、孫・・・・っていう風に、今度は未来に向けて辿っていくのです♪そうすると、仮定2から、彼らキムさんの子孫は、みんな韓国人なのです♪

        適切に「パク」さんを選べば、多分、人類の範疇で、ムリなら更に人類の祖先となる種まで遡れば、きっとイエスキリストに辿りつく「キム」さんがいるはずなのです♪

        つまり、イエスキリストは韓国人なのです♪

        qedなのです♪ ( -`ω-)✧ドヤッ

        1. 農民 より:

          七味 様
           つまりアダムとイヴまで遡っても韓国人で、親…すなわち創造主も韓国人。もはやミトコンドリアも韓国人だし炭素原子も韓国人。宇宙は韓国人だった…?(錯乱)

           真面目な話、過程の部分って面白いですね。私は生粋の日本人ですが(こう書くと詐称っぽいからフシギ!)、遡っていくだけでどこかで日本人種(not国籍)とは言えなくなる人物が居て、そこで人種が変わったと言えてしまうのか。人種って妙な概念ですね。

        2. H より:

          七味様、農民様

          面白いお話しありがとう
          ございます
          きっと未来の朝鮮人は魔法が
          使えるようになるんだと思い
          ます

        3. みったぁ より:

          七味さま:

          ん、それだと1と2から
           3 韓国人と他の人類と系統が違う。
          が導き出せるのです。

          つまり、 韓国人の(中の)イエス≠イエス となります。

          ※韓国人の(中の)イエスの存在を否定するものではありません

        4. 七味 より:

          農民様、H様、みったぁ様

          おバカな戯言にお付き合いいただき有難うございました♪
          m(_ _)m

          仮定は、そんなに常識と外れていないと思うけど、結論はバカバカしいものなのです♪

          現在の国とか国民の概念を、国境すら全然違ってた過去に当てはめて、「○○(過去の個人)は、△△人(現在の国籍)」ということ自体が、バカバカしいんだと思うのです♪

          あたしの祖父の祖父のそのまた祖父の、もうひとつ先くらいの祖父は○○の国の△△村(ちょっと自粛)に住んでたそうだけど、多分、その人は△△村の住人という意識はあっても「日本人」という意識はなかったと思うのです♪

  20. 韓流おばさん より:

    初めまして。

    歴史に関しては全く興味が無く知識も怪しい私ですが、この記事を読んで素直に疑問に思った事を書かせていただきます。

    25首しか残っていない郷歌と4500首を超える和歌。
    朝鮮半島に残っている前方後円墳や伽耶時代の遺跡遺物等日本に関連のありそうな物の出土量。
    圧倒的に日本に残ってる物が多いので、素人的判断としては日本の文化が半島に渡ったと考えるのが普通ではないでしょうか?
    なぜ新羅の文化が日本に渡ったという前提で話が始まるのかとても不思議です。
    何か新羅が日本に文化を伝承したという文書が残っているのでしょうか?

  21. 名無しの権兵衛 より:

     韓国人は、日本の文化は全て、中国から朝鮮半島を経由して日本に伝わったと信じているようですが、実際には、中国から直接日本に伝わったものがほとんどです。
     例えば、平城京・平安京時代の律令制度や条坊制(碁盤の目状の都市づくり)は、遣隋使や遣唐使によって中国から直接取り入れたものです。
     また、平安時代に開かれた真言宗宗祖の空海も天台宗宗祖の最澄も、遣唐使として中国に渡り、真言・天台の2宗を日本に伝えました。
     鎌倉仏教6宗の宗祖のうち、栄西(臨済宗)と道元(曹洞宗)は当時の宋に渡って修行し、帰国後、開祖になっていますが、他の4人(法然、親鸞、一遍、日蓮)には渡航経験はありません。

  22. 名無しさん より:

    日韓関係を現代韓国人が定義した究極が『原理公論』でありその実践としての世界基督教統一神霊協会の活動でありましょう。
    これは日本人を騙してカネを巻き上げ、日本女性を騙して韓国の嫁不足の農家に集団結婚させる。アメリカに日本風の寿司チェーンと鮮魚流通網を設置して「アメリカ人がスシを食べる際には必ず儲かる仕組み」を確立する。自由民主党の代議士や地方議員に取り入って信者の中から無償の手弁当秘書を派遣して親韓派を浸透工作。少女歌舞団を日本で興行させて興行主として稼ぐ。アメリカに「保守系」の新聞を設立して米保守派に取り入る。
    前世紀の終わり頃には結構成功していたようで、自民党スジの黙認の下に数万人の日本女性が洗脳で進んで韓国に渡って行きましたし数百億円ぐらいは韓国に貢がされた事と思います。それも悪評が立ち、段々と下火にはなりました(それでも毎年集団結婚で韓国に渡ってゆく日本人花嫁は何人も居るようです)。「日韓トンネル」を主導したのもこの団体。一定のゼネコン土木建設業者やセメント業者などと自民党スジの何人かの地方議員などが未だに名を連ねて居る事もこうした名残。統一協会の始祖故文鮮明氏のグロテスクなイデオロギーがその典型と言えましょう。
    昔はこの組織だけが異常に突出して邪教なのかと思っていたが、後に日本にやって来た「摂理」だとか更には韓流のプロパガンダ、どれもこれも相通じるパターンがあって。これこそ典型なのであり韓国人の全般に通じる彼らの夢なのだと思いました。

  23. 門外漢 より:

    全く馬鹿馬鹿しいとは思いません。
    当時の日本語が現在の日本語とは異なるのと同じく、朝鮮語も現在の朝鮮語とは異なります。
    従って現在の朝鮮語で読み解くのは誤りなので、読んだ結果下品下劣な意味しか無い、というのも現在の朝鮮語が下品下劣な語彙しか残って無いと言う事かなのも知れません。
    同様に現在の日本人が万葉集を読むのに「古語辞典」を必要とするのも確かで、現在の日本語と当時の日本語が異なっているのも間違いありません。
    むしろ当時の大和の言葉と半島(南部)の言葉は同一と言っても良いほど似ていた可能性があると思っています。
    大和が半島(南部)を植民地(屯倉)にしていたとも、半島の王国が大和朝廷の母国(クンナラ=百済)であったとも、どっちに考えても良いのでしょう。
    現在でもイタリア人とスペイン人はゆっくり喋れば通じると言われてますが、そのような言葉の関係だったのではないでしょうか。
    なので半島の詩歌と万葉集の詩歌が似ていても、そりゃあそうだろうと思う次第です。

    1. PONPON より:

      門外漢様

      日本語と朝鮮語は実は近くない、半島の詩歌と万葉集の詩歌の共通性は無いという研究が既に発表されています。

      http://www2.odn.ne.jp/~had26900/topics_&_items2/nihongo_chosengo.htm

      そもそも、WIKIでも日本語は、系統関係の不明な孤立した言語のひとつであり、他の言語との系統関係が未だ明らかになっていないとされ、古代朝鮮語に共通性を求めること自体ナンセンスです。

      1. 愛読者 より:

        「朝鮮語」というのは衛氏朝鮮政府で話されていたと思われる言語を指すのでしょうか。朝鮮半島はその後多数の小国家に分裂し、それぞれの国で使われていた言語の詳細については詳しくないです。現在の「韓国語」は「新羅の朝鮮語」が祖先だそうで、高句麗の言語は大幅に異なるそうです。日本語というのは「中古日本語」の意味でしょうか。下のほうにその前の「上代日本語」の話も少し書いておきました。

      2. 門外漢 より:

        PONPON 様
        現在の日本語と朝鮮語。モンゴル語などは膠着語系と言う括りでは同類です。この点は漢語とはかなり違います。
        現朝鮮語で個々の単語が日本と異なるのは半万年の属国の影響が大きいと思いますが、言い回しや音便化の様相などは日本語ー特に関西方言とは似たところがあります。
        別個の言語としてもそんなに遠くは離れて無いと思っています。まして古代の言語がどうだったかは現在でも確たるところは無いと理解してます。

        愛読者様
        下の愛読者様のお説に同意です。

  24. 匿名 より:

    昔、『人麻呂の暗号』という書籍がブームになりましたが、
    今では立派な「トンデモ本」です。

  25. 田舎のおばさん より:

    万葉集と古代朝鮮の郷歌との関係性(?)とはまったく関係ありませんが、今日の日経の文化コラムで阿部龍太郎氏【家康とお市の方】は実に興味をそそられるものでした。
    「信長の妹お市の方と家康は婚約し、床入りもすませていました」と始まる記事はえーって、のぞけるかえるほどびっくりしました。
    日本人の多くは関心をもてるのでは。ふむふむと不都合な真実は表から消されるものなんだと、妙に納得したり、実に愉快な朝の時間でした。

  26. 禹 範坤 より:

    日本の小中生が「スケベニンゲン」や「エロマンガ島」で騒ぐのと
    おなじですなw

  27. 愛読者 より:

    奈良時代まで奈良周辺で使われていた上代日本語は、母音や子音の数も現在と異なり、現在の五十音で表すのは適当でないそうです。また、地域による「方言」の相違も現在より激しかったと考えられます。当然、朝鮮半島で話されていた(方言を含めた)様々な言語もそういう状態だったと推定できます。上代日本語の語彙の8~9割はアルタイ語系で、朝鮮半島から伝来した部分が南方系や北方系よりずっと多いらしいです。
    その当時、朝鮮半島南部の言語と北九州地方の言語が、かなり似ていたとしても、それほど不思議はありません。その話を万葉集に適用していいかどうかは怪しいです。

    1. 愛読者 より:

      P.S. 微妙な訂正ですが「朝鮮南部」というのは不適切で、もっと細かく地方を分けて考えないといけないようです。奈良時代以前に、朝鮮半島に統一言語があったかどうかは、よく知りません。参考としてWiKiには以下のことが指摘されています。
      1. 高句麗語は、朝鮮半島南部に広がっていた韓系諸語(馬韓・弁韓・辰韓ら古三韓の言語との違いが大きく、扶余・東沃沮・わい(Hui)・百済の各言語と類似していた。
      2. 高句麗語は中期朝鮮語よりも上代日本語との方が、類似語が見出される割合が大きい。
      3. 現在の「韓国語」は「新羅語」が祖先になっているが、新羅語は高句麗語や百済語に似ていたらしい。
      4. 百済では、王族は百済語を話し、民衆は韓系諸語を話していた。百済語は高句麗語や上代日本語と似ている。

    2. 愛読者 より:

      P.S. もうひとつ書いておくと、古代国家では、王族と庶民は民族が異なるということが、多くあります。朝鮮半島でも、各地に定住していた農耕民族の庶民や奴婢を、北方騎馬民族の王族が支配した、という説もあります。日本朝廷=北方騎馬民族説もありました。その時代に遡れば、「日本人」とか「朝鮮人」という概念はまだ成立しなくて、「王族」か「庶民」が「奴婢」かの違いのほうが大きかったかもしれません。

    3. PONPON より:

      愛読者様

      日本語の起源がどこにあるかは諸説様々であり、それは例えばフランス語、ポルトガル語等がラテン言語で共通始祖であるというような共通認識が、日本語研究者の間には全くないということなのでしょう。

      なお、愛読者様が日本語の主たる起源がアルタイ語にあるという説には私は賛同しかねます。
      理由にひとつは、有名なミトコンドリア(遺伝子)ハプログループ研究で日本人の多くはチベット人等が多いハプロDグループに所属していることです(韓国人では僅少)。

      https://www.multilingirl.com/2018/09/humanmitochondrialDNAhaplogroup.html

      また仮にアルタイ語に起源があったにせよ、時間軸的に言って、万葉集が作成された1500年前にそのアルタイ語的な言葉を日本と朝鮮半島が共有していたとは考えにくいです。

      日本人の起源は他のアジア諸国と比べて様々であり、元々住んでいたハプロDグループの原住民に、縄文系、弥生系、大陸系の人間が合流して日本人が誕生し、言語もそれらの複合体であると考えることが筋が通っていると思います。
      なお弥生系も揚子江周辺が起源であるという説が有力のようであり、従って朝鮮半島居住の民族の日本への血の混血という点では極めて僅少、従って言葉の影響も少なかったと私は考えております。
      実際稲作も、近年の研究では中国南方から日本列島、その後朝鮮半島南部に広がったことがDNA分析で明らかになっています。

      そもそも、日本人と半島人はあまりにも感性、価値観、文化が異なっております。たかだか1500年でそんなに分化するとは思えませんしね。

      1. 愛読者 より:

        「半島人」の意味は不明です。紀元前後の朝鮮半島には,中国各地やモンゴル・満州方面から移住してきた言語の異なる諸民族が,混血しないで暮らしていたそうです。南部には倭人が住んでいた可能性もあります。言語も習慣も異なる複数の民族を統括して「感性,価値観,文化」を議論するのは無理だと思います。「インド人」とか「アメリカ人」もそういう意味では,単一民族国家の日本人的発想で,無謀な表現です。
        言語の形成過程の一般論としては,支配者層の言語と土着の農民層の言語がある場合,最終的には,文字として記録される支配者層の言語のほうが,後世に強い影響力を残すようです。そもそも,単語数が,支配者層のほうが圧倒的に多いです。
        上にも書きましたが,李氏朝鮮の支配者層の言語は,土着の古代韓民族の言語より,高句麗語の影響を強く残しているようです。ただし,高句麗語は,漢文の影響を大きく受けていて,成立過程は複雑です。広開土王の碑文は漢文で書かれています。
        大和朝廷誕生には「馬と鉄」が大きな役割を果たしているように思われます。馬は5世紀ころ日本に持ち込まれたと考えられています。馬で移動する騎馬民族は,農耕民族より移動範囲が広範なため,広い範囲の言葉に影響を残す傾向にあります。統計数理研究所の論文で読んだことがあるのですが,モンゴル地方のアルタイ語の影響は,日本だけでなく西はトルコ,南はインドネシアまで,広範な地域で見られるようです。ただし,5世紀の大和政権は,騎馬民族ではなく農耕民族の祭司的政権であった,という説が主流です。 
        でも,応神天皇や仁徳天皇時代の大和朝廷の姿はよくわかっていませんが,日本書紀からは,祭司的ではなく,戦士的な姿を感じます。南北朝時代の中国の南朝に朝貢していたので,恐らく,漢文を理解でき,高句麗語も理解できたのではないでしょうか。応神天皇と広開土王(好太王)が朝鮮半島南部で戦ったとすれば,その祖先は類似の民族であった可能性もあります。任那の日本府の話は最近の日本史の教科書から消えましたが,戦いに際し,日本から海を渡って(万単位の)兵を送ったと考えるより,主に枷那にあった兵力を送ったと考えるほうが合理的な気もします。いずれにせよ,当時の大和政権が朝鮮南部と大きな繋がりを持っていて,同じ言語で意思疎通できた可能性は高いと思います。
        参考として,イギリスとフランスの100年戦争を思い出してみて下さい。
        なお,高句麗は中国の地方政権と考えたほうがよく,古代韓民族は言語も異なる被支配民族と理解したほうがよいと思います。現在の韓国人は,支配者層の民族と土着の被支配者層の民族の混血の結果生まれたのでしょうが,それには,非常に長い時間がかったはずです。李氏朝鮮などのの極端な身分制度のもとでは,混血は進みにくいように感じます。
        琉球地方の方言は,島々や地方による差異が非常に大きいようです。それから考えると,農民が使っていた土着言語は,標準語の形成にあまり影響しない気がします。
        そういう事情からも,高句麗語と上代日本語が似ていた,という話は,ウソではないでしょう。庶民の言語でなく,お互いに人的交流している支配者層の言語ですから。
        東北地方のズーズー弁は上代日本語の特徴を残している,と言われます。現在の日本人が上代日本語を聞いても,ほとんど理解できないと思います。
        ついでに言うと,竪穴式住居に住んで多夫多妻生活をしていた頃の日本人と,現在の日本人の「感性,価値観,文化」を同一視するのも無謀だと思います。

        1. 門外漢 より:

          愛読者 様
          半島の言語が統一されていなかった時代ですから、日本語も統一されてなかったと考えるのが自然です。
          現在でも津軽弁と薩摩弁・琉球方言は同一国内で使用されているとは思えませんから。
          但し支配階層はある程度共通の言葉を使ってたようにも思うのです。中世ヨーロッパのフランス語みたいなものでしょうか?
          中世ヨーロッパの王室は親戚関係だったように、半島各国や列島各国の王家も親しい間柄であったとも考えられますね。

  28. マコト より:

    韓国語で万葉集が読めるという説については、週刊朝日でも対談(?)がありました。

    http://www2.odn.ne.jp/~had26900/topics_&_items2/nihongo_chosengo.htm

    を見ると、この件については決着が完全についているようですね。与太話です。

    1. 赤ずきん より:

      とても参考になりました。正答を知った上で 迷答を聞くのはちょっとした娯楽かな。

  29. 同業者 より:

    少なくとも、神代の頃まで家系を遡れるような一族は騙せないでしょうね。
    金容雲氏の「韓国人と日本人」なる著書を読んだことがありますが、感想を一言でいうと「読むとこないよなぁ」でした。
    「東方礼儀之国」なんて誇らしげに書いて、小中華思想丸出しなのには笑ってしまいました。
    そのうち「源氏物語も」なんて言い出すかもしれませんね。

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