文在寅政権が破壊する日韓関係と韓国社会

本日3本目の記事は、「分析」というよりはむしろ私自身の「メモ書き」です。

「慰安婦合意破棄」について考える

「アジアで最も難しい職」?いえいえ、違います!

本日は私自身の「メモ書き」を兼ねて、主に私が平素から「愛読(?)」している『中央日報』日本語版などから、いくつかの記事をピックアップしておきたいと思います。

ある程度予想できていたこととはいえ、極端な左派・親北派・反日派として知られる文在寅(ぶん・ざいいん)氏が韓国の大統領に選出されたことで、韓国社会は「越えてはならない一線」を越えてしまったのかもしれません。こうした中、内外メディアは、この話題に「注目」しています。といっても、必ずしも良い意味とは限りません。こうした中、最初に目に付いた記事は、これです。

<第19代大統領・文在寅>「アジアで最も難しい職」「北東アジアに変化も」…海外メディア(2017年05月10日14時18分付 中央日報日本語版より)

中央日報は「海外メディアは先を競って韓国の文新大統領について報道している」と報じています(その割に、記事で引用している報道はAP通信と英FT紙の2社分のみですが…)。

このうち中央日報が引用したAP通信の報道は、

  • 文新大統領がアジアで最も難しい職を引き受けることになった
  • 左右に分裂した国を統合し、貧富の差を減らし、核で武装した好戦的な独裁者を相手にしなければいけない

と述べています(※といっても、この下りは中央日報からの孫引きです)。

ただ、AP通信がいう「アジアで最も難しい職」とは、正しくありません。というのも、AP通信の「左右に分裂した国を統合し、貧富の差を減らし、核で武装した好戦的な独裁者を相手にすること」とは、「まともな人物が韓国大統領に就任した場合の課題」です。これに対し、私の目から見れば、文大統領は

「左傾化して転覆しそうになっている韓国社会をさらに左傾化させ、韓国経済を崩壊させて富裕層を没落させ、核で武装した好戦的な独裁者の軍門に下る」

ことを目的にしているとしか思えません。

同国が誇るセウォル号と同様、国自体が一方向に傾き過ぎれば転覆します。文氏のこれまでの言動から判断する限り、同氏は筋金入りの左派政治家であり、ただでさえ左傾化した韓国社会をさらに左傾化させようとする可能性はきわめて高いと見ています。

文氏「平壌にも行く」

そんな文大統領は、就任演説で仰天するような発言をしました。

<第19代大統領・文在寅>就任の挨拶「韓半島の平和のためワシントン・北京・東京・平壌にも行く」(2017年05月10日14時03分)

発言内容は記事のタイトルの通りですが、おそらくホンネは「平壌(へいじょう=北朝鮮の首都)に行く」の部分にあるのでしょう。

中央日報が報じた文大統領の正確な発言は、

韓半島の平和のために東奔西走する

必要ならば直ちにワシントンはもちろん、北京や東京にも行き、条件が整えば平壌(ピョンヤン)にも行く

というものですが、これは、米国、中国、日本を北朝鮮と同列に置いた発言であり、私たち日本人としては聞き捨てなりません。つまり、文大統領にとって、問題を大きくしているのは北朝鮮だけでなく、米国、中国、そして日本だ、ということです。

韓国が「日本と戦略的利害を共有する最も重要な隣国」(※安倍総理の発言より)であるためには、その韓国の大統領とは、「核武装宣言をした北朝鮮のリスク」に対し、日米と共同し、断固として対処すべき立場にあります。それなのに、米国、中国、日本を北朝鮮と同列に置いたわけです。

この人物、韓国を北朝鮮と同列で国際社会からの制裁対象にしたいのでしょうか?

韓国メディアの能天気さ

文大統領が選挙戦の最中から、「日韓慰安婦合意」の破棄・再交渉を求めて来たことは、いまさら繰り返すまでもありません。その文大統領の政治姿勢に対し、韓国メディアである中央日報が、こんな「能天気な」記事を掲載しています。

韓国新政権、「韓日慰安婦合意」めぐり日本政府との衝突は不可避?(2017年05月10日11時51分付 中央日報日本語版より)

中央日報の記事は短く、内容も「日本政府は韓日慰安婦合意の履行など今後の韓日関係の方向に関心を見せている」などと能天気なものです。しかし、ジャーナリストであれば、「当然、日本政府は韓国の新政権が慰安婦合意を反故にすることを前提に、すでにシミュレーションを行っているはずだ」という視点を、当然抱いていなければならないのではないでしょうか?その意味で、同記事は全く要点を突いておらず、まことに頼りない記事です。

また、韓国側の出方として重要な点は、「文在寅氏は慰安婦合意の破棄を申し出るのかどうか」ではありません。「いつ、どのように文在寅氏が慰安婦合意を破棄するのか」にあります。その意味で、韓国メディアの危機意識のなさ、緊張感のなさには呆れてしまいます。

韓国自体が経済・金融制裁の対象になり得る

さて、視点を日本側に切り替えましょう。私が愛読している『日経ビジネスオンライン』の大人気シリーズで、日本経済新聞社の鈴置高史編集委員が執筆している『早読み深読み朝鮮半島』シリーズに、早くも次の記事が掲載されています。

文在寅大統領が誕生。米韓同盟は「持つ」のか(2017年5月9日付 日経ビジネスオンラインより)

記事自体はウェブページで3ページ分ですので、朝鮮半島問題に関心のある方であれば、すぐに読了できるでしょう。そして、今回も非常に有益な記事です。

ただ、私が注目したいのは「読者コメント」です。

読者の声を読んでいると、次のようなものが目に付きます(※全文の引用は著作権に触れるため、部分的な引用に留めます)。

  • とりあえず北へ就任の挨拶に行くというのですから(中略)日米中としてはいっそのこと南北まとめて経済制裁したらいいのではないかお思います。
  • 彼は間違いなく盧武鉉の再来となるでしょう。/日本で言えば鳩山由紀夫と菅直人の後、自民を破って民進党が政権を獲得し蓮舫が首相になるようなもんですかね。
  • 安倍首相にとってもそうですが、世論を形成する大元の「私達日本国民」の、言わば正念場と言えましょう。
  • 最終的かつ不可逆的に解決した慰安婦問題は当然として、どこまで遡って蒸し返されるのやら。/今から溜息しか出ません
  • 自滅への道、まっしぐらですね。
  • 開城工業団地と金剛山観光事業の再開(中略)これでは米韓同盟どころか、韓国も経済制裁の対象になるのでは。/日韓スワップ再会なんてまず無理ですね。

(※誤植等は原文ママ)

いずれも非常に鋭い指摘ばかりであり、私はこのようなコメントを読んでいると、「一般の日本人の危機意識も捨てたものではない」と感心せざるを得ないのです。

とくに、「世論を形成するおおもとである、『私たち日本国民』にとってこその正念場だ」というご指摘には、私としても諸手を挙げて賛成したいと思います。

明日の予告:メディア論

北朝鮮危機が高まる中での韓国の混乱は、私たち日本にとってはゆゆしき課題であり、この問題からはしばらく目が離せそうにありません。ただ、そうした中ではあるものの、明日の当ウェブサイトでは、改めてマス・メディアの問題を取り上げたいと思います。

日本の報道の自由度ランキングは、今年は世界で72位と前年比横ばいだったそうです。ただ、このランキング、知れば知るほど「怪しい」代物です。そこで明日は、「ネトウヨ」「パヨク」「マスゴミ」というキーワードを紹介するとともに、「メディア人らが感じている息苦しさの正体」に迫ってみたいと思います。どうかご期待ください。

読者コメント一覧

  1. めがねのおやじ より:

    日経ビジネスオンラインのコメントを見てますと、皆さん一言二言で見事に切り裂いてますね。スッとします。私もああなりたい!最初の外電ですが、私は以前から気になってました。何かと言うと、欧米系のメディアは所詮アジアの事は根本的には理解出来てないんだな、ということです。APやらFT他各通信社の記事に違和感を覚えることがあります。勿論記者自身は東北アジア系の方かも知れませんが、物事の価値観、宗教から来るのか人生観のスタンスが違うことがあります。うまく説明出来ずすみません。今回の南鮮選挙も左翼と右翼が激突しただけではない。愚民同士の反日か親北か親中か、出身が慶尚道か済州か光州かといったムラ社会的要素、保守対進歩のせめぎ合い、などを切り口にしてほしかったです。長々と失礼しました。

  2. porter より:

    【日韓電話会談】安倍首相、日韓合意の履行要求 文大統領「韓国内には慎重な意見がある。歴史問題は賢く解決する必要がある」

    だってさʅ(◞‿◟)ʃ

  3. 黒猫のゴンタ より:

    歴史「問題」と言ってるのは小朝鮮と大朝鮮だけ
    歴史認識が国によって差異があるのは至極当然
    「賢く解決する必要がある」じゃなく
    差異を認める程度に「賢い土人になる必要が小朝鮮にはある」

    これが適切な表現というものだぞ、月とスッポン

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