【速報】トランプ大統領「米朝首脳会談延期もあり得る」

やはり文在寅・韓国大統領は、ピエロだったようです。

米朝会談中止の可能性に言及

トランプ大統領「時間を無駄にしたくない」

本日の「速報」です。

米国のドナルド・トランプ大統領が火曜日(※米国時間)、シンガポールで6月12日に予定されている北朝鮮との首脳会談を巡って、「条件が満たされない場合には中止する」可能性があると明言しました。ここでは米国のウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の報道を眺めておきましょう。

Trump Says June Summit With Kim Could Be Called Off (米国夏時間2018/05/22(火) 19:00付=日本時間2018/05/23(水) 08:00付 WSJより)

WSJによると、この発言はホワイトハウスを訪れた韓国(原文ではSouth Korea、つまり「南朝鮮」)の文在寅(ぶん・ざいいん)大統領との米韓首脳会談を前に明らかにしたものだそうです。

ここでいう「条件」について、WSJは “a list of unspecified conditions(不特定の条件のリスト)” と表現しているとおり、何を示しているかは必ずしも明らかではないようですが、少なくとも朝鮮半島の完全な非核化が含まれていることは間違いありません。トランプ大統領の発言は次のとおりです。

“I don’t want to waste a lot of time, and I’m sure he doesn’t want to waste a lot of time. So there’s a very substantial chance that it won’t work out. And that’s OK.”

ここで、 “waste of time” 、つまり「時間の無駄」という表現が出て来ます。要するに、「自分は時間を無駄にしたくないし、きっと金正恩もそうに違いない」、ということです。実に厳しい表現ですね。

事実上の「方針転換」?

このトランプ氏の発言は、米国内でも驚きをもって受け止められているようです。なぜなら、これはトランプ政権のこれまでの姿勢の転換に見えなくもないからです。

トランプ大統領はこれまで、「北朝鮮との対話のドアは開いている」、「北朝鮮が核放棄に応じたら体制維持と繁栄を保証する」、というスタンスを維持して来ました。しかし、WSJによると、トランプ氏は火曜日の発言で、北朝鮮との首脳会談が行われる確率が半々(fifty-fifty)になったと指摘。

そのうえで、「25年後、あるいは50年後に、『あのときがターニングポイントだった』と思うようになるに違いない」、などと述べたそうです。いわば、「無条件で首脳会談が行われるとは思うなよ」という、北朝鮮に対する脅しです。

では、これを「トランプ政権の方針転換」と見るのは正しいのでしょうか?

実は、私は「方針転換」ではないと考えています。なぜなら、トランプ氏は一貫して、北朝鮮に対して核兵器のCVID(※)を求めてきたからです(※CVIDとは「完全な、検証可能な、かつ不可逆な方法での廃棄」(Complete, Verifiable and Irreversible Dismantlement)の略)。

そして、ここ数日、「核放棄を強硬に求めるなら米朝首脳会談に応じない」と言い出してきたのは、むしろ北朝鮮の側です。北朝鮮が絶対にCVIDに応じないと言い張るならば、米国が「無理に米朝首脳会談を実施しない」と反応しても、何1つとして、以前からの姿勢と矛盾するものではありません。

北朝鮮が焦る?

では、北朝鮮はこれをどう受け止めるのでしょうか?

北朝鮮は3月上旬に韓国を通じて米国に首脳会談を打診し、4月27日の南北首脳会談では「朝鮮戦争の終結」などで合意しました。このあたりまでは、北朝鮮としても米国との「対話ムード」を醸し出していたと思われます。

しかし、金正恩が5月上旬に習近平(しゅう・きんぺい)中国国家主席と首脳会談をおこなったあたりから、少しずつ流れがおかしくなり、たとえば

と、唐突に米国や韓国を試す発言を繰り返し始めました。

これについて私は5月21日に、『あらためて主張する、「日本は朝鮮半島と距離を置くべき」』のなかで、

こうした北朝鮮のハッタリに騙されるほど、米国の外交当局者が愚かではないと信じたいところです。/それに、冷静に考えてみれば、金正恩がシンガポール会談の場に出現しなかった場合、米国にとっては、「せっかく北朝鮮に核放棄のためのチャンスを設けたのに、北朝鮮自身がそれをドタキャンした」という状況証拠を作り出すことができます。/こうなった場合、北朝鮮に手を焼いている米国にとっては、むしろ「願ったりかなったり」、です。なぜなら、米国は北朝鮮を攻撃するのにも国際社会の支持が必要ですが、国際社会に「不誠実な国は米国ではなく北朝鮮だ」、という印象を植え付ける、絶好のチャンスだからです。

と申し上げましたが、我ながらこの記述がパーフェクトに当たり、自分でも驚いています(笑)。

ピエロの文在寅

さて、トランプ氏のこの発言に、もう1つ、ポイントがあります。それは、発言したタイミングです。というのも、トランプ氏はわざわざ文在寅氏との首脳会談にあわせて、「米朝首脳会談を延期するかもしれない」と発言したのです。これをどう見るべきでしょうか?

昨日、『【夕刊】米WSJ、珍しく韓国大統領訪米を取り上げたが…』で指摘しましたが、文在寅氏の今回の訪米目的とは、いわば「仲裁者」として、米朝首脳会談を実現させることを最優先にしている、というものです。その証拠が、昨日も紹介した、次の記事です。

米ワシントン到着の「仲裁者」文大統領に視線集中…「北の意中は?」(2018年05月22日10時51分付 中央日報日本語版より)

この『中央日報』日本語版の記事を読む限り、米朝首脳会談を実現させるべく、文在寅氏が「仲裁者」として米国に乗り込んだ、という印象が韓国国内で相当に広まっている証拠でしょう。

私は、トランプ氏が「米朝首脳会談を中止するかもね」と発言したこと自体に大して違和感を覚えませんでしたが、むしろ、わざわざトランプ氏が文在寅氏訪韓のタイミングでこの発言を行ったことこそが、韓国に対する大きなメッセージだと思うのです。

いわば、トランプ氏は全世界に対して文在寅氏が「ピエロである」ということを示した格好です。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

WSJの記事を読み、私が抱いた印象は、「米国の韓国に対する不信感は相当に強い」、というものです。韓国がこの状況を放置し、まま米国の不信感を払拭することに失敗すれば、最悪の場合、米韓同盟すら消滅しかねません。

ただ、こうした状況に対し、私は韓国に同情する気にはなれません。非常に申し訳ないのですが、これも文在寅氏と同氏を韓国大統領に選んでしまった韓国国民の自業自得だと思うからです。

本日申し上げるのはここまでにしておきましょう。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. めがねのおやじ より:

    < 速報ありがとうございます。5月21日の解説、『改めて主張する。日本は朝鮮半島と距離をおくべきだ』の会計士様の考察はパーフェクトでしたね、おめでとうございます。中国にメンツもかなぐり捨てて、2度訪問し習氏と会った後の金正恩の態度は、完全に強気モードになっています。中国からの支援を保証されたか、体制の維持の言質を取ったかでしょう。でも、平気で裏切るのが大陸系半島系民族のDNA、どこまで蜜月が続くか分かりません。
    < 韓国は「仲裁人」で「運転手」だったそうですが、かわいそうなぐらい「下足番」か「メッセンジャーボーイ」だったんですね。それがハナから分からず「ジャパン パッシング」なんてノーテンキな事を国民全体が思っているのが韓国人のしあわせなところ。
    < トランプ大統領は、会うなり文に『シンガポール会談は無くなる可能性が高いぞ!キミの話と違うじゃないか!』とカマシた事でしょう。言い訳、取り繕う文。考えただけで滑稽なマヌケ大統領様です(笑)。更に『キミはシンガポールには来るな』『在韓米軍について私案があるのだが、また後日伝える』。今喋ると北、中にダダ漏れですからね。
    < さて、金がシンガポールに現れるか。このまま不調なら、非は北朝鮮になるが、それだけで米軍のピンポイント攻撃は理由づけとしては若干弱い気がします(やってもらって結構だが)。もし、どちらかが日にちの変更を提案し、それでも米国の案に反抗する場合は、サージカルアタックになるでしょう。
    < 失礼します。

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