慰安婦問題の落とし前

韓国側が慰安婦合意を事実上、反故にする意思を、まだ捨てていないことがわかりました。ただ、これは私たち日本にとっては貴重なチャンスでもあります。

慰安婦合意破棄と韓国の自滅

お前は何と戦っているのだ?

「呆れて物も言えない」とは、こういうことをいうのでしょうか?

韓国メディア『聯合ニュース』(日本語版)の報道によれば、いわゆる「(従軍)慰安婦問題」を巡り、韓国の康京和(こう・きょうわ)外交部長官(外相に相当)は昨日、就任1年目を迎えた記者会見で、「国際社会で人権問題として位置付けられる」ように準備していると発言しました。

慰安婦問題 「人権問題として位置付けられるよう準備」=韓国外相(2018/06/18 13:41付 聯合ニュース日本語版より)

まったく、「大韓民国」という国が滅亡しそうになっているさなかに、この人物はいったい何がやりたいのでしょうか?

康長官の正確な発言は、次のとおりです。

国際社会で、戦時性暴力という非常に深刻な人権問題として位置付けられるよう外交部として近く発表する計画を準備している。

これは非常に由々しき発言です。なぜなら、2015年12月28日の「日韓慰安婦合意」と、それに続く日本政府による10億円の拠出によって、少なくとも日韓間では、慰安婦問題は「最終的かつ不可逆的に」解決済みだからです(※慰安婦合意にはさまざまな問題もありますが、これについては後述します)。

しかも、聯合ニュースによれば、韓国政府が設立した財団に対し、日本政府が拠出した10億円の取扱いについては、「同額を韓国政府の予算として編成すること」を検討中であるとしており、もしこの10億円を日本側に突き返すとなれば、慰安婦合意の正式な破棄と同じことです。

そして、韓国政府がこの合意を破棄すれば、日本からは将来的な「日韓断交」の理由の1つにされたとしても、文句は言えないはずでしょう。

「康京和発言」の問題点

ここで、康京和氏の発言に、どのような問題点があるのか、ざっと振り返っておきましょう。

そもそも話題となっている2015年12月の「日韓慰安婦合意」とは、日本側は岸田文雄外相、韓国側は尹炳世(いん・へいせい)外交部長官(※肩書はいずれも当時)が口頭で取り交わしたもので、その要点は次の4つです。

  • ①慰安婦問題は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、かかる観点から、日本政府は責任を痛感し、安倍晋三総理大臣は日本国を代表して心からおわびと反省の気持ちを表明する。
  • ②韓国政府は元慰安婦の支援を目的とした財団を設立し、日本政府はその財団に対し、政府予算から10億円を一括で拠出する。
  • ③韓国政府は在韓国日本大使館前に慰安婦像が設置されている問題を巡って、適切に解決されるように努力する。
  • ④上記②の措置が実施されるとの前提で、日韓両国政府は、この問題が最終的かつ不可逆的に解決されたことを確認し、あわせて本問題について、国連等国際社会において互いに非難・批判することを控える。

いかがでしょうか?

まず、文章②と文章④より、慰安婦問題についてはすでに「最終的かつ不可逆的に」解決されていることになります。そして、韓国政府が公式の場で、この問題が「解決していない」と述べること自体、この合意の精神に反する行為です。

さらに、康京和氏は「国際社会において問題にする」と述べているわけであり、このこと自体、文章④に明らかに反しています。なぜなら「日韓両国政府は国連等国際社会において互いに非難・批判することを控える」義務があるからです。

日本はどうすれば良いのか?

慰安婦合意のそもそもの問題点

ただ、韓国側が慰安婦合意を蒸し返そうとしている状況は、考え様によっては、日本にとっては貴重なチャンスです。もっと厳しいことをいうと、安倍晋三総理大臣自身の深刻な失点を回復する、貴重なチャンスが巡って来ている、という言い方ができます。

まず、前提として「(従軍)慰安婦問題」について振り返っておきましょう。これは、

1941年12月9日から1945年8月15日までの1346日間に、日本軍の組織としての決定に基づき、朝鮮半島で少女だけ20万人を拉致し、戦場に強制連行して性的奴隷として使役した問題

のことです。

①期間(1941年12月9日から1945年8月15日の間)、②場所(朝鮮半島)、③主体(日本軍)、④拉致された対象(20万人の少女)、⑤具体的な被害(戦場で性的奴隷にされたこと)という、この5つの要素のどれが欠落しても、この問題は成り立ちません。

この「正確な定義」を突き詰めて考えることが、何よりも重要です。なぜなら、この5つの要素を突き詰めて考えたら、慰安婦問題には矛盾がボロボロと出て来るからです。

たとえば、日本軍が組織として意思決定したのであれば、「朝鮮半島で少女を誘拐しろ」という命令書がただの1枚も残っていないことは、不自然極まりないと思いませんか?

たとえば、当時、人口が2000万人程度だった朝鮮半島で、うら若き少女が20万人も誘拐されたのなら、朝鮮半島から少女が大量に行方不明になっていたという話であり、戦況が厳しくなる中で、彼女らを戦場に送り込むための輸送手段をどう確保したのでしょうか?

たておば、戦場で性的奴隷として使役されたのだとしたら、ベトナムで韓国軍兵士が現地女性に暴行を働いて大量の「ライダイハン」が生まれたように、日本軍と朝鮮人女性との混血児が大量に生まれているはずなに、ただの1人も名乗り出た者がいないのは、いったいなぜでしょうか?

慰安婦問題の正体はヘイト犯罪

もうお分かりだと思います。

「(従軍)慰安婦問題」の本質とは、主に朝鮮人の戦時売春婦の悲劇を、「無理やり日本に連行された」ことにしたいという、韓国・朝鮮民族のファンタジーの産物なのです。そして、そのファンタジーに命を吹き込んだ犯罪者こそ、朝日新聞です。

私は、慰安婦問題を

朝日新聞の大々的な捏造記事に悪乗りし、韓国政府と韓国国民、中国共産党などが日本を悪者にするために女性の悲劇を捏造したという事件であり、過去・現在・未来にわたるすべての日本人に対するヘイト犯罪である

と定義するのが正しいと考えています。

このように正しく定義してやることで、安倍晋三、岸田文雄の両氏がなした「慰安婦合意」の本当の問題点が見えてきます。これは、日本政府自らが、日本人がやってもいない犯罪を、あたかも実際に日本がやったかのように認め、すべての日本人に濡れ衣を着せた合意です。

そして、貴重な血税から10億円を取られ、政権交代したら「はい、合意は無効よ」とコケにされ、これで黙っているのだとしたら、私は日本政府、そして「政治家」としての安倍晋三氏の見識を疑います。

昔から当ウェブサイトをご覧頂いている方なら、私自身が安倍総理を支持しているということを公言しているのをご存知だと思いますが、この「日韓慰安婦合意」に関しては、一切支持できません。それどころか、安倍晋三氏は総理を退任するまでに、この問題にきっちりと落とし前をつけてほしいと思います。

慰安婦合意は韓国側に破棄させろ!

私の主張は明確です。

それは、慰安婦合意を韓国側に破棄させてほしい、ということです。

まず、国際社会は日本を「加害者」、韓国を「被害者」と見ています。このことは事実として認めましょう。このため、日本が慰安婦合意を破棄すれば、世界中の批判が日本に向けられます。よって、日本側から慰安婦合意を破棄する、という選択肢は、最初からないのです。

しかし、「被害者」である韓国の側が慰安婦合意を破棄すれば、「日本の反省と謝罪が十分ではないから韓国が破棄したのだ」といった謂れもない批判が日本に向かう可能性はあるものの、すくなくとも「慰安婦合意が破断になったこと」ことを、日本が咎められることはありません。

韓国側がこの合意を「破棄したい」と言っているのであれば、喜んで破棄させてやれば良いじゃないですか。

そして、いったん慰安婦合意がご破算になれば、そこから日本政府としては、国際社会に対して「慰安婦問題は朝日新聞社と韓国政府と韓国国民による捏造であり、日本人に対するヘイト犯罪だ」という事実を訴えることができるようになるのです。

その意味で、これは滅多にない敵失であり、日本が名誉を回復する、本当に貴重なチャンスなのです。

2015年12月の「慰安婦合意」は、安倍晋三氏が過去、現在、未来のすべての日本人の名誉を売り渡した、絶対に許されない政治的チョンボです。これをみずから贖うチャンスを与えられたのであれば、そのチャンスをものにすべきでしょう。

安倍総理が当ウェブサイトをご覧になっているかは知りませんが、是非、慰安婦合意そのものを「韓国側に破棄させる」ことをお願いしたいと思います。

日本国民の責任

ついでにもう1つ。

本件については、日本国民にも重大な責任があります。それは、(従軍)慰安婦問題や「南京大殺」(日本語でいえば「南京大殺」)という、深刻な歴史捏造を行ってきた集団である「朝日新聞社」に、いままで存続を許してきたことです。

「報道機関」とは、真実を伝えることが最大の使命であるはずです。しかし、これまで朝日新聞がやってきたことといえば、「読者に真実を伝えること」ではありません。「読者にウソを刷り込むこと」であり、「存在しない事実を捏造すること」です。いわば、報道機関としては犯罪的行為です。

こうした行為を行ったことは、報道機関としては自殺行為であり、もし彼らが反省するとしたら、まずは「朝日新聞」という新聞そのものを廃刊することです。

ここで参考になるのが、2000年6月から7月に掛けて、集団食中毒事件を発生させた某会社の事例です。この会社は1955年にも重篤な食中毒事件を発生させていましたが、その教訓が生かせず、結局、似たような不祥事を再発させた格好です。

さらに、グループ会社の食品偽装事件などの影響もあり、最終的には経営再編のすえ、会社自体が姿を消しました(ただし会社のブランド名は残っていますが、すくなくとも私は1人の消費者として、絶対にこの会社を許すつもりはありません)。

朝日新聞社もこれと同じで、社名を変え(あるいは毎日新聞社あたりと合併し)、新聞についても朝日新聞を廃刊したうえで、新ブランドを立ち上げるべきだったのです(もちろん、私はそんな新聞を読むことはありませんが…)。

しかし、朝日新聞社はこれをやりませんでした。それどころか、「もりかけ問題」を捏造するなど、現在進行形で報道犯罪を仕掛け続けている状況にあります。

もはや一刻の猶予もありません。私たち日本国民は、勇気を持って、朝日新聞社に「倒産」という名の社会的制裁を加える必要があるのです。

朝日新聞は読まない、買わない、読ませない」。

このことを、強く訴えかけたいと思います。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. 埼玉県民 より:

    毎日の更新ありがとうございます。
    捏造出稼ぎ売春婦問題については、朝日の捏造報道に加えて、
    福島瑞穂(出自の疑惑は深まるばかり)や戸塚悦郎(内妻は総連幹部姉弟)をはじめとする反日パヨク弁護士の罪が重いことも強調したいと思います。 元々は、出稼ぎ労働者や密入国者を強制連行の被害者にしたてあげて、
    あわよくば、お人好しの日本国や企業から金を踏んだ食ってやろうという、あさましい被害者ビジネスが発端だっと思います。 稀代の詐話師(背乗り工作員の疑惑は晴れない)吉田清治も強制徴用芸人でした。 奥氏が訂正した謝罪碑も強制徴用を対象としたものです。 マドンナブームのようなフェミニズムのはしりと、女性人権問題にした方が、騙しやすいとピボットして、いつのまにか慰安婦捏造になりました。 吉田清治も慰安婦強制連行にキャラチェンジです。 これが、日米韓の離反にも役に立つ副次効果もあって、挺対協に北の金と手が入って現在に続いていると思います。 人権派弁護士のみなさんは、拉致被害者や北の収容所の収容者を救う気は一切ないようなので、人権もプロパガンダの手段なのでしょうネ

  2. 歴史好きの軍国主義者 より:

    いつも知的好奇心を刺激する記事の配信有り難うございます。

    管理人様>慰安婦問題は(中略)過去・現在・未来にわたるすべての日本人に対するヘイト犯罪である。

    当方の意見としては略した部分は正しいと思うのですが、最後の文に関しては彼らに取って「ヘイト」でもなければ「犯罪」でもありません。

    上位であり神様である韓国様に対し下位であり奴隷である日本に対する「秩序社会」における「躾」です。

    憎しみもなければ罪悪感もありません。
    むしろ「良識」と「正義」に満ちた行いです。
    「何故日本人は土下座して感激の涙を流しながら韓国の指示に感謝して隷属しないか」

    彼らは不思議に思っている筈です。

    和歌の平等から伝統ある「人間同士の平等社会」と朱子学に則った「秩序社会」。
    双方の持つフィルターがひとつの事象を違ったモノに見せる。

    これが慰安婦問題の本質と思います。

    解決法は以下のどれかでしょう。

    ・何らかの力で彼らが日本の下位である事を魂に刻む。
    ・軍事力で彼らの魂を地面の下かお空の上に返す。
    ・ロシアの手を借りて彼ら全員を中央アジアへ移住させてドナドナする。

    もうひとつ韓国様に従って邪魔な米中露を皆殺しにして世界支配を韓国様に差し上げる案もありますが日本にメリットは無いです。
    当方はドナドナ案をオススメします(笑)

    以上です。駄文失礼しました。

      

    1. 匿名 より:

      なんかずれてません?ブログ主が言ってることは今の国際社会に照らしてどうって話であって、韓国様がどうって話じゃないって思いますけどね。確かに韓国塵って朱子学?儒学?の影響で日本を下に見てるって話だけど、ここでブログ主が議論してるのは韓国塵のやってることが国際標準に照らしてヘイト犯罪であって安部首相も結果的にそれに部分的に加担しちゃったってことだと思うよ?

      対策としては韓国塵に対してどっちが上でどっちが下かを叩きこむ、だから勧告に経済制裁を発動する、ってことだと思うけどね。

      1. 歴史好きの軍国主義者 より:

        匿名のコメント主様

        当方の駄文にコメント賜りまして有難うございました。

        匿名様>なんかずれてません?ブログ主が言ってることは今の国際社会に照らしてどうって話であって、韓国様がどうって話じゃないって思いますけどね。(略)ブログ主が議論してるのは韓国塵のやってることが国際標準に照らしてヘイト犯罪であって(以下略)

        はい。ずらしていますよ。当方が言いたいのは

        #「人間同士の平等社会」と朱子学に則った「秩序社会」。
        #双方の持つフィルターがひとつの事象を違ったモノに見せる。
        #これが慰安婦問題の本質と思います。

        です。

        韓国側のフィルターを紹介するには韓国側の視点での議論を紹介しなければなりません。
        当方も日本人です。管理人様の見解に内心同意していますし、「人間間が平等である」一神教文化が多数を占める国際社会では日本の意見が道理があるとみなされるでしょう。
        (他国の国益次第では「正義にみなされないかもしれません」が)
        しかし韓国のフィルタでは日本の行動は道理のある行動になりませんし、自国の行動は
        「良識と正義に則った行動」なのです。
        他記事に記載されている韓国側の日本への好感度上昇も秩序社会の上位である彼らを
        「日本が無条件・無限に助けるのは必然」だからです。

        現状では両国は双方とも正確に自国の意図を相手に伝えることは出来ていません。

        この歪な交流状態をどうするか
        力で圧迫して強制か。隔離か。交流相手の抹殺か。この3つを解決策として例示しました。

        匿名様>対策としては韓国塵に対してどっちが上でどっちが下かを叩きこむ、だから勧告に経済制裁を発動する。

        強制案ですね。日韓以外にプレイヤーがいなければそれはアリです。
        しかし韓国はきっとこういいます。
        「日本が韓国に不当な圧力をかけて平等な(嗤)国際社会で韓国を日本の下に置こうとしている」

        朝日をはじめとするBAカスゴミは韓国を支持します。またこの言い分にはアメリカさえも

        「不当な圧力はヤメロ」というでしょう。そしてそれが通るでしょう。

        正義としてはそれが普通だからです。
        又これは「朝鮮人を通じて日本を間接支配する」アメリカの国益にも貢献するからです。

        ダブスタは向こうが何枚も上手の使い手です。

        日本の試みは失敗するでしょう。

        国際社会への不信感だけを残すだけで日本に取り何一つよいこと無しで。

        従って隔離案を当方は考えたわけです。

        実現には外交と裏取引のオンパレードが必要ですが・・・、
        それが日本を普通の(強)国にすると思います。

        隔離時に日本の手で現地人から日本人を選別できますし(要取引ですが)。

        以上です。駄文失礼しました。

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