日本社会は集近閉を避けつつ経済活動の正常化を目指す

武漢コロナウィルス蔓延に伴う緊急事態宣言の解除から、昨日で2週間が経過しました。帝国データバンクが集計し、公表する『新型コロナウイルス関連倒産』というページによれば、この3ヵ月半でコロナ関連倒産は全国で227件発生しているとのことです。これを多いと見るか、少ないと見るかは微妙ですが、いずれにせよ私たち日本国民は「集近閉(しゅう・きん・ぺい)」を避けつつ、経済活動の再開を目指していかねばなりません。

コロナ倒産?それとも…

武漢コロナウィルスが蔓延したことで、4月の緊急事態宣言が発出され、5月下旬に解除されるまで、人々は在宅、自粛を要請されました。自然に考えると、経済活動は大幅に縮小しているわけですから、飲食、旅館、旅行代理店などを中心に倒産事例が相次いでいても不思議ではありません。

この「武漢コロナウィルスの大流行が経済活動にどういう影響を与えたか」という視点で記事を探していると、帝国データバンクが集計して発表している『新型コロナウイルス関連倒産』というウェブページがありました。

新型コロナウイルス関連倒産

―――2020/6/8付 帝国データバンクHPより

帝国データバンクが調べた「新型コロナウイルス関連倒産」は、2月25日以降、6月8日15時まででの3ヵ月半で、全国で227件発生しているのだそうです。内訳は「ホテル・旅館」が40件で最も多く、次いで「飲食店」(30件)、「アパレル・雑貨小売店」(17件)などが続きます。

ただ、この「コロナ関連倒産」の定義、集計基準がよくわからないので、「227件」といわれてもよくわかりません。なかには単に「業績不振が続いていたところにコロナが決定打となって倒産した」というケースもあるのかもしれません。

さらに、同じ帝国データバンクのホームページにある『2020年5月報』によれば、2020年5月の倒産件数は288件で、むしろ前年同月の648件から360件も減っている事実を見ると、倒産という観点から「コロナが経済に大打撃を与えた」とまで言って良いかどうかは微妙です。

むしろ、コロナ関連でさまざまな公的支援を活用する事業者が増えたことにより、普段よりも倒産が減っているという可能性もあるかもしれません。

このように考えていくと、コロナの影響が本格化するのは、むしろこれからなのかもしれません。

産経「感染拡大の兆候見られず」

ただ、これに関して考える前に、肝心のコロナ感染の状況はどうなっているのかが気になるところです。

武漢コロナウィルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が5月25日に全面解除され、昨日でちょうど2週間が経過しました。これに関連し、産経ニュースは昨日、「感染再拡大の兆候は見られない」ものの、「第2波を警戒しながらも、経済活動との両立を模索し続けることが求められる」とする記事を掲載しています。

感染再拡大の兆候見られず、意識変容の成果か 宣言全面解除2週間

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う政府の緊急事態宣言の全面解除から8日で2週間となった。<<…続きを読む>>
―――2020.6.8 20:09付 産経ニュースより

産経の集計によれば、5月25日に5都道県で緊急事態宣言が解除されて以来、26日から7日までの累計感染者は、東京都が224人、神奈川県が64人、北海道63人となっており、やはり一定数の増加が続いていることは間違いありません。

ただ、それと同時に産経ニュースは、「感染者増加が続く東京都でも『夜の街』関連以外に目立ったクラスター(感染者集団)は出ていない」としつつ、「感染防止への意識変容の成果が現れている可能性」を示唆。

とくに懸念された神奈川県の鎌倉・江の島・箱根などの観光地における「レジャー関連」感染については「確認されていない」(県担当者)状況だそうであり、この記事を読む限りは、経済活動は正常化に向けてそろりと歩み始めた格好だと言って良いでしょう。

集近閉(しゅう・きん・ぺい)と経済活動正常化

しかし、現在はまだ都道府県をまたいだ移動を人々が自粛しているという状況でもありますが、今後、本格的に経済活動が正常化していけば、当然、経済活動の3要素「ヒト、モノ、カネ」のうちのひとつである「ヒトの流れ」が活発化していくはずです。

産経ニュースでも

政府の基本的対処方針では、今月19日から首都圏や北海道との往来が容認され、7月以降、観光も段階的に再開されることが懸念材料になる

と記載されているとおり、レジャー需要などから人出が増えて来ても、本格的に感染拡大を抑え込むことができるかどうかは、ある程度は慎重に見極めていかなければならない点です。ワクチンの開発が終了しない限りは、感染が拡大してしまうと元も子もないからです。

ただ、日本社会では飲食店や百貨店、スーパーなどで「ソーシャルディスタンス」(社会的距離)を意識した取り組みが進むなか、私たち一般国民の側も「集近閉(しゅう・きん・ぺい)を避ける」、「在宅ワークを推進する」など、武漢コロナと共存していく覚悟が求められるのかもしれません。

読者コメント一覧

  1. とある福岡市民 より:

     おっしゃる通りです。
     いつまでも自粛ばかり続ける事はできません。自粛ばかりでは多くの人が失業してしまいます。かといって、感染拡大にも気をつけなければなりません。コロナを気にしなくても良かった昔のようには戻れないでしょう( ◯ _ ◯) (白日)

    「戻れないよ 昔のようには 煌めいて見えたとしても
    明日へと歩き出さなきゃ 雪が降り頻ろうとも

    今の僕には 何ができるの? 何になれるの?
    誰かのために生きるなら 正しいことばかり 言ってらんないよな」
    ーKing Gnu「白日」

     「シン・ゴジラ」ではありませんが、これからはコロナウイルスと共存する事を強いられます。当面は3つの蜜、ないし集近閉を避けつつ、新しい生活様式に少しずつ切り替えていく事になると思われます。買物はネット通販にネットスーパー、外食はテイクアウトや宅配、事務職はリモートワーク、出張はテレビ会議やSkype、ZOOMといったように。
     今後は無人コンビニ、無人スーパー、Uber Eatsのような、新しいサービスが登場していく事を期待します。
     

  2. 引きこもり中年 より:

     独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
    (こう書かないと、自分で自分を勘違いしそうなので)

     新型コロナウィルス感染を抑えつつ、経済活動を再開する。どこに国
    でも、これをするために、試行錯誤しているのではないでしょうか。

     駄文にて失礼しました。

  3. めがねのおやじ より:

    更新ありがとうございます。

    基本、夜の街はクラスターの温床ですね。駄目だと思います。東京でも夜の街から感染してる人が多いですよね。

    それで生活している人や楽しみにしている人には酷だが、営業時間短縮20時迄とか、席は必ず2席は空ける等の配慮が必要です。

    フェイスシールド被ったりしてますが、ホンマに常時してんの?時間守ってる?あんまり言うと「生活権を脅かすなー」「食っていけないんだぞ!」って言われますので、声を潜めてますが。第2波が来る前にこの数字なら、閉鎖希望です。

    ウチの息子に聞きますと7月一杯テレワーク、つまりお盆明けまで出社ナシだそうです。で、賞与も満額。「ええなあ〜。オレも採用してくれへんか?」(爆笑)。

  4. 自転車の修理ばかりしている より:

    コロナ禍により、新たなビジネスチャンスもあるはずです。この変革をうまく生かせる会社・個人がこれから勃興することになるのかもしれません。もちろんその裏側には衰退するものもあります。

    WEB会議の増加/出張の減少、外食から中食への移行、在宅勤務による「仕事帰りにちょっと一杯」の激減などは、現在実感していることです。通勤中の咳き込みを防止するため、ミントタブレットと水筒を常備するようになった、などという副次的行動もあります。自分の行動だけを振り返っても、コロナ以前と以後は確実に変わりました。

    スーパー等のセルフレジ化、運転者と乗客隔離・除菌装置付きのタクシー、時間予約制の床屋、いろいろと、これからウケる工夫というものはありそうです。

    「駅までバス」から「駅まで自転車」に切り換える人も多いと思いますので、自転車乗りとしては自治体に駐輪場の充実をお願いしたいところです。

  5. kazusa より:

    クラスター追跡を徹底的にしていたので集近閉がどこに潜んでいるのか分析できていると思います。
    それらを基に効率的な行動制限を実現できれば良いのですが。

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