「人手不足倒産」のナンセンス:給料を上げれば済む話です

数日前の産経ニュースに、「人手不足倒産」という、まことに奇妙な用語が掲載されていました。どうも「従業員を確保できなくて倒産すること」「従業員の人件費上昇に耐えられず倒産すること」を指しているのだそうですが、もしそれが事実ならば、「社会のルールを破るブラック企業が、1社、また1社と淘汰されている」だけではないでしょうか?

「人手不足倒産」とは?

人手不足倒産という奇妙な用語

産経ニュースに「人手不足倒産」という、まことに奇妙なニュースが掲載されていました。

【独自】人手不足倒産が過去最多ペース 月内にも前年水準超え(2018.10.14 23:05付 産経ニュースより)

産経ニュースによれば、「人手不足倒産」とは、

  • 従業員を確保できず事業継続が困難になること
  • 従業員を引き留めるために賃金を無理に引き上げて収支が悪化すること

を指しているのだそうです。

東京商工リサーチのデータを持ち出して、「今年1月から9月までの人手不足倒産の件数は299件」で、「10月中にも平成29年の年間水準(317件)を上回りそうだ」、「この勢いで増えれば件数は400件前後、負債総額も550億円前後まで伸びそうだ」などとしています。

東京商工リサーチが何をもって倒産を「人手不足倒産」と「それ以外の倒産」に分けているのか、その基準は今ひとつよくわかりませんが、産経ニュースの記事から判断する限りは、おそらく、「倒産理由」で振り分けているのでしょう。

それって、ブラック企業が淘汰されているだけでは?

ただ、理解に苦しむのは、その倒産理由です。

太陽光発電システム設計・設置の「JINテクニカル」(東京都、負債額2億3000万円)は工事需要が増加したにもかかわらず人手不足で対応できなくなり、事業継続を断念した。

とありますが、この会社は本当に「人手不足」で倒産したのでしょうか?

これについて、「JINテクニカル」という会社名で調べてみると、複数のウェブサイト上、原因は「破産手続開始決定」とあります。上場企業でもない中小企業で、かつ、負債総額も2億円少々と少額であることから報道資料も少なく、詳細はよくわかりませんが、何となく「倒産理由をこじつけただけ」な気もします。

一方で、

トラック運送の「誠梱包(こんぽう)運輸」(神奈川県、1億2200万円)は、ドライバー不足を背景に人件費が上昇し、資金繰りが逼迫(ひっぱく)した。

とありますが、そもそも論として、この場合は倒産した理由は「ドライバー不足」ではないと思います。ドライバーの人件費が上昇しているのに、人件費上昇を価格に転嫁できなかっただけでしょう。

産経ニュースは

東京商工リサーチは「人手不足はブルーカラーの職種を中心に深刻化している。倒産の原因の8割程度は後継者難で、一朝一夕には解消できない」とみる

としていますが、どうも紹介されている事例が少なく、これだけでは何とも判断できないのですが、とくにドライバー不足で倒産した会社のケースについては、明らかに「ブラック企業が1社淘汰された」だけに見えます。

NBOの情けない記事

犯罪正当化!日経ビジネスの非常識

さて、私が「人件費を賄えないような企業はブラック企業だ」と考える理由はいくつかあるのですが、ブラック企業の典型的な事例を考えるにあたって参考になるのが、昨年3月に日経ビジネスオンライン(NBO)に掲載された、次の記事です。

佐川だけじゃない。運送会社の「駐禁地獄」/94人の運転手を抱える運送会社が年49回の駐車違反も(2017年3月22日付 日経ビジネスオンラインより)

少し古い記事ですが、もし興味があれば読んでみてください。ヒトコトでいえば、この記事を書いた大西孝弘記者の不見識ぶりが、余すところなく示されています。ここでは私の文責で、簡単に内容を要約しておきましょう。

  • 多くの運送会社が営業用トラックの駐車違反について悩んでいる
  • 94人の運転手と100台ほどのトラックを抱える、酒類の集配を担うワタコー(東京・葛飾)は、2006年度以降、駐車違反の件数が増え、多い年では49件の駐車違反を受けており、年間100万円以上の罰金負担を余儀なくされている格好だ
  • 渡邊直人社長は「1度の違反で1日の運賃がほぼ飛んでしまう。経営の大きな負担になっている」と話す
  • 東京都トラック協会が会員各社を対象に実施したアンケートでは、2014年に駐車違反の取り締まりを受けた企業は825社で、回答のあった企業の約半数だった
  • 東京都トラック協会は「日常の集配業務に大きな支障を来す状態が続いている」として、東京都議会や警視庁などに営業用トラックに対する駐車規制の見直し、緩和を訴えている

ブラック企業を正当化するな!

「1度の(駐車)違反で1日の運賃がほぼ飛んでしまう」(!)

はて、「たった1度の駐車違反で丸々吹き飛んでしまうほどの運賃で配送すること」が、ビジネスとして果たして適正なのでしょうか?私がこの記事を読んで抱く違和感は、そこかしこから漂ってくる「ブラック企業臭」です。というのも、記事で紹介されている会社は、

  • 1日の運賃は1度の駐車違反の金額(12,000~25,000円)とほぼ等しい
  • 年間50件近い駐車違反が摘発される場合もある

ということです。所属するトラック運転手の2人に1人が、年1回、摘発されている計算です。何か非常に不自然なものを感じます。そこで、記事をもう少し深く読んでみると、次の記述があります(番号は引用者が便宜的に付したもの)。

  • ①同社は東京の銀座、赤坂、六本木の酒屋や飲食店に酒類を配送している。いずれも繁華街のど真ん中に立地しており、駐車スペースがほとんどない。
  • ②飲食店に酒類を運んでいる間に、駐車監視員によって、配送トラックに駐車違反のステッカーを貼られることが多い。同じルートを回っているため、狙い撃ちされるケースもあるという。
  • ③1日40~50件を回るため、1件ずつ配送先から離れた駐車場に停めるのは業務効率や採算性を考えると現実的ではないという。」

あたかも同社が「不条理な違反取締の被害者」であるかのような記事ですが、常識的に考えてみましょう。まず①について、東京の繁華街(銀座、赤坂、六本木)に駐車スペース(駐車場、荷捌き場)がないというのは事実でしょうか?

これについては残念ながら、路上の荷捌き場、コインパーキングの需給に関する信頼できる統計はありません。しかし、私自身は新宿の住人であり、近所の繁華街に出掛けると、指定された荷捌き場に駐車せず、往来のど真ん中に停まっているトラックが非常に多いのに気付きます。

当然、②の下りについては、違法駐車が常態化している業者であれば、目を付けられるのも当然でしょう。そして、これらの業者が違法駐車を常態化させている理由は、③の下り、すなわち「法律を守って駐車場に停めていたのでは、依頼主からもらっている運賃では割にあわないほど運賃水準が低い」からです。

人手不足倒産は良いことだ

ダンピングで仕事を取る企業よ、退場せよ!

「法律を守っていたのでは採算が合わない」。

これは、ブラック企業の経営者がよく口にする言葉です。

しかし、「悪貨は良貨を駆逐する」という諺もありますが、ある業界にブラック企業が出現し、違法な経営を前提に思いきり単価を引き下げたとしたら、その業界内で法律をきちんと守りながら適性な報酬を得ようとする会社が倒産するのも当然のことです。

余談ですが、これは現在、世界規模で発生している現象でもあります。中国という国が環境を破壊し、労働者を搾取しながら格安でさまざまな製品を生産し、全世界に輸出することで、法律や人権や環境を守って製造活動をしている国に迷惑を掛けていることを思い起こす必要があります。

ブラック企業もこれとまったく同じことです。

そういえば、ひと昔前には「ワンオペ」という言葉が流行しました。某チェーン店で、人件費をケチるあまり、深夜に従業員を1人しか張り付けられないという状況が常態化。従業員からすれば割に合わない仕事を押し付けられていたというものです。

正直、従業員を不当に安い給料でこき使う企業には、市場から退場してもらうのが妥当です。

先ほど紹介したNBOの大西記者の記事にもまったく同じことが言えます。大西記者は違法ブラック企業に対して妙に同情的な視点で記事を書いていますが、駐車違反などの違法行為を組織的に正当化させるような企業など、この法治国家である日本に存在する資格がありません。

法令順守も人件費の価格転嫁も立派な経営能力です

先ほど冒頭で紹介した産経ニュースの記事については、「人手不足倒産」の定義も曖昧で、紹介されている事例も少なすぎるため、何とも判断が付きません。ただ、読んだ印象からは、「従業員に正当な給料も払わないブラック企業が自業自得で廃業に追い込まれているだけ」ではないかと思わざるを得ません。

あくまでも一般論ですが、「経営」とは「社会のルールを守って儲けること」です。最低人件費は社会のルールですし、違法駐車をしてはならないというのも社会のルールです。当然、賃金などの上昇を売上高に転嫁することも含めて「経営能力」です。

これらのルールを無視することを前提にした収益計画を立てるような経営者は、即刻、社会から退場してもらう必要があります。その意味で、産経ニュースが報じた「人手不足倒産」は、実は、日本経済にとっては非常に良いニュースではないかと思うのです。

本文は以上です。

読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。

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読者コメント一覧

  1. donbeifromkobe より:

    「『経営』とは『社会のルールを守って儲けること』」
    CSRという言葉が独り歩きするようになって久しいですが、その本質を見事に突いたお言葉と思います。

    小生自身日々の消費活動の中でつい「どちらが値段が安いか」に気をとられがちですが、安い値段には多くの場合訳があるのですね。
    消費者としての社会的責任をより意識せねば、との警鐘として読ませて頂きました。

  2. 阿野煮鱒 より:

    零細企業にブラックが多いのは、資金繰りが常にギリギリなので、良いことではありませんが、さもありなんとは思います。しかし、結構な規模の企業でもブラック体質はまかり通っています。

    私は長年、上場企業に勤めていましたが、しばしばサービス残業をしていました。常に人手不足で、長時間の残業は人事部からきついお叱りがありながら、仕様追加は積み上がり、納期は短縮されます。不条理な環境ですが、この状況から逃れるには会社を辞めるしかありません。

    日本社会は、労働市場が十分に流動化していません。一つの会社に長く勤めた方が、退職金の面で有利です。米国のように、転職をバネに自分のキャリアを上昇させていくというプランが描きにくいのです。公務員でも同様です。米国には天下りという習慣がありません。公務員もどんどん転職していきます。

    私は退職金制度が諸悪の根源だと思っています。生涯収入を考えると、一社に留まった方が有利になるため、従業員が終身雇用にしがみつくことになります。雇用者にとっては、少々の無理を強いても従業員が我慢してくれるので美味しい制度です。

    退職金制度がなくなれば(その分が現在の給料で支払われる前提ですが)、劣悪な労働環境しか用意できない企業から人が出て行きます。淘汰が行われ、社会全体で労働環境が向上します。経営者にとっては不都合ですから、自主的な廃止は望めないでしょう。法律を作るしかないと思います。

    1. 非国民 より:

      非国民も上場企業にいたことがあったが、まあ現在とは比べ物にならない忙しさだったね。残業100時間は当たり前。いや、100時間は楽。一日4時間残業して22日間で88時間の残業。あとは休日出勤でもすれば100時間は達成。これが200時間となると地獄。徹夜がないと200時間にならない。肌荒れはするしね。もっと働いたときは1ヶ月で体重が10kg減ったので、病院いったら「癌かもしれない。」といって検査するというんだよ。いや、癌ではなくて寝る暇がなくて単に消費カロリーが増えただけなんだけどね。健康診断で配られた体重と身長の関係が数値でなく表であったのだけど、その表の記載のないところまで体重が減った。さすがに体が壊れて会社を辞めました。

    2. 非国民 より:

      会社に献血車が来たときがあった。まあすごい残業をしているので、傍目にはゾンビみたいにみられたのだろう。配られた紙に400mlでもOKという欄にペケマークをつけた。それを医者に持っていったら「あなたの場合は200mlです。」だって。それで「ヤクルトがあるから、まずこれを飲んで。」とヤクルトをもらいました。ところが隣の人は「あなたは400mlでも大丈夫、400mlにしなさい。」と200ml予定が400mlになりました。こりゃ、外見的に相当やばくなっていると確信しました。

    3. 非管理者 より:

      阿野煮鱒さま:

      > 私は退職金制度が諸悪の根源だと思っています。生涯収入を考えると、一社に留まった方が有利になるため、従業員が終身雇用にしがみつくことになります。

      退職金の本質ってのは労使二者間の誤解を、(企業側が)うまく利用した制度ですね。

      労働者の誤解=
      退職した時に長年の労を労って会社から貰える勲章のようなモノ

      企業側の理論=
      労働者全員から毎月給与から一定額の社債を払わせ、支給給与から天引きして有無を言わさず社債を買わせるようなモノ
      更に途中での売却(つまり定年以外での退職)の場合、
      全額償還の義務なく、結果的に一部権利放棄をさせることができる。

      ってな資本サイドには大変に好都合な仕組みで、
      労働者側がこの本質を(個人としてではなく社会的に)認知させることに成功しなければ、
      いつまでも「日本型終身雇用システム」の維持管理に役立つやり方でしょう。

      資本家側としては、非常に巧妙で、相手に本質を誤解させ、労働者の囲い込みに成功している典型例の一つでしょう。
      労働サイドがこの不都合な事実を完全に理解できない限り、無くなることはないかと思います。

      個人的には労働者サイドが本質に気が付くだけの能力を有していない限り、
      機能し続けるシステムなんじゃないかと考えています。

  3. 疲れ果てた医者 より:

    ワンオペで思い出しましたが、いわゆる「救急病院」の当直医も一人のところが多かったです。
    たった一人の医者が、ありとあらゆる科の救急患者を診なければならず、非常にストレスでした。
    その地区にそこしかないという田舎では救急車を三台並べて、対応したこともありました。
    そして、徹夜勤務の後には、そのまま日勤が待っており、連続36時間勤務です。ドラマで出てくる様な救急医療は、専門医やレジデントが複数いて、重症患者が来ればスタッフ総出で問題に当たるなんて風景ですが、家人がそんなのを見ている度に、不愉快になったものです。
    だって、救急医なんて恵まれた職場で、ヌルく楽なもんだからです。

    田舎の医療崩壊が話題になったのはそんな勤務に耐えられなくなった医者が、少なくとも複数の医者が当直したり、当直明けの休みをくれる様な良心的な都会の病院に逃げたからです。
    もちろん当直のない開業医というのもありましたが、昨今では開業も採算が取れないことが多く、そう甘いものでもありません。

    もし医師不足で田舎の病院が潰れそうなんて記事を見かけたら「ああ、ブラック病院が潰れそうなんだな」と思ってくださいな。

  4. Bertrand_Sushibar_Russell より:

    仕事が多ければ減らせばいい。基本です。

    後継者がいないから倒産というのはシステムがおかしい。合併できるようなシステムが必要。
    同じような話は全国の医療機関であり、後継者のいない個人医院がそのまま閉鎖されているのは全国そこいらで目にしますが、対策もされていななければ問題にもなっていません。放置状態です。繰り返しますが、善悪は別にして、誰も問題にしておらず、そのまま放置されています。

    何れにせよ、外国人労働者は「まっっっったく必要ありません」。
    外国人労働者を入れる以前に、早急なスパイ防止法の制定が急務です。日本への帰化も、既に行われた帰化への取り消し・撤回を含めた抜本的な見直しが必要です。現状は日本人をやる気のない人間が法律を作っているとしか思えません。

  5. めがねのおやじ より:

    < 更新ありがとうございます。

    < 別に会社を興すのには、ワンオペでもいいんじゃないかなと思います。人を使うことこそ本当に難しい。アルバイト、パートも含め、社員を持つというのは中途半端な規模なら、やらない方が良い。まず、募集かけてもロクな人材しか来ません。

    < 極端な例ですが、私が長い間勤めた会社で、パートタイマーを募集しました(毎年募集中 笑)。7~8人の応募があり、全員を面接に呼びました。最終的に2人採用しましたが、中には【けったいな】親子が。まず父親。50歳代、ここ1~2年は無職、希望勤務時間【2時間】!。次、息子19歳、高校卒業後無職、希望時間【2時間】!(笑)

    < 面接者の私が個別に面接し、『2時間の希望という事ですが、最低4時間は勤務して欲しい。理由は他の方とのシフトが組めない為。募集のチラシにも載っていたと思いますが』と聞くと、二人とも『宗教上の理由で長い時間は働けない』とのこと。

    < 私『でも収入が欲しいと仰ったのに、2時間では収入も少ないし、仕事を覚えていただくには余計に時間がかかりますよ』『失礼ですが宗教と生活、どちらが大切ですか』 親子『宗教です』(オッと) 『2時間以上は働けない。働いてはいけないんです』 私『他の会社も応募されたかと思いますが、なかなか2時間限定で雇用できる企業は少ないと思います』。オトシました(笑)。

    < こんな宗教狂いの親子に、筆記試験含め半日付き合わされました(笑)。今となっては私だけのエピソードですが、勤務条件を下げたため(4時間勤務可、時給も低い)、ヘンな人材が応募してくる事もあります。高い時給で釣ったら、よほどのことがない限り、ハズレを採用する事はありません(業務によっては2時間でもOKな会社はあるでしょうが)。

    < 各地域の最低時給ぐらいで人を採用するのは三流企業です。全く人事担当が、就業・雇用を分かっていません。980円が最低なら1200円、1200円が最低なら1500~2000円、それ位で誘わないとマトモな人材は来ない。特に東京はそうですね。ブラック企業?正当な対価を払えない企業など、潰れて結構。ドンドン減って下され。

    1. 匿名 より:

      >ブラック企業?正当な対価を払えない企業など、潰れて結構。ドンドン減って下され。
      この人のコメント面白い!それにしてもヘンテコな親子だね!宗教絡みの変人は雇わん方が安全だよ。
      そっか最低賃金以上の時給出さないといい人材来ないんだね。

  6. 農家の三男坊 より:

    人手不足倒産は当事者には気の毒な面もあるかもしれないが、生産性の向上に向けた産業構造の転換という意味では非常に良い事。これが人手不足→賃金上昇→購買力アップ→景気上昇→デフレ脱却という景気の好循環につながればアベノミクス大成功となったのだが、外国人労働者導入という消費税にも勝る悪手を打ち、好循環の芽をつぶしてしまいそう。正にアベノミクスがアホノミクスになってしまう。今からでも遅くない。外国人労働者の導入撤回、技能研修制度の廃止、留学生のアルバイト禁止を実施すべき。

  7. go より:

    今の日本は失業率が2%前半まで下がり統計上就業率は過去最高となっています
    この前提で”人手不足倒産”などという訳の分からない単語を持ち出すことに
    意図的なものを感じます
    物事をミクロではなくマクロで見る
    今の堕落したマスコミにこの能力を求めるのは酷でしょうね

    1. りょうちん より:

      そうですね。

      1.何でもいいから安倍政権に文句を言いたいけれど経済が絶好調でケチが付けにくい。そうだ人手不足倒産って作ればいいんだ!

      2.人手不足なんだから外国人をどんどん入れようぜ!

      あたりですかね。

      1. バブル崩壊の師走 より:

        > 経済が絶好調で

        ?????????
        いやマジで?

  8. 川崎 より:

    ちょっと横にそれるが人手不足なら、大学ノートパソコンレベルの低い方から2割ほどつぶればいいと思う。
    そうすれば数十万人の学生+大学教授が労働市場に出てくると思う

    大学は能力とやる気がある人だけが行けばいい

    1. りょうちん より:

      >人手不足なら、大学ノートパソコンレベルの低い方から2割ほどつぶればいいと思う。

      真剣に考え込んでしまったのですが、予測変換で「大学のレベル」が予測変換かなんかが余計なことしてこうなったんですよねw

      学生不足で経営の傾いた私大が留学生をバンバン入れている現状ですが、それをやるとNEETの大量育成と大学教員になれない高学歴無職の山のできあがりですね。
      ただでさえこの好景気でもポスドク問題は解決の道筋さえ見えない(わたしゃ学位取ったら垢ポスなんて無視して働きに出ました)。
      三流大学にも研究者の裾野を支えるという側面があるのは心に留めておいて欲しいです。

  9. より:

    商工リサーチによると、人手不足倒産とは
    代表者や幹部役員の死亡、病気入院、引退などによる「後継者難」型、人手確保が困難で事業継続に支障が生じた「求人難」型、中核社員の独立、転職などの退職から事業継続に支障が生じた「従業員退職」型、賃金等の人件費のコストアップから収益が悪化した「人件費高騰」型。
     2018年1-9月の「人手不足」関連倒産は「後継者難」型が225件、「求人難」型が40件、「従業員退職」型が17件(同41.6%増、同12件)、「人件費高騰」型が17件(同41.6%増、同12件)

    例えば運送業であれば、得意先からのコストダウン圧力、倉庫など埋め合わせになる黒字業務の大手移管、原油高による運営コストアップという逆風に20年も曝され続けた結果、社員や上層部の世代交代に備える余裕すら無かった訳で。
    氷河期以降の日本経済の最も弱い環の部分を
    散々社会のルールの見えない場所でぶん殴り続けながら、いざ耐えきれず倒産したら「値上げ交渉も出来ない奴らは潰れて当然」って…。

    あと荷受け場所ってのは、搬入作業に支障のない場所に受け入れ業者が作るのが本来の常識でしょう。繁華街の飲み屋然り、「○○時に搬入厳守」とか言って周辺道路への路駐を何時間も強要する物流センター然り…

    1. yamaguchi より:

      雲助
      運送事業者です。
      近年乗務員の確保に苦慮しており、運賃の値上げ交渉において採算性の低い取引業者との取引を辞め
      廃業覚悟で所有車両の二割程を減車し事業を縮小し利益優先の経営に転換しました。
      ところが以前運賃の交渉の末断った荷主からの運送依頼が相次いでおります。
      人手不足で同業他社においても安い運賃での運送の引受が無いと言う事です。
      当然弊社も断りました。利益が見込めない仕事の精査も必要と言う事だと思います。

  10. より:

    yamaguchi 様

    ご返信ありがとうございます。
    利益重視の方針に変更されたのが功を奏したとのことで、ご成功をお祝いいたします。以前、運送業者にも関わる業務に就いていたため、業界の状況を心配しておりました。
    恐らく管理人の言いたかったのも、そういう事なのでしょうね。

    これからは後進が入社し、今後の会社を担う新たな人材として育成されます様
    yamaguchi様ほか皆様のご健勝と、貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。

  11. 田原のリアルプリティ より:

    お前はバカなのか?
    営業用トラックが駐禁を取られ始めたのは、2000年代半ばに始まった駐禁民間委託からだ。
    それ以前は全く取られていなかった。

    宅配便の値上げは人手不足だと言われているが、全くの嘘。
    それ以前の駐禁民間委託(営業用トラックへの駐禁取り締まり)や、自治体で条例が制定され始めたデジタコ義務化や環境規制など、法規制が厳しくなってきたことが一番の原因。
    人手不足は二の次。

    1. 新宿会計士 より:

      田原のリアルプリティ 様

      コメントありがとうございます。

      ちなみにそもそも論として、なぜ駐禁などの法規制が存在しているのか、失礼ながら理解なさってますか?

      取り締まりが厳格化したのは違法駐車を許さないという行政側の強い意志が介在しており、また、国民の大多数もこれを支持しているからですよ。

      他人に罵倒語を使うのも結構ですが、残念ながらあなた様のコメントでは、ここのレベルの高いコメント主様たちの知的好奇心を満足させることはできません。

  12. キワキワ より:

    私は経済で起きている事象を企業の責任問題にしてしまうとせっかく重要なヒントを見落とすことになると思っています。
    また、メディアは「これを書いたらタダじゃおかないぞ」と官僚(主に財務省)から脅されていますので書けない部分は別の言葉にすり替えて記事を書いているということにも気づくべきです。

    せっかく人手不足は賃金を上げれば解消するのだと読み取れた(ここまで読み取ることすらできない人もいる)わけですから、そこからもう一歩踏み込んだら答えが見えてきませんか?
    あともう少し踏み込んで記者が書けない裏側を読み取ったり自分で調べる努力が必要だと思います。

    マクロ経済を語る時に一企業や一個人の責任にするなんてことはしてはいけません。
    それを言い出すとそこで事実の探求がお終いになってしまうからです。

    種明かしをしますと、最低賃金が徐々に引き上げられ、給料を上げるためには当然値上げも必要になります。

    そこで、2017年に人件費の問題からヤマトが値上げをしました、鳥貴族も値上げをしました。
    この時の報道で感じたのは「政府側は値上げを容認し、追随してほしい」といった風潮です。新聞もヤマトを持ち上げるような風潮でした。
    しかしどうなったでしょうか。

    結果両社共に大変な苦戦を強いられています。そして100円ショップは相変わらず好調です。

    すると今度は「生産性ガー」という人が出てきますが、一企業が給料を上げて生産性を上げても問題は解決しません。生産性が上がるとリストラが増え、日本全体で考えると賃金に下落圧力がかかるためです。3人でやっていた仕事を1人でやるようになると2人はいらなくなるわけですからね。当然賃金は上がっていきません。生産性が上がればむしろ失業者は増えるのです。

    もうわかりましたか。
    実はデフレが続き、経済全体が縮小する中、最低賃金だけが無理やり引き上げられた結果、価格に転嫁できず、企業が利幅を全く取れなくなって倒産に至り始めている、というだけの話です。

    大企業は外国で外貨を稼ぐことができるほか、徹底的に下請けをいじめ抜くことによって利益を絞り出せます。しかし下請け企業は利幅が少ないので人件費が払えず倒産していっているのです。

    ヤマトの社長ですら気づかなかったので気づいてない人の方が多いのかもしれませんね。
    ヤマトは赤字を続けるわけにはいかないので値下げして人件費もカットしないと生き残れません。一企業がいくら行動しても経済自体が縮小しているので値上げは容認されません。

    つまり今起きていることは人手不足という仮面を被っているだけでデフレ不況で経費が払えずに倒産しているだけなのです。

    くだらない外国批判の記事を書き散らすよりもう少し経済を踏み込んで探求すべきではないでしょうか。

    1. なんちゃん より:

      ヤマトホールディングス 有価証券報告書
      http://www.yamato-hd.co.jp/investors/library/securities/pdf/y154_04.pdf

      P.17
      営業利益は583億45百万円となり、前連結会計年度に比べ226億59百万円の増益となりました。

      業績がいいみたいですよ。

  13. なんちゃん より:

    >そこで、2017年に人件費の問題からヤマトが値上げをしました、鳥貴族も値上げをしました。
    >結果両社共に大変な苦戦を強いられています。

    「苦戦を強いられている」とされた根拠に興味があります。
    お示しいただけると幸いです。

    #この記事、引力があるみたいですね。(笑)

  14. キワキワ より:

    あれれ、ニュースになった2020年度四半期決算については敢えて触れないんですか?
    こっちの方が新しくて新聞でもかなり大きく取り上げられたのに?

    ヤマトホールディングス2020年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
    http://www.yamato-hd.co.jp/investors/financials/results/pdf/e_tansin_202003.pdf

    参考までにニュースも

    ヤマト、4~6月営業赤字60億円 人件費膨張 日本経済新聞
    https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47309620S9A710C1MM8000/

    鳥貴族は値上げ幅が小さかったので値上げから2年経ってようやく客足が戻ったみたいですね。
    それでも2年近く出店をゼロにしたというのは相当なダメージだったんでしょう。

    鳥貴族、20年7月期にも出店再開へ 地方都市に初出店
    https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48736610Z10C19A8916M00/

    反論お待ちしています。

    1. なんちゃん より:

      ヤマトの四半期決算が出てたんですね。
      気づいてませんでした。最新情報のご紹介をありがとうございます。
      これをもってヤマトが「苦しんでいる」とおっしゃていたと、理解できました。

      他には特に議論したいところはありません。
      ありがとうございました。

  15. キワキワ より:

    コメントありがとうございます。

    ヤマトほどのシェアを持つ企業でもデフレの中で無理やり賃金を上げ、そのまま価格転嫁するとどうなるかの良い見本の一つだと思いましたので例に出しました。

    今日はサーティーワンの苦戦が報じられていますね。
    ここも割と良いお値段を取るビジネスモデルだったと思います。

    あのサーティワンが赤字と店舗減に苦しむ背景
    https://president.jp/articles/-/29704

  16. りょうちん より:

    このエントリだけ、やたらSPAMのようなピンバックが多いのですが、なんなんでしょうね。

    1. 新宿会計士 より:

      たぶん、「2ch」だか「5ch」だかにURLが貼られて、それをまとめたサイトからのピンバックだと思います。当ウェブサイトには、ときどきこの手のピンバック吸引記事が発生します(笑)

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