本日は久しぶりに、当ウェブサイトで昔から不定期に更新し続けてきた「朝鮮半島のシナリオ分析」について再検討したいと思います。といっても、「朝鮮半島のシナリオ分析」では、日本を代表する優れた韓国観察者である鈴置高史氏の「核の傘論」が有名ですが、同氏に無断ではあるものの、この「核の傘論」に勝手に私なりのアレンジを加えたうえで、改めて「8つのシナリオ」の概要について考察しておきたいと思います。

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朝鮮半島のシナリオ分析

当ウェブサイトでは昨年まで、「朝鮮半島の8つのシナリオ」というものを更新し続けていました。

これは、朝鮮半島を巡り、北朝鮮によって吸収・統一されてしまう(いわゆる赤化統一)というシナリオを筆頭に、大きく4つの将来(細かいサブシナリオをいれれば8つ)を想定し、それぞれの可能性を議論するものです。

ただ、反省を込めて申し上げると、その最新版については、昨年11月に『「朝鮮半島の8つのシナリオ」赤化統一の確率が40%に!』を更新した状態で止まってしまっています。

「朝鮮半島の8つのシナリオ」赤化統一の確率が40%に!

べつにこのシナリオ分析を取り下げたわけではありません。

ただ、日本を代表する優れた韓国観察者である鈴置高史氏が、旧『日経ビジネスオンライン』の大人気シリーズだった『早読み深読み朝鮮半島』の最終稿『韓国はレミングの群れだ』の末尾の謝辞で当ウェブサイトを取り上げてくださったことが、多少なりとも影響しています。

早い話が、せっかく鈴置氏に取り上げて頂いた以上、関連する資料をもう少し調べ、自分なりにこの「シナリオ分析」の議論をもう少し精緻に組み立て直そうと思ったものの、結局はそのままになっていた、というのが実情です。その意味で、完全に私自身の怠慢と言わざるを得ません。

もちろん、以前に提示していた当ウェブサイトの議論は、当時、私なりに一生懸命調べて考察した結果のものであり、「ずさんだった」などと申し上げるつもりはありませんし、これを撤回するつもりもありません。

ただ、せっかくなので、鈴置氏が提示する「4つのシナリオ」に勝手にタダ乗り(?)させていただき、もう少しブラッシュアップしておきたいと思います。

核の傘議論

鈴置氏の視点「朝鮮半島は誰の核の傘に入るのか」

さっそくですが、以前の当ウェブサイトの議論で足りなかったのが、「朝鮮半島は誰の核の傘に入るのか」、という視点です。ここでは、詳しくは鈴置氏の著書『米韓同盟消滅』の49ページに示されている、『図表②』を参照してみましょう(図表1)。

図表1 朝鮮半島は誰の核の傘に入るのか?
シナリオ北朝鮮は?韓国は?
中国の核の傘を確保米韓同盟を維持
米国と同盟・準同盟関係に入る米韓同盟を維持
半島全体が中立化し、国連や周辺大国がそれを保証
自前の核を持つ北朝鮮の核の傘に入る

(【出所】鈴置氏の著書『米韓同盟消滅』P49の図表②)

この4つのシナリオは、いずれも一長一短あります。

まず、シナリオⅠについては、「北朝鮮が中国の核の傘に入る」という事態を、当の中国自身が喜ばないかもしれない、という点です。なぜなら北朝鮮は韓国への侵攻計画を捨てず、しばしば、軍事挑発をするからです。鈴置氏は

シナリオⅠは北朝鮮だけではなく、戦争への『巻き込まれ』を警戒する中国も喜ばないかもしれない」(同P48)

としていますが、もし中国がこれに賛同するとしたら、中国が北朝鮮を完全にコントロールできるとの確証を得たときに限られるというのは間違いなさそうです。

一方、シナリオⅡについては、現時点では突拍子にも見えます。

しかし、ドナルド・J・トランプ米大統領の発言(ツイッターなど)を丹念に読み込んでいけば、じつは、トランプ氏自身が北朝鮮に対し、自前の核を捨て、暗に米国の核の傘の下に入ることを推奨しているからです。

ただし、鈴置氏はこの案を巡って、「北朝鮮も疑ってかかる」だろうと指摘したうえで、結局のところ、米国としては

朝鮮半島全体を中立化することで非核化を実現するシナリオⅢを最も現実的な案と考え、北朝鮮にも提示していく」(同P50)

と予想しているのですが、鈴置氏自身もこの直後に述べているとおり、この案がそうすんなり行くとも思えません。

なぜなら、北朝鮮はせっかく「自前の核」を持ったのですし、リビアのカダフィ大佐がCVID(※)方式に似た核武装に応じてどうなったのか、金正恩(きん・しょうおん)としても研究していないはずがないからです。

(※「CVID」とは「完全な、検証可能な、かつ不可逆な方法での廃棄」(Complete, Verifiable and Irreversible Dismantlement)、「FFVD」とは「最終的で完全かつ検証可能な非核化」(Final、Fully Verified Denuclearization)のこと。)

北朝鮮のやることは結局同じ

そして、鈴置氏自身もシナリオⅢを提示した直後に、次のように続けています。

北朝鮮はシナリオⅢを呑むフリをしながら、自前の核を持つシナリオⅣを実現しようと狙うはずだ」(同P52)。

実際、観察される客観的な事実関係からは、同著が刊行された時点で米国がシナリオⅢの実現に動いていたことは確かですが、だからといって、北朝鮮がそのシナリオをおとなしく呑むかどうかはまったく別の問題でもあります。

もっと言うならば、正直、Ⅲの「半島全体の中立化」というシナリオは、なかなか考え辛いところです。というのも、朝鮮半島の歴史は、「周辺大国を国内の政争に引きずり込んできた歴史」でもあるからです。

仮に周辺大国が朝鮮半島の非核化・中立化で合意し、それを担保する仕組みが整ったとしても、韓国・朝鮮人自身がそれを反故にしてしまう可能性が極めて高く、結局はそのような仕組みなど実現しないのではないでしょうか。

私自身、北朝鮮(あるいは金正恩)は国際社会を最後まで欺き、自分自身にとって最も有利なポジションを実現しようとあがくであろうと予想しています。

(※もっとも、北朝鮮の絶対君主として育ってきた金正恩が、人生で4度も倒産を経験し、魑魅魍魎跋扈するニューヨークで辛酸をなめながら立ち上がってきたドナルド・J・トランプ米大統領を相手に、どこまで戦えるかについては、正直、非常に疑問ですが…。)

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朝鮮半島の将来シナリオとは?

サブシナリオ含めて8つのシナリオ

さて、前置きが長くなりましたが、当ウェブサイトで以前から考察して来たのが、朝鮮半島の8つのシナリオです(図表2)。

図表2 朝鮮半島の8つのシナリオ(※クリックで拡大)

(【出所】著者作成)

「8つのシナリオ」と呼んでいますが、シナリオ②~⑤については「中国が何らかの形で朝鮮半島に影響力を持つ」という意味で「中華属国化」、シナリオ⑦~⑧については「米国が何らかの形で朝鮮半島に影響力を維持する」という意味で「海洋同盟」と括っています。

あらためて、それらのシナリオの概要と、昨年11月時点での実現可能性を示すと、図表3のとおりです。

図表3 シナリオの概要と実現可能性
シナリオ概要実現可能性
①赤化統一北朝鮮主導で南北朝鮮が統一される40%
②韓国だけ中華属国化韓国だけが中国の属国となり、北朝鮮は現状通り存続する15%
③南北クロス承認韓国だけが中国の属国となり、北朝鮮は日米両国から国家承認を受ける10%
④統一朝鮮の中華属国化南北朝鮮の統一が実現し、丸ごと中国の属国となる15%
⑤北朝鮮分割中国やロシアが北朝鮮を分割占領し、韓国が中国の属国となる10%
⑥現状維持とりあえず朝鮮半島の現状が維持される5%
⑦金正恩の失脚米国が北朝鮮に何らかの攻撃を仕掛け、北朝鮮の現体制が崩壊する0%
⑧文在寅失脚韓国で文在寅政権が崩壊し、親米派が後任大統領に就任する5%

(【出所】著者作成。ただし、シナリオ名称については変更しているほか、⑦などのシナリオ概要についても修正している)

私が提示するシナリオを、鈴置氏のシナリオに被せるのは非常に僭越ですが、敢えて図表1と図表3を重ね合わせるならば、

  • Ⅰ中国の核の傘を確保→シナリオ④、⑤
  • Ⅱ米国と同盟・準同盟関係に入る→シナリオ③か⑦
  • Ⅲ半島全体が中立化し、国連や周辺大国がそれを保証→該当なし
  • Ⅳ(朝鮮半島国家が)自前の核を持つ→シナリオ①

といったところでしょうか。

北朝鮮と韓国の国内はどうなっているか

さて、この8つのシナリオについて議論する前に、どうやってこの8つのシナリオを組み立てたのかについて、簡単にその背景を確認しておきましょう。

まず、北朝鮮という国は、「主体(しゅたい)思想」によって統制されていて、基本的には「共産主義」と名乗りながらも、現実には金王朝が支配する絶対君主制国家だと見るべきです。

中国やベトナムが共産党一党独裁体制を維持しながらも市場開放と経済発展に成功しているのと同じ感覚で、「北朝鮮も市場開放すれば経済発展するに違いない」、などと短絡的に考えるべきではありません。

これに対して韓国の場合は、「3人集まれば派閥が7つできる」などと揶揄されるほど、国論がバラバラな国ですが、ごく単純化して言えば、

  • 中国に対しては絶対に逆らわない(親中、あるいは恐中)
  • 日本に対しては見下す(反日、あるいは用日)

という2つの共通項を持っていて、あとは米国に対するスタンス(親米、反米)、北朝鮮に対するスタンス(親北、反北)の違いがあります。すなわち、

  • 右派:恐中、反北、親米、用日
  • 左派:親中、親北、反米、反日

です。

要するに、韓国は究極的には「北朝鮮に近付き米国と敵対する」か、「米国に近付き北朝鮮と敵対する」という違いしかなく、現在はその綱引きが北朝鮮側に引き寄せられている、という状況だといえるのです。

誰にとってどれが好ましいか

ただ、ここで重要な点があるとすれば、「誰にとってどのシナリオが最も望ましいか」、という視点です。

まず、シナリオ①(赤化統一)については、金正恩、あるいは韓国の文在寅(ぶん・ざいいん)大統領が目指しているらしいということは間違いないのですが、このシナリオは日本、中国、ロシア、米国にとっては決して好ましくありません。

私の仮説だと、北朝鮮はこれまで、中国、ロシアの両国を手玉に取って、それぞれの国を競わせて譲歩を引き出す、ということをやってのけてきた国です(『北朝鮮がロシア接近 その延長線上にあるのは日本への擦り寄り』参照)。

もし韓国が消滅して北朝鮮と同じ国家となれば、「統一赤化朝鮮」は今まで中露両国を相手にやってきたことと同じことを、日米両国に対しても仕掛けてくるはずです。

あるいは、大国に挟まれた半島の小国がやることは、全世界で共通なのかもしれませんね(『ギリシャが対独40兆円賠償要求?ユーロ問題はドイツ問題だ!』参照)。

同じ視点で見ていくと、北朝鮮という国家が存続するシナリオ(②、③、⑧)、韓国という国家が存続するシナリオ(⑥、⑦、⑧)は、いずれも日米中露にとっては迷惑なシナリオです。

これに対し、北朝鮮や韓国が主体性を失い、どこかの国に支配されるというシナリオ(韓国については②、④、⑤、北朝鮮については④、⑤)については、朝鮮半島と近接する中国、ロシア、日本にとっては「現状の変更」を伴うものの、新秩序としては決して悪いものではありません。

緩衝地帯の議論

このことを理解するうえで、必要な議論が、「緩衝地帯」です。

これは、ごく簡単にいえば、「大国同士が直接国境を接するよりも、間に小国を挟んでいた方が、お互いにとって都合が良い」という考え方です。

中国、ロシア双方にとって、「直接、国境を接する地域」に米軍が進駐して来るのは嫌な話です(※余談ですが、日露間で北方領土返還交渉が遅々として進まない理由も、結局のところ、北方領土を日本に返還したら、その地域に米軍が進出してくる可能性があることを、ロシアが嫌気しているからです)。

つまり、もし米韓同盟が存在した状態で、北朝鮮が韓国によって併合させることになれば、中国、ロシアは米軍が駐留している地域と直接、陸路で国境を接することになりかねません。

中国やロシアがこれまで北朝鮮の核開発を事実上野放しにしてきた理由も、この「緩衝地帯」論に基づくものと理解すれば良いでしょう。北朝鮮が核開発をしても、その核が自分たちの方向を向かない限りは、自分たちには不都合はない、ということです。

(※もっとも、私個人的には、北朝鮮が開発した核がISILなどのテロリストの手に渡れば、北京の中南海やモスクワのクレムリン付近で核が炸裂する可能性が十分にあると見ています。「策士、策に溺れる」ではありませんが、中露両国に「木を見て森を見ず」という側面があることは否定できません。)

韓国が弱すぎる

韓国崩壊論は中露にとっても大きな誤算

ただし、中国やロシアにとっての「誤算」があったとすれば、それは「韓国があまりにも弱すぎたこと」です。韓国は独立国家を維持するだけの能力を持っておらず、今や反日・反米で国が滅亡しそうになっているからです。

古今東西、どんな国であっても、絶対に達成しなければならない目標が、2つあります。それは、経済発展(国民をお腹いっぱい食べさせること)と安全保障(外国から侵略されないようにすること)です。

韓国の場合、安全保障は米国に、経済発展は日本に、それぞれ全面的に依存しているのですが、恩知らずなことに、韓国は現在の文在寅政権下で、反米、反日的な姿勢を貫いています。

おそらく日本が韓国に対して徴用工判決問題などを巡って明示的な経済制裁を加える可能性はそれほど高くありませんが、今後は「韓国では国際法違反の判決が出て来る」という事実を嫌って、日本企業が韓国投資を手控える可能性もありますし、韓国の経済は壊滅状態に陥るかもしれません。

また、米韓同盟が今日、明日にでも崩壊するということはないと思いますが、米国の対韓不信は頂点に達していると見られます。そして、早ければ統制権返還が実現する2022年にも、米韓同盟は事実上、有名無実化する可能性があります。

そして、精神的にも経済的にも軍事的にも弱体化した韓国は、北朝鮮の格好の餌食です。

昨年11月の時点で、「赤化統一」の確率を40%にまで引き上げたのは、韓国が近い将来、経済的にも軍事的にも国家崩壊の危機に瀕する可能性が高いと見たからです。

そして、経済が崩壊したとしても、韓国は短期的には依然として「経済大国」「輸出大国」の地位を、しばらくは維持します。こうしたなかで、韓国が北朝鮮に呑まれると、「核武装した経済大国」というものが出現しかねません。

「赤化統一し、核武装した経済大国」が短期的であれ、日本の隣に出現することは、日本にとっては非常に大きな悪夢なのですが、このことは中国、ロシア、米国にとっても同じではないかと思います。

中国、ロシアが朝鮮半島を引き受けてくれるか

このように考えていくと、確かに韓国が中国やロシアの属領となることは、日本にとっては短期的には大きな軍事的脅威ですが、中・長期的に見たら、日本にとっては却って好都合です。なぜなら、「無能な味方」は「有能な敵」を上回る脅威だからです。

そういうわけで、韓国という国が中国の属領となるシナリオ(②、③、④、⑤)や、北朝鮮が消滅するシナリオ(③、④、⑤)については、むしろ日本や米国にとっては好ましいのではないかと思うのです。

ただし、大きな問題があるとしたら、中国やロシアが朝鮮半島を引き受けてくれるかどうか、という点にあります。

中国から見ると、正直、朝鮮半島を手に入れても、地政学的には太平洋への出口ができるわけではありません。メリットがあるとすれば、せいぜい、日本海に直接進出できるということですが、その場合にしたって、太平洋に出る場合には日本列島をすり抜けなければなりません。

一方、ロシアから見れば、朝鮮半島を手に入れれば、宿願である「不凍港」を手に入れることができるというメリットもありますが、太平洋などに出るためには、やはり日本列島をすり抜ける必要があります。

あえてロシアの側にメリットがあるとすれば、北朝鮮の東半分を抑えることで、中国の日本海進出を防ぐ、という点くらいなものでしょうか。

このように考えていくと、「中国やロシアが朝鮮半島を引き受けてくれる」という議論にも注意は必要でしょう。なぜなら、彼らの側にそのメリットがあるとは言い切れないからです。

文在寅氏は有能なのか?

ただし、南北朝鮮の「赤化統一」を巡っては、意外なところに障害があることもまた事実です。

それは、現在の韓国大統領である文在寅氏が、必ずしも有能であるとはいえない点です。

いや、もっとハッキリ言い切ってしまえば、彼は国家の指導者として見れば、これまでの人類の歴史上で見ても、あるいは現在の世界各国の指導者らと比較しても、「たぐいまれなる無能な人材」の1人であることは間違いありません。

4月11日に行われた米韓首脳会談でも、「一対一の対話は2分で終了した」などと報じられていますし、会談後に共同記者会見も共同声明も発表されていないことを踏まえれば、文在寅氏が米国大統領からはまったく信頼されていないという証拠でもあります。

そして、文在寅氏がトランプ氏から信頼されなくなったということは、言い換えれば、金正恩にとっても文在寅氏を交渉相手にする価値がなくなりつつある、ということでもあります。

文在寅氏が残り3年弱の任期を全うすれば、シナリオ①が実現に向けて大きく前進することは間違いありませんが、それと同時に、文在寅政権が何らかの事情で倒されてしまう(つまりシナリオ⑧)という可能性も皆無ではありません(表中では5%にしています)。

米国は何を考えている?

一方で、米国にとってみれば、これらのシナリオのうち、とくに③と⑦については、いっそのこと北朝鮮を含めて朝鮮半島全体を「海洋同盟」に引き込むというメリットはないわけではありません。

もし北朝鮮が米国の同盟国となれば、米国は同盟国を通じて中国やロシアと直接に国境を接することになりますし、ユーラシア大陸全体のパワー・バランスで見たら、とくにロシアを牽制するという観点からは重要な意味があるからです。

また、北朝鮮を米国の属領にした場合には、莫大な復興支援金が必要となりますが、トランプ大統領は、その負担を日本や韓国に押し付ければ良い、などと考えていることも事実でしょう(実際、彼の発言を読むと、そのような主張が頻繁に出て来ます)。

ただし、仮に北朝鮮を米国側に引き入れるにしても、韓国を「反米国家」のままにしておくことは、望ましくありません。

そこで、米国が韓国の軍部をそそのかし、文在寅大統領一派を追放する軍事クーデターを発生させるか、もしくは工作機関の人間が文在寅氏の排除を図る可能性も出て来るのです(これがシナリオ⑧です)。

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もっと主体的な外交を!

さて、以上の①~⑧のシナリオについては、現時点において確率を修正する材料がないので、11月時点の確率を維持したいと思います。

こと①~⑧のなかに限定する限り、日本にとって理想的なシナリオは②、④、⑤であり、日本にとって良くないシナリオは①、③、⑥、⑦、⑧です。しかし、私にとって大いに不満があるのは、日本のすぐ隣の国の話であるにも関わらず、日本がこの問題に積極的に関わっている形跡がない、という点です。

そして、米国にとって理想的なシナリオと、日本にとって理想的なシナリオは、必ずしも一致するとは限りません。私が一番懸念しているのは、米国が理想とするシナリオ(③や⑦)を実現させようとして、日本にもそれを押し付け、北朝鮮復興資金のみ日本に負担させようとすることです。

逆に言えば、日本が自国にとって最も理想的なシナリオを組み立て、それを実現させようと国家レベルで努力しなければならない局面にあるはずなのですが、安倍政権はそれなりにうまくやっていると信じたいものの、どうも日本の官僚たちがこの問題に主体的に取り組んでいるようには見えないのです。

一例を挙げれば、外務省が韓国人に対する90日間の観光ビザ免除プログラムを撤廃しようとしないことにありますが、いざ朝鮮半島で動乱が生じた場合に、韓国国民が大挙して日本に難民として押し寄せる可能性がある点を甘く見過ぎていると言わざるを得ません。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

結局のところ、いつも当ウェブサイトで申し上げているとおり、朝鮮半島問題や憲法改正問題を巡っては、有権者である私たち日本国民がもっと賢くなり、きちんと国の将来を考える政治家を国会に送り込む以外に、解決方法はありません。

そして、マスコミが虚報を垂れ流し続け、少なくない数の有権者がそれに騙されるという構図を改めなければ、優れた政治家を国会に送り込むことなどできないのです。

逆に言えば、せっかくインターネット全盛の時代を迎えたわけですから、在野の論壇でさまざまなテーマを巡って議論を行い、私たちがそれらの議論の結果に基づいて「もっともマシな政治家」を選び続ければ、酷い政治家たちはやがて淘汰されていくに違いない…。

そう信じるしかないと思うのです。

※本文は以上です。

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    国民の知る権利が大事、マスコミ記者の実名は公表を! (18コメント)
  • 2019/08/09 05:00 【韓国崩壊
    韓国政府「経済報復だ」、世耕経産相の反論が面白い (40コメント)
  • 2019/08/08 17:20 【時事|外交
    日本政府はナッパー国務副次官補の更迭を要求すべき (82コメント)
  • 2019/08/08 11:45 【時事|韓国崩壊
    韓国人学者「日本は日米韓体制から韓国を追放する」 (24コメント)
  • 2019/08/08 09:45 【時事|韓国崩壊
    日本が韓国向け輸出を許可 「経済報復」ではない証拠 (46コメント)
  • 2019/08/08 08:08 【マスメディア論
    マスコミ改革はネットから!自由競争が言論空間を変える (11コメント)
  • 2019/08/08 05:00 【韓国崩壊
    GSOMIA破棄に半数近くが賛同 無責任国家の現実逃避 (36コメント)
  • 2019/08/07 14:00 【時事|韓国崩壊
    経産省の改正通達、「経済制裁」と呼べる代物ではないが… (46コメント)
  • 2019/08/07 12:30 【時事|韓国崩壊
    【速報】経産省、「り地域」への輸出管理通達を公表 (13コメント)
  • 2019/08/07 12:15 【時事|外交
    日本も米国にならって入国管理の厳格化を実施すべき (11コメント)
  • 2019/08/07 10:00 【時事|韓国崩壊
    韓国紙「エスパー長官が韓日に葛藤解決要求」に2つのウソ (29コメント)
  • 2019/08/07 06:00 【時事|韓国崩壊
    稼ぐ力弱まる韓国に「ベネズエラ化」という予感 (25コメント)
  • 2019/08/07 05:00 【時事|韓国崩壊
    韓国に対する「セルフ経済制裁」がこれから本格化? (26コメント)
  • 2019/08/06 15:45 【時事|韓国崩壊
    「韓日関係リセット」?相変わらず認識の甘い中央日報 (82コメント)
  • 2019/08/06 12:20 【時事|金融
    為替介入とトリレンマの基礎知識を確認しておく (10コメント)
  • 2019/08/06 10:00 【RMB|時事|金融
    米財務省、中国を為替操作国に認定 (6コメント)
  • 2019/08/06 06:00 【時事|韓国崩壊
    真のリスクは「文在寅排除」 (42コメント)
  • 2019/08/06 05:00 【韓国崩壊
    日韓関係はどこに行く 外交論と「日韓断交リスク」 (28コメント)
  • 2019/08/05 21:30 【時事
    思わず「ホンネ」がポロリ?南北平和経済という発言 (52コメント)
  • 2019/08/05 15:45 【時事|韓国崩壊
    「日韓GSOMIA破棄検討」?それカードやない、地雷や! (66コメント)
  • 2019/08/05 12:00 【時事|金融
    【速報】中韓台通貨などが急落 (45コメント)
  • 2019/08/05 11:30 【時事|金融
    矛盾が解消しない、韓国の外貨準備統計 (6コメント)
  • 2019/08/05 06:00 【マスメディア論|時事
    知的訓練ができていないのは、むしろマスコミでは? (39コメント)
  • 2019/08/05 05:00 【時事|韓国崩壊
    政府、メディア、政治家を貫く韓国の反友好的な姿勢 (64コメント)
  • 2019/08/04 12:15 【時事|国内政治
    あいちトリエンナーレの企画中止にネットの威力を見る (99コメント)
  • 2019/08/04 05:00 【韓国崩壊
    常軌逸する日本ヘイト 韓国はセルフ経済制裁を望むのか? (91コメント)
  • 2019/08/03 12:00 【読者のページ
    読者雑談専用記事(2019年8月3日版) (212コメント)
  • 2019/08/03 06:00 【時事|金融
    約2年半ぶりに1200ウォンの大台超えた韓国ウォン (63コメント)
  • 2019/08/03 05:00 【韓国崩壊
    日本政府は勇気を持って「2の矢」「3の矢」を放て (81コメント)
  • 2019/08/02 17:00 【時事|韓国崩壊
    文在寅氏「経済報復に相応の措置」 むしろこれからが正念場 (121コメント)
  • 2019/08/02 13:15 【時事|韓国崩壊
    ホワイト国除外:韓国政府、何も準備していなかった? (111コメント)
  • 2019/08/02 11:26 【時事|韓国崩壊
    韓国ホワイト国除外は「新時代」の到来の象徴 (32コメント)
  • 2019/08/02 10:31 【時事
    【速報】世耕経産相、韓国を「ホワイト国除外」と発表 (27コメント)
  • 2019/08/02 10:10 【時事|金融
    トランプ政権の追加関税措置受けたアジア通貨下落 (8コメント)
  • 2019/08/02 06:00 【時事|韓国崩壊
    韓国はホワイト国除外に猛反発、朝鮮日報は意味不明に警告 (52コメント)
  • 2019/08/02 05:00 【時事|金融
    韓国の金融当局、日本の制裁を気にしはじめた? (18コメント)
  • 2019/08/01 17:25 【時事|韓国崩壊
    【速報】「GSOMIA破棄」示唆する韓国外相の軽率な発言 (57コメント)
  • 2019/08/01 16:45 【時事|国内政治
    N国党は「次なる選挙互助会」なのか (15コメント)
  • 2019/08/01 11:00 【マスメディア論|時事
    「米国が日韓を仲裁へ」 巧妙化する情報ロンダリング (55コメント)
  • 2019/08/01 09:40 【時事|韓国崩壊
    ホワイト国除外、韓国が「8月15日以降にして」と懇願? (48コメント)
  • 2019/08/01 05:00 【韓国崩壊
    「日米韓同盟」を終わらせるための準備 (43コメント)
  • 2019/07/31 12:00 【時事|韓国崩壊
    唖然とする、「韓日経済戦争避け、韓日FTA目指せ」 (41コメント)
  • 2019/07/31 09:45 【時事|韓国崩壊
    「米国が日韓に通商紛争休止呼びかけ」記事をどう見るか (110コメント)
  • 2019/07/31 06:00 【時事|韓国崩壊
    破局の原因を作った側が「韓日関係破局させるな」とのたまう (43コメント)
  • 2019/07/31 05:00 【時事
    パブリックコメントのルールを確認する (14コメント)
  • 2019/07/30 16:15 【時事|韓国崩壊
    【速報】「破棄するなよ、絶対に破棄するなよ!」 (44コメント)
  • 2019/07/30 15:00 【時事|金融
    韓国メディアが国際金融統計を報じるも間違いだらけ (9コメント)
  • 2019/07/30 12:00 【マスメディア論|時事
    新味のない「請求権協定資料公表」、むしろマスコミ対策か (11コメント)

  • 著者のコンタクト先:info@shinjukuacc.com

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